強欲な青木
消防設備士の資格試験って「実技」もあんの!?
どんなことするん?工具とか持参するの!?
これ「実技」って言ってますけど‥実際は「筆記試験の延長」です。
管理人
この「実技(鑑別)」を60%以上、正答できるかが合否を左右します!
消防設備士乙6の場合、筆記試験が4択なのに対して「実技試験(鑑別)」は写真を見て回答する問題や簡単な記述問題が出ます!
一発合格したい消防設備士乙6の受験生の皆さまは「不合格者の多くは鑑別で落ちている」事実を胸に抱いて勉強に取り組みましょう!
これまで筆記問題で学んだ内容の総復習みたいな問題が多いので、もし分からないところが多いのであれば「実技(鑑別)」を暗記するまで何度も解き直して下さい!
実技(鑑別)の勉強が合否を分ける理由
なぜ「実技(鑑別)の勉強が合否を分ける」のか。それは筆記試験が全体で60%以上の正答が合格条件であるのに対して、実技試験(鑑別)は鑑別5問のみで60%以上の正答が合格条件となっているからです。
よって実技試験(実技)の場合、解けない(相性の悪い)問題が2.5/5問あると不合格になってしまうのです。
強欲な青木
筆記試験であれば分からない問題があっても、他の簡単な問題を確実に解けばカバーできます。
消防設備士乙6が不合格になる方は、だいたい実技(鑑別)の正答率が60%に満たないパターンです。
管理人
消防設備士乙6を受ける方で、かつ一発合格を狙っている方は、以下の過去問解説を必ず試験前に読んで頭に入れておきましょう。
消火器の名称と適応火災
①消火作用
下の写真A~Cに示す消火器について、次の各設問に答えなさい。
消火作用として抑制作用(負触媒作用)がないものをすべて選び、記号で答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
左から「二酸化炭素消火器」と「ハロゲン化物消火器」および「粉末ABC消火器」がならんでいます。
よって抑制作用(負触媒作用)が無い消火器は「A. 二酸化炭素消火器」のみとなります。
消火作用として窒息作用と抑制作用(負触媒作用)があるものをすべて選び、記号で答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
「ハロゲン化物消火器」および「粉末ABC消火器」は共に窒息作用と抑制作用(負触媒作用)がある消火器です。
②適応火災
写真に示す消火器について、次の各設問に答えなさい。
消火器の名称および、どのような火災の消火に適応するか、該当する火災種別を〇で囲んで回答しなさい。
名称 | |
適応火災 | 普通火災(A火災)、油火災(B火災)、電気火災(C火災) |
+ 解答・よく分かる解説
名称 | 二酸化炭素消火器 |
適応火災 | 普通火災(A火災)、〇油火災(B火災)、〇電気火災(C火災) |
【解説】
二酸化炭素消火器は、普通火災には適応しません。
以下の記述内( )に当てはまる語句を記入し、その場所に写真の消火器を設置してはならない理由を簡潔に記述しなさい。
この消火器は、施行令別表第1(16の2)項、(16の3)項に掲げる防火対象物ならびに総務省令で定める( )、( )その他の場所に設置してはならない。 |
理由 | |
+ 解答・よく分かる解説
この消火器は、施行令別表第1(16の2)項、(16の3)項に掲げる防火対象物ならびに総務省令で定める( 地階 )、( 無窓階 )その他の場所に設置してはならない。 |
理由 | 換気の悪い場所で使用すると、二酸化炭素濃度が上昇して人体に害を与える可能性があるため。 |
【解説】
解答の通り。
下図および写真の消火器について以下の各設問に答えなさい。ただし、この階は1階とし、無窓階ではないものとする。
+ 解答・よく分かる解説
A | 機械泡消火器 |
B | 二酸化炭素消火器 |
C | 蓄圧式粉末消火器 |
各室の消火に適応する消火器を、写真の中から全て選び、記号で答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
ボイラー室 | A・C |
変電設備室 | B・C |
通信機器室 | A・C |
事務室 | A・C |
【解説】
ボイラー室・通信機器室および事務室には「建築物その他の工作物」の消火に適応する消火器を設置します。
変電設備室のみ「電気設備」の消火に適応する消火器を設置します。
参考【過去問】消火器の設置基準|法令(類別)消防設備士乙6【早見表】
Cの粉末消火器は「りん酸アンモニウム」を主成分とする粉末ABC消火器としました。(※その他の粉末消火薬剤はB・C火災のみ適応であるため)
③消火薬剤
下の写真A~Dに示す消火器について、次の各設問に答えなさい。
粉末(ABC)消火薬剤が使用されている消火器はどれか、記号で答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
A:粉末ABC消火器
B:粉末BC消火器 ※適応火災のマークに注目!
