【実技(鑑別)】泡放出口・ポンプ・混合器・起動弁|消防設備士甲2・乙2【過去問】

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強欲な青木

強欲な青木
甲2・乙2とも、実技は鑑別等が5問です。写真の形を暗記する科目ではありません。何が流れ、どこにあり、何を測るかから読みましょう。
甲2だけは、この後に製図が2問あります。まず共通の鑑別等を、役割から確実に取りましょう。
消防設備士

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消防設備士2類 過去問講義

消防設備士甲2・乙2|実技(鑑別)まとめ

試験での位置づけ:甲2・乙2に共通する「鑑別等」

指定試験機関の科目表では、甲種第2類は実技が鑑別等5問・製図2問、乙種第2類は実技が鑑別等5問です。鑑別等は甲2・乙2の共通範囲で、製図は甲2だけに出題されます。

受験区分 実技の出題数 このページとの関係
甲種第2類 鑑別等5問+製図2問 このページで鑑別等を学び、製図は実技(製図)まとめへ進む。
乙種第2類 鑑別等5問 このページと下の4講義で鑑別等を学ぶ。製図は出題されない。

ここでの「全5講義」は公式の5問を1問ずつ固定したものではありません。泡放出口・ポンプ・混合器・起動弁/試験器具というテーマに分け、問題文の条件から名称と役割を判断する力を固める学習順です。

出題数は一般財団法人消防試験研究センター「試験科目・問題数」で確認できます。

このページの対象と到達目標

対象は、消防設備士甲種第2類・乙種第2類の鑑別等を学ぶ初学者です。写真の輪郭を覚えるのではなく、機器に何が流れ、どこに取り付けられ、何を測り、何のために働くかを順番にたどります。

  • 水・泡水溶液・泡消火薬剤・信号のうち、どれを扱う機器かを最初に区別できる。
  • 吸水側、ポンプまわり、吐出・試験側、放射側のどこに置かれるかを系統から読める。
  • 圧力、流量、濃度、時間など、測定対象を取り違えずに器具の役割を説明できる。
  • 起動、送水、混合、放射、試験のどの機能を担うかを、名称と結び付けられる。
  • 写真だけでは型式、口径、圧力範囲、常時の弁状態、取付姿勢を確定しない姿勢を持てる。

鑑別の総合フロー

機器名を思い出せなくても、次の五つの問いに答えると候補を絞れます。

順番 先に確かめること 見分ける手掛かり 誤認しやすい点
1 何が流れるか 水、泡水溶液、原液、電気・信号 外形が似た弁・計器を同じ役割だと決める。
2 どこにあるか 水源・吸水側、ポンプ、吐出・試験側、放射側 入口と出口を逆に読む。
3 何を測るか 圧力、流量、希釈容量濃度、時間など 計器であれば何でも同じ量を測ると考える。
4 何を動かすか 保持、起動、送水、混合、放射、性能確認 名称だけで弁の通常状態や設定値まで決める。
5 何を現場資料で確かめるか 型式、銘板、単位、設計図書、点検記録 問題写真の外観を実設備へそのまま当てはめる。

この順番の利点は、写真が不鮮明でも、接続先・流れ・測定対象という再現性のある情報を使えることです。例えば、濃度を確かめる器具と流量を確かめる器具は、どちらも計器らしく見えても、測定対象が違います。ポンプの近くにある部品も、呼水、始動、性能試験、振動吸収では役割が異なります。

流入・流出と取付位置を先に読む

水源から泡放出口までを大づかみにたどると、次のようになります。

  1. 水源・吸水側では、水を取り込み、呼水や吸込みの状態を保つための部位を考える。
  2. ポンプまわりでは、送水できる状態をつくる部位、圧力変化で始動へつなぐ部位、振動を吸収する部位を分ける。
  3. 吐出・試験側では、加圧後の水を送り、圧力・流量などを確認する部位を分ける。
  4. 混合・放射側では、原液と水を混合し、泡水溶液を放出口へ届ける役割を追う。

このページでいう「吸込側」「吐出側」は、機器一般の位置関係を理解するための軸です。実際の弁の常時開閉状態、配管の細部、口径、耐圧、支持方法、試験時の操作順は、設備方式・型式・設計図書・現行の点検要領に従って確認します。

計器は見た目でなく測定対象で分ける

鑑別では、円形の指示部や縦形の表示部を見ただけで名称を決めません。「何を測るために接続されているか」を読みます。

測定対象 確認の考え方 鑑別での注意
圧力 加圧状態又は吸込み側の状態を確認する 圧力計、連成計、圧力を測る試験器具を混同しない。
流量 性能試験時に、どれだけ流れているかを確認する 圧力が分かっても流量が分かったことにはならない。
希釈容量濃度 泡水溶液中の原液の割合を確認する 薬剤量、流量、発泡倍率と分母・測定方法を混同しない。
時間 発泡状態又は試験の経過を確認する 時間だけを読んで、試験条件を省略しない。

圧力や流量を記録するときは、数値だけを転記せず、MPa、kPa、L/min、m³/minなどの単位を必ず一組で確認します。複数の値を比較する場合の換算、丸め又は四捨五入は、現行の試験基準・点検要領・設計図書で指定された方法に従います。このページでは、型式固有の目盛り範囲や許容差を固定しません。

