(耐食及び防錆)
第六条 消火器は、その各部分を良質の材料で造るとともに、充塡した消火剤に接触する部分をその消火剤に侵されない材料(以下「耐食性材料」という。)で造り、又は当該部分に耐食加工を施し、かつ、外気に接触する部分を容易にさびない材料で造り、又は当該部分に防錆せい加工を施さなければならない。
2 消火器は、充塡した消火剤に接触する部分について三パーセントの塩化ナトリウム水溶液中に十四日間浸す腐食試験及び次の表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ当該下欄に掲げる腐食試験を行なつた場合において、さびその他の異常を生じないものでなければならない。ただし、当該部分を耐食性材料で造つた消火器にあつては、腐食試験を行なわないことができる。
区分 | 腐食試験 |
充塡した消火剤がアルカリ性である消火器 | 三パーセントの水酸化ナトリウム水溶液中に十四日間浸す。 |
充塡した消火剤が酸性である消火器 | 三パーセントの硫酸中に十四日間浸す。 |
3 充塡した消火剤に接触する部分に耐食塗装を施した消火器は、当該部分と同じ試験片について次の表の上欄に掲げる試験を行なつた場合において、それぞれ当該下欄に掲げる性能を有するものでなければならない。
区分 | 性能 |
屈曲性試験 | 塗面を外にした平らな試験片を直径十ミリメートルの棒の回りに一秒間に百八十度折り曲げた場合において、屈曲部の両端から十ミリメートルの部分を除いた残りの部分の塗膜にわれ又ははがれを生じないこと。 |
衝撃性試験 | 塗面を上向きにした平らな試験片を鋼製の台の上に固定し、三百グラムのおもりの先端に直径二十五ミリメートルの鋼球を取り付け、塗面から五十センチメートルの高さから鋼球を下向きにして塗面上に落下させた場合において、塗膜にわれ又ははがれを生じないこと。この場合において、鋼球の材質は、JIS B 一五〇一に適合すること。 |
腐食試験 | 前項に規定する試験に準ずる腐食試験を行なつた場合において、試験片の周辺の幅十ミリメートルの部分を除いた残りの部分の塗膜にわれ、はがれ、ふくれ、さび、溶出、色の変化又は著しいつやの変化を生じないこと。 |