C;機械泡消火器
D:機械泡消火器(大型)
特にBの「粉末BC消火器」がヤらしい選択肢です。特徴的なノズルと、適応火災のマークから粉末ABC消火器ではないと判断しましょう。
参考粉末(KU)モネックス消火器YB-20M
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
「ハロゲン化物消火器」および「粉末ABC消火器」は共に窒息作用と抑制作用(負触媒作用)がある消火器です。
下の写真A~Dに示す消火器について、次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
A | 化学泡消火器 |
B | 強化液消火器 |
C | 粉末(ABC)消火器 |
D | 二酸化炭素消火器 |
【解説】
左から「二酸化炭素消火器」と「ハロゲン化物消火器」および「粉末ABC消火器」がならんでいます。
よって抑制作用(負触媒作用)が無い消火器は「二酸化炭素消火器」のみとなります。
写真A~Dの消火器のうち「油火災」および「電気火災」の2つのみに適応する消火器を選び、記号で答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
「ハロゲン化物消火器」および「粉末ABC消火器」は共に窒息作用と抑制作用(負触媒作用)がある消火器です。
下の写真AおよびBに示す消火器について、次の各設問に答えなさい。
写真AおよびBに示す消火器は、どのような消火作用を利用して消火するか、それぞれ答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
左から「二酸化炭素消火器」と「ハロゲン化物消火器」および「粉末ABC消火器」がならんでいます。
よって抑制作用(負触媒作用)が無い消火器は「二酸化炭素消火器」のみとなります。
④加圧方式
写真の消火器について、次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
左から「二酸化炭素消火器」と「ハロゲン化物消火器」および「粉末ABC消火器」がならんでいます。
よって抑制作用(負触媒作用)が無い消火器は「二酸化炭素消火器」のみとなります。
消火器の外面は何%以上を赤色仕上げとしなければならないか答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
25%つまり1/4以上を赤色にしなければなりません。
写真の消火器について、次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
左から「二酸化炭素消火器」と「ハロゲン化物消火器」および「粉末ABC消火器」がならんでいます。
よって抑制作用(負触媒作用)が無い消火器は「二酸化炭素消火器」のみとなります。
下の写真A~Cに示す消火器について、次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
A | 化学泡消火器 | B | 二酸化炭素消火器 |
C | 強化液消火器 | D | 粉末消火器 |
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
消火器の加圧方式には以下の2種類が規格省令上で規定されています。
※化学泡消火器は「反応式」です。(例外)
⑤化学泡消火器
下の写真に示す消火器について、以下の設問に答えよ。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
化学泡消火器には、以下の3種類があります。
- 転倒式…使用時に本体を転倒させるだけ
- 破蓋(はがい)転倒式…押し金具で蓋を破壊してから転倒させる
- 開蓋(かいがい)転倒式…手動で蓋を開けてから転倒させる
フタに内筒の封板を破るための押し金具がある為、破がい転倒式と分かります。
⑥機械泡消火器
下の写真に示す消火器について、以下の設問に答えよ。
+ 解答・よく分かる解説
解答 | ノズル元の空気吸入孔から空気を吸入し、機械的に泡を作る機能。 |
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
機械泡消火器は冷却作用でA火災に、泡の窒息作用によりB火災に適応します。
下図に示す消火器の部分について、以下の設問に答えよ。
+ 解答・よく分かる解説
解答 | 消火薬剤を発泡させるために必要な空気の流入経路を示している。 |
【解説】
機械泡消火器は放射時、発泡ノズルから空気を取り込むことで泡を発生させる仕組みです。
⑦二酸化炭素消火器
下の写真に示す消火器について、以下の設問に答えよ。
+ 解答・よく分かる解説
名称 | 安全弁 |
取付目的 | 内圧が設定圧力以上になった際、自動的にガスを放出する。 |
【解説】
二酸化炭素消火器には内圧上昇に伴う破裂防止の措置として、安全弁付きの容器弁が備わっています。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
放射の際に、液体が気体に変わる『気化』が起き、この時に周囲の熱を奪う『気化熱』が発生します。
本体容器やホース等がキンキンに冷えるので、そのまま素手で触っていると冷たいヤケド(凍傷)してしまいます。
その為、放射口(ホーン)の手前に、握り手(ホーン握り)がある二酸化炭素消火器があります。
消火薬剤の充てん比と充てんされているときの消火薬剤の状態を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
二酸化炭素消火器には液化二酸化炭素が、およそ2/3程度まで充てんされています。残り1/3は液化二酸化炭素の気化ガスとなっています。
消火薬剤を放出する際に液体から気体に状態変化し、その際に気化熱でノズル部分が凍結するのでホーン握りが付いています。
大型消火器と運搬方式
下の写真は大型消火器を示したものである。次の各設問に答えなさい。
消火器は、携帯または運搬の方法によって4種類に分類されているが、この消火器はいずれに分類されるかを答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
消火器の携帯または運搬方式には、以下の4つがあります。
- 「手さげ式」‥一般的によく見かける消火器で、文字通り手にさげて運ぶものを指します。
- 「背負式」‥リュックサックのように消火器を背中に背負い運ぶものです。
- 「据置式」‥本体はその場から動かさずホースだけを引っ張っていくものを指します。
- 「車載式」‥車輪で本体を運ぶものです。
この消火器がA火災に適応するものである場合、能力単位の数値はいくつ以上か答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
「大型消火器 」は、次の規格にて定められている能力単位および消火薬剤量の要件の両方を満たしている消火器の分類をいいます。
【第2条】
消火器は、次条または第四条の規定により測定した能力単位の数値が1以上でなければならない。
ただし、大型消火器で、A火災に適応するものにあっては10以上、B火災に適応するものにあっては20以上でなければならない。
