ここでは、管理人を含む弊社員から集積された消防設備士や業界内のリアルな情報を飾らずに紹介してきます。
以下の様な読者を想定します。
- 転職しようか迷っていて、消防設備士や防災屋も候補に入っており情報が欲しい人。
- 転職活動中で、すでにエントリーや面接の段階に進んでいるが不安を抱えている人。
- すでに消防用設備等に係る業務を行っており、他社や市場全体について知りたい人。
後半には「自分の市場価値(≒想定年収)を計算する方法」について “ミイダス(※無料)” なるツールを実際に管理人が用いた画像を添えて解説しています。
ちなみに管理人の市場価値は「6272社から、平均677万円の年収オファー」でした。
>>【参考】ミイダス公式ページ
より好条件を提示してくれる会社で働きたい方は、どうぞ最後まで読まれることをオススメします。
現役消防設備士が語る転職市場のリアル
◎ 消防設備士の給料(待遇面)
まず、会社選びに際して目に付くのは「給料」である方が多いでしょう。
結論から申し上げますと、残念ながら「現在の消防設備士は薄給」な傾向にあるでしょう。
では気になる「何故、消防設備士は薄給なのか?」って話は「給料は、ほとんど業界で決まる。」という法則を知っておく必要があるでしょう。
給料は、働く業界の生産性に比例して高くなります。
生産性 = 成果(付加価値) ÷ 投入資源(コスト)
例. 製薬業界の「生産性」
例えば高給な業界の一つに、製薬業界が挙げられます。
製薬業界のビジネスを、大ざっぱに生産性の方程式に当てはめてみると以下の通り。
製薬業界の生産性 = 成果(高価な薬) ÷ 投入資源(比較的安価な原料)
要は、安いinput(入力)で高いoutput(出力)がされる為、元々ビジネスモデル的に儲かり易い仕組みになっているのです。
そして、製薬業界については「薬の開発期間が長い」為、初期投資額が200~300億円と参入障壁が非常に高く真似し難いのも特徴です。
例. 消防設備業界の「生産性」
次に、消防設備業界における生産性の式をみてみましょう。
消防設備業界の生産性 = 成果(消防法クリアおよび安心感) ÷ 投入資源(機材および人件費)
ここで注目して頂きたいのがoutput(出力)となっている “成果” の部分です。
現在は、お客様に「消防法クリアの価値や火災リスクが予防される安心感」を納得していただけていない為、我々消防設備士のinput(投入した労力など)に対して成果や付加価値が出し切れていない状況となっています。
徐々に改善されてはいるのですが、業界ができて60年と歴史が浅いことや変化が遅い市場であることもあり最適化がされておりません。
よって、生産性が低い業界である為「消防設備業界は薄給」であり、その解決策としては成果(付加価値)を高める工夫に着手するといったことが挙げられます。
生産性が相対的に低い業界は、給料も低いです。
「生産性」の低いブラック企業の見分け方
また、防災屋によっては「薄給中の薄給」みたいな労働者から搾り取ってジリ貧にして、経営者だけ甘い汁を吸っている様な状態の会社もあります。
具体的に『◯◯社は、ブラック企業!』等は公言できませんが、一つ防災屋の給料を見分ける指標があります。
防災屋の給料を見分けるポイント
どういう現場や業務に手を出しているか
コレが分かれば、ある程度の待遇は予想できます。
どれだけコスト削減できるかという競争は、生産性の方程式における投入資源(input)を小さくする動きとなります。
消防設備業界の生産性 = 成果(消防法クリアおよび安心感) ÷ 投入資源(機材および人件費)
つまり消防設備業の生産性における人件費を小さく削る必要がある為、そこで働く人の給料が削られる仕組み。
高給な防災屋の見分け方
では逆に「割と高給な防災屋の見分け方」として、以下の様な特徴が挙げられます。
比較的高給な防災屋の特徴
- 地域の工務店やデベロッパーに設備屋として入ってガッチリ手を組んで施工・メンテナンスをしている。
- 専門性のある社員10人以上規模かつ組織として動けている状態で業務が効率化されている会社である。
- 経営者が役員報酬を取り過ぎず会社へ還元するといった理念がある(※内緒で社員に聞いてみましょう)。
◎ 消防設備士よくある質問(FAQ)
まず「消防設備士になる人のイメージ」について、業界に足を踏み入れたことがない方は何の情報も無いので分からないかと。
実務経験無いと厳しい?
