先日、管理しているLINEオープンチャット「消防設備士Web勉強会」にて以下の通り、消防設備士の拘束時間や給与ベース(平均年収)に関する話題となりました。
ここの管理人の青木マーケさんに質問です。
消防設備士を目指す情報として教えてください。
御社の拘束時間や給与ベースはどんなものでしょうか?
強欲な青木&’消防設備士
@AOKI_OF_GREED
⌚拘束時間→人に寄りました。稀にある「本当に経営者が何もしない会社」だったので頑張る人は長く働くし、仕事のない人は定時でした。
👛給与→400〜500万円くらいが平均だったかなと。ただ昼にサボって帰って残業代を稼ぐチートが使えたので、お値段以上だったとは思います。
これから消防設備士を目指されるのであれば、最初から独立前提で働くことを強く勧めます。
独立するかはさておき、その方がいい業界です。
私は自身の経験から「消防設備士皆経営者主義」を掲げています。
その他、必要な情報ありましたら青木マーケ(株)のお問い合わせフォームからご連絡下さい。
あと宣伝ですが私の著書【改訂版】消防設備士0類がAmazonベストセラー1位になっていますので、そちらも参考にして下さいませ!
乙6
ご丁寧にありがとうございます!
400〜500万円が平均となると独り身じゃなく子供がいると厳しいし、稼ぐなら残業でプライベートの時間が割かれるし、仰る通り独立ありきですね。
独立するにも誰しもが青木マーケさんのようなポテンシャルを持ってるわけでもないですし、中々悩みます。
独身で400万位でもいいならありかもしれないですね。
ありがとうございました。
強欲な青木&’消防設備士
@AOKI_OF_GREED
以下、付け加えさせて下さい!
※会社に寄ります
※職能に寄ります
もちろん800〜1,000万円プレイヤーもいないわけではないので、そこだけ誤解なき様お願いします!
乙6
青木マーケさんが知る800〜1,000万円プレイヤーの働き方&職能はどんな方がいらっしゃいましたか?
強欲なので差し支えなければ教えて下さいませ。
多村亮太
@KSS26518
他この業界の年収が気になっている方に申し上げますと、会社によってピンキリです。
平均値を聞いた所で意味ないですし、働き方によって収入はバラつきがあって、地方、都心部でもそもそも仕事の単価が全然違うようですので、収入が違って当然です。
私は30代前半で点検のみ1000万円越えの収入を得ていましたが、休みは年間で10日です。
これを良しとするかはそれぞれの価値観で違ってくるでしょうし、週休2日ないなんてありえないって方も居るでしょう。
逆に言えば色んな働き方ができる業界でもあるわけです。
取引先が何処かによっても仕事をする時間帯変わってくるはずです。
例えば鉄道関係が多いなら仕事はほぼ夜間帯です。
マンションが多いなら土日出勤が多いかもしれません。
会社によって本当に全然違うんです!
更に言うならば、会社に入って何をするかでも変わるでしょう。
メンテなのか、工事なのか、施工管理なのか、プレーヤーなのか、オールマイティなのか、楽しみ方は色々です!
現役消防設備士が ❝消防設備士の平均年収を聞いた所で意味ない❞ と仰っている通り、他の消防設備士の年収を聞いたところで働き方が違えば参考にならない事実があります。
とは言え消防設備士の平均年収・給料を数字で表したものが見たくなるのが人間ですから、管理人のTwitterアカウント「強欲な青木&消防設備士(@AOKI_OF_GREED)」で消防設備士の年収アンケートを取ってみたので結果をご覧下さい!
【🗳️年収アンケート】
※消防設備士の皆さま、ご協力お願いします!
現在「消防設備士は平均年収・給料の低い仕事?【年収アンケート結果も公開!】」というブログの執筆中で、その ❝年収アンケート❞ にご協力をお願いします!
さらに「エリア」や「消防設備士歴」もリプライ頂けると嬉しいです!
— 強欲な青木&消防設備士 (@AOKI_OF_GREED) March 11, 2024
消防設備士の年収アンケート結果から、まず消防設備士の約8割が年収300~600万円の範囲(中央値450万円)だと分かりました。
この記事の信頼性
ここからは消防設備士の年収が従事する仕事によってバラつきがある理由について、消防設備士11年目の管理人が実体験ベースの一次情報に基づいて解説していきます。
消防設備士は平均年収・給料の低い仕事?【年収アンケート結果も公開!】
◎ 消防設備士の求人票に掲載されている平均年収・給料は?
前述した通り消防設備士の給与・年収は会社や仕事内容によって異なるので、ここでは正社員の求人票4社分を例にして給与・年収を比較検討してみます。
例:(株)ニッタンの求人票
詳 細 | |
募集職種 | 【大阪】施工管理(火災報知設備)地域限定採用 |
仕事内容 | 同社が取り扱う防災機器のうち、火災報知設備の施工管理業務 |
給 与 | 220,000円~350,000円 |
年 収 | 450万円~700万円 |
資 格 | 下記両方に当てはまる方 ・消防設備士 甲種4類資格 ・電気設備の施工管理経験 |
休日休暇 | 完全週休2日制(休日は土日祝日) |
これでも人手不足っぽいから、もっとメーカーに転職する人おってもエェ思うんですけど‥‥どうやろ?
