資格試験

消防設備士の古い参考書・問題集は使える?法改正で変わった所の確かめ方

消防設備士の古い参考書は使える?

著者:青木俊輔(強欲な青木)/青木マーケ(株) 取締役 COO、(株)防災屋 代表取締役 社長、(一社)予防団 共同代表理事
保有資格:消防設備士 全類
確認日:2026年10月19日
更新内容:初版

この記事の結論

古い参考書・問題集でも、消防設備士試験の勉強に使える部分は多くあります。規格や基礎的知識(電気・機械)の範囲は大きく変わっていないことが多く、青木の動画でも、2012年発売の乙6の参考書と過去問で合格した受験者が紹介されています。

ただし、法令は改正で正解が変わることがあります。古い教材を使うなら、「法令の章は現行の条文で確かめる」「最新の過去問・模擬試験で答え合わせをする」の2つを必ず足してください。何年前までなら安全という線は引けないので、年数ではなく改正箇所で判断します。

古い教材で何が変わりうるか

範囲 変わりやすさ 確かめ方
消防関係法令(共通・類別) 改正で正解が変わることがある e-Gov法令検索で現行の条文を確認する
規格(消火器・感知器などの技術上の規格) 改正は比較的少ないが、ゼロではない 規格省令の現行の条文を確認する
基礎的知識(電気・機械) 原理なので変わりにくい。出題傾向は変わる 最近の過去問で出題傾向を確かめる
実技(鑑別・製図) 機器の外観や新しい設備が出ることがある 類別の鑑別・製図の過去問で確かめる

(「変わりやすさ」は青木の動画での説明と、法令・規格の性質からの整理で、統計ではありません)

強欲な青木
10年以上前のテキストで、ほんとに受かるの?
乙6の場合、大きく違うのは2つくらいです。1つは、飲食店などで火を使う設備があれば消火器の設置が必要になった改正。もう1つは法令共通の遡及で、二酸化炭素消火設備に閉止弁をつける話。最新の試験だと、ここが違うぐらいじゃないかな。あとは規格もそんなに変わってないし、基礎的知識も、傾向は変わってるけど範囲的にはそこまで変わってないから使えると思います。
消防設備士

青木が挙げた1つ目は、現行の消防法施行令第10条で確認できます。令別表第一(三)項(飲食店など)のうち、火を使用する設備または器具を設けたもの(総務省令で定める防火上有効な措置をしたものを除く)は、延べ面積にかかわらず消火器具の設置対象です(e-Gov法令検索、2026-10-19確認)。古い参考書では、飲食店の消火器の設置基準が延べ面積だけで書かれていることがあるので、ここは必ず現行の条文で確かめてください。

古い参考書で法令の章を読むときは、「この数字はいつの法令か」を常に疑う癖をつけてください。法令の数字を1つ確かめる手間は、試験の1点よりずっと安いと思います。

改正箇所の確かめ方

試験は、実施する年度の4月1日に施行されている法令等をもとに出題されます(予防技術検定について消防試験研究センターのFAQで明記。消防設備士試験も同じ扱いかは公式で確認できていません)。

  1. 参考書の発行年・改訂年を確認する(奥付)
  2. 法令の章で、数字(面積・距離・個数・期間)が出てくる箇所に印をつける
  3. e-Gov法令検索で、消防法・消防法施行令・消防法施行規則の現行の条文を開き、印をつけた箇所を照らし合わせる
  4. 食い違ったら、現行の条文を正として参考書に書き込む
  5. 最近の過去問・模擬試験で、法令の問題を解いて答え合わせをする

条文は読み慣れないと時間がかかります。法令共通の過去問と解説は、青木マーケ(株)の無料のまとめ(https://aokimarke.com/kyotsu/)にもあります。

古い教材を使うなら、最新の問題で確かめる

強欲な青木
でも、どこが変わったか自分で全部調べるのは無理だよ……。
どんな対戦相手なのかを知っておくのは大事なんです。参考書だけで本番に行って「こんな感じなんか」となるのは、もったいない。最新の過去問で、今の試験の形を一度見ておいてください。
消防設備士

古い参考書を中心にする場合でも、仕上げには最新年度の問題で答え合わせをしてください。青木マーケ(株)の「過去問テスト」は年度版ごとに見直しており、見つかった誤りは修正情報のページで公開しています。

「過去問テスト」は、毎年集まった出題情報をもとに、新しい出題パターンを掲載するように心がけて改訂しています(本人回答Q7、2026-10-21)。

参考書を新しく買うか迷う人は、まず手元の古い参考書で全体を一巡し、法令の章だけ現行の条文で確かめ、足りないと感じたところで新しい参考書を足すのが、お金も時間もむだにしない順番だと思います。

参考書と問題集の順番・冊数は「参考書と問題集はどの順番で何冊使う?」の記事で書いています。(参考書と問題集はどの順番で何冊使う?買いすぎを防ぐ目安)

参考文献

最終確認日:2026年10月19日

  • この記事を書いた人

aokimarke

平成元年生まれ
消防設備士12年目の経営者

【◎経 歴】
鈴鹿高専 ⇨ 静岡大学(3年次編入)⇨ 院 ⇨ 鈴与㈱ ⇨ 消防設備士など

【◎免 許】
消防設備士全類、危険物取扱者全類、第二種電気工事士、工事担任者(AI・DD総合種)、電験三種、予防技術検定(消防用設備等)など

【◎活 動】
月刊誌:電気と工事(オーム社)にてコラム執筆、消防設備士「過去問テスト」および予防技術検定「過去問テスト」の制作・販売、YouTubeチャンネル「強欲な青木&消防設備士」の動画作成・編集、青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団など

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