著者:青木俊輔(強欲な青木)/青木マーケ(株) 取締役 COO、(株)防災屋 代表取締役 社長、(一社)予防団 共同代表理事(本人確認 2026-10-19)
保有資格:消防設備士(甲種特類・甲種1〜5類・乙種6類・7類)ほか
確認日:2026年10月19日
更新内容:初版
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この記事の結論
消防設備士の志望動機は、次の3つがつながるように組み立てます。
- なぜ消防設備の仕事をしたいのか
- なぜこの会社なのか(その会社の強みと、自分の強みが合っているか)
- 入社したら、どう役に立てるのか
青木は以前の記事で、面接での自己PRを「なぜ御社に自分が合っていて、採用してもらえれば、こういう理由で役に立てる」と論理的に伝える作業だと書いています。そのためには、自分の強みを棚卸しする「自己分析」と、会社の強みを調べる「企業研究」が先に必要です(消防士・消防設備士の転職が難しい理由、2022年)。
面接は、会社があなたを選ぶ場であると同時に、あなたが会社を確かめる場でもあります。点検中心か工事まで担うか、残業代がきちんと出るかなどは、入社前に必ず確かめてください。
志望動機の前に:自己分析と企業研究
自分の「強み」を棚卸しする
青木は同じ記事で、求人市場で評価されるのは「強み」だけで、苦手なことを克服した話は評価されにくい、と書いています。これまでの仕事や勉強で、人より得意だったこと、続けられたことを書き出してみてください。
消防設備の仕事に結びつきやすい強みの例は、次のとおりです。
| 強みの例 | 消防設備の仕事でつながる場面 |
|---|---|
| 体を動かす仕事を続けてきた | 点検・工事の現場作業 |
| 電気や機械をいじるのが好き、関係する資格がある | 自動火災報知設備やポンプなどの設備の理解 |
| 資格の勉強を続けられた | 消防設備士の類を増やしていく勉強 |
| お客様と話す仕事をしてきた | 建物の利用者・管理者への説明、消防署とのやりとり |
| 書類や記録をきちんと作れる | 点検報告書、消防署への届出書類 |
会社の「強み」を調べる
同じ消防設備の会社でも、点検が中心の会社、工事や消防検査まで担う会社、特定の設備を得意とする会社など、強みはさまざまです。青木は書籍で、消防設備会社の仕事を「消防機器の取付け」と「消防検査をクリアするまで」の2つに分け、どちらも欠かせないが、市場で取引される価値は違うと書いています(書籍 第5章。2023年執筆時の考え)。
会社のホームページ、施工実績、求人票の仕事内容から、その会社が何を強みにしているかを調べてください。会社の見極め方は「(消防設備会社の選び方|求人票では分からない見極めの観点)」で詳しく解説しています。
志望動機の組み立て方(例文の型)
3つの要素を、次の順番で書くと伝わりやすくなります。下の例文は、組み立て方を示すための例です。自分の経験と、受ける会社の情報に置き換えて使ってください。
未経験の場合
「前職では○○の仕事で、△△を続けてきました(自分の強み)。建物の消防用設備は、火災のときに確実に働かなければならないのに、ふだんはほとんど意識されていないと知り、その設備を使える状態に保つ仕事に関わりたいと考えました(なぜ消防設備の仕事か)。御社は□□の工事から点検まで一貫して担っていて、未経験の社員にも資格取得を支援していると知りました(なぜこの会社か)。入社後はすぐに乙種の試験を受け、△△の経験を生かして、まずは補助として現場の段取りを早く覚えたいと考えています(どう役立つか)。」
経験者の場合
「現在、点検を中心とする会社で、自動火災報知設備などの点検を○年担当しています。甲種第4類を取り、工事の補助にも入るようになって、点検で見つかった不具合を自分の手で直すところまで担当したいと考えるようになりました(なぜ消防設備の仕事を続けるか)。御社は改修工事と消防検査まで担当していると伺い、点検で積んだ経験を工事に広げられると考えました(なぜこの会社か)。点検の現場で、建物ごとの設備の状態を見てきた経験は、改修の提案にも生かせると考えています(どう役立つか)。」