この消火器を消防法で規定する危険物を取扱う製造所に設置する場合、第何種の消火設備であるか答えよ。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
大型消火器は「第4種消火設備」に該当します。
この消火器の消火薬剤量は何㎏以上でなければならないか答えよ。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
大型消火器に該当する条件として、消火器の種類ごとに以下の消火薬剤の量以上である必要があります。
消火薬剤の色を答えよ。ただし、この大型消火器は粉末消火器ABC消火器であるものとする。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
粉末消火器の消火薬剤であるリン酸アンモニウムは「淡紅色」です。
この消火器は規格省令上、何動作以内で放射できるかを答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
消火器の技術上の規格を定める省令にて、❝車載式の消火器にあっては3動作以内で容易に、かつ、確実に放射を開始することができるものでなければならない。❞ と規定されています。
消火器は、その保持装置から取りはずす動作・背負う動作・安全栓をはずす動作およびホースをはずす動作を除き、1動作で、化学泡消火器・据置式の消火器および背負式の消火器にあっては2動作以内で、車載式の消火器にあっては3動作以内で容易に、かつ、確実に放射を開始することができるものでなければならない。
B火災に適応する大型消火器について、規格省令に定められている能力単位の数値を答えよ。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
消火器の技術上の規格を定める省令にて、❝B火災に適応するものにあっては20以上でなければならない。❞ と規定されています。
【第2条】
消火器は、次条または第四条の規定により測定した能力単位の数値が1以上でなければならない。
ただし、大型消火器で、A火災に適応するものにあっては10以上、B火災に適応するものにあっては20以上でなければならない。
規格省令上、使用温度範囲として含めなければならない温度範囲を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
消火器の技術上の規格を定める省令にて、❝化学泡消火器以外の消火器 0℃以上40℃以下❞ と規定されています。
【第10条の2】
消火器は、種類に応じ、各号に掲げる “使用温度範囲”で使用した場合に、正常に操作することができ、かつ、消火及び放射の機能を有効に発揮することができるものでなければならない。
一 化学泡消火器5℃以上40℃以下
二 化学泡消火器以外の消火器 0℃以上40℃以下
下の写真AおよびBに示す大型消火器について、次の各設問に答えなさい。
これらに充てんされる消火剤の量を、それぞれ答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
Aは化学泡消火器、Bは粉末消火器なので大型消火器に該当する消火薬剤の量は以下の通り。
消火器の種類 | 消火薬剤の量 |
水消火器 | 80リットル以上 |
強化液消火器 | 60リットル以上 |
化学泡消火器 | 80リットル以上 |
機械泡消火器 | 20リットル以上 |
二酸化炭素消火器 | 50㎏以上 |
ハロゲン化物消火器 | 30㎏以上 |
粉末消火器 | 20㎏以上 |
大型消火器のうちB火災に適応するものの能力単位の数値は、いくつ以上でならなければならないか答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
大型消火器で、A火災に適応するものにあっては10以上、B火災に適応するものにあっては20以上でなければなりません。
下の写真に示す消火器(消火剤質量23㎏)について、次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
本体容器の半分が緑色に塗色されている為、二酸化炭素消火器であると判別できます。
真っ赤なイメージの消火器ですが、法的には業務用消火器について25%以上赤色であれば他は何色でもいいことが規定されています。
二酸化炭素消火器は二酸化炭素ガスを圧縮し液化した状態の「液化炭酸ガス」が容器内に収められているので「緑色」で1/2以上塗らなければなりません。
高圧ガス容器を用いるものは消火器の規格上の「25%以上を赤色」の規定も加わるので本体容器の塗色の合計75%以上が法律で定められていることになります。
この消火器が適応する火災について、解答欄の語句を〇で囲みなさい。
+ 解答・よく分かる解説
この消火器が適応する火災について、解答欄の語句を〇で囲みなさい。
【解説】
二酸化炭素消火器は「油火災」および「電気火災」の2つが適応火災です。
電気に絶縁性がある為、特に「電気(C)火災」の消火に適しています。
二酸化炭素消火器は「普通火災」は適応火災でない為、「建築物・その他の工作物」は設置対象外です。
下の写真および図に示す消火器について、次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
化学泡消火器の操作の方式には以下の3つがあります。
- 転倒式…使用時に本体を転倒させるだけ
- 破蓋(はがい)転倒式…押し金具で蓋を破壊してから転倒させる
- 開蓋(かいがい)転倒式…手動で蓋を開けてから転倒させる
この消火器について、消火薬剤を放射するための操作を2つ答えなさい。ただしホース(ノズル)を取り外す動作は除くものとする。
+ 解答・よく分かる解説
操作2つ | ①ハンドルを回して内筒フタを全開にする。 |
②本体容器を前に倒す。 |
【解説】
写真の「開がい転倒式」は、ハンドルを回すことで内筒フタが開き、その後に本体を傾けることでA剤とB剤が混ざって発泡します。
step
1梶棒を手前に倒して移動する
step
2梶棒を起こして消火器を垂直に立てる
step
3ノズルの先を持ってホースをホース受けからはずして伸ばす
step
4回転止めを左へ廻してロックを解除する
step
5丸ハンドルを左へ止まるまで廻して内筒フタを全開にする
step
6ノズルを火元に向ける
step
7梶棒を持って手前に倒す(胴体上部の突起が床面に着くまで倒す)
step
8倒すと、ノズルの先から消火薬剤が放射するので火元をおおうように散布する
下の写真は車載式の消火器を示したものである。なお、写真の下の表記は消火薬剤別の消火器名および消火薬剤の容量または質量である。
危険物施設に設置する第4種消火設備に該当するものを全て選び、A~Dで答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
第4種消火設備には「大型消火器」が該当します。
第1種消火設備 | 屋内消火栓設備、屋外消火栓設備 |
第2種消火設備 | スプリンクラー設備 |
第3種消火設備 | 水噴霧消火設備
泡消火設備
不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備 |
第4種消火設備 | 大型消火器 |
