漏電火災警報器が鳴る場合
- 建物に入っている電線のどこかで、電気が漏れている。
- 漏電火災警報器が故障している。
もし漏電火災警報器がなった場合、火災が起こる危険があります。機器の故障時にもプロの力が必要となる可能性が高い為、お近くの業者に連絡しましょう。
では、漏電火災警報器が故障していた現場の模様を紹介していきます。
漏電火災警報器が鳴ったら
◎ そもそも漏電火災警報器とは
漏電火災警報器は、需要家(防火対象物)の電線の引込口付近に設置する、電流の漏れを感知して警報音を発する7類の消防用設備です。
漏電火災警報器は、以下の2つの機器で構成されています。
受信機
漏電を検知すると、ブザーが鳴ります。
変流器
電流の異常を検知し、受信機へ知らせます。
◎ 漏電火災警報器の設置基準
漏電火災警報器の設置義務は消防法施行令 第22条〔漏電火災警報器に関する基準〕にて、以下の通り規定されています。
漏電火災警報器の設置基準
- ラスモルタル造の木造建築物であり、かつ延べ面積が150㎡以上の建物
- ラスモルタル造の木造建築物であり、かつ契約電流が50A以上の建物
以上、どちらかの要件に当てはまる防火対象物のみに、漏電火災警報器の設置義務が生じます。
ラスモルタル造とは‥メタルラスという金網の上に、モルタルという砂入りセメントを塗り固めた造りのこと。ラスモルタル造の建物で漏電が起こるとメタルラスに電気が流れて火災に発展する可能性がある為、漏電火災警報器の設置義務があります。
参考ユーコーナビ
◎ 漏電火災警報器の交換工事
漏電火災警報器の専用ブレーカーを落とした後、既設の受信機と変流器を取り外します。
新しい機器はサイズが一回り小さくなっている為、壁面ペンキが塗られていない箇所についてはタッチアップを要する可能性あり。
◎ 漏電火災警報器の試験方法
設置した漏電火災警報器は、消防用設備点検時と同様に以下の方法で行います。
漏電火災警報器の点検方法
- 漏洩電流を流すリード線(試験用コードともいう)を、図のように端子から変流器を貫通して往復させる。
- 試験器の電流調整つまみを左にいっぱい回して0にし、電源を入れる。
- 「受信機の作動電流設定値」を最小値にセットし,また電流計切替つまみをそれに見合った適当な値にセットする。
- 試験器の電流調整つまみを徐々に右にまわすと、リード線に電流(⇒漏洩電流に見立てたもので、要するに人工の漏洩電流) が流れ出し、電流計の針が振れ出す。やがて音響装置が鳴動して漏電火災警報器が作動するが、その際の電流計の読みが作動電流値となる。
- 以上の操作を2~3回繰り返して平均値を出す。
- 受信機の作動電流設定値を変更して同様の試験を繰り返す。
- 作動電流値の値が40%~110%以内に入っていれば合格。
正常値であることを確認して、漏電火災警報器の改修工事が完了です。
漏電火災警報器の点検費用
上記の漏電火災警報器の点検は、消防用設備点検でも同様のことを実施します。
漏電火災警報器の点検費用は‥
漏電火災警報器の点検費用は、およそ¥15,000円~20,000円で実施しています。
※主に大阪周辺を営業エリアとする(株)防災屋の場合
漏電火災警報器の点検に必要な資格
漏電火災警報器の整備・点検は、消防設備士乙種7類の有資格者でなければ行うことが出来ません。
漏電火災警報器の工事については電気工事士の免状が必要です。
◎ まとめ
- 漏電火災警報器が鳴る場合として「建物に入っている電線のどこかで、電気が漏れている。」もしくは「漏電火災警報器が故障している。」が挙げられた。
- もし漏電火災警報器がなった場合、火災が起こる危険があり、機器の故障時にもプロの力が必要となる可能性が高い為、近くの業者に連絡すべきであった。
- 漏電火災警報器の整備・点検は、消防設備士乙種7類の有資格者でなければ行うことが出来なかった。