コスモス電工の石崎代表より、以下の様な電話がありました。
そんなワケで、もし出先で消火水槽のピット深さが何mm以上あればいいか知りたくなった際に、素早く結果が分かる様にページを作っておくこととします。
消火水槽サクションピット深さの設計
◎ サクションピットとは‥
サクションピットは、地下にある消火水槽内の水を出来るだけ多く吸い取る為に設けられる一段深い部分のことです。

しかし、ただデタラメにサクションピットを作ればいいというワケではなく、ちゃんと寸法の規定があります。
◎ ピット深さは配管の内径で決まる
サクションピットの大きさは、消火水槽にブッ刺さっているフート弁付きの配管内径Dによって決まります。

SGP配管の寸法・重量および寸法許容差
今回、消火水槽から消火用水を引っ張るための配管は100Aでしたので、以下の表より「D=105.3mm」であると分かりました。

※内径がdになっていて外径がDなのでヤヤコシイですが、内径dが今回必要なDになります。
フート弁の寸法に注意
フート弁シート面から消火水槽の底まで1D以上あればいいのですが、フート弁自体を消火水槽の底から50mm以上離す規定もある為、実際に使用するフート弁のシート面以下の寸法も確認しておく必要があります。

◎ 実際に計算してみた結果‥
さて、必要な値が揃ったので以下の通り計算していきます。
水面からフート弁シート面までの1.65D=1.65×105.3≒173.7mm
シート面から消火水槽の底まで1D以上=105.3≦180mm
これらの和を求めればよいので173.7+180=353.7mm
よって、サクションピットの深さは353.7mmあれば良いということになります。
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◎ まとめ
- コスモス電工の石崎代表より、消火水槽のサクションピット『深さ500mmでみとるけどな、コレ400mmでもエエか計算して欲しいねん。』と電話があった。
- サクションピットは、地下にある消火水槽内の水を出来るだけ多く吸い取る為に設けられる一段深い部分のことで、マニアックで誰も見ない記事の恐れがあった。
- 実際に計算した結果、サクションピットの深さは353.7mmあれば良いということが導けた。