このブログを見たら消防設備士試験の「鉄鋼材料」に関する問題が得点源となるはず!
鉄鋼とは
鉄鋼は「鉄を主成分とする材料の総称」で、炭素の含有量で「鋼」と「鋳鉄」の2つに分類されます。
鋼と鋳鉄の分類方法
鋼(こう)の中でも炭素鋼(普通鋼)と鋳鉄の分類は、以下の炭素濃度で区別されています。
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- 炭素鋼‥炭素濃度0.02%~2.14%までの合金で、主に構造用の材料として用いられている。
- 鋳鉄‥炭素濃度2.14%~6.67%の合金で、炭素量が多い為、硬くて脆いが鋳造性に優れている。
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※鋳造とは‥鋳造は熱することでドロッドロの状態に溶けた高い温度のベトベトンな金属を、あらかじめ製造しておいた金型に流し込んで製品を製造する方法のこと。
鋳鉄の方が炭素量多い為、初見で問題文だけ見ると『あれ?炭素鋼って書いてあるから炭素濃度多い方やろ‥』ってミスリードされちゃうので覚えておいて下さい。
鋼(こう)
上述した鋼(こう)は炭素鋼(普通鋼)と合金鋼(特殊鋼)に分類されます。
18-8ステンレス鋼
18-8ステンレス鋼とは、クロム18%およびニッケル8%を含有したステンレス鋼(鉄にクロムを10.5%以上含有させた合金鋼)です。
クロムの物性
クロムは空気中の酸素と結合して不動態被膜を生成し、かつ被膜が破壊されても再生します。
よって鋼の耐食性はクロムを含有させることで著しく向上されられるのです!
【過去問】鉄鋼材料の分類と物性
鉄鋼材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。(甲1大阪)
- 鉄鋼は、熱および電気の伝導性がよいため、純金属に近い状態で電熱材料や導電材料に用いられることが多い。
- 合金鋼は、炭素鋼にニッケルやクロム、モリブデンなどの金属元素を加えたもので耐摩耗性や耐食性などの優れた性質を有している。
- 炭素鋼は、鉄と炭素の合金で炭素濃度が0.02~2.14%までのものを指し、おもに構造用の材料として用いられる。
- 鋳鉄は2.14%~6.67%の炭素を含む、鉄と炭素の合金で炭素鋼に比べて伸びにくく硬くて脆いが鋳造性に優れている。
金属材料の耐食性について、最も不適当なものは次のうちどれか。(乙6京都)
- アルミニウムは、大気中で酸化して、ち密な皮膜を作る。
- 鉄鋼は、水中ではさびを生じない。
- マグネシウムおよびその合金は、一般に耐食性が悪い。
- 銅および銅合金は、大気中で緑青ができ、その表面は次第に侵される。
鋳鉄の種類で、合金鋳鉄に分類されるものとして、正しいものは次のうちどれか。(甲3奈良)
- パーライト可鍛鋳鉄
- 黒心可鍛鋳鉄
- ねずみ鋳鉄
- 高けい素鋳鉄
金属材料のクリープに関する次の記述において、文中の【 】に当てはまる語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。
「ある一定の温度において、ある一定時間後に一定の【ア】に収束させる応力の【イ】をその温度における【ウ】という。」(甲5奈良)
【ア】 | 【イ】 | 【ウ】 | |
1 | クリープ限度 | 最小値 | クリープひずみ |
2 | クリープ限度 | 最大値 | クリープひずみ |
3 | クリープひずみ | 最小値 | クリープ限度 |
4 | クリープひずみ | 最大値 | クリープ限度 |
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金属のクリープ現象の説明として、正しいものは次のうちどれか。
- 材料に切り欠きなどがあると、その部分の応力が特に高くなる現象をいう。
- 材料の弾性限度内における応力によって生じたひずみが、外力を除けば原形に復する現象をいう。
- 一般に高温において、材料に一定荷重をかけると、時間の経過とともにひずみが増加する現象をいう。
- 材料に外力を加えて変形させ、その外力を取り除いても変形が残る現象をいう。
機械に関する基礎的知識の過去問
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参考【消防設備士】基礎的知識(機械)の過去問まとめ【解答・解説つき】
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