消防設備士の試験は甲種および乙種に分かれている他、設備毎に1~7類と区別されています。それらに出題される範囲の中で、消防関係法令(共通)や基礎的知識(機械・電気)等の科目については要件を満たせば免除することが可能となっているのです。
消防設備士試験の科目免除をしなかった理由3つ
【理由①】得点源になるから
免除対象である消防関係法令(共通)や基礎的知識(機械・電気)は何度か同じ範囲が出題される為、一度マスターすれば確実に正答できる得点源に化けるのです。
以下に、消防設備士既得資格毎の免除対象科目を示します。
消防設備士資格による科目免除一覧表
※ 表中の凡例
◎: 消防関係法令の共通部分と基礎的知識が免除になります。
○: 消防関係法令の共通部分が免除になります。
参考受験案内 (一財)消防試験研究センター
どうしても『消防関係法令(共通)がメッチャ苦手‥とりあえず資格要るから科目免除したい!』の様な方でなければ、そのまま得点源にして消防設備士試験へ挑まれることをオススメします。
できるだけ早く資格取得した方がいい?
科目免除の制度を逆手に取って考えると、計8つの類がある消防設備士の試験には何度も同じ問題が出るということが言えます。
できるだけ早いペースで資格を揃えることを心がけた方が、他の類で学んだ知識が頭に残っていてペーパー試験が解けるでしょう。
【理由②】問題数を増やしたいから
消防設備士の試験は元々そんなに問題数が多くない為、自分の得意な所をハズされて不合格に‥という事が十分あり得ます。
【よくある質問】消防設備士の「甲種」と「乙種」は◯◯◯が違います!
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以下に、保有資格ごとの免除対象科目を示します。
保有資格毎の免除対象科目一覧表
保有資格 / 免除科目 | 筆記試験 | 実技試験 | 備 考 | |||||
消防関係法令 | 基礎的知識 | 構造・機能 | 規格 | 鑑別など | 製図(甲種のみ) | |||
電気工事士 | ✕ | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ | ✕ | 4類は鑑別の問1のみ免除 | |
✕ | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ | なし | 7類は鑑別の全問を免除 | ||
電気主任技術者 | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ | ||
技術士の二次試験に合格した者 | 機械部門 | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ | 第1・2・3・5・6類に対して免除 |
電気部門 | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ | 第4・7類に対して免除 | |
化学部門 | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ | 第2・3類に対して免除 | |
衛生工学部門 | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ | 第1類に対して免除 | |
日本消防協会または登録検定機関の職員として従事した者 | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ | ||
消防団員(※条件あり) | ✕ | ◯ | ✕ | ✕ | ◯ | ◯ | 乙種5・6類について免除 |
◯:免除される科目
✕:免除されない科目
例えば乙種7類については、他の消防設備士資格と電気工事士を保有していれば「規格」の6問のみとなるまで科目免除することができます。
【理由③】実務で役に立つ知識だから
基礎的知識(機械・電気)の内容も理解が深まっていると仕事中に役立ちますし、消防関係法令(共通)については消防設備士であれば頭に入っていないとマズい話になります。
特に消防設備士を生業としようとする人は、科目免除しない方がいいでしょう!
◎ まとめ
- 免除対象である消防関係法令(共通)や基礎的知識(機械・電気)は何度か同じ範囲が出題される為、一度マスターすれば確実に正答できる得点源にできた。
- 消防設備士の試験は元々そんなに問題数が多くない為、自分の得意な所をハズされて不合格に‥という状況を避けたいので科目免除しなかった。
- 実務でも使える知識である為、科目免除せずに頭に入れておくと便利であった。