例文に使った「ふだんはほとんど意識されていない設備」という見方は、青木が書籍で、消防設備は日常的に目にしているはずなのにほとんど認識されていない、と書いていることにもとづいています(書籍 第1章)。未経験で応募するときに取っておきたい資格や、入社後の流れは(未経験から消防設備士になるには|入社前に取る資格と最初の1年)で解説しています。
避けたい書き方
青木は以前の記事で、面接でいきなり自分の信念だけを語る独自の履歴書を出すようなアピールは、敬遠されやすいと書いています(/job-change/、2022年)。また、自分の進路は人の意見をうのみにせず、最後は自分で選ぶことが、後悔しない転職のために大切だとも書いています。
- 「安定していそうだから」だけで終わる(なぜこの会社かが伝わらない)
- 会社のことを調べていない(どの会社にも使える文になる)
- 前の職場の不満だけを話す(入社してからどう役立つかが伝わらない)
面接する側として、青木が見ていること
(株)防災屋の面接で青木が一番見ているのは、コミュニケーション力、つまり明るさや、元気があるかどうかです。一緒に働くうえで、暗かったり元気がなかったりすると、組織になじめないからです。作業や資格は入社してから身に付けられますが、人としての気質は後からどうにもならない、というのが青木の考えです(本人回答、2026年10月)。
面接では、うまく話そうとするより、はっきりあいさつをして、元気に受け答えすることを意識してください。
面接では、資格をまだ持っていなくても、入社してすぐに試験を申し込む意思があるかを伝えてください。青木は、未経験で入社する人には入社直後に資格を申し込むようすすめています(本人回答、2026年10月)。
面接で、会社に確かめておくこと
面接は、あなたが会社を確かめる場でもあります。少なくとも次の点は確かめてください。質問の例は、「消防設備会社の選び方|求人票では分からない見極めの観点」で詳しくまとめています。
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 点検が中心か、工事・消防検査まで担っているか | 任される仕事、身に付く技術、年収が変わる(書籍 第5章) |
| 新人の教育の担当者、資格の受験費用の支援、資格手当 | 資格を取って任される範囲を広げる道筋が見える |
| 残業代の扱い | 書籍で、残業代が出ないのに夜遅くまで働く消防設備士の相談を紹介し、サービス残業は労働基準法違反だと書いている(書籍 第1章08) |
| 社内の人間関係、辞めた人の理由 | 人間関係が壊れている職場からはすぐに逃げるべき、というのが書籍の考え(書籍 第4章) |
青木は、会社によって工事か点検か、どんなお客様がいるかで仕事内容も年収も変わるので、できれば実際に働いている人に話を聞き、その情報を判断できる消防設備士に見てもらうのがよい、と考えています(本人回答、2026年10月)。求人票そのものの読み方は「消防設備士の求人で確認すべき項目3つ」をご覧ください。
状況別の参考記事
- 消防士から消防設備士に転職する人:消防士から消防設備士への転職を考える(aoki-of-greed.com)
- 大学生で、消防設備士の資格を就活の面接で伝えたい人:大学生に消防設備士をすすめる3つの理由(aoki-of-greed.com)
- 40代・50代で未経験から挑戦する人:(40代・50代未経験で消防設備士になれる?)
- 消防設備の仕事の経験者:(経験者が消防設備士として転職するときの判断)
次に読む
会社の見極め方(経営者のタイプ、入ってはいけない会社の条件)と、2つの仕事の違いは、書籍『消防設備士0類』の第4章・第5章で詳しく書いています。本は2023年に書いたもので、面接や志望動機の書き方そのものは書籍には載っていません(紹介ページ)。
(別枠)消防設備士として働く会社を探している方へ:(株)防災屋では消防設備士を募集しています。採用情報を見る
参考文献
- 青木俊輔「消防士・消防設備士の転職が難しい理由|後悔しない転職方法も解説!」(aokimarke.com、2022年11月公開、2023年12月更新)https://aokimarke.com/job-change/ 確認日:2026年10月19日
- 青木俊輔『消防設備士0類 〜消防設備士をする前に読む本〜』改訂版、電子書籍(Amazon Kindle)、本文2023年。第1章、第4章05・06、第5章。確認日:2026年10月19日