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危険物乙4の語呂合わせより先に覚える整理表|指定数量は「2倍」の関係でまとめる

危険物乙4は語呂合わせより整理表

著者:青木俊輔(強欲な青木)/青木マーケ(株) 取締役 COO、(株)防災屋 代表取締役 社長、(一社)予防団 共同代表理事
保有資格(本記事に関係するもの):危険物取扱者全類(甲種・乙種第1〜6類・丙種)
確認日:2026年10月19日
更新内容:初版


この記事の結論

危険物乙4で数字が多いのは、第4類の「指定数量」です。語呂合わせを探す前に、次の3つの関係で整理すると、覚える数字が減ります(危険物の規制に関する政令 別表第三)。

1.石油類は、第1→第2→第3→第4と番号が進むほど指定数量が多くなる
2.第1〜第3石油類は、水溶性液体が非水溶性液体のちょうど2倍
3.アルコール類は第1石油類の水溶性液体と同じ400リットル

そのうえで、覚えにくい数字だけを語呂やイメージで補い、最後は過去問で「本当に覚えたか」を確かめます。危険物取扱者の全類を持つ青木自身は、語呂合わせをほとんど使わない派で、過去問を繰り返して覚えています。

第4類の指定数量を特殊引火物50リットルから動植物油類10,000リットルまで階段状に並べ、水溶性は非水溶性の2倍、アルコール類は第1石油類の水溶性と同じ400リットルであることを示した図
強欲な青木
危険物の指定数量、語呂合わせで一気に覚えたいんですけど、いいのありますか?
僕は語呂合わせしない派なんで、あんまり無いっす。過去問を繰り返してたら覚えるやん、って思ってます。
消防設備士
強欲な青木
えっ、全類持ってる人がそれ言います?
法令と性質・消火は、もう丸暗記です。過去問をやってください、としか言いようがないんです。
消防設備士

第4類の指定数量は「関係」で覚える

指定数量は、消防法で規制がかかるかどうかの基準になる量で、危険物の規制に関する政令の別表第三で品名ごとに決められています。指定数量以上の危険物は、製造所・貯蔵所・取扱所以外の場所で貯蔵したり取り扱ったりしてはいけません(消防法 第10条第1項。仮貯蔵・仮取扱いの例外あり)。

品名 非水溶性液体 水溶性液体 代表的な物品(法の例示)
特殊引火物 50リットル(区別なし) 同左 ジエチルエーテル、二硫化炭素
第1石油類 200リットル 400リットル アセトン、ガソリン
アルコール類 400リットル(区別なし) 同左 炭素数1〜3の飽和一価アルコール
第2石油類 1,000リットル 2,000リットル 灯油、軽油
第3石油類 2,000リットル 4,000リットル 重油、クレオソート油
第4石油類 6,000リットル(区別なし) 同左 ギヤー油、シリンダー油
動植物油類 10,000リットル(区別なし) 同左 動物の脂肉等や植物の種子・果肉から抽出したもの

出典:危険物の規制に関する政令 別表第三(e-Gov法令検索、令和8年政令第115号による改正後の現行版、確認日 2026-10-19)https://laws.e-gov.go.jp/law/334CO0000000306 /品名の定義と例示は消防法 別表第一 備考 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 (確認日 2026-10-19)

表を「関係」で見ると、丸暗記が必要な数字は特殊引火物の50、第1石油類の200、第2石油類の1,000、第3石油類の2,000、第4石油類の6,000、動植物油類の10,000の6つです。水溶性液体の数字は「非水溶性の2倍」、アルコール類は「第1石油類の水溶性と同じ」で出せます。

品名の境目は「引火点」

第1〜第4石油類と動植物油類は、1気圧での引火点で分かれています(消防法 別表第一 備考)。

品名 定義(1気圧)
特殊引火物 発火点が100度以下、または引火点が零下20度以下で沸点が40度以下
第1石油類 引火点が21度未満
第2石油類 引火点が21度以上70度未満
第3石油類 引火点が70度以上200度未満
第4石油類 引火点が200度以上250度未満
動植物油類 引火点が250度未満(貯蔵保管の方法による除外あり)

引火点の境目(21・70・200・250)と指定数量(200・1,000・2,000・6,000)は、品名の順番が同じです。「引火点が高い=燃えにくい=たくさん持ってよい」と理解しておくと、表の並びを思い出しやすくなります(編集部の整理です)。

第1〜6類の性質は「並び」で覚える

乙4の試験でも、危険物全体の分類は問われます。類ごとの性質は、消防法の別表第一で次のように決まっています。

類 性質 頭の音
第1類 酸化性固体 さん
第2類 可燃性固体 か
第3類 自然発火性物質及び禁水性物質 し
第4類 引火性液体 いん
第5類 自己反応性物質 じ
第6類 酸化性液体 さん

