弊社Twitterアカウントにて、以下のDMを頂戴しました。
誘導標識については点検アプリで報告書作成できますが、誘導灯については点検アプリによる報告書作成の対象外です。
点検アプリで作成されるPDFの報告書には、誘導灯部分に罫線が入る仕様になっています。
以下の建物以外については、消防設備士でなくとも消防用設備点検および報告が可能です。
消防設備士が点検しなければならない建物
消防法施行令第36条にて、消防設備士や消防設備点検資格者等の有資格者に点検をさせなければならない防火対象物について謳われています。
- 延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物
- 延べ面積1,000㎡以上の非特定防火対象物で消防長又は消防署長が指定したもの
- 屋内階段(避難経路)が1つの特定防火対象物(特定一階段等防火対象物)
比較的小規模な建物については、業者ではなく建物オーナー様や施設関係者様が自身で消防用設備点検を実施して所轄消防署へ報告することが可能なのです!
消防用設備等点検アプリ
消防庁無料posted withアプリーチ
消防用設備等点検アプリは、ガイドに沿って建物情報や設備について判定していくだけでPDFの報告書が作成できるものになります。
より消防用設備等点検アプリが普及することを期待すると共に、アプリが使用できる消防用設備等の範囲についても言及していきます。
消防用設備等点検アプリの使い方と点検できる設備について
◎ 点検アプリで報告書を作成できる消防用設備等4つ
アプリで報告書を作成できる消防用設備等は、以下の4種類です。
「誘導灯」と「誘導標識」は異なります!
「誘導標識」とは‥避難口もしくは避難方向を示す、ただのパネルのこと。
暗い場所で光る「蓄光式」の誘導標識もあり、誘導灯の代わりとして設置できるものもあります。
ちなみに点検アプリでは「蓄光式」誘導標識の報告書は作成対象外となっています。
◎ 蓄光式の誘導標識は対象外!
蓄光式の誘導標識は、文字通り光を蓄えることができるパネルです。
実際に消防用設備等点検アプリを使って、誘導標識の点検報告書を作成してみました。
まず、設置されている誘導標識について登録します。
(誘導標識の区分は、緑地のものが「避難口」で、白地のものが「通路」です。)
登録した情報を保存しようとすると、以下の注意事項が表示されます。
点検アプリ誘導標識の注意事項
このアプリで点検できる誘導標識は、蓄光式・電気エネルギーにより光を発するもの以外のものに限ります。
よって、蓄光式の誘導標識は点検アプリ上でも対象外であると明確に謳われています。
蓄光式および電気エネルギーにより光を発する誘導標識の点検には照度計などが必要な場合がある為、点検アプリによる報告書作成の対象外となっています。
◎ 誘導灯点検に必要な測定機器
点検報告書には測定機器の記入欄があり、ここが空白だと所轄消防署に届け出ても受理されません。
誘導灯の点検をする為には、以下の測定機器が必要となります。
誘導灯の点検に必要な測定機器
誘導灯は専用ブレーカーより交流100Vの電源を供給しているので、その配線の点検をする必要があるのです。
参考電源系統図で配線が専用回路な事を証明、誘導灯ってバッテリーで光らせてるの?、耐火ケーブル・耐熱電線を用いた表示灯用電源回路の配線工事
消防用設備等点検アプリを活用して報告書を作成・提出していきましょう!ただし、その対象外の設備については報告書の作成ができない仕様なので注意して下さい!
◎ まとめ
- 弊社Twitterアカウントへ『最近、点検アプリで「誘導灯」の点検報告書を出す人が急増して、予防課の人が泣いている‥』とDMがあった。
- 誘導標識については点検アプリで報告書作成できるが、誘導灯については点検アプリによる報告書作成の対象外であった。
- 対象外の設備については報告書の作成ができない仕様なので注意すべきであった。
奥 慶士郎@2日目金曜 東J-44a
@okudayo