消防点検先で発生した火災の概要
大まかな流れ
- 営業時間外の夜中に火災発生
- 自動火災報知設備のベルが鳴動
- 音響を聞いた近所の方が消防署に通報
- 消防隊の方々が消火活動
- 後日、弊社が現場の設備を一部復旧
消防法に基づく防火管理業務の有効性について疑問を抱かれている方は、是非ご一読下さいませ。
消防用設備が正常に作動して火災の被害が軽減した事例
◎ 自動火災報知設備のベル鳴動
営業時間外で無人となっていた夜中に火災が発生し、自動火災報知設備のベルが鳴動しました。
このベルの音を聞いた近所の方が、『火災報知器のベルが鳴っている』と消防署に通報しました。
◎ 消防隊による消火活動
通報を受けて駆け付けた消防隊が軽量シャッターを切断して進入し、迅速な消火活動が行われました。
重量シャッターと軽量シャッターの違い
- 「重量シャッター」とは‥シャッターの厚みが1.6mm以上あるものを重量シャッターと呼びます。外壁開口部においては外部からの延焼や防犯などを目的とし、建物内部においては火災発生時の延焼防止(防火区画用途)として使用されます。
- 「軽量シャッター」とは‥住宅車庫や小規模の店舗・倉庫など、比較的小さな間口に用いられますが、数量的には一番多く設置されています。軽量シャッターはシャッターが薄く、防火用としての機能はありません。
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重量シャッターには、火災発生時に消防隊がロック解除するための水圧開放装置や水圧開錠装置が設置されています。
水圧開放装置
あ!シャッター水圧開放装置!🔑
…とツイート本文の趣旨と異なる部分に注目してしまいましたが、皆様これが街中にあるのはまずご存じないでしょう(見逃されているでしょう)。
これは、有事の際に消防隊の方が消防ポンプ車で加圧送水することでバッテリー駆動させ、シャッターを開けるという設備です。 https://t.co/VyaHwp52HA— 青木防災㈱【公式】🧯 (@aokibosai) October 11, 2018
【ブログ更新】
シャッターが閉まっており建物内へ消火活動の為に進入できない場合、水圧開放装置があれば外から水を送って開けられます。
しかし消防用設備等の設置義務を緩和する為に設ける水圧開放装置が、点検の対象外であり適切に維持されず危険という問題があるんです!https://t.co/ie93sqsu5R— 青木防災㈱【公式】🧯 (@aokibosai) December 19, 2019
水圧開錠装置
消防検査の際に行われた、水圧“開錠”装置の試験の模様です。
シャッターを破壊することなく“開錠”することが可能です。
水しぶきが気持ちよかったです。 pic.twitter.com/pcOkNvpIWx— 青木防災㈱【公式】🧯 (@aokibosai) February 22, 2018
◎ 火災被害の状況
火災があった部屋は黒く焦げ付いていましたが、上階や隣接建物への延焼はありませんでした。
◎ 火災報知器の重要性
火災発生場所の天井部分には、役目を終えて溶けた自動火災報知設備の感知器がありました。
◎ 数か月前に断線改修工事を行っていた!!
実はこちらの火災現場、数か月前の弊社による消防点検時で「断線」していることが発覚していました。
「断線」とは‥電線が切れていたり損傷している等の状態。火災報知器が正常に作動しなくなる原因の一つ。
この消防点検の結果を建物オーナー様に報告し、その後に弊社にて「断線」の改修工事を行い、正常に作動する状態へ是正していました。
「奏功事例」とは‥火災報知器が正常に作動したことで、被害が軽減された事例のこと。
「奏功」という言葉が “目標通りの結果が得られること” を指すのに対し、「奏功事例」というと専ら火災報知器の正常作動による被害軽減について用いられる。
適切な消防点検の実施による不備個所の特定および、その後の改修工事による是正は実績豊富な防火管理のプロフェッショナルである青木防災㈱にお任せ下さい。
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◎ まとめ
- 弊社の消防点検先にて火災が発生したが、火災報知器が作動したので被害が大きくならずに済んでいた。
- 当該火災現場は、数か月前の弊社による消防点検時で「断線」していることが発覚し、その後に改修工事を行っていた為、正常に作動する状態になっていた。
- 適切な消防点検を実施して、そこで見つかった不備を改修しておくことが、如何に防火管理上重要であるかということが分かった奏功事例であった。