ただし消火器の色を決めるのは消火器に関する技術上の規格だけでなく、高圧ガス保安法の絡みもあるので注意です!
消火器の塗色
真っ赤なイメージの消火器ですが、法的には業務用消火器について25%以上赤色であれば他は何色でもいいことが規定されています。
【第37条(塗色)】
消火器の外面は、その25%以上を赤色仕上げとしなければならない。
消火器は、火災を発見時『はっ!火事!…しょ、消火器はどこだ!』と見まわした際に目立つよう赤色が基調にされています。
住宅用消火器は何色でもいい!
業務用消火器は外面25%以上を “赤色仕上げ” にしなければいけないと規定されていますが、住宅用消火器はそれに該当しません。
住宅用消火器「+maffs」
業務用消火器と異なり、住宅用消火器は法定点検の対象外である為、棚の奥底に収納されない様に飾れるデザインであることも大事なのです。
高圧ガス保安法の規制
二酸化炭素消火器やハロゲン化物消火器の一部の本体容器は高圧ガス容器がそのまま流用されており、従って高圧ガス取締法の制約も受けることになります。
【高圧ガス取締法 容器保安規則 第四章 第10条】
“ 高圧ガスの種類に応じて … 、それぞれ同表の下欄に掲げる塗色をその容器の外面の見やすい箇所に、容器の表面積の1/2以上について行うものとする ”
高圧ガスの種類 塗色の区分 酸素ガス 黒色 水素ガス 赤色 液化炭酸ガス 緑色 液化アンモニア 白色 液化塩素 黄色 アセチレンガス 褐色 その他の種類の高圧ガス ねずみ色
高圧ガス容器は本体の色を見て中身が何であるか見分けをする為、ガスの種類毎に1/2(50%)以上の塗色区分がされています。
二酸化炭素消火器の塗色
二酸化炭素消火器は二酸化炭素ガスを圧縮し液化した状態の「液化炭酸ガス」が容器内に収められているので「緑色」で1/2以上塗らなければなりません。
ハロゲン化物消火器の塗色
ハロゲン化物消火器はハロン(フロン)ガスなので「その他の種類の高圧ガス」に該当する「ねずみ色」で1/2以上塗らなければなりません。
つまり、高圧ガス容器を用いるものは消火器の規格上の「25%以上を赤色」の規定も加わるので本体容器の塗色の合計75%以上が法律で定められていることになります。
消防設備士試験の過去問(消火器と消火薬剤の規格)
消火器の外面の塗色について、次のうち誤っているものはどれか。
- 消火器はその外面の25%以上を赤色としなければならない。
- 二酸化炭素消火器は1/2以上を緑色としなければならない。
- ハロン1301消火器は1/2以上をねずみ色としなければならない。
- ステンレス製またはアルミニウム製の容器の場合は、耐食性があるので特例として塗装をしなくともよい。
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。