できれば難しいやつは後回しにしたい‥。
本記事の信頼性
消防設備業界で働いて9年目の管理人が入社3年以内に消防設備士だけでなく第二種電気工事士や工事担任者(AI・DD総合種)および第三種電気主任技術者などを取得した際の実体験をもとに情報発信をしています。
結論、以下の順番で消防設備士の免状を取るのがオススメです!
乙6(消火器)
甲4(警報)
乙7(漏電)
甲5(避難器具)
甲1(水系)
甲2(泡)
甲3(ガス系・粉末)
甲特(ラスボス)
詳しく解説していきます。
どれから受けるべき?消防設備士試験を受ける順番と難易度ランキング
◎ 消防設備士の免状8種類
はじめに、消防設備士の免状が設備毎に以下の通り8種類に分類されていることを覚えておきましょう。
特類‥その他の消防用設備等
1類‥スプリンクラー設備、屋内・屋外消火栓設備など
2類‥泡消火設備
3類‥不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備
4類‥自動火災報知設備、誘導灯など
5類‥避難器具(避難はしご・救助袋・緩降機など)
6類‥消火器具
7類‥漏電火災警報設備
上記のうち1~5類については甲種と乙種の2種類がある為、免状の記入欄は合計13か所あります。
消防設備士のフルビット
消防設備士の実務に従事する上では必要ありませんが、もし免状の空欄を埋めたい方は甲種を取ってから乙種もしくは乙種を取ってから甲種の消防設備士免状を取得することも可能です。
この空欄を埋めた消防設備士の免状は「フルビット」状態と呼ばれ、この状態になれば立派な「資格マニア」の称号が得られるでしょう。
参考【勉強方法】資格マニアをバカにできない理由5つ|キャリア・スキルアップ
続きを見る
◎ 消防設備士試験の登竜門は「乙6」!
さっそく ❝どれから受けるべき?❞ の結論ですが、まず消火器の「整備」業務に従事する為の免状である「消防設備士 乙種6類」が受ける順番として最も多いパターンでしょう。
こんな問題が乙6に出ます!
まず管理人を含む殆どの方々が、消火器の整備・点検における免状である乙種6類の消防設備士試験に挑戦しています。
その理由に以下の二点が挙げられます。
初めに乙6を受ける理由2つ
- 受験資格がない
- 消火器の設置されている建物が多い
よって、乙6を一番初めに取得して消防設備士になる人が多いのです。
消防設備士の「乙種」には、受験資格がないから受けやすい。
参考【🆕令和6年】消防設備士6類おすすめ参考書ランキング2024【乙種】
続きを見る
補足:甲種と乙種の違い
甲種と乙種の違い
消防設備士の「乙種」は誰でも受けられる一方で、「甲種」に受験資格がある理由として工事に従事できることが挙げられます。
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- 甲種‥工事・整備ができる
- 乙種‥整備のみ
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甲種と乙種では消防設備士試験の○○○も違うので、これから受ける方は以下のブログもご参照下さい。
参考【よくある質問】消防設備士の「甲種」と「乙種」は◯◯◯が違います!
続きを見る
消火器の「工事」はない為、消防設備士6類には「乙種」しかありません。
例外:乙6から受けなくてもいい人
消防用設備等を全般的に触る消防設備士(防災屋)であれば消防設備士の免状をコンプリートするべきでしょう。
しかし例えば自動火災報知設備の工事しかしない消防設備士が、わざわざ消火器の整備に従事する乙6の免状を取得する必要性はありません。
よって ❝どれから受けるべき?❞ の答えも、それぞれ人に寄って異なる場合があります。
※次は「第二種電気工事士」を取ろう
乙6の次は、消防設備士の前に「第二種電気工事士」の免状を取得しましょう。
なぜ、電気工事士を取得するかというと『甲種消防設備士試験の受験資格をクリアできる』からが大きな理由です。
受験資格を満たしさえすれば甲種4類をイキナリ受験することも検討可能です。
実務をする際には電気工事士が必要ですから、このタイミングで「受験資格を得る」&「必要である免許を取得する」為にも「第二種電気工事士」の試験を受けることを強く勧めます。
なお、管理人の様に高専や工学系の学科を出ている方であれば、そもそも甲種消防設備士の受験資格がありますから、乙6の後に甲4といった受験の仕方が可能となります。
㊙ 甲種の受験資格を得る裏ワザ
消防設備士の「甲種」の受験資格を最も簡単にクリアする方法として、講習のみで得られる「第三種陸上特殊無線技士」を受ける方法があります。
第三級陸上特殊無線(三陸特)とは‥ドローンのFPV(First Person View=ドローンから見た視点のこと)や各種無線を使用するために必要な国家資格です。
一つの設備しか取り扱わないメーカーさん等では、甲種消防設備士の受験資格を得るために電気工事士ではなく、講習を受けるだけの「第三種陸上特殊無線技士」を取得する方もおられるそうです。
「第三種陸特」の取得方法2つ
「第三種陸上特殊無線技士」は以下の2つ、どちらかの方法で簡単に取得することができます。
- 国家試験(難易度が低い!)に合格すること。
- 養成課程(講習1日だけ!)を修了すること。
講習を1日だけ受ければ、勉強せずとも課金すれば入手できるので電気工事士が要らない方にとっては都合がいいワケです。
しかし消防設備士として実務に従事する方は「第二種電気工事士」の免状がなければ仕事にならない為、素直に「第二種電気工事士」の免状を取得しましょう。
◎ 甲種4類に挑戦しよう!
