圧縮応力とか引張応力ならイメージしやすいけど、せん断応力τって何なん!?
このブログを見たら消防設備士試験の「せん断応力」に関する問題が得点源となるはず!
応力とは
応力σ(シグマ)とは、荷重を受けた部材の内部に生じる「単位面積当たりの抵抗力」のことです。
応力の計算式
応力σ [Pa] = 荷重W [N] ÷ 断面積A [㎡]
引張荷重が作用している場合は「引張応力」といい、圧縮荷重が作用しているときの応力を「圧縮応力」といいます。
「せん断応力」とは
せん断応力とは、せん断荷重(面と平行方向の力)をかけたときに、その面にすべらせるように作用する応力(物体内部にかかる力)のことです。
せん断応力τ(タウ)の求め方
せん断応力を求める計算式は「せん断応力τ(MPa)=せん断荷重W(N)÷断面積A(m㎡)」です。
‥別にPaでもよくない⁉
せん断応力τの単位がMPaになる理由
断面積がm㎡で与えられると㎡に換算する際に1×10^-6を掛け算することになり、その1×10^-6で割り算するのでM(メガ)である1×10^6が解に掛かってくるため。
消防設備士試験ではMPaとm㎡しか出てこないので、この変換について理解していなくても答えは導けます。
では実際に消防設備士の試験で出題された過去問を解いてみましょう。
【過去問】せん断応力τ(タウ)の計算
下図のように、断面積1m㎡のピアノ線4本で天井から垂直に吊っている物体に、引張荷重Fを加えたところ、ピアノ線1本当たりの応力が10M㎩であった。このときのFの値として、正しいものは次のうちどれか。(甲5奈良)
- 1N
- 4N
- 10N
- 40N
下図のように、直径の異なるリベットAおよびBによって固定されている2枚の鋼板を、力F〔N〕で引っ張った場合、AおよびBに生じるせん断応力について、正しいものは次のうちどれか。
ただし、Aのリベットの直径がBのリベットの直径の1/2である。(甲2奈良)
- Aのリベットに生じるせん断応力は、Bのリベットに生じるせん断応力の1/2倍である
- Aのリベットに生じるせん断応力は、Bのリベットに生じるせん断応力と同じである。
- Aのリベットに生じるせん断応力は、Bのリベットに生じるせん断応力の2倍である。
- Aのリベットに生じるせん断応力は、Bのリベットに生じるせん断応力の4倍である。
せん断応力を表す式として、正しいものは次のうちどれか。(甲2奈良)
- せん断応力 = せん断ひずみ ÷ 断面積
- せん断応力 = せん断ひすみ × 断面積
- せん断応力 = せん断荷重 ÷ 断面積
- せん断応力 = せん断荷重 × 断面積
下図のように断面積50m㎡のリベットによって固定されている2枚の鋼板を500Nで引っ張った場合、リベットに生じるせん断応力として正しいものは次のうちどれか。(乙6奈良)
- 5MPa
- 10MPa
- 50MPa
- 100MPa
下図のような軟鋼丸棒に、軸線と直角に1,500Nのせん断荷重が働くとき、軟鋼丸棒に生じるせん断応力として、正しいものは次のうちどれか。ただし、軟鋼丸棒の断面積は300m㎡とする(乙6京都)
- 5MPa
- 45MPa
- 50MPa
- 450MPa
下図のような軟鋼丸棒に、軸線と直角に1,500Nのせん断荷重が働くとき、軟鋼丸棒に生じるせん断応力が5MPaとなる丸棒の断面積として、正しいものは次のうちどれか。(甲1滋賀)
- 300m㎡
- 333m㎡
- 450m㎡
- 750m㎡
直径20㎜の軟鋼丸棒に31,400Nのせん断荷重がかかったとき、この丸棒に生ずるせん断応力として、正しいものは次のうちどれか。ただし円周率πは3.14とする。(甲2奈良)
- 10,000MPa
- 1,000MPa
- 100MPa
- 10MPa
機械に関する基礎的知識の過去問
解説まとめページご活用下さい
参考【消防設備士】基礎的知識(機械)の過去問まとめ【解答・解説つき】
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消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、毎年追記して解説を更新していきます。