②Objects(客体)
何を購入するのか、サービスを内容を見直します。
弊社のサービスは兼ねてより「消防用設備等の設計・施工およびメンテナンス」です。
青木防災㈱のサービス概要
- 消防用設備等の「設計」
- 消防用設備等の「施工」
- 消防用設備等の「メンテナンス」
よって “見かけ上” は、上記のサービスが購入されています。
では何故これらが購入されるのか、その目的を以下に紐解いていきます。
③Objectives(目的)
お客様が我々のサービスを購入している目的として、以下の理由が挙げられます。
最もサービスが利用される目的として現在、大部分を占めている理由が「消防法のクリア」をする為でしょう。
参考防災屋(消防設備士)が現場で必要とされる理由を解説|マーケティング
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特に大手警備会社やビル管理会社は営業で成果出そうとするあまり、価格の過当競争に陥っていて下請け業者がマトモなサービスできない状況で回している実態があります。
参考現役消防設備士が解説!消防設備業界のマーケット【マーケティング】
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㊙『◯◯◯◯◯の下請けをする様な業者にはなるなよ!』
こんな言葉があると、同業他社さんより伺いました。
『◯◯◯◯◯の下請けをする様な業者にはなるなよ!』
とある中堅防災屋の社長さんが、独立する社員に手向ける激励の言葉だそうです。
◯◯◯◯◯には誰もが知っている、大手警備会社の社名が入ります。
翻訳するに「できない価格で仕事を取って、適当に納めるような情けない消防設備士にはなるなよ!」って意味です。
マトモなサービスを提供できる市場作りを業界全体でできれば、こういった話も無くなっていくでしょうね。
サービスの便益ばかりを求め、独自性を持たせることを怠ってしまうと「誰でもできる下請け業」的な位置づけになってしまいます。
④Organizations(組織)
誰が購入に関与しているのか、消防用設備等の設計・施工およびメンテナンスについては建物の用途と規模によって異なります。
例えば「防火管理者」でも事業責任者さんが講習を受けて資格を取る場合と、建物の施設長さん(有資格者)が選任されている場合があります。
参考【DX】消防関係書類のオンライン化で防火管理者が電子申請をする近未来
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よって、防火管理者向けのサービスをリリースしたとして、その案内を防火管理者のみに案内しても予算が動かない可能性は考えられます。
大手企業であれば施設管理は別業者もしくは内製化および委託しており、その実働部隊が積算・購買するタイミングで名乗りをあげる必要があります。
⑤Occasions(時期)
設計・施工とメンテナンス、それぞれ必要とされる時期が異なります。
メンテナンスは主に “定期的に” 行われる一方で、設計・施工の案件は “不定期に” 発生することが特徴でしょう。
メンテナンスの実施時期
- 消防用設備点検‥半年に一回(機器点検)
- 整備・改修‥不良箇所が発覚し次第、随時対応
- 消防訓練‥年1回以上
- 緊急対応(火災報知器の誤作動など)‥随時対応
参考消防点検の義務が生じる期間は?、「防火管理者」実務1年目の教科書
設計・施工の実施時期
- 建物新設や用途変更‥随時対応
参考避難ハッチの新設工事@8階建て、自家発電設備キュービクル新設工事の模様、戸建てをグループホームにする際の消防用設備等、民泊への用途変更で"煙感知器"に交換するケース
消防設備業者はメンテナンスによるストックビジネスで「安定」を、設計・施工によって「売上高」をあげられるので一度軌道に乗ってしまうと潰れにくい業態となっているカラクリがあります。