著者:青木俊輔(強欲な青木)/青木マーケ(株) 取締役 COO、(株)防災屋 代表取締役 社長、(一社)予防団 共同代表理事(本人確認 2026-10-19)
保有資格:消防設備士(甲種特類・甲種1〜5類・乙種6類・乙種7類)ほか
確認日:2026年10月19日
更新内容:初版
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この記事の結論
青木が『消防設備士0類』の本文を書いたのは2023年、改訂版のまえがきとあとがきを加えたのは2024年です。その後、(株)防災屋を経営する中で、考えが変わったところと、変わらないところがあります。
| 変わったこと | 今の考え |
|---|---|
| 何もしない経営者への見方 | 強く批判しすぎて、その人が人間的にいい人かどうかまで配慮できていなかった。ただし、向いていないのに社長を続けるのは誰のためにもならないので、早めに退任し、M&Aで株と経営権を手放す形を目指すべき |
| 経営者の大変さ | 経営者の大変さにやられて無気力になる人の気持ちは、分かる部分が増えた |
| 独立の形 | 個人の屋号で請けるのではなく、(株)防災屋という会社で仕事を請けている |
| 資格の取り方 | 今受けるなら、もっと早く全類を取ろうとする |
| 変わらないこと |
|---|
| 消防設備士は、最初から独立する前提で取り組むべき |
| 挑戦する人が報われる業界にしたい |
(本人回答・動画・書籍から編集部が整理。出典は各節に記載)
変わったこと①:何もしない経営者への見方
書籍で青木は、経営者が経営者の仕事をしていない会社や、一族のための経営をしている会社を、かなり強い言葉で批判しました(書籍 第3章・第4章。2023年執筆時の考え)。
今の青木は、次のように話しています(本人回答、2026年10月)。
- 何もしない経営者を強く批判しすぎて、その人が人間的にいい人かどうかまで配慮できていなかった
- ただ、良い人であってもビジネスなので、向いていないポジションにいる、やる気がないのに社長をしている、ということは、業界にとっても、お客様にとっても、そこで働く人にとっても良くない
- だから、出口戦略を立てて、もっと早く退任した方がいい
- 今はM&Aも定番なので、もっと早く会社の株と経営権を手放し、代わりにキャピタルゲインを得る、というお互いに得をする形を目指すべき
書籍でも、消防設備業界でM&Aが行われていくこと、M&Aで事業を売る前提で会社を起こす選択肢もあることを書いていました(書籍 第5章)。批判の仕方は変わっても、「会社は、経営に向いた人が経営するべき」という考えの筋は通っています。
人を責めるより、会社が次の人へ引き継がれる仕組みを業界に増やす方が、働く人を守ることにつながると思っています
変わったこと②:経営者の大変さが分かるようになった
書籍を書いた当時、青木は会社員の立場から経営者を見ていました。今は(株)防災屋の代表として会社を経営しています。
書籍で書いた会社の見極め方(担う工程、経営、人間関係)は、今も概ね同じだといいます。ただ、経営者は大変なので、その大変さにやられて無気力になっている人の気持ちは、分かる部分が増えたそうです(本人回答、2026年10月)。
変わったこと③:一人の独立から、仲間との会社へ
書籍の本文で、青木は個人事業「大阪中央消防設備士事務所」を開業すると書いていました(書籍 第5章)。その後、改訂版のあとがき(2024年)では、青木マーケ(株)を設立したときは「しばらく一人法人でいい」と思っていたものの、一人では大したことは成し遂げられないと気づき、仲間と本気で仕事ができる組織をつくるために(株)防災屋を設立した、と書いています(書籍 改訂版あとがき)。
今、「大阪中央消防設備士事務所」の屋号で個人として仕事は請けていません。(株)防災屋で仕事を請けていて、屋号のホームページは、YouTube「強欲な青木&消防設備士」の動画への案内ページに変えています(本人回答、2026年10月)。
改訂版のあとがきでは、創業者の一族が満足すればよい「家業」ではなく、200年以上続く「企業」をつくりたい、という考えも書いています(書籍 改訂版あとがき)。
独立は一人でするものと思われがちですが、仲間と組めば、一人ではできない大きな仕事に挑戦できます
変わったこと④:資格の取り方
書籍では、1年で全類を取るつもりで勉強すべきだ、と書いていました(書籍 第1章)。今の青木は、詰め込んだ知識は忘れるが、実務で復習できるのは大きいので、今受けるならもっと早く全類を取ろうとする、と話しています。効率がいいからです(本人回答、2026年10月)。
予防技術検定についても考えが変わりました。以前の記事では実務でのメリットは薄いという書き方をしていましたが、今は、消防設備士が一番得意な消防用設備等の内容は実務とかなり重なり、検定を持っている消防士との会話のきっかけにもなるので、受けられるならむしろ受けた方がいいと考えています(本人回答、2026年10月)。
変わらないこと
最初から独立する前提で取り組むべき
書籍の序章で青木は、10年前の自分に一言だけ伝えられるなら「消防設備士は、最初から独立する前提で取り組むべき」と伝える、と書きました(書籍 序章)。独立するかどうかに関わらず、いつでも独立できる状態でいることが、人生を安定させる、という考えです(書籍 第4章)。
青木は今も、辞めたいと悩む人に「その人が幸せになるなら辞めた方がいい。人生一回きりなので、後悔しないように自分の選択を正解にしていこう」と伝えると話しています(本人回答、2026年10月)。
挑戦する人が報われる業界にしたい
2025年の消防設備士サミットの事前アンケートに答えた動画で、青木は、消防設備業界で変わってほしいことに「挑戦する人が評価される、報われる業界になること」を挙げています。挑戦する人が排除されるような保守的な文化が変わらなければ、新しく入ってきた人が辞めてしまう、という考えです(動画 4:10〜5:16)。
書籍で書いた「意志ある若者が働ける業界へ」という考えは、言葉は変わっても、今も同じ方向を向いています。
これから本を読む人へ
書籍には、2023年当時の強い言葉や、今とは違う数字・肩書きも残っています。本の内容と現在の事実の違いは「『消防設備士0類』はどんな本?」にまとめています。この記事とあわせて読んでいただくと、当時と今の考えの両方が分かります。
本に書いた失敗や怒りも含めて、当時の自分の記録として残しています。そこから何を学ぶかは、読む人に任せたいと思います
次に読む
参考文献
- 青木俊輔『消防設備士0類 〜消防設備士をする前に読む本〜』改訂版、電子書籍(Amazon Kindle)、本文2023年、改訂版まえがき・あとがき2024年。序章、第1章02・03、第3章02、第4章03・05・06、第5章、改訂版あとがき。確認日:2026年10月19日
- 青木俊輔 YouTube「【🗳️10の質問】事前アンケートに㈱防災屋の青木がガチ回答【消防設備士サミット2025 第5セッション】」https://www.youtube.com/watch?v=cPDPbr2K0Hs 2025年9月30日公開、確認日:2026年10月19日(公開日は2026年10月26日に確認)
- 青木俊輔 本人回答(2026年10月19日、チャット。15・16・17・A1・24・10)