起動・試験・振動吸収は役割を分ける

ポンプの近くにある機器は、どれも送水に関係するように見えます。しかし、働きは同じではありません。

役割 読み取るポイント このページで一般化しないこと
呼水 吸水・始動に必要な水を確保するための部位か 容積、配管構成、作動方式
起動 圧力の変化を始動に結び付ける部位か 設定圧力、配線、制御回路
性能試験 流量・圧力などを確認するための部位か 試験流量、全揚程、弁操作
振動吸収 地震動又はポンプ運転時の振動を配管へ伝えにくくする部位か 継手の構造、取付方向、耐圧、許容変位

役割が分かれば、実物の外観が写真と違っても、系統図・銘板・設計図書から再確認できます。逆に、見た目が似ているからといって、フレキシブルチューブを一般の配管継手と同じ用途・同じ施工条件で扱ってはいけません。

典型的なつまずき

つまずき なぜ誤るか 立て直し方
糖度計を飲料用だけの器具と思い込む 名称だけで、問題の測定目的を読んでいない 泡水溶液の希釈容量濃度を測るという目的から確認する。
呼水装置と起動用圧力タンクを同じものとする どちらもポンプの近くにある 水を確保する役割か、圧力変化を始動へつなぐ役割かを分ける。
可とう継手を単なる接続管とみなす 配管に挟まる外観だけを見る 地震動・運転時振動の吸収という設置目的を確認する。
写真の細部から型式・仕様を断定する 目盛り、フランジ、ねじを暗記しようとする 型式、銘板、設計図書、製造者資料を最後に照合する。

過去問テスト

図解では、条件・流れ・役割を先に整理してから、選択肢を判断します。

問1 希釈容量濃度を確認する器具

理解用の測定カードは、泡水溶液の希釈容量濃度を確認するという測定目的だけを示している。この器具の名称として正しいものは次のうちどれか。

  1. 糖度計
  2. 圧力計
  3. フローメーター
  4. 連成計


問2 ポンプ始動に関わる部位

理解用のポンプカードには、呼水、逃し、起動、性能試験という四つの役割を示している。圧力の変化をポンプ始動へ結び付ける部位として正しいものは次のうちどれか。

  1. 呼水装置(呼水槽)
  2. 水温上昇防止用逃し配管
  3. 起動用圧力タンク(起動用水圧開閉装置)
  4. ポンプ性能試験装置


問3 振動を吸収する配管部品

理解用の配管カードは、ポンプの吸込側及び吐出側配管等に設け、地震動とポンプ運転時の振動を吸収するという設置目的を示している。この部品の名称として正しいものは次のうちどれか。

  1. フレキシブルチューブ(可とう継手、フレキシブルホース)
  2. 呼水装置(呼水槽)
  3. 水温上昇防止用逃し配管
  4. ポンプ性能試験装置

実務での確認メモ

確認場面 識別フローで見ること 現場資料で必ず確認すること
泡水溶液の濃度確認 測定対象が希釈容量濃度であること 試料の採り方、器具の校正・使用方法、表示値の単位、薬剤・型式条件
ポンプまわりの点検 呼水・始動・逃し・性能試験・振動吸収のどれか 通常状態、弁操作、設定圧力、配線、試験手順、復旧手順
配管部品の確認 吸込側か吐出側か、流れの向き、接続先 耐圧、口径、支持、許容変位、施工方法、設計図書
記録と復旧 測定値と試験対象、異常の有無 点検票、現行点検要領、現場の安全手順、所轄の指導

実設備の操作、分解、弁の開閉、試料採取、試験放水、配管の交換は、このページの識別説明だけで行いません。停止・隔離、残圧、漏水、電気的安全、泡消火薬剤の回収・処理、復旧確認を含め、現場手順と設計図書を優先します。

まとめ

  • 鑑別は、外観より先に「何が流れるか」「どこにあるか」「何を測るか」「何のために働くか」を追う。
  • 糖度計は、掲載元の条件では泡水溶液の希釈容量濃度を測定する器具である。
  • 起動用圧力タンク(起動用水圧開閉装置)は、圧力の変化をポンプ始動へ結び付ける役割で識別する。
  • フレキシブルチューブは、ポンプの吸込側及び吐出側配管等で、地震動・運転時振動の吸収を目的とする部品である。
  • 型式固有の外形、口径、圧力、常時状態、試験方法は、写真だけで一般化せず、現行基準と設備資料で確認する。

まずは KAN-01「泡放出口・ヘッド」 で、鑑別で使う「流れ・位置・役割」を放射側の器具から確認します。甲2の人は、鑑別の復習後に実技(製図)まとめへ進みましょう。乙2には製図の出題はありません。


ここまでの順番を、問題を解く順番で繰り返すなら、消防設備士「過去問テスト」で時間を測って確認してください。

名称を思い出せないときは、流体・位置・測定対象・働きの順に戻りましょう。型式や操作条件は、必ず資料で確認します。
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参考資料

本文では、図解と選択肢の条件を使って、機器の役割と判断の順番を整理します。実務の操作・施工・点検は、現行法令、設計図書、銘板、当該型式のメーカー資料および所轄の指導を優先してください。


次は
【実技(鑑別)①】泡放出口・ヘッド|消防設備士甲2・乙2【過去問】
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