流水検知装置と一斉開放弁は、どちらも配管途中に置かれる弁ですが、役割が違います。
これから覚える2つ
- 流水検知装置:本体内の流水現象を自動検知し、信号又は警報を発する
- 一斉開放弁:常時閉止し、起動装置の作動で開放して二次側へ一斉に通水する
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1流水検知装置:本体内の流水現象を自動検知し、信号又は警報を発する
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2一斉開放弁:常時閉止し、起動装置の作動で開放して二次側へ一斉に通水する
試験では、構造条件と数値境界を組にします。
- 流水検知装置の耐久:4.5m/s・30分
- 一斉開放弁の開放時間:内径200mm以下は15秒、200mm超は60秒
- 一斉開放弁の通水耐久:内径80mm以下は6.0m/s、80mm超は4.5m/s、いずれも30分
- 一斉開放弁:通水中断後も再び通水できる
流水検知装置規格省令第二条と一斉開放弁規格省令第二条は、それぞれ流水検知・信号発信と常時閉止・起動開放の役割を定めています。
流水検知装置=検知・信号、一斉開放弁=起動・通水。
現在地:規格5(5/5)|この講義5問・単元全25問
↔️ 一次側・二次側と三方式
流水検知装置では、本体への流入側で弁体までを一次側、本体からの流出側で弁体から先を二次側といいます。
| 方式 | 一次側 | 二次側 | 弁体が開くきっかけ |
|---|---|---|---|
| 湿式 | 加圧水等 | 加圧水等 | ヘッド等の開放による二次側圧力低下 |
| 乾式 | 加圧水等 | 加圧空気 | ヘッド等の開放による二次側圧力低下 |
| 予作動式 | 加圧水等 | 空気 | 感知部の作動 |
使用圧力範囲は、装置の機能に支障を生じない一次側圧力の範囲です。
圧力設定値は、二次側に圧力設定が必要な装置で、一次側圧力に対応する二次側の設定値です。一次・二次を逆にする出題に注意します。
流水検知装置規格省令第二条は、一次・二次側、湿式・乾式・予作動式、使用圧力範囲、圧力設定値を定義しています。
湿式=水/水、乾式=水/加圧空気、予作動=感知で開く。
🧰湿式流水検知装置の構造
湿式流水検知装置は、日常の点検・交換と火災時の水流・信号の両方を成立させる構造が必要です。
主な条件は次のとおりです。
- 加圧送水装置を起動させるものは逆止弁構造を有する
- 堆積物で機能に支障を生じない
- 管と容易に接続できる
- 加圧水等の通過部を滑らかに仕上げる
- 本体・部品の保守点検と取替えが容易
- 弁座面に機能へ有害なきずがない
- スイッチ類に有効な防滴措置
- 感度調整装置を露出して設けない
「保守点検・取替えが容易にできない」は誤りです。堅固さと整備性は両立させます。
管との接続方法を溶接式又はフランジ式だけに限定する規定でもありません。規格の要求は、管と容易に接続できることです。
流水検知装置規格省令第三条第一項は、湿式の逆止構造、接続、平滑流路、整備性、防滴、感度調整装置の非露出等を定めています。
整備部は容易、感度調整部は露出させない。
🔔乾式・予作動式の点検機能
乾式と予作動式には、二次側の空気と信号試験に関する追加構造があります。
乾式では、次のような条件があります。
- 二次側へ加圧空気を補充できる
- 弁体を開放せず、信号又は警報機能を点検できる
- 中間室の水を自動排水できる構造を設ける場合がある
- 予備水の要否に応じ、水位確保又は二次側排水を行う
予作動式は、湿式の共通構造と乾式の所定構造を準用します。ただし、湿式にある「加圧送水装置を起動させるものの逆止弁構造」は予作動式へそのまま準用されません。また、二次側に圧力設定が必要なものは、加圧空気を補充できる必要があります。
警報機能の点検は、弁体を開放して大量通水させなければできない構造ではなく、弁体を開放せず確認できる構造です。
流水検知装置規格省令第三条第二・三項は、乾式・予作動式の加圧空気補充、非開放の信号試験、中間室排水等を定めています。
乾式・予作動式は「空気・排水・主弁非開放の警報試験」。
⏱流水検知と警報の機能
湿式は、所定の流水量で連続して信号又は警報を発し、流水停止で信号又は警報が停止します。最低使用圧力における不作動水量では、信号又は警報を発してはいけません。
一次側の瞬間的な圧力変動でも、連続警報を発しないことが必要です。配管の圧力変動を火災流水と誤認しないためです。
乾式では、呼称15の閉鎖型ヘッドから加圧空気を放出した場合、内径ごとの二次側配管容積で30秒以内に弁体が開き、1分以内に連続して信号又は警報を発します。
予作動式も、感知部の作動後、所定条件で30秒以内に弁体が開き、1分以内に連続信号又は警報を発します。
流水検知装置規格省令第七条は、湿式の流水・停止・不作動水量、乾式・予作動式の弁体開放と信号・警報時間、瞬間圧力変動への条件を定めています。
乾式・予作動式は「30秒以内に開・1分以内に警報」。
🌊 流水検知装置の4.5m/s・30分
流水検知装置の耐久試験は、方式にかかわらず次の条件です。
流速 4.5m/s × 30分間
この加圧水等を流水した後も、機能に支障を生じないことが必要です。
選択肢では、3.5、5.5、6.5m/sへ変えてきます。一斉開放弁の内径80mm以下に出てくる6.0m/sと混同しないようにします。
30分は信号を出し続ける時間の規定ではなく、通水耐久試験の継続時間です。
