このページを見たら、法令問題を用途・方式・根拠条文から順に整理できるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
消防設備士2類 過去問講義
このページでは、免状・届出・防火管理の役割を問題形式で確認します。法令・期限・手続は現行の一次資料を参照し、実際の申請・届出・講習は所轄消防機関、都道府県、免状交付機関の最新案内で確認してください。
このページの対象と到達目標
対象は、消防設備士甲種第2類・乙種第2類を学ぶ初学者です。消防法令の問題で混同しやすい「誰がするか」「どの免状でできるか」「いつ・どこへ出すか」を、用語と根拠の順で整理します。

読み終えたときに、次のことができれば十分です。
- 消防用設備等、工事整備対象設備等、消防設備士、防火管理者を役割で区別できる。
- 消防設備士が業務に従事するときの免状携帯と、定期講習の基本を説明できる。
- 甲種・乙種と、免状の種類・指定区分に応じた工事又は整備の範囲を読む入口をつかめる。
- 亡失した免状を再交付後に発見した場合の提出先・期限を判断できる。
- 消防計画の作成と、点検・整備を含む防火管理上の業務の関係を説明できる。
このページは試験学習用の整理です。免状の書換え・再交付、講習申込み、工事整備対象設備等着工届、消防計画の届出、点検報告は、提出先・添付書類・期限を必ず所轄消防機関、都道府県又は免状交付機関で確認します。
まず「設備」「資格」「管理者」を分けて読む
消防法では、一定の防火対象物の関係者に対して、消防用設備等を技術上の基準に従って設置し、維持することを求めています。消防用設備等の工事又は整備のうち政令で定めるものは、免状を持つ消防設備士でなければ行えません。
| 用語 | 試験での役割 | 混同しないポイント |
|---|---|---|
| 消防用設備等 | 消火・避難その他の消防活動に必要な設備等 | 資格者そのものではなく、設置・維持の対象 |
| 工事整備対象設備等 | 消防設備士制度で工事又は整備を扱う設備等 | 講習・届出の文脈で現れる用語 |
| 消防設備士 | 免状の種類・指定区分に応じ、工事又は整備を行う資格者 | 防火管理者や点検資格者と役割を一括りにしない |
| 防火管理者 | 消防計画の作成、訓練、点検・整備等の防火管理上必要な業務を行う者 | 設備工事を行う資格とは別の役割 |
試験では「点検」という言葉だけで、直ちに全てを消防設備士の仕事と決めません。誰が、どの根拠で、どの設備・業務を扱うかを問題文で確認します。
免状の種類・指定区分と業務範囲
消防設備士免状には甲種と乙種があります。甲種消防設備士が行うことができる工事又は整備、乙種消防設備士が行うことができる整備は、免状の種類に応じて総務省令で定められています。
学習では、次の順に判定します。
- 問題の設備が何類・どの指定区分に属するかを確認する。
- 免状が甲種か乙種かを確認する。
- 「工事」か「整備」かを読み分ける。
- 施行規則の指定区分表で組合せを確認する。
たとえば乙種第3類と簡易消火用具は同じ組合せではありません。設備名だけを記憶するのではなく、類別ごとに「何を扱う免状か」を対応付けます。現場での作業範囲は、免状の保有だけでなく、法令・仕様・元請又は事業者の体制を確認して判断します。
業務に従事するときは免状を携帯する
消防設備士は、その業務に従事するとき、消防設備士免状を携帯しなければなりません。整備だけを行う場合に携帯義務がなくなる、という例外はこの規定にはありません。
免状は、資格の種類・指定区分を確認する基礎資料です。携帯のほか、記載事項に変更が生じた場合の書換え、亡失・汚損・破損時の再交付など、別の手続があります。実際に手続をする場合は、交付又は書換えをした都道府県知事、居住地・勤務地を管轄する都道府県の案内と、必要書類を確認します。
定期講習は「業務をしているか」だけで判断しない
消防設備士は、都道府県知事等が行う工事又は整備に関する講習を受けなければなりません。消防庁の案内では、現在点検・工事等の業務に従事しているか否かにかかわらず、免状を所有する人は定期的に受講する必要があると示されています。
現行の施行規則では、最初は免状交付後の最初の4月1日から2年以内、その後は受講後の最初の4月1日から5年以内ごとに受講します。講習の区分、日時、会場、申込み、受講済みの記載は都道府県ごとの案内も確認します。
| 手続・状態 | 試験で押さえる関係 | 実際の確認先 |
|---|---|---|
| 業務に従事する | 免状を携帯する | 消防法・所属先の管理手順 |
| 免状を保有する | 定期講習の対象。業務の従事有無だけで除外しない | 都道府県の講習案内・消防庁資料 |
| 記載事項に変更 | 書換えの対象となる | 免状交付機関の案内 |
| 亡失後に再交付を受けた | 旧免状を発見したら期限内に提出する | 再交付を受けた都道府県知事の案内 |
法令問題には金額計算はありません。日数・年数は単位を読み、期限の起算点を取り違えず、日付を扱う手続では独自に丸めたり推測したりしません。
届出・提出は「誰が、何を、いつ、どこへ」を四点セットにする
資格制度の問題では、再交付後に発見した旧免状の提出と、工事の着工届を混同しやすいので分けます。
| 場面 | 誰が | 何を | 期限・提出先の基本 |
|---|---|---|---|
| 亡失後の旧免状発見 | 再交付を受けた者 | 発見した旧免状 | 10日以内に、免状の再交付を受けた都道府県知事へ提出 |
