資格試験

消防設備士の併願はできる?同じ日に受けられる組合せと、効率のいい勉強の順番

消防設備士の併願はできる?

著者:青木俊輔(強欲な青木)/青木マーケ(株) 取締役 COO、(株)防災屋 代表取締役 社長、(一社)予防団 共同代表理事
保有資格(本記事に関係するもの):消防設備士全類、第二種電気工事士
確認日:2026年10月19日
更新内容:初版


この記事の結論

消防設備士の試験で、同じ日に複数の類を受けられるか(併願)は、受験する都道府県の支部によって違います。消防試験研究センターは「複数受験の実施は支部により異なります」と案内しているので、申し込む前に受験地の支部の案内で確認してください(消防試験研究センター「よくある質問(消防設備士試験)」Q18 https://www.shoubo-shiken.or.jp/faq/index_shoubou.html 、確認日 2026-10-19)。

公式に決まっている組合せが1つあります。電気工事士の免状を持っている人は、科目の一部免除を申請することで、第4類と第7類の試験を同じ時間帯に受けられます(同 Q18)。

併願できない場合でも、試験科目が重なる類を近い時期にまとめて受けると、前の試験で覚えた共通の問題がそのまま得点になります。青木は「一時期にギュッとまとめて受けたほうがいい」と話しています。

消火設備(甲1・甲2・甲3)、電気系(甲4・乙7)、機械系(甲5・乙6)の3つのまとまりと、消防関係法令の共通問題(甲種8問・乙種6問)を示した図
強欲な青木
同じ日に何類も受けられたら、一気に免状がそろいそうですね!
併願ができるかどうかは受ける支部によって違うので、まずは受験地の案内を確認してください。できない場合も、近い時期にまとめて受けるだけで効率はかなり上がりますよ。
消防設備士

併願について公式に分かっていること

項目 内容 出典
複数の類の同時受験 実施の有無は支部により異なる。受験予定の都道府県の支部(東京は中央試験センター)に問い合わせ よくある質問(消防設備士試験)Q18
第4類と第7類 電気工事士免状を持つ人に限り、科目の一部免除を申請することで同じ時間帯に受験できる 同 Q18
受験できる場所 住んでいる都道府県以外でも受験できる(申請は受験地の支部へ) 同 Q22
試験時間 甲種(特類以外)3時間15分、甲種特類2時間45分、乙種1時間45分(一部免除があると短くなる) 同 Q27、「試験の方法」

出典:一般財団法人消防試験研究センター「よくある質問(消防設備士試験)」https://www.shoubo-shiken.or.jp/faq/index_shoubou.html 、「試験の方法」https://www.shoubo-shiken.or.jp/shoubou/annai/way.html (確認日 2026-10-19)

同じ日に複数の類を受けられる場合も、どの組合せをどの時間帯で受けられるかは、受験地の支部の試験日程で確認してください。

試験科目が重なる組合せ

消防設備士の筆記試験は「消防関係法令」「基礎的知識」「構造・機能・工事(整備)」の3つに分かれています。このうち「基礎的知識」は、類によって機械・電気のどちらが出るかが決まっています(消防試験研究センター「試験の一部免除・試験時間・試験問題数一覧表(甲種)(乙種)」)。

組合せ 重なる内容 問題数の例(甲種)
第1類・第2類・第3類(消火設備) 基礎的知識が「機械6問+電気4問」で共通。構造・機能も「機械10問・電気6問・規格4問」の内訳が同じ 各類45問のうち基礎的知識10問
第4類・第7類(電気系) 基礎的知識が電気(甲4は電気10問、乙7は電気5問) 甲4:基礎的知識 電気10問
第5類・第6類(機械系) 基礎的知識が機械(甲5は機械10問、乙6は機械5問) 甲5:基礎的知識 機械10問
同じ類の甲種と乙種 同じ設備が出題範囲。甲種は乙種より筆記が15問多く、製図2問がある 甲種45問/乙種30問

出典:一般財団法人消防試験研究センター「試験の一部免除・試験時間・試験問題数一覧表(甲種)」https://www.shoubo-shiken.or.jp/pdf_files/r0705_kou.pdf 、「同(乙種)」https://www.shoubo-shiken.or.jp/pdf_files/r0705_otu.pdf (確認日 2026-10-19)

「消防関係法令」のうち共通の問題(甲種8問、乙種6問)は、どの類にも出ます。

強欲な青木
科目が重なっていても、類ごとに別々に勉強し直すのは大変そうです…
消防法令の共通や基礎的知識は、出る問題がほぼ一緒なんですよ。1回マスターしてしまえば、次の類ではサービス問題になります。だから間をあけずに受けるのがコツです。
消防設備士

