これから覚える3つ
- ヘッドや消火栓から、どれだけ放水するか
- 同時に使う個数を基に、どれだけ水を貯めるか
- 停電時に、何を非常電源として使えるか
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1ヘッドや消火栓から、どれだけ放水するか
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2同時に使う個数を基に、どれだけ水を貯めるか
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3停電時に、何を非常電源として使えるか
「毎分何L」と「何m³」を同じ表で覚えないことが、この講義の最重要ポイントです。
L/minは放水性能、m³は水源水量。非常電源は停電時にポンプ等を動かす設備。
現在地:法令5(5/5)|この講義5問・単元全25問
🔌非常電源の4種類
屋内消火栓設備とスプリンクラー設備で使う非常電源は、原則として次の4種類です。
- 非常電源専用受電設備
- 自家発電設備
- 蓄電池設備
- 燃料電池設備
ただし、特定防火対象物で延べ面積1,000㎡以上のものは、原則として非常電源専用受電設備を使えません。
この場合は、次の3種類から選びます。
- 自家発電設備
- 蓄電池設備
- 燃料電池設備
規則第13条第1項第2号の小規模特定用途複合防火対象物は、この制限から除かれます。
判定の順序
- 防火対象物が特定防火対象物か
- 延べ面積が1,000㎡以上か
- 小規模特定用途複合防火対象物の例外に該当しないか
- 該当するなら、非常電源専用受電設備を除く
特別養護老人ホームや百貨店は特定防火対象物です。中学校や工場は非特定防火対象物です。
消防法施行規則第12条第1項第4号。屋内消火栓設備の非常電源4種類と特定防火対象物1,000㎡以上に対する制限を定めています。規則第14条第1項第6号はスプリンクラー設備の非常電源についてこの規定の例によるものとしています。
「特定+1,000㎡以上」では、非常電源専用受電設備を外す。自家発電・蓄電池・燃料電池は残る。
🚒 屋内消火栓の水源水量
屋内消火栓設備の水源水量は、消火栓の種類ごとの基準量に、同時使用個数を掛けます。
| 消火栓の種類 | 1個当たりの水量 | 算定個数n | 最大時の水源水量 |
|---|---|---|---|
| 1号消火栓・易操作性1号消火栓 | 2.6m³ | 最多階の個数。ただし最大2 | 5.2m³ |
| 2号消火栓 | 1.2m³ | 最多階の個数。ただし最大2 | 2.4m³ |
| 広範囲型2号消火栓 | 1.6m³ | 最多階の個数。ただし最大2 | 3.2m³ |
計算式は次のとおりです。
水源水量Q = 1個当たりの基準量 × n
n = 屋内消火栓の設置個数が最も多い階の個数。ただし2を超えるときは2
最多階に3個設置していても、算定個数は2です。
- 1号消火栓:2.6×2=5.2m³
- 2号消火栓:1.2×2=2.4m³
- 広範囲型2号消火栓:1.6×2=3.2m³
消防法施行令第11条第3項第1号・第2号。1号、2号、広範囲型2号の水源水量を、それぞれ2.6m³、1.2m³、1.6m³に算定個数nを乗じて求めます。nは最大2です。
最多階に3個以上あってもn=2。1号5.2、2号2.4、広範囲型2号3.2を作れるようにする。
💧 閉鎖型ヘッドの放水性能
特定施設水道連結型スプリンクラー設備を除く、代表的な閉鎖型ヘッドの放水性能は次のとおりです。
| ヘッドの種別 | ヘッド1個当たりの放水量 | 放水圧力 |
|---|---|---|
| 標準型・ラック式倉庫以外 | 80L/min以上 | 0.1MPa以上 |
| 標準型・ラック式倉庫 | 114L/min以上 | 0.1MPa以上 |
| 小区画型 | 50L/min以上 | 0.1MPa以上 |
| 側壁型 | 80L/min以上 | 0.1MPa以上 |
側壁型を75L/minとする選択肢が頻出の誤りです。
標準型でも、ラック式倉庫だけ114L/min以上となる点に注意してください。
消防法施行規則第14条第1項第11号。ヘッドの種別ごとの放水圧力と放水量を定めています。
閉鎖型は「一般80・ラック114・小区画50・側壁80」。圧力はいずれも0.1MPa以上。
🧮標準型ヘッドの水源水量
ラック式倉庫を除く標準型ヘッドの水源水量は、次の式で計算します。
水源水量 = 水源算定用ヘッド個数 × 1.6m³
実際の設置個数が表の算定個数未満なら、実際の設置個数を使います。表以上なら、表の算定個数を使います。
2025年改正後の主な算定個数
| 防火対象物等の区分 | 標準型・高感度型以外 | 高感度型r2.6 | 高感度型r2.8 |
|---|---|---|---|
