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先日、某イベントに参加した際に確認しましたが…徹底されていましたよ!
前ブログ “【号外】映画「SLAM DUNK」のオープニングイベント『THE FRIST SLAM DUNK』in ハルカス300に参加しました” では書けなかった(≒オトナの事情でボツになった)消防用設備等についての話、消防設備士目線で解説してみます!
あべのハルカス58階に設置されていた消防用設備等について徹底解説!
◎ 防炎製品の使用を確認!
ボールネットおよびSLAM DUNK垂れ幕には「防炎製品」が使用されていました。
防炎製品とは?
防炎性能を有するものの指定表示には以下の2種類があります。
- 防炎物品の表示
- 防炎製品の表示
防炎物品は高層建築物・地下街または劇場・病院等の建築物(防炎防火対象物)に使用が消防法で義務付けられているもので、防炎製品は消防法に基づく防炎物品以外の防炎品で使用する人を火災から守るため火災予防上防炎性能を有することが望ましいとの考えから消防庁等の指導により普及が図られているものです。
よって映画「SLAM DUNK」の特設バスケットボールコートは防火管理面にも配慮されている素晴らしい場所でした!
ボールネットの防炎製品表示
SLAM DUNK垂れ幕の防炎製品表示
コート床は防炎仕様?
NKS-405の場所
こちらnks-405で管理人がバスケットボールのコーチをしております。
バスケが‥したいです。
参考消防士こそ副業すべき理由3つ|オススメの副業も3つ紹介【体験談】
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◎ 補助散水栓ドアに破壊錠!?
まず「消火用散水栓 設置室」なる標識が激レアですが、そこのドアに破壊錠(普段は施錠されているけど非常時はブッ壊して開けられるカギ)が設置されていました。
大阪市火災予防条例 第54条〔避難施設等の管理〕にて、避難経路の扉における破壊錠について以下の通り謳われています。
破壊錠とは
避難口に設ける戸(そでとびら、くぐり戸の類を含む。)は、当該防火対象物の公開時間内、その他多数の者が使用している時間内は避難に際し、屋内からかぎを用いることなく解錠することができ、かつ、その解錠方法が見やすい箇所に表示されていること。
普通のサムターンやと平常時に開閉される可能性があるので、そのドアを「常時閉・非常時のみ開放可能」という扱いにしたい場合に破壊錠が選ばれるのです。
参考【設置基準】破壊錠の仕組みと消防法上の指導|改修工事【火災予防条例】
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◎ 音声誘導・点滅機能付き誘導灯
こちらは自動火災報知設備と連動して『ピンポーン!非常口は、こちらです♪』と音声が鳴り、同時にLEDフラッシュで出口の位置を知らせる「音声誘導・点滅機能付き誘導灯」です。
音声誘導・点滅機能付き誘導灯
あべのハルカス58階にそびえ立っていた謎のシルバータワーの正体は、非常用の階段室なのです。
◎ ウッドデッキ埋込の消火器ボックス
ウッドデッキには、そこら中に埋込の消火器BOXおよび通路誘導標識がありました。
床埋込の消火器ボックスは人や物が上に乗っていると開けるのが難しいでしょうから、あべのハルカス58階のボックスはおそらく付加設置(通常の消火器に加えて火災予防上設置されているもの)でしょう。
もしかしたらウッドデッキだと延焼しやすいことも考慮され、ウッドデッキに対して消火器&通路誘導標識が付加設置されているのかも‥とも思いました。
※この辺り、理由が分かり次第、追記します。
◎ 露出およびボックス設置の消火器
一般的な粉末ABC消火器10型も至る所に設置されており、設置基準である「各階に歩行距離20m毎に消火器を設置する」は余裕で満たしている本数が確認されました。
消火器の設置メーカー、モリタ宮田工業と初田製作所といった具合でバラバラでした。
皆さまも、あべのハルカスや多くの人が出入りする大型施設に行った際にはで消防用設備等を観察してみて下さい。
参考【号外】映画「SLAM DUNK」のオープニングイベント『THE FRIST SLAM DUNK』in ハルカス300に参加しました
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◎ まとめ