第5種消火設備 | 小型消火器 |
よって設問のA~Dの中で、大型消火器がどれかを判別して回答します。
大型消火器に該当する条件として、消火器の種類ごとに以下の消火薬剤の量以上である必要があります。
消火器の種類 | 消火薬剤の量 |
水消火器 | 80リットル以上 |
強化液消火器 | 80リットル以上 |
化学泡消火器 | 60リットル以上 |
機械泡消火器 | 20リットル以上 |
二酸化炭素消火器 | 50㎏以上 |
ハロゲン化物消火器 | 30㎏以上 |
粉末消火器 | 20㎏以上 |
よって大型消火器としての薬剤の規定量を満たしているA:機械泡消火器(30リットル)、B:粉末消火器(20㎏)が大型消火器の消火薬剤の量を満たしている。
消火器の記載表示
下の表示は、検定合格表示および自主表示対象機械器具等の合格表示である。
消火器に付される表示がどれか選び、記号で答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
消火器は型式適合検定の対象品目であるため、AもしくはBの「検」の文字が記された表示になります。※「消」の文字は自主表示対象機械器具等の合格表示です。
消火器の検査合格証に記載されている文字は「合格之 ❝証❞ 」です。
下の写真および表示は、消火器およびその消火器の記載表示の一部である。
A~Cの記載事項およびDに当てはまる語句を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
A:記載表示 ❝A-3・B-7・C❞ の記載は消火器の「能力単位」を示すものです。
B:記載表示 ❝3~6m❞ は消火器の「放射距離」を示します。
C:記載表示 ❝消第〇〇~○○○号❞ は消火器の「型式番号」を示します。(※消防用設備点検では、この型式番号で消火器を区別して管理しています。)
D:指示圧力計がある為「粉末消火器(蓄圧式)」か「強化液消火器」の、どちらかであると分かります。
適応火災にC(電気火災)が含まれている為、強化液消火器ではない≒蓄圧式粉末消火器であると導けます。
消火器の各種部品について
下の写真は、手さげ式の消火器に取り付けられている安全栓の例を示したものである。次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
消火器のテッペンについてる黄色い輪っかを「安全栓」いい、誤作動(誤放射)防止の為に設けられています。
手さげ式消火器のうち、安全栓を設けなくてもよいとされているものを答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
手動ポンプの水消火器または転倒の1動作で作動する消火器(≒転倒式化学泡消火器)については、安全栓を設けなくてもよいです。
下の図は、蓄圧式強化液消火器の指示圧力計を示したものである。次の各設問に応えなさい。
矢印Aで示す○の中に記載されている文字を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
“ 10⁻¹ ”となっている場合10倍の反対で1/10となるので、0.7〜0.98MPaのことで表示盤面が小さいのでこの表記法になったのだと思われます。
使用圧力範囲は0.7MPa~0.98MPaなので、みんな『蓄(チク)圧(アツ)0.7(オンナ)〜0.98(オクバ)』=「チクッとしたアツさを、女は奥歯で感じた」って覚えているようです。
圧力検出部の材質がステンレス鋼の場合、【 C 】に記載されている語句を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
ブルドン管の材質表示は以下の通り。
- SUS(ステンレス鋼)
- Bs(黄銅)
- BeCu(ベリリウム鋼)
- PB(りん青銅)
下図に示す加圧式粉末消火器の一部について、次の各設問に答えなさい。
加圧用ガスを噴出させる部分は矢印A~Eのどこか、記号で答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
矢印A~Eは順番に以下の通り。
- A:加圧用ガス容器の取付け部
- B:逆流防止装置
- C:サイホン管
- D:ガス導入管
- E:粉上り防止封板
加圧式粉末消火器は、以下の順番で放射します。
- レバー(ハンドル)を握って加圧用ガス容器封板をカッターで破る
- ガス導入管にガスが流れる
- ガスの勢いで逆流防止装置が開いて本体容器内にガスが充満する
- 加圧されたガスで消火薬剤が押されて粉上り防止封板を破る
- 放射口に消火薬剤が送られる
下図に示す加圧式粉末消火器の一部について、次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
B | 粉末消火薬剤がガス導入管の中に入り、固化して加圧用ガス放出を阻害することを防ぐため。 |
C | 粉末消火薬剤がサイホン管の中に入り、固化して消火薬剤の放出を阻害することを防ぐため。 |
【解説】
逆流防止装置については、ガス放出時でも消火薬剤が管内に入り込まない逆止弁のような構造となっています。
下の写真はガス加圧式の消火器に使用されている加圧用ガス容器を示したものである。次の各設問に答えなさい。
高圧ガス保安法の適用を受けない容器を全て選び、記号で答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
ガスの容積が100㎤を超えるもののみ、高圧ガス保安法が適用されます。
加圧用ガス容器に圧縮されているガスには「二酸化炭素ガス」と「窒素ガス」があります。
二酸化炭素ガス、窒素ガス共に100㎤以下のガス容器の外面には亜鉛メッキ仕上げが施されています。
よってAのみ高圧ガス保安法の適用を受けない容器となります。
ガスの再充てんが可能な容器を全て選び、記号で答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
100㎤を超える加圧用ガス容器(=高圧ガス保安法の適用を受ける容器)のみ再充てん可能です。
100㎤以下の加圧用ガス容器は使用した後、作動封板に穴が開くので再充てんできません。
下の写真および図は、加圧式粉末消火器に用いる加圧用ガス容器の一例を示したものである。
この容器に表示されている事項について、下の文中の〔 〕に当てはまる語句を語群から選び、記号で答えなさい。
図中の矢印Aで示す部分には〔 ① 〕が、矢印Bで示す部分には〔 ② 〕が表示されている。〔 ② 〕のうち「C」は〔 ③ 〕の種類を表し、「60」は〔 ④ 〕を表している。
使用後の加圧用ガス容器の交換に際して、加圧用ガス容器に記載されているガスの種類や〔 ② 〕を確認し、装着することが必要である。
【語 群】
ア. 製造番号 イ. 容器記号 ウ. 材質記号
エ. 容器証明符号 オ. 総質量 カ. 使用金属
キ. ねじ ク. 金属強度 ケ. 充てんガス質量
コ. 安全弁の作動圧力値
+ 解答・よく分かる解説
① | ② | ③ | ④ |
オ(総質量) | イ(容器記号) | キ(ねじ) | ケ(充てんガス質量) |
【解説】
加圧用ガス容器には以下の表示がされています。
- 製造ロット番号
- 総質量
- ガスの種類
- 容器記号(ねじの種類、ガスの質量)