甲種4類は実技問題に製図があるので、おそらく消防設備士を受ける方にとって最初の関門(=通過するのが難しい所)となるでしょう。
こんな問題が甲4に出ます!
参考【🆕令和6年】消防設備士4類おすすめ参考書ランキング2024【甲種】
続きを見る
◎ 管理人お勧め!その他の免許取得順
乙種6類および甲種4類を取った後、残りの消防設備士試験を受ける順番ですが、結論「消防設備士の実務上で携わる機会が多い順」に取得すればOKです。
以下、管理人が実際に受けた消防設備士試験の順番です。
- 乙6
- 甲4
- 甲1
- 甲5
- 乙7
- 甲3
- 甲2
- 甲特
しかし今、思い返せば1類と2類は試験問題の内容が似ている部分があるので、どうせ全類取得するのであれば可能な限り近い時期に受けるべきでした。
よって冒頭で述べた通り、実際に消防設備士の試験に全て合格して10年目の管理人がオススメする消防設備士の試験に受ける順番は以下の通り。
乙6(消火器)
甲4(警報)
乙7(漏電)
甲5(避難器具)
甲1(水系)
甲2(泡)
甲3(ガス系・粉末)
甲特(ラスボス)
ぶっちゃけ漏電火災警報器の整備をする為の消防設備士免状である乙7は、どの順番で受けてもいいでしょう。
補足:特類は受けるべき?
現在、消防設備士「特類」に該当する消防用設備等は全国に約70件しかない為、実務において特類の免状は一切不要であるといっても過言ではありません。
プロとして胸を張って仕事をしたいなら、消防設備士は特類まで免状取得しましょう!
参考【🆕令和6年】消防設備士特類おすすめ参考書ランキング2024【甲種】
続きを見る
◎ 消防設備士試験の合格率
毎年だいたい消防設備士試験の合格率は、甲種・乙種共に30%台で推移しています。
参考消防設備士試験の合格率は平均わずか30%!低い理由と対策【難易度】
そこまで難易度は高くない試験ですが、しかしナメてかかると普通に落ちる試験でもあるので準備は念入りに行いましょう!
だって ❝消防設備士4類の甲種と乙種の合格率は、わずか1.8%の差❞ って数字が出てんのは、つまり難易度が高い甲4に挑戦する人は気を引き締めて勉強した上で挑んでるって証明やと思います。
ここで、これから消防設備士試験を受ける方々の気を引き締める為に、まず「消防設備士試験の難易度ランキング」を発表していきます。
◎ 消防設備士試験の難易度ランキング
以下、管理人の独断と偏見で作成した消防設備士試験の難易度ランキングです。
第3位🥉甲種3類
甲種3類
🎖受賞理由
- 「全域放出方式の消火薬剤基本量、第三種粉末 “0.36” 」の様に小数点以下まで暗記する数字が沢山ある
- 移動式粉末消火設備以外は日常生活をする上で滅多に見かけられない為、設備を想像しにくい
- 製図の問題では配管系統図が出てくるので、理解していないと説くのが難しい
第2位🥈甲種特類
甲種特類
🎖受賞理由
- 全ての類の消防用設備等について、まんべんなく少し細かく出題される
- 建築基準法や関係法令等、実務で殆ど使わないような知識も絡めてくるので厄介
- 現在、特類に該当する設備が殆ど設置されていないので『コレ、取る意味ある…?』という気持ちが芽生える
第1位🥇甲種2類
甲種2類
- 泡消火設備のみがテスト範囲になり「狭く深く」の知識が求められる為、マニアックな出題になりがち
- 泡消火設備が設置されている建物自体が比較的少ないので、3類と同様に想像がしにくい
- 何せ “お勉強のプロ” と豪語している管理人も一度ガチ滑りしている為、甲種2類が一番難しい!
その他👑ランキング
4位以下
以下、第4位から順位付けと理由を述べていきます。
- 【第4位】甲種1類‥配管系統図とか初めは厄介かも‥
- 【第5位】甲種5類‥暗記する数字が多くてイヤです‥
- 【第6位】甲種4類‥教材が豊富で対策しやすいけど‥
- 【第7位】乙種6類‥もう無い消火器の問題とか出る‥
- 【第8位】乙種7類‥これは原付免許レベルの簡単さ‥
以上、皆様それぞれ勉強される際は「消防設備士試験ランキング」を参考に、油断せずに気を引き締めて臨まれて下さい!
【📺CM】消防設備士「過去問テスト」作りました
他の資格試験では過去に出た問題と全く同じ問題は出ませんが、消防設備士の試験では過去に出た問題と全く同じ問題が出る可能性があるのです。
よって、表に出づらい「実際に出た問題」の情報をGETし、それを元に勉強をすれば合格に大きく近づくことができるのです。
青木マーケ㈱のnoteにある「過去問テスト」は、その名の通り実際 “過去に出た問題” のテストになります。
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◎ まとめ
- 管理人が実際に消防設備士の試験を受けた順番を元に、どの類から、どの様な順番で取得していけば良いか解説した。
- 『甲種消防設備士試験の受験資格をクリアできる』事から、乙6の後には電気工事士を取得した方が良かった。
- その他の消防設備士免状については、実務上で携わる機会が多い順に免状を取っていた。