女性の業界じゃないイメージ‥
理系っぽい感じ?
Q&A方式で、消防設備士なる職業に就く方々の特徴を紹介していきます。
Q.未経験でもOK?
会社によって様々ですが、中小規模の防災屋だと未経験でも採ってくれる求人が多々あります。
Q.女性の消防設備士ってアリなの?
女性消防設備士は「大アリ」です。
今の段階では、弊社に女性で消防設備士としてバリバリ現場へ…という方はいません。
しかし、他社さんだと女性消防設備士ばかりという組織もありますし、管理人の友人にも女性消防設備士さんがいます。
【求人】女性の消防設備士が少ない理由と解決策【年収1,000万円】
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Q.理系なの?
消防設備士のテキストには基礎物理や化学が出題されますし、届系では計算も必要になることあるので理系かと問われれば‥そうかも知れません。
しかし、そんな難解な計算を解くわけでもありませんから心配無用かと。
世間で毛嫌いされることのある “ザ・理系” な仕事ではないので、文系の方も安心して下さい。
ただ、理系だとイキナリ甲種消防設備士の受験資格あるって点では若干お得かも。
現役消防設備士が解説!消防設備士という仕事【#職業データベース】
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◎ 消防設備士のキャリア出口戦略
防災屋が転職先として選べる他業界
以前、電験三種取得時に管理人が転職サイトに登録した際、進路候補に挙がったのは以下の3つの業界でした。
✍ 管理人が転職サイトに登録した時の求人種類
- 大手ビル管理系
- メーカーの設備保守系
- 同業他社系
直接エージェントさんに電話で求人について質問したところ『消防設備業界の転職は “ビル管理” か “同業他社” になってきますね。』と仰られていました。
◎「自分の市場価値」を把握する方法
安定した業界や会社にいると、そこでしか働けず市場で通用しない人材に自分がなってしまいかねません。
市場価値診断アプリ「ミイダス」※PCでも利用可
例えば、今は「自分の市場価値を測定できる転職アプリ」の “ミイダス” (※無料!)ってのがあります。
>>【参考】ミイダス公式ページ
実際に管理人が入力した画面と、診断結果を紹介していきます。
簡単な情報を入力していきます。
計20回程度の質問に回答していきます。
所要時間は5分あれば結果が出ます。
キーワードのみで、資格も簡単に入力できます。
デン!
管理人の市場価値は、6272社から平均677万円の年収オファーでした。
具体的な企業オファーを見る為に、メールアドレスもしくはFacebookで登録します。
管理人は仕事探しを「急いでいない」ですが、自由に選ぶことができます。
オファーを確認する準備が整ったので「ミイダスをはじめる」をクリック。
担当者からオファーの連絡を受け取るかどうかも選べます。
自分の市場価値に適したオファーの一覧を見ることができるようになりました。
自分の市場価値が分かれば、日々の業務にも熱が入ります!
◎ まとめ
- 消防設備業界は生産性が低い為「比較的薄給」であり、その解決策としては成果(付加価値)を高める工夫に着手するといったことが挙げられた。
- 中小規模の防災屋だと未経験でも採ってくれる求人が多々あり、消防設備士の仕事に「難しすぎて出来ない」ってことは皆無だと思っていた。
- 防災屋で培ったスキルを活かせる場所ってのはキチンと探せば多岐に渡り、どうすればキャリアアップしていけるかという出口戦略を意識していれば無理ゲーにはならんって話であった。