【実技(鑑別)③】混合器・比例混合方式|消防設備士甲2・乙2【過去問】

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強欲な青木

強欲な青木
混合方式は配管が多く見えても、最初は水側と原液側の二本だけを追えば大丈夫です。
二本が合流する混合器と、原液を動かす理由を確認してから方式名を選びます。
消防設備士

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消防設備士2類 過去問講義

このページの対象と到達目標

対象は、消防設備士甲種第2類・乙種第2類を学ぶ初学者です。比例混合方式の鑑別を、系統図の形を丸暗記する学習ではなく、水側、泡消火薬剤原液側、混合器、泡水溶液の四つをたどる学習へ変えます。

方式名より先に水側・原液側・混合器をたどる
  • 理解用のカードから、水側・原液側・混合器・泡水溶液側を区別できる。
  • プレッシャー・サイド・プロポーショナー方式を、原液を加圧送液装置で送水管途中の混合器へ圧入する方式として説明できる。
  • ポンプ・プロポーショナー方式を、掲載元の系統で示された水側・原液側・混合位置の関係から判別できる。
  • プレッシャー・プロポーショナー方式とライン・プロポーショナー方式を、名称だけでなく原液を動かす原理で区別できる。
  • 方式名を知っていても、実設備の配管、圧力、弁の状態、原液濃度を型式資料なしに決めてはならないと理解する。

鑑別カードでは、二本の流れを別の色で追う

比例混合方式の図は、配管が多く見えます。しかし、読むべき流れは最初は二本だけです。

流れ 出発点 途中で確認すること 合流後
水側 水源、加圧送水装置 混合器を通る場所、送水管との関係 泡水溶液として放出口へ向かう
原液側 泡消火薬剤貯蔵槽 水圧、加圧送液装置、送液ポンプ又は負圧のどれで動くか 混合器で水側と合流する

カードを見たら、次の順で印を付けます。

  1. 水源から加圧送水装置へ向かう線を一色で追う。
  2. 薬剤貯蔵槽から出る線を別の色で追う。
  3. 二本の線が最初に一つになる点を混合器として確認する。
  4. 原液側を動かしているのが水圧、加圧送液装置、送液ポンプ、又は混合器の負圧のどれかを読む。

方式名は、この四段を確認してから選びます。タンクが右にある、ポンプが左にあるといった図の配置だけでは方式を決めません。

四方式を「原液を動かす理由」で分ける

方式 原液側を動かす主な考え方 混合器の見方 本文で固定しないこと
プレッシャー・プロポーショナー 水側の圧力を貯蔵槽側へ利用し、圧力関係を使う 水側と原液側の圧力を利用して所定割合へ導く ダイヤフラム、弁、圧力値、配管形状
ポンプ・プロポーショナー 水側のポンプ系統・バイパスとの関係で原液を混合側へ導く 掲載元のカードでは加圧送水装置の吸水側で混合する流れを読む 実設備のポンプ構成・配管・弁の状態
プレッシャー・サイド・プロポーショナー 加圧送液装置で原液を送る 送水管途中の混合器へ原液を圧入する 送液圧、弁状態、原液流量、配管口径
ライン・プロポーショナー 水側が混合器を通ることで生じる負圧を利用する 混合器が原液を吸引する位置を確認する 吸引高さ、流量範囲、圧力範囲、配管長

どの方式でも、目的は泡消火薬剤と水を所定の割合で混ぜ、泡水溶液にすることです。発泡倍率、放出量、放射圧力は混合比と別の確認項目です。混合器単体だけを見ず、貯蔵槽、加圧送水装置、加圧送液装置、配管・弁類を含む系統として確認します。

混合器は放出口ではない

プレッシャー・サイド・プロポーショナー方式で最も多い取り違えは、原液を泡放出口へ直接圧入すると考えることです。原液は送水管途中に設けた混合器へ送られ、水側と合流して泡水溶液になります。放出口は、混合後の泡水溶液を放出する側の機器です。

また、薬剤を加圧送液する装置があることだけで、すべての方式を同じと考えてはいけません。ポンプ・プロポーショナー方式、プレッシャー・プロポーショナー方式、ライン・プロポーショナー方式も、それぞれ原液を動かす原理と混合位置を確認します。方式の名称から圧力値、弁の常時開閉、配管径、設置場所を推測しないことが重要です。