青木の考え:併願できなくても「時期をまとめる」

ここからは青木本人の考えです。

一時期にギュッと受ける

青木は、試験科目が重なる類は、一時期にまとめて受けたほうが確実に効率がいいと話しています。科目免除の制度もありますが、青木自身は免除を使いませんでした。消防法令の共通や基礎的知識は出る問題がほぼ同じなので、一度マスターすれば得点源になるからです(YouTube「国家資格『消防設備士』難易度ランキング」2024年9月21日公開)。

同じ機械の基礎的知識が出る類でも、2年もあくとかなり忘れるので、できるだけ続けて受けたい、とも話しています(YouTube「国家資格『消防設備士』の受験資格と甲種・乙種の違いとは?」2025年4月28日公開)。

申し込めるところに片っ端から申し込む

青木が全類をそろえるのには1年ちょっとかかりましたが、当時は試験科目の重なりを意識していませんでした。順番を知っていて、受けられるところに片っ端から申し込んでいれば、半年で全部の類を受けられたと思う、と振り返っています(YouTube「国家資格『消防設備士』は何種類ある?取る順番で合格率が上がります」2025年5月1日公開)。

強欲な青木
住んでいる県の試験日だけだと、なかなか予定が埋まらないですね。
消防設備士の試験は、住んでいる都道府県以外でも受けられます。受けられるところに片っ端から申し込めば、半年で全部の類を受けることもできると思いますよ。
消防設備士
強欲な青木
えっ、そんなに詰め込んで大丈夫なんですか!?
半年以上あけてしまうと、いくら覚えたところでも忘れちゃいます。出るものはギュッとまとめて受験するのがおすすめです。
消防設備士
強欲な青木
何回も受けると、受験料や交通費が気になってしまいます…
受験料や交通費はかかりますが、間をあけて忘れてから受け直すほうが、時間もお金も高くつくと思いますよ。
消防設備士

甲種と乙種の過去問は両方やる

同じ類の甲種と乙種は出題範囲が同じ設備で、乙種と同じ問題が甲種にも出ること、その逆もよくあることを、青木はブログで書いています(当社ブログ「消防設備士の『甲種』と『乙種』は◯◯◯が違います!」)。同じ類の甲種を受けるなら、乙種の過去問も解いておくと対策の幅が広がります。

併願できる支部で受けるなら、同じ類の甲種と乙種を並べるより、試験科目が重なる別の類の甲種どうし(たとえば甲1と甲2)を組み合わせたほうが、一度の勉強で増える免状の数が多くなるので得だと考えています。

青木自身は、同じ日に複数の類を受ける併願をしたことはありません。ただ、今受けるなら併願する、と話しています(青木本人への確認、2026年10月)。

全類取得の受験計画を立てるとき

関西の試験日程の組み方、申込の受付開始日、特類の受験に必要な免状交付までの逆算、電気工事士など他の試験との日程の重なりは、青木の公式サイトの記事で詳しく解説しています。
https://www.aoki-of-greed.com/2026/10/11/消防設備士の全類取得を目指す受験計画-関西の試験日程-申込締切-免状交付を組み合わせるポイント/

注意点を2つだけ挙げます。

  • 科目免除を使う場合、免除の根拠になる免状は、次の試験の願書を出すまでに交付されている必要があります。合格しただけで免状がまだ届いていないと、免除は受けられません(消防試験研究センター「よくある質問(消防設備士試験)」Q12)
  • 甲種特類を受けるには、甲種第1〜3類のいずれか、第4類、第5類の3つ以上の免状が必要です(同センター「受験資格」https://www.shoubo-shiken.or.jp/shoubou/annai/qualified.html )。特類を最後にする場合は、前の類の免状交付まで逆算してください

次にやること

どの類から受けるか、全体の順番はこちらで解説しています。
https://aokimarke.com/jyunban/

電気工事士の免状で第4類と第7類を同じ時間帯に受ける場合は、両方の「過去問テスト」で本番形式の練習ができます。

ほかの類の組合せで受ける方は、こちらの一覧から選べます。
https://aokimarke.store/collections/all

参考文献

  • この記事を書いた人

aokimarke

平成元年生まれ
消防設備士12年目の経営者

【◎経 歴】
鈴鹿高専 ⇨ 静岡大学(3年次編入)⇨ 院 ⇨ 鈴与㈱ ⇨ 消防設備士など

【◎免 許】
消防設備士全類、危険物取扱者全類、第二種電気工事士、工事担任者(AI・DD総合種)、電験三種、予防技術検定(消防用設備等)など

【◎活 動】
月刊誌:電気と工事(オーム社)にてコラム執筆、消防設備士「過去問テスト」および予防技術検定「過去問テスト」の制作・販売、YouTubeチャンネル「強欲な青木&消防設備士」の動画作成・編集、青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団など

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