| 百貨店(令別表第1(4)項等の所定対象) | 15 | 12 | 11 |
| その他・地階を除く階数10以下 | 10 | 8 | 7 |
| その他・地階を除く階数11以上 | 15 | 12 | 11 |
| 地下街・準地下街の所定部分 | 15 | 12 | 11 |
高感度型の列は、有効散水半径r2.6とr2.8で個数が異なります。
法令④で使った水平距離の式 R=Xr とこの水源算定個数表は別の規定です。
ラック式倉庫等
| 区分 | 通常の標準型 | 感度種別1種 |
|---|---|---|
| ラック式倉庫・等級I~III | 30 | 24 |
| ラック式倉庫・等級IV | 20 | 16 |
| 指定可燃物を貯蔵・取扱う所定部分 | 20 | 16 |
ラック式倉庫の1個当たり水量は1.6m³ではありません。等級IIIまたはIVで、所定の水平遮蔽板があるものは2.28m³、それ以外のラック式倉庫は3.42m³を算定個数へ乗じます。
乾式または予作動式の流水検知装置が設けられた場合は、原則として表の算定個数に1.5を乗じます。
端数が生じたときは、小数点以下を切り上げます。
消防法施行規則第13条の6第1項第1号。標準型ヘッドの水源水量を、用途等とヘッド種別に応じた算定個数へ、一般部分は1.6m³、ラック式倉庫は所定条件により2.28m³または3.42m³を乗じて求めます。
ラック式倉庫以外の標準型は「個数×1.6m³」。ラック式倉庫の係数は2.28または3.42。高感度型はr2.6とr2.8を分ける。
🏬 百貨店の計算例
地階を除く階数が10の百貨店に、高感度型を除く標準型ヘッドを5,000個設ける場合を考えます。
- 用途は百貨店
- 高感度型ではない
- 算定個数は15個
- 5,000個は15個以上なので、表の15個を使う
- 15×1.6=24m³
したがって、必要な最小限の水源水量は24m³です。
設置個数5,000をそのまま掛けません。
この問題は改正前教材に掲載されたものですが、「高感度型を除く標準型」という条件なので、現行表でも算定個数15個、正答24m³のままです。
小区画型・側壁型との違い
| ヘッド | 1個当たりの水源水量 | 主な算定個数 |
|---|---|---|
| 小区画型(特定施設水道連結型の特例を除く) | 1.0m³ | 4・8・12 |
| 側壁型 | 1.6m³ | 8・12 |
小区画型の4個は、令第12条第1項第1号・第9号の所定対象で基準面積1,000㎡未満の区分です。特定施設水道連結型スプリンクラー設備では1.2m³等の別計算となるため、単純に個数×1.0m³とせず、問題文の設備条件を先に確認します。
消防法施行規則第13条の6第1項。実設置個数が表の個数以上なら表の個数、未満なら実設置個数を用います。小区画型は1.0m³、側壁型は1.6m³をそれぞれ算定個数へ乗じます。
用途→ヘッド種別→算定個数→1個当たり水量の順。大量に設置しても、表以上なら表の個数を使う。
🌊 放水型ヘッド等の性能
高天井の大空間等で用いる放水型ヘッド等は、放水部が固定式か可動式か、また小型か大型かで性能を分けます。
固定式
| 種類 | 有効放水範囲の上限 | 範囲内の散水量 |
|---|---|---|
| 小型 | 1分間当たりの放水量÷5L/㎡で得た範囲内 | 1.2L/min/㎡以上 |
| 大型 | 1分間当たりの放水量÷10L/㎡で得た範囲内 | 2.4L/min/㎡以上 |
たとえば固定式小型の放水量が120L/minなら、120÷5=24㎡です。
ただし、有効放水範囲は24㎡以内で、かつ、その範囲内で1.2L/min/㎡以上を満たす必要があります。
可動式
| 種類 | 有効放水範囲 | 範囲内の散水量 |
|---|---|---|
| 小型 | 20㎡以上 | 5L/min/㎡以上 |
| 大型 | 20㎡以上 | 10L/min/㎡以上 |
固定式は「放水量を5または10で除す」と「1.2または2.4」の2条件です。
可動式は「20㎡以上」と「5または10」の組合せです。
平成8年消防庁告示第6号第3。固定式小型・大型と可動式小型・大型について、有効放水範囲と散水量を定めています。
固定式は「÷5と1.2/÷10と2.4」。可動式は「20㎡以上+5/10」。
⚠よく出る注意ポイント
- 特定防火対象物1,000㎡以上で非常電源専用受電設備を選ぶ → 原則不可
- 非特定防火対象物でも非常電源専用受電設備を一律不可とする → 使用可能
- 屋内消火栓が3個なら3個分の水量を掛ける → 算定個数は最大2
- 側壁型ヘッドを75L/minとする → 80L/min以上
- 高感度型の算定個数を12個だけで覚える → r2.6とr2.8を分ける
- 百貨店の5,000個をそのまま1.6m³へ掛ける → 表の15個を使う