単位・圧力・弁状態の扱い

このページの鑑別問題は方式名を扱うため、流量又は圧力の計算は行いません。それでも実機の系統図・仕様書を読むときは、圧力はMPa又はkPa、流量はL/min又はm³/min、混合濃度は%と、単位を値と一組で扱います。異なる資料の値を比べるときは単位をそろえ、途中計算の丸め又は四捨五入は、試験基準・設計図書・型式資料の指示を優先します。

典型的なつまずき

つまずき なぜ誤るか 立て直し方
タンクの図上の位置だけで方式を決める 作図のレイアウトを配管の意味と誤解する 水側、原液側、混合器の順に矢印を引く。
原液を泡放出口へ直接圧入すると考える 混合器と放出口を同じものと扱う 混合器で合流してから泡水溶液が放出口へ向かうと整理する。
加圧送液装置がある方式をすべて同じにする 原液を動かす原理を見ていない 水圧利用、送液ポンプ、加圧送液、負圧吸引を分ける。
方式名から弁状態・圧力値を決める 一般原理を型式固有の施工条件へ広げている 型式資料、設計図書、現行基準、点検記録を照合する。

過去問テスト

図解で確認した条件を、選択肢の言葉と対応させて判断しましょう。

問1 加圧送液装置で原液を混合器へ送る方式

新規識別カードは、水側の送水管途中に混合器があり、泡消火薬剤貯蔵槽からの原液を別の加圧送液装置でその混合器へ送る流れを表す。この混合方式として正しいものは次のうちどれか。

  1. プレッシャー・サイド・プロポーショナー方式
  2. プレッシャー・プロポーショナー方式
  3. ポンプ・プロポーショナー方式
  4. ライン・プロポーショナー方式


問2 ポンプ・プロポーショナー方式

新規識別カードは、掲載元のポンプ方式の系統を抽象化したものである。水源から加圧送水装置へ至る水側と、薬剤側の流れを区別し、混合した泡水溶液が放出口へ向かう。このカードが表す混合方式として正しいものは次のうちどれか。

  1. ポンプ・プロポーショナー方式
  2. プレッシャー・サイド・プロポーショナー方式
  3. ライン・プロポーショナー方式
  4. プレッシャー・プロポーショナー方式

実務での確認メモ

確認場面 最初に見ること 次に確認すること
方式を特定するとき 水側、原液側、混合器、泡水溶液側 系統図、型式、設備方式、設計図書
薬剤を補充・交換するとき 薬剤名、濃度、混合可否、装置適合 製品資料、既設履歴、回収・処理、試験記録
加圧送液装置を点検するとき 停止・隔離、電源、漏えい、圧力解放 型式別の始動・弁・調整・復旧手順
放射試験後 混合比の記録、弁・制御・薬剤・配管の復旧 排出抑制、回収、通常監視への復帰

混合装置の改造、配管の付替え、原液濃度の変更、弁の設定変更、異種薬剤の混合は、消火性能と環境対応に影響します。設備の方式名だけを根拠に操作・施工・薬剤補充を行わず、資格者、設計図書、型式資料、製造者の手順、所轄の指導に従います。

まとめ

  • 比例混合方式は、水側、原液側、混合器、泡水溶液側の四段で判別する。
  • プレッシャー・サイド・プロポーショナー方式は、原液を加圧送液装置で送水管途中の混合器へ圧入する。
  • ポンプ・プロポーショナー方式は、掲載元の水側・原液側・混合位置の関係を確認して判別する。
  • ライン・プロポーショナー方式は負圧吸引、プレッシャー・プロポーショナー方式は水圧利用という原理を確認する。
  • 圧力・流量・弁状態・配管口径・薬剤濃度は、型式資料・設計図書なしに一般化しない。

次は KAN-04「起動弁・試験器具の鑑別」 で、起動・測定・試験の役割から器具を見分けます。


ここまでの順番を、問題を解く順番で繰り返すなら、消防設備士「過去問テスト」で時間を測って確認してください。

方式名から圧力や弁状態を決めず、混合位置と原液の動き方を答案で説明できるようにしましょう。
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条件→位置→役割の順に、答案へ再現できるか確認します。

参考資料

本文では、図解と選択肢の条件を使って、機器の役割と判断の順番を整理します。実務の操作・施工・点検は、現行法令、設計図書、銘板、当該型式のメーカー資料および所轄の指導を優先してください。


次は【実技(鑑別)④】起動弁・試験器具|消防設備士甲2・乙2【過去問】へ進みましょう。