- 型式定号評価合格の表示
下の写真は消火器の一部を示したものである。次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
消火器には、キャップを緩めた時に『プシュー』と中の圧縮ガスが排出される「減圧孔」を設けることが規定されています。
+ 解答・よく分かる解説
解答 | 消火器のキャップまたはプラグを外す途中において本体容器内の圧力を完全に減圧するため。 |
【解説】
減圧孔の取付目的は上記の通り。
矢印で示す部分が設けられていない消火器の種別を2つ答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
二酸化炭素消火器およびハロゲン化物消火器は、そもそもキャップではなく容器弁が設けられています。
下図は消火器の一部を示したものである。次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
車載式(車輪付き)の消火器には50型と100型があり、圧力調整器は100型の大型消火器に設置されています。
この部品が取り付けられている消火器の名称を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
圧力調整器は加圧用ガス容器を搭載している大型ガス加圧式粉末消火器に設置されています。
+ 解答・よく分かる解説
解答 | 加圧用ガス容器内の高圧ガスを消火器の使用圧まで減圧して、消火器内に導入する機能。 |
【解説】
上記の通り。
一次側圧力計の指針が示す値は何を表しているのか答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
上記の通り。
二次側圧力計の指針が示す値は何を表しているのか答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
【解説】
上記の通り。
消火器の設置本数の計算
下図は3階建ての複合用途防火対象物で、その階ごとの用途および床面積を示したものである。
【条件】
- 主要構造部は耐火構造で、内装は不燃材料仕上げである。
- 歩行距離および他の消防用設備等の設置による設置本数の増減は考慮しない。
- 消火器1本の能力単位は2とする。
- 能力単位の数値は下表を用いて算定すること。
上記の条件に基づき、消火器(大型消火器以外の消火器)を設置する場合、法令上必要とされる最小の能力単位の数値および設置本数を下記の語群から選んで記号で答えよ。
語群 | ア:12,イ:10、ウ:8、エ:7、オ:6
カ:5、キ:4、ク:3、ケ:2、コ:1 |
+ 解答・よく分かる解説
| 1F | 2F | 3F |
能力単位 | キ(4) | ケ(2) | コ(1) |
設置個数 | ケ(2本) | コ(1本) | コ(1本) |
【解説】
消火能力単位は「延べ面積 ÷ 算定基準面積」で求められます。ただし主要構造部を耐火構造とし、かつ壁および天井の仕上げを難燃材料でした防火対象物にあっては、消火能力単位の算定基準の数値の2倍にして計算できます。
設問の条件に「不燃材料(>難燃材料)」とある為、各能力単位の数値を倍にして面積を除算することで必要能力単位が求められます。
- 1F:(2)項ロ 遊技場 400㎡ ÷ 100㎡=4
- 2F:(3)項ロ 飲食店 400㎡ ÷ 200㎡=2
- 3F:(15)項 事務所 400㎡ ÷ 400㎡=1
また設問の条件に「消火器1本の能力単位は2」とある為、上記で求めた必要能力単位を除算することで必要設置本数が求められます。
- 1F:(2)項ロ 遊技場 4÷2=2
- 2F:(3)項ロ 飲食店 2÷2=1
- 3F:(15)項 事務所 1÷2=0.5⇒繰り上げ設置のため1
参考【過去問】消火器の設置基準|法令(類別)消防設備士乙6【早見表】
下図は消防法施行令別表第1(4)項に該当する防火対象物の平面図である。
【条件】
- 主要構造部は耐火構造で、平屋建てである。
- 内装仕上げは不燃材料である。
- ボイラー室以外では多量の火気を使用していない。
- 歩行距離および他の消防用設備等の設置による設置本数の増減は考慮しない。
- 能力単位は、下表を用いて算定すること。
写真の消火器(能力単位:A-2・B-3・C)を設置する場合、条件に基づいて消防法令上必要とされる本数を、それぞれ解答欄に記入しなさい。
(4)項の床面積に対する設置本数 | 本 |
ボイラー室の設置本数 | 本 |
変電室の設置本数 | 本 |
+ 解答・よく分かる解説
(4)項の床面積に対する設置本数 | 5本 |
ボイラー室の設置本数 | 2本 |
変電室の設置本数 | 1本 |
【解説】
消火能力単位は「延べ面積 ÷ 算定基準面積」で求められます。ただし主要構造部を耐火構造とし、かつ壁および天井の仕上げを難燃材料でした防火対象物にあっては、消火能力単位の算定基準の数値の2倍にして計算できます。
問の条件に「不燃材料(>難燃材料)」とある為、能力単位の数値を倍にして面積を除算することで必要能力単位が求められます。
また、消火器の設置義務は建物全体に生じる為、延べ面積は(34+8+8)m ×(22+12)m=1700㎡
(4)項:1700㎡ ÷ 200㎡=8.5
消火器の能力単位の計算に用いる数字はA火災の数字である為、上記で求めた必要能力単位を条件のA-2の2で除算することで必要設置本数が求められます。
8.5 ÷ 2=4.25 ⇒繰り上げ設置のため5本
ボイラー室の本数
ボイラー室などの多量火気使用場所には、消火器を付加設置(通常の必要本数に追加)します。
ボイラー室:96㎡ ÷ 25㎡(※内装仕上げ難燃以上の倍読み無し)=3.84
消火器の能力単位の計算に用いる数字はA火災の数字である為、上記で求めた必要能力単位を条件のA-2の2で除算することで必要設置本数が求められます。
3.84÷ 2= 1.92 ⇒繰り上げ設置のため2本
電気室の本数
電気設備設置場所には、床面積100㎡以下ごとに電気火災(C火災)に適応する消火器を1本設置します。
よって設問の電気室の床面積は8 × 12=96㎡である為、消火器を1本設置します。
参考【過去問】消火器の設置基準|法令(類別)消防設備士乙6【早見表】
下図の防火対象物に消火器を設置する場合、次の各設問に答えよ。
【条件】
- 主要構造部は耐火構造で、平屋建てである。
- 用途は消防法施行令別表第1(14)項 倉庫である。
- 内装仕上げは不燃材料である。
- 無窓階である。
- 歩行距離および他の消防用設備等の設置による設置本数の増減は考慮しない
- 消火器の能力単位は、A-4・B-10である。
写真の消火器を設置する場合、消防法令上最低限必要とされる本数を計算式とともに、それぞれ解答欄に記入しなさい。
+ 解答・よく分かる解説
総面積に対する設置本数 |
式 | (4000 ÷ 200)÷4 |
本数 | 5本 |
変電室に対する設置本数 |
式 | 300 ÷ 100 |
本数 | 3本 |
【解説】
総面積に対する消火器の必要設置本数
消火能力単位は「延べ面積 ÷ 算定基準面積」で求められます。
ただし主要構造部を耐火構造とし、かつ壁および天井の仕上げを難燃材料でした防火対象物にあっては、消火能力単位の算定基準の数値の2倍にして計算できます。
