大阪市内某消防署の予防担当者様より、以下のお問い合わせTELがありました。
型式失効した旧規格消火器って、どんな感じで点検報告書に記載されてますか?
業者毎に記入方法がバラバラで困ってまして‥オフィシャルな書き方とかも無いみたいなんで教えて頂きたくて。
こちらでも色々調べてみます。
その後、再び大阪市内某消防署の予防担当者様より『(一財)日本消防設備安全センターからの回答が中々ええモンやったんで共有しますね♪』とTELありました。
「型式失効した旧規格消火器」とは‥製造年が2011年以前の消火器で、適応火災が「文字」で「普通・油・電気」と表示されているもの。
2022年1月1日以降は、型式が失効した消火器は設置していても無意味な扱いとなっています。
適応火災が「絵」で表示されていたら「新規格」の消火器です。
製造年が2012年以降のものは「旧規格」の消火器ではありません。
型式失効した旧規格消火器の割とオフィシャルっぽい記入方法を教えて頂けましたので、こちらでも紹介させて頂きます。
型式失効した旧規格消火器の取扱いと点検報告書記入方法
◎ 青木防災㈱での点検報告書記載方法
弊社では、型式失効した旧規格消火器については点検報告書の「消火器具(その2)の備考欄」と「消火器一覧表の備考欄」に記載していました。
◎ (一財)日本消防設備安全センターの回答
大阪市内某消防署の予防担当者様より、以下の書き方が(一財)日本消防設備安全センターからの回答であったとご報告がありました。
そもそも型式失効した旧規格消火器は、消火器として認められない物なので点検対象にはなりません。
その為、点検報告書の消火器一覧表に記載すること自体が適切ではないでしょう。
消火器具(その2)の「廃棄数」の箇所に、型式失効した旧規格消火器の本数を記載するのが妥当です。
しかし、こちらの記載方法も現場レベルの話にすると管理上は不便だったりします。
◎ お客様の消火器
点検業者はお客様(建物関係者)の依頼を受けて消防用設備点検をしており、勝手に型式失効した旧規格消火器だからといってお客様の持ちものを廃棄するわけにはいきません。
よって例えば、お客様に廃棄を提案した際に『いや、もったいないから‥そのまま置いといて~♪』とご指示あれば置いておくこともあり得るでしょう。
型式失効した旧規格消火器は、お客様(建物関係者)に廃棄およびリサイクルを積極的に促していくことが大事でしょう!
参考【よくある質問】消火器(産業廃棄物)の処分に必要なリサイクルシールの話
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✍ 追記
弊社Twitterにて【ブログ更新】ツイートを投稿したところ、以下の大変参考になるリプライを頂くことができましたので、こちらでも共有します。
情報提供ありがとうございます。 自分は(公的機関所属ではありませんが)点検についてご質問をいただくことも多い業務に携わっております。
本件についても幾つかご質問をいただいていましたが、回答するために公的機関に伺っても見解がはっきりせず難儀していましたので、大変参考になりました。
(続き)自分が回答差し上げた内容は、無意味な行為と見なされるため点検を行わない(貴社ブログの内容)、あるいは点検要領の「表示および標識」にある「エ 型式失効の特例期間を過ぎたものでないこと」に該当するとしてその項に記載するかを、消防の指導に従い記載いただく、というものでした。
☟クリックで拡大
ただし、消防庁が正式な見解を出していない質問については、回答者によって見解が変わることもあるため今後も注視して参ります。
安全センターさんのご回答通りバッサリ切るのも道理ですし、点検要領の「表示および標識」→「エ」項に抵触という考え方で記載するのも誤りといえないようですし(私見です)、むむむ…となります。
長文失礼致しました。
◎ まとめ
- 大阪市内某消防署の予防担当者様より型式失効した旧規格消火器の点検報告書記載方法についてお問い合わせTELを頂いていた。
- 青木防災㈱では型式失効した旧規格消火器については点検報告書の「消火器具(その2)の備考欄」と「消火器一覧表の備考欄」に記載していた。
- (一財)日本消防設備安全センターからは『消火器具(その2)の「廃棄数」の箇所に、型式失効した旧規格消火器の本数を記載するのが妥当』と回答があった。
予防担当者さま
大阪市内消防署