出典:消防法 別表第一(e-Gov法令検索、確認日 2026-10-19)

頭の音を並べると「さん・か・し・いん・じ・さん」です。最初と最後がどちらも「酸化性」で、第1類が固体、第6類が液体、と挟む形で覚えると、取り違えが減ります(編集部の整理です)。

強欲な青木
類の性質って、名前だけ覚えればいいんですか?
甲種になると、第1類から第6類までの範囲が網羅的に出てきます。赤りんは第2類、黄りんは第3類、じゃあ共通点は何か、色は何で、保存方法はどれか、みたいな細かいところまで出るんで、暗記方法もそうだし、ひたすらやるしかないです。
消防設備士

語呂合わせはどこで使うか

語呂合わせ(覚えたい語や数字を、別の言葉やイメージに置き換える覚え方)は、手軽に感じる一方で、学習法の研究では評価が高くありません。学習法10種類を比較した Dunlosky ら(2013)のレビューでは、語呂合わせに近い「キーワード法」は有用性が低い(low utility)とされ、効果が高い方法として挙げられたのは、練習問題で思い出す「練習テスト」と、間隔をあけて繰り返す「分散学習」でした。

そこで、使い分けの目安は次のとおりです。

覚える内容 おすすめの方法
関係で説明できる数字(水溶性は2倍など) 表で関係を理解する。語呂は不要
理由で説明できる並び(引火点と指定数量の順番など) 理由とセットで覚える
どうしても覚えにくい単独の数字・名称 語呂やイメージで補う
覚えたかどうかの確認 過去問で思い出す練習をする

この「理解→表→語呂・イメージ→最後は過去問で確かめる」という順番は、青木の考えでもあります(青木本人への確認、2026年10月)。

語呂を作ること自体に時間をかけるより、その時間で過去問を1周多く回したほうが、本番で使える知識になります。

語呂は、表を見ても何度も間違える数字だけに絞ってください。全部を語呂にすると、語呂を覚えることが勉強になってしまいます。

強欲な青木
語呂合わせ、正直ちょっと楽しいんですけどね。
危険物の試験は、法令・物理化学・性質消火の3つとも60%ないと不合格です。どれか1つでも6割を割ったら落ちるので、舐めずに勉強してください。
消防設備士

語呂合わせ以外にどうやって覚えたのかを青木に聞くと、答えは「ひたすら過去問ローラー作戦っす」でした(青木本人への確認、2026年10月)。覚え方を工夫するより、過去問を端から繰り返し解いて覚える、というやり方です。

指定数量の数字は計算問題にもつながる

指定数量の数字は、覚えて終わりではありません。品名の違う危険物を同じ場所で貯蔵するときは、それぞれの数量を指定数量で割った値の合計(指定数量の倍数)が1以上になると、指定数量以上を貯蔵しているとみなされます(消防法 第10条第2項)。倍数の求め方と、物理・化学の計算問題をどこまで解くかは、こちらで解説しています。(危険物乙4の計算問題は捨てていい?物理・化学10問で「何問まで落とせるか」と解くべき型)

次にやること

危険物取扱者の試験の全体像(区分、試験科目、合格基準、合格率)は、こちらにまとめています。(危険物取扱者の試験ガイド|甲種・乙種・丙種の違い、合格基準、合格率と過去問テスト)

乙4の勉強方法(3科目それぞれ6割の取り方、物理・化学の苦手の克服)は、青木の公式サイトの記事で詳しく解説しています。
https://www.aoki-of-greed.com/2026/10/11/危険物乙4の勉強方法-3科目6割と物理-化学の苦手を克服する-危険物取扱者/

乙4の次に、甲種を目指して乙種をどの順番で取るかはこちらです。(危険物乙種はどの順番で取る?甲種の受験資格を満たす最短ルート【乙4→1・3・5類】)

覚えたかどうかは、実際に出た問題をもとにした「過去問テスト」で確かめてください。

参考文献

  • この記事を書いた人

aokimarke

平成元年生まれ
消防設備士12年目の経営者

【◎経 歴】
鈴鹿高専 ⇨ 静岡大学(3年次編入)⇨ 院 ⇨ 鈴与㈱ ⇨ 消防設備士など

【◎免 許】
消防設備士全類、危険物取扱者全類、第二種電気工事士、工事担任者(AI・DD総合種)、電験三種、予防技術検定(消防用設備等)など

【◎活 動】
月刊誌:電気と工事(オーム社)にてコラム執筆、消防設備士「過去問テスト」および予防技術検定「過去問テスト」の制作・販売、YouTubeチャンネル「強欲な青木&消防設備士」の動画作成・編集、青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団など

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