設問の条件に「不燃材料(>難燃材料)」とある為、(14)項 倉庫の能力単位の算定基準面積である100㎡の数値を倍にした200㎡で延べ面積を除算することで必要能力単位が求められます。
延べ面積は(15 + 35)×(20 + 60)=4000 ㎡であるため、能力単位は(4000 ÷ 200)で求められます。
また消火器のA火災の能力単位の数値がA-4である条件より、消火器の必要設置本数は「計算式:(4000 ÷ 200)÷4」で「本数:5」と求められます。
変電室に対する消火器の必要設置本数
電気設備設置場所には、床面積100㎡以下ごとに電気火災(C火災)に適応する消火器を1本設置します。
よって設問の電気室の床面積は15 × 20=300㎡である為、消火器の必要設置本数は「計算式:300 ÷ 100」で「本数:3」と求められます。
参考【過去問】消火器の設置基準|法令(類別)消防設備士乙6【早見表】
消火器の点検および整備
下図は3階建ての複合用途防火対象物で、その階ごとの用途および床面積を示したものである。
【条件】
- 主要構造部は耐火構造で、内装は不燃材料仕上げである。
- 歩行距離および他の消防用設備等の設置による設置本数の増減は考慮しない。
- 消火器1本の能力単位は2とする。
- 能力単位の数値は下表を用いて算定すること。
上記の条件に基づき、消火器(大型消火器以外の消火器)を設置する場合、法令上必要とされる最小の能力単位の数値および設置本数を下記の語群から選んで記号で答えよ。
語群 | ア:12,イ:10、ウ:8、エ:7、オ:6
カ:5、キ:4、ク:3、ケ:2、コ:1 |
+ 解答・よく分かる解説
| 1F | 2F | 3F |
能力単位 | キ(4) | ケ(2) | コ(1) |
設置個数 | ケ(2本) | コ(1本) | コ(1本) |
【解説】
消火能力単位は「延べ面積 ÷ 算定基準面積」で求められます。ただし主要構造部を耐火構造とし、かつ壁および天井の仕上げを難燃材料でした防火対象物にあっては、消火能力単位の算定基準の数値の2倍にして計算できます。
設問の条件に「不燃材料(>難燃材料)」とある為、各能力単位の数値を倍にして面積を除算することで必要能力単位が求められます。
- 1F:(2)項ロ 遊技場 400㎡ ÷ 100㎡=4
- 2F:(3)項ロ 飲食店 400㎡ ÷ 200㎡=2
- 3F:(15)項 事務所 400㎡ ÷ 400㎡=1
また設問の条件に「消火器1本の能力単位は2」とある為、上記で求めた必要能力単位を除算することで必要設置本数が求められます。
- 1F:(2)項ロ 遊技場 4÷2=2
- 2F:(3)項ロ 飲食店 2÷2=1
- 3F:(15)項 事務所 1÷2=0.5⇒繰り上げ設置のため1
参考【過去問】消火器の設置基準|法令(類別)消防設備士乙6【早見表】
下図は消防法施行令別表第1(4)項に該当する防火対象物の平面図である。
【条件】
- 主要構造部は耐火構造で、平屋建てである。
- 内装仕上げは不燃材料である。
- ボイラー室以外では多量の火気を使用していない。
- 歩行距離および他の消防用設備等の設置による設置本数の増減は考慮しない。
- 能力単位は、下表を用いて算定すること。
写真の消火器(能力単位:A-2・B-3・C)を設置する場合、条件に基づいて消防法令上必要とされる本数を、それぞれ解答欄に記入しなさい。
(4)項の床面積に対する設置本数 | 本 |
ボイラー室の設置本数 | 本 |
変電室の設置本数 | 本 |
+ 解答・よく分かる解説
(4)項の床面積に対する設置本数 | 5本 |
ボイラー室の設置本数 | 2本 |
変電室の設置本数 | 1本 |
【解説】
消火能力単位は「延べ面積 ÷ 算定基準面積」で求められます。ただし主要構造部を耐火構造とし、かつ壁および天井の仕上げを難燃材料でした防火対象物にあっては、消火能力単位の算定基準の数値の2倍にして計算できます。
問の条件に「不燃材料(>難燃材料)」とある為、能力単位の数値を倍にして面積を除算することで必要能力単位が求められます。
また、消火器の設置義務は建物全体に生じる為、延べ面積は(34+8+8)m ×(22+12)m=1700㎡
(4)項:1700㎡ ÷ 200㎡=8.5
消火器の能力単位の計算に用いる数字はA火災の数字である為、上記で求めた必要能力単位を条件のA-2の2で除算することで必要設置本数が求められます。
8.5 ÷ 2=4.25 ⇒繰り上げ設置のため5本
ボイラー室の本数
ボイラー室などの多量火気使用場所には、消火器を付加設置(通常の必要本数に追加)します。
ボイラー室:96㎡ ÷ 25㎡(※内装仕上げ難燃以上の倍読み無し)=3.84
消火器の能力単位の計算に用いる数字はA火災の数字である為、上記で求めた必要能力単位を条件のA-2の2で除算することで必要設置本数が求められます。
3.84÷ 2= 1.92 ⇒繰り上げ設置のため2本
電気室の本数
電気設備設置場所には、床面積100㎡以下ごとに電気火災(C火災)に適応する消火器を1本設置します。
よって設問の電気室の床面積は8 × 12=96㎡である為、消火器を1本設置します。
参考【過去問】消火器の設置基準|法令(類別)消防設備士乙6【早見表】
下図の防火対象物に消火器を設置する場合、次の各設問に答えよ。
【条件】
- 主要構造部は耐火構造で、平屋建てである。
- 用途は消防法施行令別表第1(14)項 倉庫である。
- 内装仕上げは不燃材料である。
- 無窓階である。
- 歩行距離および他の消防用設備等の設置による設置本数の増減は考慮しない
- 消火器の能力単位は、A-4・B-10である。
写真の消火器を設置する場合、消防法令上最低限必要とされる本数を計算式とともに、それぞれ解答欄に記入しなさい。
+ 解答・よく分かる解説
総面積に対する設置本数 |
式 | (4000 ÷ 200)÷4 |
本数 | 5本 |
変電室に対する設置本数 |
式 | 300 ÷ 100 |
本数 | 3本 |
【解説】
総面積に対する消火器の必要設置本数
消火能力単位は「延べ面積 ÷ 算定基準面積」で求められます。
ただし主要構造部を耐火構造とし、かつ壁および天井の仕上げを難燃材料でした防火対象物にあっては、消火能力単位の算定基準の数値の2倍にして計算できます。
設問の条件に「不燃材料(>難燃材料)」とある為、(14)項 倉庫の能力単位の算定基準面積である100㎡の数値を倍にした200㎡で延べ面積を除算することで必要能力単位が求められます。
延べ面積は(15 + 35)×(20 + 60)=4000 ㎡であるため、能力単位は(4000 ÷ 200)で求められます。
また消火器のA火災の能力単位の数値がA-4である条件より、消火器の必要設置本数は「計算式:(4000 ÷ 200)÷4」で「本数:5」と求められます。
変電室に対する消火器の必要設置本数
電気設備設置場所には、床面積100㎡以下ごとに電気火災(C火災)に適応する消火器を1本設置します。
よって設問の電気室の床面積は15 × 20=300㎡である為、消火器の必要設置本数は「計算式:300 ÷ 100」で「本数:3」と求められます。
参考【過去問】消火器の設置基準|法令(類別)消防設備士乙6【早見表】
消火器の点検および整備
外観点検
指示圧力計
