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未経験から消防設備士になるには|入社前に取る資格と最初の1年

未経験から消防設備士になるには

著者:青木俊輔(強欲な青木)/青木マーケ(株) 取締役 COO、(株)防災屋 代表取締役 社長、(一社)予防団 共同代表理事(本人確認 2026-10-19)
保有資格:消防設備士(甲種特類・甲種1〜5類・乙種6類・7類)、第二種電気工事士ほか
確認日:2026年10月19日
更新内容:初版

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この記事の結論

未経験でも、消防設備会社に入って消防設備士として働き始めることはできます。青木自身も、資格の存在さえ知らない未経験の状態で2014年にこの業界に入りました。

未経験であることは弱みではありません。業界の当たり前に染まっていない分、おかしいことにおかしいと気付けるのは強みです

準備としておすすめなのは次の2つです。

  1. 入社前に、受験資格のいらない乙種の消防設備士(まずは乙種6類=消火器)を取っておく
  2. 入社したらすぐに、第二種電気工事士と甲種4類(自動火災報知設備)の試験に申し込む

資格の予備知識があると、現場で見る設備が「試験で習ったあれだ」とつながり、仕事の覚えが早くなります(書籍『消防設備士0類』第4章。2023年執筆時の青木の考え)。

未経験でも消防設備士になれる理由

消防設備士は、試験に合格して免状をもらえば名乗れる国家資格です。乙種は誰でも受験でき、甲種には受験資格があります(消防試験研究センター 受験資格、2026年10月18日確認)。

青木は書籍で、消防設備士は資格の制度が整っているので、経験や学歴に自信がない人でも初速を上げやすい仕事だ、と書いています。同業の役員の「キャリアの最底辺にいる人を、中間くらいまで持っていく仕事として良い」という言葉に、おおむね同意する、とも書いています(書籍 第2章)。

一方で書籍では、一人前になるまでは早くても、その先の成長の道筋が見えにくい(キャリアが頭打ちになりやすい)ことをデメリットに挙げています(書籍 第3章)。入る前に知っておいてください。

強欲な青木
何の経験もないし、資格もないんやけど、大丈夫かな…
テキトーに生きてきたから「自分には何もない…」と思い込んでいる方こそ、ぜひ消防設備士試験に挑戦してほしいです。資格の制度があるので、初速を上げて頑張りやすい仕事です。
消防設備士
強欲な青木
それなら、まず乙6から始めてみよかな!

入社前に取っておきたい資格

資格 受験資格 未経験の人にすすめる理由
消防設備士 乙種6類(消火器) なし 消火器はほとんどの建物にあり、最初に取る人が多い(書籍 第1章)
消防設備士 乙種4類(自動火災報知設備) なし 点検で触れる機会が多い設備。甲種4類の受験資格がまだない人に
第二種電気工事士 なし 実務で必要になることが多く、甲種消防設備士の受験資格にもなる(書籍 第1章、消防試験研究センター)

電気工事士の試験は、実務経験がなくても誰でも受験できます(電気技術者試験センター「電気工事士の資格概要」、2026年10月22日確認)。

取る順番の考え方は「消防設備士はどれから受けるべき?」で詳しく解説しています。独学で勉強するか、職業訓練を使うかで迷う方は「消防設備士を目指す人の職業訓練の選び方」をご覧ください。

試験の手数料は甲種6,600円、乙種4,400円です(消防試験研究センター 消防設備士試験、2026年10月18日確認。改定されることがあります)。

入社したらすぐ申し込む資格

青木は、第二種電気工事士と甲種4類は入社直後に申し込むことをすすめています(本人回答、2026年10月)。

資格は、入社してから考えるものではなく、入社前から取り始めるものです

書籍でも、周りで活躍している消防設備士は、消防設備士や電気工事士など実務で使う資格を入社1年以内にそろえている人が多い、と書いています(書籍 第4章)。

なお、消防設備士の免状を取ったあとは、業務についているかどうかに関係なく、決められた時期に講習を受ける義務があります。免状の交付を受けた日以後の最初の4月1日から2年以内、その後は5年以内ごとです(総務省消防庁 講習受講の案内、2026年10月18日確認)。

強欲な青木
資格は、入社して落ち着いてから考えればええ?
入社直後に申し込んでください!活躍している消防設備士は、だいたい入社1年以内に資格をそろえています。予備知識があると、現場で「これが試験で習ったあれか!」と興味が倍増しますよ。
消防設備士

未経験で応募するときの会社の選び方

未経験の人ほど、入る会社で育ち方が変わります。書籍では、消防設備会社は小さな会社が多く、新人教育に時間とお金をかけられる会社は少ないので、いきなり現場に出て「見て覚えろ」となりやすい、と書いています(書籍 第1章)。

応募先を選ぶときは、次の点を確かめてください。

  • 新人の教育を誰が担当するか
  • 資格の受験費用の補助や資格手当があるか
  • 入社後、最初にどんな仕事を任されるか
  • 工事が中心か点検が中心か、どんなお客様がいるか

