これから消防設備士の試験を受ける方、既に消防設備士の免状を取得して業務に従事されている方も今一度、確認しておきましょう!
蓄圧式消火器の指示圧力計について
指示圧力計は二酸化炭素消火器、ハロゲン化物消火器の一部を除いた蓄圧式消火器に取り付けられている、本体容器内部の圧力を常に監視している圧力計のことです。
圧力の検出にはブルドン管が使用されており、その材質についての過去問が消防設備士乙6では多くみられます。
ブルドン管(圧力検出部)の構造
ブルドン管はユージン・ブルドンさんが発明した計器であり、以下の構造をしています。
ブルドン管の圧力検出原理3ステップ
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1ブルドン管は、中に圧力がかかると平べったい「断面」が広がります。
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2断面が膨らんだ結果、渦巻きが広がろうとする力が働きます。
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3加圧された圧力分、指示圧力計の針が移動します。
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ブルドン管の材質4つ
- [SUS] (ステンレス)
- [PB] (りん青銅)
- [Bs] (黄銅)
- [BeCu] (ベリリウム鋼)
消火器の種類毎に規定されたブルドン管の材質
消火薬剤でブルドン管が腐食しない様、水系の消火器(水、強化液、機械泡)には耐食性のあるSUSしか使えません。
ブルドン管の材質 | 消火器の種類 |
[SUS] (ステンレス) | 水(浸潤剤入り)消火器 |
強化液消火器 | |
機械泡消火器 | |
[SUS] (ステンレス) [PB] (りん青銅) [Bs] (黄銅) [BeCu] (ベリリウム鋼) | 粉末消火器 |
【補足】材質記号の由来
- SUS‥Steel Special Use Stainlessの略(通称:サス)
- Bs‥Brass(真ちゅう)
- BeCu‥ベリリウム(Be)と銅(Cu)の元素記号
- PB‥Phosphor Bronze(りん青銅)の略
詳しくは以下の過去問の解説を通じて覚えてください。
消防設備士試験の過去問(構造・機能)
指示圧力計の目盛り板にBSと表示されていた。BSの表示の説明として、正しいものは次のうちどれか。
- 圧力検出部(ブルドン管)の材質を表す。
- 指示圧力計の精度の等級を表す。
- 指示圧力計の製作メーカーの商標を表す。
- 日本消防設備安全センターの品質評価の合格の表示を表す。
蓄圧式消火器と指示圧力計の緑色範囲と圧力検出部(ブルドン管)の材質の組合せとして、正しいものは次のうちどれか。
1. | 水消火器 (浸潤剤入り) | 6〜9.8×10⁻¹MPa | BS |
2. | 強化液消火器 | 7〜9.8×10⁻¹MPa | BeCu |
3. | 機械泡消火器 | 6〜9.8×10⁻¹MPa | PB |
4. | 粉末消火器 | 7〜9.8×10⁻¹MPa | SUS |
消火器の種別と指示圧力計に示される圧力検出部(ブルドン管)の材質記号の組み合わせとして、誤っているものは次のうちどれか。
消火器の種別 | 材質記号 | |
1. | 粉末消火器 | SUS |
2. | 粉末消火器 | Bs |
3. | 強化液消火器 | SUS |
4. | 強化液消火器 | Bs |
参考【消防設備士】基礎的知識(機械)の過去問まとめ【解答・解説つき】
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消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。