下の写真の蓄圧式消火器の指示圧力計は指針が使用圧力範囲(緑色範囲)より下にあり、点検時に「不良」と判定された。以下の各設問に答えよ。
+ 解答・よく分かる解説
指示圧力計の指針が使用圧力範囲(緑色範囲)より下にあるため。
〔解説〕
蓄圧式消火器の使用圧力範囲である7〜9.8×10⁻¹MPaは、緑色範囲で示されています。
指示圧力計がこの状態になる原因を判定するには、どのような試験を行えばよいか答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
消火器を秤量し、総質量を確認する。
〔解説〕
消火器を秤量し、総重量より値が小さければ「放射済」と判定できます。
消火器を秤量し、総重量と値が同じであれば「圧漏れ」と判定できます。
機能点検
下の写真A~Cの消火器の機能点検を抜き取り方式により行う場合、確認資料の作成要領について下表の(①)~(⑨)に当てはまる語句または数値を答えなさい。
下表の(①)~(⑨)に当てはまる語句または数値を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
〔解説〕
確認試料(確認ロット)の作り方は以下の通りです。
- 器種(消火器の種類別)、種別(大型、小型の別)、加圧方式(加圧方式、蓄圧式の別)の同一のものを1ロットとすること。
- ただし、製造年から8年を超える加圧式の粉末消火器及び製造年から10年を超える蓄圧式の消火器は別ロットとする。
また、試料の抜取り方については以下の通りです。
- 製造年から3年を超え8年以下の加圧式の粉末消火器及び製造年から5年を超え10年以下の蓄圧式の消火器は5年でロット全数の確認が終了するよう概ね均等に製造年の古いものから抽出する。
- 製造年から8年を超える加圧式の粉末消火器及び製造年から10年を超える蓄圧式の消火器は2.5年でロット全数の確認が終了するよう概ね均等に製造年の古いものから抽出する。
下の写真は、「ある消火器」を示したものである。次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
蓄圧式
〔解説〕
指示圧力計がある為、消火器の放射圧力による方式は「蓄圧式」であると判別できます。
この消火器の点検を行う場合の確認順序を、下のア~キの記号を並び替えて答えなさい。
- ア. 総質量を秤量して消火薬剤量を確認する。
- イ. 本体容器内・キャップ・ホース・ノズル・サイホン管等を清掃する。
- ウ. 消火薬剤を別の容器に移す。
- エ. 指示圧力計の指度を確認する。
- オ. 排圧栓のあるものはこれを開き、ないものは容器を逆さにしてバルブを開き、内圧を排除する。
- カ. キャップまたはバルブ本体を本体容器から外す。
- キ. 各部品について確認を行う。
+ 解答・よく分かる解説
ア→エ→オ→カ→ウ→イ→キ
〔解説〕
消火器の点検要領にて、蓄圧式粉末消火器の点検順序が以下の通り謳われています。
- (1) 総質量を秤量して消火薬剤量を確認する。
- (2) 指示圧力計の指度を確認する。
- (3) 排圧栓のあるものはこれを開き、ないものは容器をさかさにしてレバーを徐々に握り、容器内圧を完全に排出する。
- (4) キャップ又はバルブ本体を本体容器から外す。
- (5) 消火薬剤を別の容器に移す。
- (6) 前1⑹の要領で本体容器内、キャップ、ホース、ノズル、サイホン管等を清掃する。
- (7) 各部品についての確認を行う。
※ 放射の試料は⑵の確認のあと放射を行うこと。
放射試験
写真のガス加圧式粉末消火器(総重量:5.1kg、薬剤量:3.0kg、加圧用ガス容器:B-38)の放射試験を実施し、放射後の消火器の総重量を測定したら2.6kgであった。次の各設問に答えよ。
+ 解答・よく分かる解説
0.538kg
〔解説〕
放射試験後に、総重量が5.1kg⇒2.6kgとなった為、本体容器から放射された薬剤および加圧用ガスの質量は合計で5.1kg-2.6kg=2.5kgとなります。
加圧ガスの容器記号がB38につき、加圧ガスの質量は38g=0.038kgです。よって放射された薬剤の質量は2.5kg-0.038kg=2.462kgとなります。
本体容器に残った消火薬剤である放射残量は、3kg-2.462kg=0.538kgとなります。
+ 解答・よく分かる解説
薬剤の放射率が90%未満のため
〔解説〕
消火器の薬剤放射率の許容量は、充填された薬剤質量の90%以上であり、放射後の残量が10%未満でなければなりません。
よって、2.5kg×0.1(=10%)=0.25kgであり、放射残量0.538kgの方が大きい値である為、判定は「否」となります。
点検表
写真に示す消火器の機能点検に関する点検表の点検項目について設問に答えなさい。
実施すべき点検項目で、消火器の種別欄に〇印の抜けている箇所に〇印の表示をしなさい。ただし消火器は製造年から3年を経過したものとする。
+ 解答・よく分かる解説
〔解説〕
写真は加圧式粉末消火器です。
設問の条件より製造年から3年を経過している為、機能点検の対象となっています。
機能点検項目の上から順番に判断基準を解説していきます。
- 内筒および液面表示‥化学泡消火器の点検項目である為、空欄。
- 消火薬剤量‥〇を記入。
- 開閉式・切替式ノズル‥水系(水や強化液)消火器の点検項目である為、空欄。
- 指示圧力計‥蓄圧式消火器の点検項目である為、空欄。
- 圧力調整器‥大型消火器の点検項目である為、空欄。
- サイホン管・ガス導入管‥加圧式粉末消火器の点検項目である為、〇を記入。
- ろ過網‥化学泡消火器の点検項目である為、空欄。
- 放射能力‥消火器全般の点検項目である為、〇を記入。
- 消火器の耐圧性能‥製造年から10年を経過したもの又は消火器の外形の点検において本体容器に腐食等が認められたものについて実施する為、設問の条件により空欄。
下の表は、消火器具点検表の一部を抜粋したものである。
蓄圧式の強化液消火器点検の際、実施すべき点検項目すべてについて異常がなかった場合、消火器の種別Cの欄の該当箇所で○印の表示をしなさい。
+ 解答・よく分かる解説
〔解説〕
上から点検項目の○もしくは✘および/(※試験では何も書かない)が入っていない箇所について判別していきます。
- 内筒等…化学泡消火器の話なので/(※試験では何も書かない)
- 液面表示…化学泡消火器の話なので/(※試験では何も書かない)
- 性状…強化液消火薬剤又は泡消火薬剤は、個々にポリバケツ等に移して「変色、腐敗、沈澱物、汚れ等がないこと。」を確認する。よって〇
- 加圧用ガス容器…強化液消火器は蓄圧式なので/(※試験では何も書かない)
- 「カッター」は、加圧用ガス容器の作動封板を破るためのものである。また、「押し金具」は、大型消火器の加圧用ガス容器の作動封板を破るためのものである。いずれも加圧用消火器に使用されるが、「押し金具」は現在ではほとんど使用されていない。ハンドル車式の容器弁が主流となっている。/(※試験では何も書かない)
- 開閉式ノズル及び切替式ノズル…大型消火器等のホース先端に取り付けられているもので、「開閉式ノズル」は開閉することで消火剤を放射・停止することができ、「切替式ノズル」は消火剤を棒状放射と噴霧放射を切り替えることができる。よって〇
