強化液って何か強そうやけど、どんな液なん?
強化液が、どんな液かも以下に詳しく解説していきます!
これから消防設備士の試験を受ける方、既に消防設備士の免状を取得して業務に従事されている方も今一度、確認しておきましょう!
住宅用消火器の中身(消火薬剤)にも強化液が採用されているものがあり、多くの人にとって身近な消火器でもあります。
強化液消火器とは
強化液消火器は、簡単に言うと水消火器の進化形な位置付けです。
消火に関しては、“水”の「冷却作用」に「抑制作用」がプラスされています。
強化液消火器の特徴
強化液消火器の消火薬剤である強化液は凝固点が水より低く、使用温度範囲の下限が−20℃(水は0℃)です。
よって強化液消火器は、寒冷地での使用にも適しています。
強化液消火器の加圧方式
現在の強化液消火器は、一部の大型のものを除き蓄圧式です。
構造は他の蓄圧式消火器(粉末や機械泡)と同じようなもので、指示圧力計がついているタイプです。
強化液消火器の構造
強化液の適応火災は「棒状」か、それとも「霧状」かという放射形状で違います。
切替ノズルでないものは、霧状放射です。
強化液消火器の消火性能
くすぶった状態の火災(煙のみが発生している燻煙燃焼など)では、粉末消火器より強化液消火器の方が消火性能が優れています。
その為、東京をはじめとする一部の地域では粉末消火器だけでなく、粉末消火器を強化液消火器を交互に設置するように指導している消防署もあります。
それでは以下の「強化液消火器」に関する消防設備士試験の過去問にチャレンジして、これまでの内容が頭に入っているかを確認しましょう!
消防設備士試験の過去問(構造・機能)
強化液消火器の構造・機能について、誤っているものは次のうちどれか。
- 消火剤の凝固点は−20℃以下である。
- 放射される消火薬剤は防炎性を有する。
- 霧状放射によりA、B、C火災に適応する。
- 主たる消火作用は冷却作用のみである。
強化液消火器について、誤っているものは次のうちどれか。
- 消火薬剤は液体なので凍結の恐れがあるため寒冷地には適さない。
- 使用圧力範囲は0.7MPa〜0.98MPaである。
- 消火薬剤に炭酸カリウム(K₂CO₃)を使用するものはpH約12の強アルカリ性で比重は1.3〜1.4である。
- 蓄圧式には、圧縮ガスとして、圧縮空気、窒素ガスが使用されている。
蓄圧式の強化液消火器の構造について、誤っているものは次のうちどれか。
- 鋼板製の本体容器内に消火薬剤が窒素ガスとともに充てんされ、レバー式の開閉バルブが装着されているもの
- 本体容器内面には、充てんされた消火薬剤の液面を示す表示が設けられているもの
- 内部圧力を示す指示圧力計が取り付けてあり、使用圧力範囲は0.7MPa~0.98MPaで、ノズルは霧状噴射用であるもの
- 使用温度範囲は、-20℃~+40℃であるもの
蓄圧式の強化液消火器の構造について、誤っているものは次のうちどれか。
- 鋼板製の本体容器内に消火薬剤が窒素ガスとともに充てんされ、レバー式の開閉バルブが装着されているもの
- 本体容器内面には、充てんされた消火薬剤の液面を示す表示が設けられているもの
- 内部圧力を示す指示圧力計が取り付けてあり、使用圧力範囲は0.7MPa~0.98MPaで、ノズルは霧状噴射用であるもの
- 使用温度範囲は、-20℃~+40℃であるもの
参考【消防設備士】基礎的知識(機械)の過去問まとめ【解答・解説つき】
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消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。