| 一定の工事に着手 | 甲種消防設備士 | 工事整備対象設備等着工届 | 着手しようとする日の10日前までに、消防長又は消防署長へ届出 |
| 消防計画の作成・変更 | 防火管理者 | 消防計画作成(変更)届出 | 対象・自治体の様式・手続を所轄消防機関で確認 |
着工届は、甲種消防設備士が政令で定める工事をしようとする場合の規定です。全ての工事、全ての資格者、全ての設備で一律に同じ届出になるとは限りません。免状の再交付、消防計画、設備の工事では、提出先が異なることをまず区別します。
消防計画と点検・整備は防火管理者の業務に含まれる
消防法は、一定の防火対象物について、管理について権原を有する者が防火管理者を定め、消防計画の作成、訓練、消防用設備等の点検・整備などの防火管理上必要な業務を行わせる仕組みを定めています。
このため、試験で「消防計画の中に消防用設備等又は特殊消防用設備等の点検及び整備に関する事項を記載する」とあるとき、消防計画を作成する者は防火管理者です。消防設備士は設備の工事・整備に関する資格者、防火対象物点検資格者は別の制度の資格者であり、消防計画を作成する者として同じ意味ではありません。
典型ミスを先に防ぐ
- 整備だけなら免状を携帯しなくてよいと考える。 業務に従事するときは携帯が必要です。
- 甲種と乙種を「難易度」の違いだけで処理する。 工事又は整備の範囲が異なるため、設備の種類・指定区分と組み合わせて読む必要があります。
- 旧免状の発見を、消防長又は消防署長への届出とする。 再交付後の旧免状は、再交付を受けた都道府県知事へ提出する手続です。
- 消防計画を、管理について権原を有する者が自ら作ると決める。 同人は防火管理者を定め、当該業務を行わせる仕組みです。
- 講習を、業務に就いている人だけの制度と考える。 免状所有者の定期講習として、現在の従事有無を理由に除外しません。
過去問テスト
次の4問では、誰が何をするのかを、肩書ではなく根拠条文と手続の流れから整理します。
問1 消防設備士の義務
消防設備士の義務について、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- 消防設備士は、都道府県知事(総務大臣が指定する市町村長その他の機関を含む。)が行う工事整備対象設備等の工事又は整備に関する講習を受けなければならない。
- 消防設備士は、その業務を誠実に行い、工事整備対象設備等の質の向上に努めなければならない。
- 指定講習機関が行う工事整備対象設備等の工事又は整備に関する講習を受けようとする者は、政令で定める額の手数料を当該指定講習機関に納めなければならない。
- 消防設備士は、その業務に従事するときは、消防設備士免状を携帯していなければならない。ただし、整備のみを行う場合は、この限りでない。
問2 免状種別と点検可能設備の組合せ
消防設備士は消防設備士免状の種類及び指定区分に応じて消防用設備等の点検を行うことができるが、消防法令上、その組合せで誤っているものは次のうちどれか。
- 乙種第1類 — 動力消防ポンプ設備
- 乙種第2類 — 連結散水設備
- 乙種第3類 — 簡易消火用具
- 乙種第4類 — 排煙設備
問3 亡失後に発見した免状
次の文中の【ア】に当てはまる数及び語句の組合せとして、消防法令上、正しいものはどれか。
「消防設備士免状を亡失してその再交付を受けた者が、亡失した免状を発見した場合には、これを【ア】日以内に免状の再交付をした【イ】に提出しなければならない。」
- 20日以内 — 市町村長
- 14日以内 — 消防長
- 10日以内 — 都道府県知事
- 7日以内 — 消防署長
問4 消防計画を作成する者
消防計画の中に消防用設備等又は特殊消防用設備等の点検及び整備に関する事項を記載することとされているが、この消防計画を作成する者として、消防法令に定められているものは、次のうちどれか。
- 消防設備士
- 防火管理者
- 防火対象物点検資格者
- 防火対象物の管理について権原を有する者
実務での注意
- 免状の再交付・書換え・返納は、交付又は書換えの経緯、現在の住所・勤務地、都道府県ごとの案内で必要書類と提出先を確認します。
- 講習の受講時期は、免状の交付日・前回受講日と、最初の4月1日を基準に確認します。申込み期限と法令上の受講期限を同じものとして扱いません。
- 着工届、消防計画作成(変更)届、点検結果報告は、対象設備・防火対象物・工事内容・所轄によって様式や手続が異なります。
- 消防設備士、防火管理者、防火対象物点検資格者、管理について権原を有する者の役割を、肩書だけで代替しません。誰が何をするかを法令・選任・契約・社内体制で確認します。
まとめ
- 消防設備士は、免状の種類・指定区分に応じ、工事又は整備の範囲が定められる。
- 業務に従事するときは免状を携帯する。整備だけを携帯義務の例外とはしない。
- 定期講習は、免状所有者が受講時期を管理する制度で、現在の従事有無だけで判断しない。
- 再交付後に旧免状を発見した場合は、10日以内に再交付を受けた都道府県知事へ提出する。
- 消防計画の作成、点検・整備を含む防火管理上必要な業務は、防火管理者の役割として整理する。
参考文献(一次資料)
数値・期限・設備の適用は改正され得ます。受験では問題文の時点、実務では現行条文・設計図書・所轄の扱いを確認してください。
ここまでの条件を、時間内に答えへ再現できるかは、消防設備士「過去問テスト」で確認してください。
次に学ぶ
次は【法令・設置基準②】駐車場・道路・整備工場の設置対象|消防設備士甲2・乙2【過去問】です。今回の確認順を、そのまま次の論点でも使いましょう。