青木は、会社によって工事か点検か、どんなお客様がいるかで、作業内容も年収も変わってくると話しています。できればその会社で実際に働いている人に話を聞き、その情報をもとに判断できる消防設備士に意見をもらうのがよい、という考えです(本人回答、2026年10月)。

会社の見極め方は(消防設備会社の選び方|求人票では分からない見極めの観点)、求人票の具体的な項目は「消防設備士の求人で確認すべき項目3つ」で解説しています。40代以上で未経験から転職する方は「未経験40代の転職者がハマる落とし穴3つ」もご覧ください。

年齢の目安について、青木は「作業内容によるが、新築工事などは体力的にしんどい部分もあるので、50歳くらいまでがよいかもしれない」と話しています。一方で、業界としてシルバー人材を活用すべき部分もあり、年齢が高い方が合う場面もある、という考えです(本人回答、2026年10月)。

強欲な青木
40代、50代からでも入れるもんなん?
作業内容によりますが、新築工事は体力的にしんどい部分もあるので、50歳くらいまでがいいかもしれません。業界的にシルバー人材を活用すべき部分もあるので、年齢が高い方がマッチングできる場面もあります。
消防設備士
強欲な青木
入ったら、ちゃんと教えてもらえるんやろか?
いきなり現場に放り込まれて「見て、やって覚えろ」という会社が多いです。教える仕組みがあるかは、応募する前に必ず確かめてください。
消防設備士

入社して最初の1年でやること

未経験から消防設備士になるまでに、入社前は乙種6類などを取って会社を選び、入社直後に第二種電気工事士と甲種4類に申し込み、1年目は資格をそろえて現場の記録を残し、現場をまとめる側を目指して社外の人とつながる、という流れを示した図

1.実務で使う資格をそろえる

前の章のとおり、入社直後に第二種電気工事士と甲種4類に申し込み、1年以内に実務で使う資格をそろえることを目指します。

2.現場で覚えたことを記録に残す

書籍で青木は「アウトプット前提で働く」ことをすすめています。現場でやったことを、人に説明するつもりでまとめておくと、同じ作業のときに自分で見返せる、人に引き継ぐときにも使える、という考えです(書籍 第4章)。お客様の名前や建物が特定される情報は、社外に出さないように注意してください。

強欲な青木
現場で覚えたことは、時間があるときにまとめよかな
「時間があるときにやろう…」で何もやらない習慣が身に付くと、そこから抜け出すのは難しいです。最初からやるのが一番ラクですよ。
消防設備士

3.早く現場をまとめる側を目指す

書籍では、現場をまとめるリーダーの仕事が一番成長が早い、できるだけ早くそのポジションを目指すとよい、と書いています(書籍 第4章)。

4.尊敬できる消防設備士とつながる

書籍で青木は、目標にできる人と早く出会うことを、始めるときに気を付けること7つの最初に挙げています。社内にそうした人がいない場合でも、今はインターネットで社外の消防士・消防設備士とつながれる、と書いています(書籍 第4章)。

青木の経験

青木は、大学院を出て就職した会社を半年で辞めたあと、祖父が起こした消防設備会社に入りました。消防設備士という資格も、仕事の中身も知らない状態でした(書籍 序章・第1章。2014年の経験)。

入社初日は工場の現場でいきなり高い壁を登って配線し、作業着が真っ黒になって、この仕事を続けられるのか不安だったと書いています。その後、入社3年以内に消防設備士の全類と第二種電気工事士などを取りました(書籍 著者略歴)。

書籍で青木は「事前に業界のことを知っていたら、別の仕事に就いていたかもしれない」とも書いています。だからこそ、これから入る人には実態を知ったうえで入ってほしい、というのが書籍を書いた理由です(書籍 序章)。

強欲な青木
そもそも、どうやってこの業界に入ったん?
消防設備士という言葉すら知らない、知識ゼロのド素人の状態で入りました。もし事前に業界のことを知っていたら、他の仕事に就いていたかもしれません。だからこそ、入る前に実態を知ってほしいんです。
消防設備士

次に読む

これから消防設備士として働く人に向けて、業界の実態と、始めるときに気を付けることを書籍『消防設備士0類』(第2章〜第4章)にまとめています。本は2023年に書いたもので、統計の数字や著者の肩書きなど現在と違う点があります(紹介ページ)。


(別枠)未経験から消防設備士を目指す方へ

青木が代表を務める(株)防災屋では、消防設備士として働く仲間を募集しています。


参考文献

  • この記事を書いた人

aokimarke

平成元年生まれ
消防設備士12年目の経営者

【◎経 歴】
鈴鹿高専 ⇨ 静岡大学(3年次編入)⇨ 院 ⇨ 鈴与㈱ ⇨ 消防設備士など

【◎免 許】
消防設備士全類、危険物取扱者全類、第二種電気工事士、工事担任者(AI・DD総合種)、電験三種、予防技術検定(消防用設備等)など

【◎活 動】
月刊誌:電気と工事(オーム社)にてコラム執筆、消防設備士「過去問テスト」および予防技術検定「過去問テスト」の制作・販売、YouTubeチャンネル「強欲な青木&消防設備士」の動画作成・編集、青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団など

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