年収の中央値:575万円
例:(株)マトイテックの求人票
詳 細 | |
募集職種 | 消防設備士(工事、メンテナンス) |
仕事内容 | 消防設備点検 / 防火対象物点検 / 防災設備の設計・施工など |
給 与 | 220,000円~350,000円(※ 資格・経験があれば考慮・優遇します。) |
年 収 | 308~490 万円(モデル年収:入社2年30歳・年収420万円) |
資 格 | 不問 |
休日休暇 | シフト制(月8日/現場状況による) |
年収の中央値:399万円
例:(株)スマテンの求人票
詳 細 | |
募集職種 | 消防設備士、施工管理 |
仕事内容 | ・自社で受託している点検案件を協力会社に点検を外注 ・協力会社への日程調整 ・協力会社へ修繕見積もりの依頼 ・顧客へ日程調整の連絡 |
給 与 | 月給:270,000円~(※年齢・資格・経験・能力・前職給与を優遇・考慮し決定)(例)第二種電気工事士25,000円/月 |
年 収 | 360~550 万円 |
資 格 | 下記いずれか1つ以上 ・第二種電気工事士 ・消防設備士 |
休日休暇 | 年間休日:122日 土・日・祝日(完全週休2日制) |
参考indeed インディード 株式会社スマテンのバイト・パート・正社員求人情報(施工管理)
年収の中央値:455万円
例:事業所名非公開の求人票
詳 細 | |
募集職種 | 電気工事士、消防設備士 |
仕事内容 | 1.高低圧電気設備改修工事・空調設備工事 2.消防、防犯等の設備工事 3.民間企業や工場等の電気工事全般 |
給 与 | 250,000円〜350,000円 |
年 収 | 300~420 万円(+賞与 ※金額不明) |
資 格 | 第二種電気工事士 必須 |
休日休暇 | 週休二日制 |
年収の中央値:360万円+?
【結論】消防設備士の平均年収は約450万円!
上記4社の求人票に記載された年収の中央値の平均値を計算すると、消防設備士の平均年収は約447万円であることが分かりました。
消防設備士年収アンケート結果の ❝消防設備士の約8割が年収300~600万円の範囲❞ の中央値である450万円とほぼ同じであることから、消防設備士の平均年収は約447万円≒約450万円であると結論づけます。
もし他業界で仕事がキツい割に給料が低い・お金が稼げないことを悩んでいる人いらっしゃいましたら、この平均年収およそ450万円という金額をみても消防設備士になることを目指して転職活動をするのは大いにアリではないでしょうか。
◎ 消防設備士の仕事内容と給料・年収
消防設備士の仕事内容は大きく以下の3つに分けられます。
- 工事
- 整備
- 点検
結論、年収の高い消防設備士は「消火設備の工事・整備」もしくは「自動火災報知設備の工事・整備」に従事している消防設備士である場合が多いです。
🔰消防設備士免状の区分
消防法に基づく国家資格「消防設備士」の免状は特・1~7類の計8種類に分かれており、それぞれ独占業務に従事できる消防用設備等の種類が異なります。
免状の区分 | 対象の消防用設備等 | |
甲種 | 特類 | 特殊消防用設備 |
甲種または乙種 | 第1類 | 屋内消火栓設備・スプリンクラー設備など |
第2類 | 泡消火設備 | |
第3類 | 不活性ガス消火設備・粉末消火設備など | |
第4類 | 自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備など | |
第5類 | 避難器具(金属製避難はしご・救助袋・緩降機など) | |
乙種 | 第6類 | 消火器 |
第7類 | 漏電火災警報器 |
甲種の消防設備士免状は「工事および整備」に、乙種の消防設備士免状は「整備のみ」が対象消防用設備等における独占業務です。
🔰消防設備士免状を取るオススメの順番と難易度ランキング
結論、以下の順番で消防設備士の免状を取るのがオススメです!
乙6(消火器)
甲4(警報)
乙7(漏電)
甲5(避難器具)
甲1(水系)
甲2(泡)
甲3(ガス系・粉末)
甲特(ラスボス)
詳しくは “どれから受けるべき?消防設備士試験を受ける順番と難易度ランキング” をご覧下さいませ。
参考どれから受けるべき?消防設備士試験を受ける順番と難易度ランキング
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年収1,000万円超えの消防設備士は何をしている?