- ラック式倉庫でも1.6m³を掛ける → 条件により2.28m³または3.42m³
- 固定式小型を÷10・2.4とする → ÷5・1.2
- 可動式大型を20L/min/㎡とする → 10L/min/㎡以上
消防法施行令第12条第2項第4号から第7号。スプリンクラー設備について、水源、放水性能、加圧送水装置、非常電源をそれぞれ備える基本構成を定めています。
✍過去問で確認しよう
この単元の収録過去問は、全部で5問です。
防火対象物に設置する消火設備とその非常電源の組合せとして、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。
| 選択肢 | 防火対象物に設置する消火設備 | 非常電源 |
|---|---|---|
| 1 | 延べ面積2,000㎡の特別養護老人ホームに設置したスプリンクラー設備 | 非常電源専用受電設備 |
| 2 | 延べ面積3,000㎡の中学校に設置した屋内消火栓設備 | 非常電源専用受電設備 |
| 3 | 延べ面積4,000㎡の工場に設置した屋内消火栓設備 | 蓄電池設備 |
| 4 | 延べ面積6,000㎡の百貨店に設置したスプリンクラー設備 | 自家発電設備 |
小学校に屋内消火栓設備を設置する場合、消火栓の種類と最小限必要な水源水量の組合せとして、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。ただし、屋内消火栓の設置個数が最も多い階における設置個数は3とする。
| 選択肢 | 1号消火栓 | 2号消火栓 |
|---|---|---|
| 1 | 4.2m³ | 3.2m³ |
| 2 | 4.8m³ | 2.8m³ |
| 3 | 5.2m³ | 2.4m³ |
| 4 | 5.8m³ | 2.2m³ |
スプリンクラーヘッドの種別と放水量の組合せとして、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。ただし、特定施設水道連結型スプリンクラー設備は除くものとする。
| 選択肢 | ヘッドの種別 | 放水量 |
|---|---|---|
| 1 | 標準型ヘッド(ラック式倉庫を除く) | 80L/min以上 |
| 2 | 標準型ヘッド(ラック式倉庫) | 114L/min以上 |
| 3 | 小区画型ヘッド | 50L/min以上 |
| 4 | 側壁型ヘッド | 75L/min以上 |
スプリンクラーヘッドのうち放水型ヘッド等の性能について、消防法令で定められているものは、次のうちどれか。ただし、各ヘッドは消防法令で定められている対象物の各部分に設置するものとする。
- 固定式の小型ヘッドの有効放水範囲は、1分間当たりの放水量を10L/㎡で除して得られた範囲内で、かつ、1㎡当たりの散水量が2.4L/min以上となる範囲とする。
- 固定式の大型ヘッドの有効放水範囲は、1分間当たりの放水量を15L/㎡で除して得られた範囲内で、かつ、1㎡当たりの散水量が3.6L/min以上となる範囲とする。
- 可動式の小型ヘッドの有効放水範囲は、20㎡以上とし、かつ、1㎡当たりの散水量が5L/min以上となる範囲とする。
- 可動式の大型ヘッドの有効放水範囲は、20㎡以上とし、かつ、1㎡当たりの散水量が20L/min以上となる範囲とする。
スプリンクラー設備の設置義務がある、地階を除く階数が10の百貨店に閉鎖型スプリンクラーヘッドのうち標準型ヘッド(高感度型ヘッドを除く。)を5,000個取り付ける場合、必要となる最小限の水源水量として、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。
- 16m³
- 24m³
- 32m³
- 40m³
まとめ
- 非常電源は、専用受電・自家発電・蓄電池・燃料電池の4種類
- 特定防火対象物1,000㎡以上は、原則として非常電源専用受電設備を使えない
- 屋内消火栓の水源算定個数は最大2
- 1号5.2m³、2号2.4m³、広範囲型2号3.2m³
- 閉鎖型ヘッドは、一般80・ラック114・小区画50・側壁80L/min以上
- ラック式倉庫以外の標準型ヘッドの水源は、算定個数×1.6m³
- ラック式倉庫は、条件により算定個数×2.28m³または3.42m³
- 現行の高感度型算定個数はr2.6とr2.8を分ける
- 百貨店の高感度型以外は15×1.6=24m³
- 固定式小型は÷5・1.2、固定式大型は÷10・2.4
- 可動式は20㎡以上で、小型5・大型10L/min/㎡以上
➡次に進みましょう
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【過去問】消防設備士甲1・乙1の構造・機能まとめ|水源・ポンプ・配管・ヘッド