流水検知装置規格省令第八条は、4.5m/sの加圧水等を30分間流水しても機能に支障がないことを定めています。
流水検知装置の耐久は口径分岐なしで「4.5・30」。
🚪 一斉開放弁の構造と再通水
一斉開放弁は、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備又は泡消火設備に用いられ、弁体は常時閉止しています。起動装置が作動すると弁体が開き、二次側へ通水します。
構造上の重要条件は次のとおりです。
- 弁体は常時閉止、起動装置で開放
- 開放後に通水が中断しても、再び通水できる
- 堆積物で機能に支障を生じない
- 管と容易に接続できる
- 加圧水等の通過部を滑らかに仕上げる
- 本体・部品の保守点検と取替えが容易
- 弁座面に有害なきずがない
「通水中断後は再び通水できない」は誤りです。弁が一度開いた後、供給が一時中断しても、必要な通水を再開できる構造にします。
表示には種別・型式番号、製造者、製造年・番号、内径・呼び・一次側使用圧力範囲、圧力損失値、流水方向矢印等があります。
一斉開放弁規格省令第二条は、常時閉止、起動開放、通水中断後の再通水、整備性、流路・弁座等の構造を定めています。
一斉開放弁は「閉→起動開→中断しても再通水」。
📊一斉開放弁の200mm・80mm境界
一斉開放弁には、開放時間と通水耐久で異なる口径境界があります。
開放時間
| 内径 | 起動後の開放時間 |
|---|---|
| 200mm以下 | 15秒以内 |
| 200mm超 | 60秒以内 |
通水耐久
| 内径 | 流速 | 時間 |
|---|---|---|
| 80mm以下 | 6.0m/s | 30分 |
| 80mm超 | 4.5m/s | 30分 |
200mmは時間の境界、80mmは流速の境界です。
「内径80mmを超えるものを6.0m/s」は誤りで、4.5m/sです。また、「200mmを超えるものは60秒以内」は正しい記述です。
境界値そのものは小さい側に入ります。内径200mmちょうどは15秒以内、80mmちょうどは6.0m/sです。
一斉開放弁規格省令第五条は、開放時間を200mm以下15秒・超60秒、通水耐久を80mm以下6.0m/s・超4.5m/s、いずれも30分と定めています。
時間は200、流速は80。境界値は以下側。
⚠よく出る注意ポイント
- 使用圧力範囲は二次側圧力 → 一次側圧力
- 圧力設定値は一次側に設定 → 二次側に必要な設定値
- 湿式の本体・部品は取替え困難 → 容易
- 感度調整装置は露出 → 露出させない
- 管との接続は溶接又はフランジだけ → 管と容易に接続できること
- 流水検知装置の耐久は6.0m/s → 4.5m/s
- 一斉開放弁は中断後に再通水不可 → 再通水できる
- 一斉開放弁200mmちょうどは60秒 → 15秒以内
- 一斉開放弁80mm超は6.0m/s → 4.5m/s
- 一斉開放弁80mmちょうどは4.5m/s → 6.0m/s
✍過去問ベースの類題で確認しよう
※以下は、原題の論点・条件・正答を維持しつつ、表・図・文章を学習用に再構成した類題です。原題の問題文・図版そのものではありません。
この単元の収録類題は、全部で5問です。
湿式流水検知装置の構造について、誤っているものはどれか。
- 本体及びその部品は、保守点検及び取替えが容易にできない。
- 感度調整装置は、露出して設けられていない。
- スイッチ類には、防滴のための有効な措置がある。
- 加圧送水装置を起動させるものは、逆止弁構造を有する。
湿式流水検知装置の構造について、正しいものはどれか。
- 本体・部品は取替えが容易にできない。
- 感度調整装置は露出している。
- 管とは溶接式又はフランジ式だけで接続する。
- 加圧送水装置を起動させるものは、逆止構造を有する。
流水検知装置が30分間流水しても機能に支障を生じないことを確認する流速はどれか。
- 3.5m/s
- 4.5m/s
- 5.5m/s
- 6.5m/s
一斉開放弁について、誤っているものはどれか。
- 弁体は常時閉止し、起動装置の作動で開放する。
- 開放後に通水が中断した場合、再び通水できない。
- 内径200mm超は、起動後60秒以内に開放する。
- 内径80mm超は、4.5m/sで30分通水しても機能に支障がない。
一斉開放弁について、誤っているものはどれか。
- さびのおそれがある部分に有効な防錆処理を施す。
- ゴム・合成樹脂等は容易に変質しない。
- 内径200mm超は、起動後60秒以内に開放する。
- 内径80mm超は、6.0m/sで30分通水しても機能に支障がない。
まとめ
- 流水検知装置は流水を検知し、信号又は警報を発する
- 湿式は一次・二次とも加圧水等、乾式は二次側が加圧空気
- 予作動式は感知部の作動で弁体が開く
- 湿式の本体・部品は保守点検・取替えを容易にする
- 感度調整装置は露出させず、スイッチ類は防滴措置を講じる
- 流水検知装置の耐久は4.5m/s・30分
- 一斉開放弁は常時閉止し、起動装置で開放する
- 通水中断後も再び通水できる
- 開放時間は200mm以下15秒、200mm超60秒
- 通水耐久は80mm以下6.0m/s、80mm超4.5m/s、いずれも30分
これで第7章「構造機能・規格」の5講義が一巡します。次工程では、鑑別写真の権利と代替素材を確認し、文章だけで正解条件を固定できる問題から実技教材へ進みます。
➡次に進みましょう
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