- 指示圧力計‥‥‥蓄圧式であれば、もちろん〇。
- 使用済みの表示装置…使用済みの表示装置は手さげ式かつ加圧式粉末消火器に装着するものであり、蓄圧式強化液消火器は指示圧力計があるので不要。よって/(※試験では何も書かない)
- 圧力調整器…大型消火器のみにあるため/(※試験では何も書かない)
- 安全弁・減圧孔…蓄圧式消火器はキャップに減圧孔がついている。よって〇
- 粉上り防止用封板…加圧式粉末消火器のみあるため/(※試験では何も書かない)
- パッキン…本体容器とキャップの間に設けるパッキンは強化液消火器にもあるので〇
よって計5か所に〇を記入します。
整備
下の写真は、使用後の粉末消火器を示したものである。、次の各設問に答えなさい。
この消火器を分解する場合、最初にしなければならない事項を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
排圧栓を開き、容器内圧を排出する。
〔解説〕
通常、消火器のキャップには「減圧孔」がありますが、ごく一部の消火器には「排圧栓」が設けられています。
排圧栓タイプの消火器は、キャップを開ける前に排圧栓をドライバーで開けて容器内圧を排出します。
交換する加圧用ガス容器の適応性を判断する際に、注意すべき点を2つ答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
容器記号を間違えないこと |
総質量を秤量して許容範囲内か確認すること |
〔解説〕
加圧用ガス容器に記載されている容器記号を確認し、ねじの種類(C60等)同じものと交換します。
下の写真は蓄圧式粉末消火器の点検または整備に使用する器具の一例を示したものである。次の各設問に答えなさい。
この器具に使用されるガスの名称および、このガスを使用する目的を一つ答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
〔解説〕
写真は「エアーガン」と「窒素ガスボンベ」を接続して使用するエアダスターです。
粉末消火器の清掃は湿気を嫌うことから、コンプレッサーを用いた圧縮空気ではなく窒素ガスを用います。
この器具で、どのような点検・整備を行うか答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
消火器容器の清掃およびサイホン管の通気点検
〔解説〕
粉末消火器に付着した粉末は水洗いなどはせず、エアダスターで吹き飛ばしてから再充てんをします。
この時、サイホン管~ノズル間の通気も確認します。
下図は消火器を水に沈めて「ある点検」をしているものである。次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
圧縮ガスがバルブ部分やキャップから漏れていないかを確認するため。
〔解説〕
気密試験は、二酸化炭素消火器・ハロゲン化物消火設備以外の蓄圧式消火器の薬剤および圧縮ガス(二酸化炭素炭素ガスもしくは窒素ガス)を充てんした後、圧縮ガスがバルブ部分やキャップから漏れていないかを確認する試験です。
もし圧縮ガスが漏れていれば気泡が発生します。
点検および整備の工具類
「点検」に用いる工具類
下の図は、消火薬剤の詰め替えに使用する器具の一部を示したものである。
次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
圧力調整器
〔解説〕
圧力調整器は、蓄圧式粉末消火器の容器内ガス充填の際に用います。
+ 解答・よく分かる解説
A | 二次側圧力計 |
B | 一次側圧力計 |
C | 圧力調整ハンドル |
D | 開閉バルブ |
〔解説〕
大型消火器の圧力調整器と構造は同じですから、以下の図解をご覧下さい。
下図に示す機器について、各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
〔解説〕
以下の通り。
どんな試験をする機器か、その試験の名称および試験の方法を簡潔に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
名称 | 耐圧性能試験 |
試験方法 | 水圧試験器を用いて消火器に表示されている試験圧力値を5分間かけ続ける。その結果、漏れ・変形・損傷がないかを確認する。 |
〔解説〕
耐圧性能試験は、水圧試験器を用いて消火器に表示されている試験圧力値を5分間かけ続けた結果、漏れ・変形・損傷がないかを確認するものです。
この試験の対象となるのは、どのような消火器か2つ答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
製造年から10年を経過した消火器 |
腐食の激しい消火器 |
〔解説〕
試験中に破裂した場合、危険であるため消火器を保護枠に入れて耐圧試験をします。
+ 解答・よく分かる解説
〔解説〕
二酸化炭素消火器とハロゲン化物消火設備は、耐圧試験の対象外です。
ただし(試験には出ませんが実務上は)消火薬剤の再充てんを実施する際、本体容器が製造年から5年以上経過しているものにあっては耐圧試験を実施してから消火薬剤の再充てんを行います。
「整備」に用いる工具類
下の図は、消火薬剤の詰め替えに使用する器具の一部を示したものである。
次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
消火器のキャップを開閉する。
〔解説〕
キャップスパナは、消火器のキャップを開閉する工具です。
写真の消火器について設問に答えなさい。
消火器の分解に使用する工具または器具の名称を2つ答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
ドライバー、キャップスパナ
〔解説〕
ドライバーで排圧栓を開けて内圧を逃した後、キャップスパナで消火器のキャップを開けます。
下の写真は、消火器の点検または整備に使用する器具の一例である。設問に答えなさい。
圧縮ガスの充てんに、この器具を用いることができない蓄圧式の消火器を、以下の語群から2つ選んで記号で答えなさい。
- ア. 強化液消火器
- イ. 粉末消火器
- ウ. 機械液消火器
- エ. 化学泡消火器
- オ. 粉末消火器(背負式)
- カ. ハロゲン化物消火器(ハロン1301)
- キ. ハロゲン化物消火器(ハロン2402)
- ク. 二酸化炭素消火器
+ 解答・よく分かる解説
〔解説〕
ハロン1301(常温常圧で気体)は高圧ガス容器内に無色透明な液体状態で圧縮して充てんされています。よって充てんに圧縮ガスを用いることはありません。
ハロン2402は蒸発性液体(スプレーの中身みたいな感じ)であり、圧縮ガスの充てんに窒素ガスボンベを使用します。
二酸化炭素消火器は、液化二酸化炭素が充てんされています。よって圧縮ガスの充てんに窒素ガスボンベ用いることはありません。
※化学泡消火器は、そもそも蓄圧式ではないので選択肢から外します。
強欲な青木
もし、まだ自信がないのであれば繰り返し
「過去問テスト」等を使って類題を解くことをオススメします!
管理人
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。消防設備士の試験に一発合格したい方は定期的に是非ご覧下さい。