消防設備士の年収アンケートにも「年収900~1,000万円」の人がいましたが、そんな平均年収の倍以上を稼ぐ消防設備士が何をしているかというと、おそらく甲種1類(スプリンクラー設備、屋内消火栓設備)もしくは甲種4類(自動火災報知設備)の免状で施工管理をしている可能性が高いです。
消防設備士が年収1,000万円を稼ぐのは「困難」ですが、不可能ではないので詳しくは “年収1,000万円超えの消防設備士は何をしているのか【電気工事士と比較】” をご覧下さいませ。
参考年収1,000万円超えの消防設備士は何をしているのか【電気工事士と比較】
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◎ 消防設備士が年収アップさせる簡単な方法
消防設備士が年収を上げる簡単な方法は以下の3つです。
- 消防設備士の免状を取得する(資格手当をもらう)
- 組織内で出世する(実務経験を積んで仕事の価値を高める)
- 転職or独立する(給料の良い会社で働くor自分で給料をアップさせる)
まず消防設備士は最初から独立する前提で働くべきであることは管理人の著書【改訂版】消防設備士0類にて口酸っぱく述べていますが、その他にも消防設備士1~3年目で消防設備士の免状を全類取得する等、理想的なキャリアプランがあるので詳しくは “現役の消防設備士が解説!年収を上げるためのキャリアプラン例【求人】” をご覧下さいませ。
参考現役の消防設備士が解説!年収を上げるためのキャリアプラン例【求人】
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◎ 女性消防設備士でも年収1,000万円は狙える?
先日、女性消防設備士である「めぐ(@rtysymt_7)」さんが投稿した以下のツイートが大バズりしましたが、めぐさんが仰る通り ❝女性こそ取るべき資格❞ が消防設備士でしょう。
女性こそ取るべき資格!
それは「消防設備士」
なぜかというと、女性はどうしても結婚、出産、育児と何かと仕事が続けれない事が多く、私も実は7人子どもいるんですがw
やはり子どもが小さいうちは、土日が出れないから、病気になると休みがちになるからという理由で面接受けても断られる事が↓ pic.twitter.com/9LTZelxzHc— めぐ (@rtysymt_7) October 29, 2023
これから、ますます女性消防設備士が活躍していくであろう理由として以下の3つが挙げられます。
女性消防設備士が活躍する理由
- 女性消防設備士が少ない
- 女性が重宝される現場がある
- 女性が活躍中の職場が増えている
順番に解説していきます。
理由①女性消防設備士が少ない
(株)スマテンの取締役COOの冨沢さんが社員インタビュー時に女性消防設備士の蔵中さんについて『この業界は男性がほとんどなので、蔵中さんをフィルターとして(株)スマテンのことも点検業者さんから可愛がってもらっている』といった事実を仰っていました。
つまり女性消防設備士がいるだけで生産性が爆上がりするんです!(※個人の感想です)
女性消防設備士が少ない現状では、まず女性消防設備士というだけでレアキャラになることができて、特別扱いを受けやすいでしょう。
理由②女性が重宝される現場がある
現役の女性消防設備士である「貪欲なりんごぢうす(@rin5juice_radio)」さんが数年前から以下の通り女性消防設備士のニーズについて言及されていました。
貪欲なりんごぢうす
@rin5juice_radio
私は消防設備業界は、女性も活躍できる業界だと信じております。
実際に女性が独り暮しをするアパートや、ご老人・女子トイレの点検などでは喜んでいただいております。
弊社は未だ考え方も古く、業務に関しては『習うと言うより見て覚えろ、行ったことある物件ならわかるだろう。』と、女はスッこんでろ(言いはしませんが)的なところがあり、まだまだ経験が足りません。
十年先に入社されてる女性社員も、とても苦労されていたそうです…。
もっと女性消防設備士が活躍できるポテンシャルがあるにも関わらず、まだ女性の参入が足りていない≒これから女性消防設備士活躍のチャンスがある現状です。
参考【求人】女性の消防設備士が少ない理由と解決策【年収1,000万円】
続きを見る
理由③女性が活躍中の職場が増えている
上述した通り、例えば女性消防設備士である「めぐ(@rtysymt_7)」さんや、(株)スマテンの蔵中さん、現役の女性消防設備士である「貪欲なりんごぢうす(@rin5juice_radio)」さんといった少数精鋭の女性消防設備士が活躍し始めています。
もし消防設備士として活躍したい女性や、脱・男社会したい消防設備士の男性は(株)スマテンの求人に応募するといいかもしれません。
>> (株)スマテンの「問い合わせはこちら」
以上、強欲な青木でした!
◎ まとめ
- 管理人のTwitterアカウント「強欲な青木&消防設備士(@AOKI_OF_GREED)」で消防設備士の年収アンケートを取った結果、消防設備士の約8割が年収300~600万円(中央値450万円)であった。
- 消防設備士の求人票4社分に記載された年収の中央値の平均値を計算すると平均年収は約447万円であったので、消防設備士の平均年収は約447万円≒約450万円であると結論づけた。
- 女性消防設備士が活躍できるポテンシャルがあるにも関わらず、まだ女性の参入が足りていない≒これから女性消防設備士活躍のチャンスがあった。
乙6