「絶対に論破できる方法」として『これは法律で決まっているからッ‥!』と主張し続けるというのがあるんですけど、その正論は置いといて今回は『P型1級やR型の送受話器(電話)って設置義務あるけど、ホントに使われてる?必要ある!?』って部分についても言及していきます。
自動火災報知設備にはP型1級と2級があり、2級は警戒区域の数が5回線以下の比較的小さな建物が設置対象になります。
P型1級は主に5回線以上の比較的大きい建物に設置され、R型というのはP型1級よりも更に大きい建物が設置対象となる自動火災報知設備と認識して頂ければ大体あってます。
4類の消防設備士試験を受けられた方、もしくは消防設備士の実務をされている方であればP型1級の電話について『コレいる!?』と思われたことがあるのではないでしょうか。
その疑問視された存在意義や、使われ方について解説していきます。
自動火災報知設備の送受話器(電話)について
◎ 送受話器(電話)の機能説明
P型1級(もしくはR型)の送受話器を用いると、「受信機」ー「各発信機」間での相互通話が可能となります。
発信機側
P型1級の発信機(強く押すアレ)には電話ジャックがあり、それに送受話器を差し込んで受信機側に電話をかけることができます。
受信機側
P型1級(もしくはR型)の発信機に電話ジャックに送受話器が挿されると、受信機側で呼び出し音がなる仕組みになっています。
つまり多くの場合、火災発生時の現地確認時に『わざわざ送受話器を持って、現場確認に行かなければならねぇ!』って状況になってます。
まれに、防災意識の高い点検先様ですと「各屋内消火栓BOX内(発信機が設置されている場所)に一つ」送受話器が設置されているケースも御座います。
また、受信機側の電話受取りについては「元から電話が接続されている受信機」や「ボタンを押すとマイクとスピーカーで通話できる受信機」なんかもあります。
◎ 実際に送受話器(電話)が使用されているシーン
施設管理の方々が「火災報・非火災報対応時に送受話器を持って行って現地確認」をする‥というのがマニュアル化されており、そこで使用されているケースが報告されています。
(火災報知器ボタン下のジャックに受話器を接続して)「防災センター、誤報確認、リセットしました、火報解除願います」
「お客様にご案内申し上げます。只今の非常ベルは誤報でした。危険はございませんのでご安心ください。この度は大変失礼いたしました…」
(続く)— noraneko (のら猫)@生保受給 (@noranyan2000) January 18, 2018
◎ 有線の電話でなければならない理由
ズバリ、無線だと「電波が届かず通話できない可能性がある」為でしょう。
上述した様な話が、未だに有線(各発信機ー受信機間に配線がされている)タイプの通話機構が温存されている理由として挙げられます。
自動火災報知設備の送受話器(電話)の機能を、是非ご活用下さいませ!
◎ まとめ
- P型1級(もしくはR型)の送受話器を用いると、「受信機」ー「各発信機」間での相互通話が可能であった。
- 施設管理の方々が「火災報・非火災報対応時に送受話器を持って行って現地確認」をする‥というのがマニュアル化されており、そこで使用されているケースが報告されていた。
- 地下とか電波の悪い場所で火災に遭った場合や炎が発する強い “紫外線” なんかも電波障害に原因となって携帯電話などの通話を妨げる可能性がある為、未だに有線(各発信機ー受信機間に配線がされている)タイプの通話機構が温存されている理由として挙げられた。