これから覚える4つ
- 接続部:電気抵抗、引張強さ、絶縁、発熱を確認
- 電源回路:原則として耐火配線
- 操作・表示・警報回路:設備ごとの範囲に応じて耐火配線又は耐熱配線
- 工事方法:電線の種類と管・ダクト・埋設・区画を組み合わせる
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1接続部:電気抵抗、引張強さ、絶縁、発熱を確認
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2電源回路:原則として耐火配線
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3操作・表示・警報回路:設備ごとの範囲に応じて耐火配線又は耐熱配線
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4工事方法:電線の種類と管・ダクト・埋設・区画を組み合わせる
配線は「電気的・機械的に確実」かつ「必要区間を耐火・耐熱保護」。
現在地:電気・配線3(3/4)|この講義5問・単元全18問
🔗電線接続の三原則
経済産業省の「電気設備の技術基準の解釈」第12条は、電線を接続するときの基本を定めています。
- 接続部の電気抵抗を増加させない
- 電線の引張強さを20%以上減少させない
- 接続部を接続管その他の器具又はろう付け等で確実に接続し、必要な絶縁を確保する
「20%以上減少させない」は、元の引張強さの80%以上を残す意味です。元が100なら接続後80以上であり、20以上あればよいという意味ではありません。
接続抵抗が大きいとジュール熱 P = I²R により接続部が過熱します。電流が同じでも抵抗が2倍なら発熱は2倍です。変色、絶縁劣化、炭化、出火、導通不良につながります。
経済産業省の現行「電気設備の技術基準の解釈」第12条は、接続部の電気抵抗を増加させず、電線の引張強さを20%以上減少させないことを定めています。
接続後の引張強さは元の80%以上。
🧲 圧着・接続器・ろう付け
実際の接続では、線種、太さ、本数、端子形状に合う接続器と工具を選びます。
| 方法 | 要点 | 典型的な不良 |
|---|---|---|
| リングスリーブ | 電線本数・断面積に合うサイズと圧着ダイスを使用 | ダイス違い、圧着不足、心線はみ出し |
| 圧着端子 | 端子・導体・工具の組合せを守り、端子台へ適正トルクで固定 | 共締め不良、緩み、絶縁筒損傷 |
| 差込形コネクタ | 適用線種・ストリップ長・挿入確認を守る | より線の誤使用、差込み不足 |
| ろう付け | 機械的強度と絶縁処理を含めて施工 | 加熱不足、フラックス残り、脆弱な接続 |
接続部は、電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力で被覆します。心線を傷つけたまま締める、ねじりだけで放置する、圧着後に抜ける、通電時に局部発熱する状態は不適合です。
点検では、緩み、変色、焦げ、絶縁物の収縮、異臭を確認し、必要に応じて電圧降下や温度を測定します。通電中の増締めは感電・短絡の危険があるため、停電・検電・安全手順に従います。
経済産業省の解釈・解説は、接続管、リングスリーブ等による確実な接続と接続部の絶縁効力を接続前と同等以上に保つ考え方を示しています。
接続器は「入ればよい」ではなく、適用線種・断面積・工具まで一致させる。
🔥耐火配線と耐熱配線の違い
両者は名前が似ていますが、守る回路と要求性能が違います。
| 区分 | 主な対象 | 基本的な考え方 |
|---|---|---|
| 耐火配線 | 非常電源から制御盤、制御盤から電動機等の電源回路 | 火災中も大きな電力を負荷へ供給する |
| 耐熱配線 | 起動、表示、警報等の制御・信号回路 | 火災中も制御・表示・信号を維持する |
耐火配線の方が名称上「強そう」だから、すべての回路を耐火配線と丸暗記するのではありません。設備ごとの系統図で、どの区間が電源回路で、どの区間が操作・表示回路かを追います。
消防庁の点検要領では、電源回路は耐火配線、電源回路以外の操作回路、警報回路、表示灯回路等は耐火配線又は耐熱配線として保護状態を点検します。
消防法施行規則第12条と消防庁の配線点検要領は、電源回路とそれ以外の回路を区別し、耐火・耐熱保護の範囲を設備別系統図で示しています。
太い電力経路は耐火、操作・表示の信号経路は耐熱を基本に系統図で判定。
🧱耐火配線の工事方法
消防庁点検要領の第26-2表は、耐火配線を大きく二つの方法に分けています。
一般の対象電線を耐火保護する方法
600V二種ビニル絶縁電線、四ふっ化エチレン絶縁電線、シリコンゴム絶縁電線、ポリエチレン絶縁電線、アルミ被ケーブル、CDケーブル等を、次のいずれかで保護します。
- 金属管、二種金属製可とう電線管又は合成樹脂管に収め、耐火構造の壁・床等へ埋設
- 埋設困難な場合は、これと同等以上の耐熱効果のある方法で保護
- 不燃専用室、耐火性能を有するパイプシャフト・ピット内では、所定条件の例外を適用
他の配線と同じ区画へ敷設する場合は、15cm以上離すか、不燃性の隔壁を設ける条件があります。
認定された耐火電線・MIケーブルを使う方法
耐火電線又はMIケーブルは、ケーブル工事等で施工できます。露出できるか、金属管・ダクトへ収められるかは、認定された使用条件を確認します。端末・接続部にも所定の耐火処理が必要です。
消防庁点検要領第26-2表は、耐火配線に使用できる電線と管へ収めて耐火構造へ埋設する工法、耐火電線・MIケーブルのケーブル工事等を区分しています。
一般電線は「管+耐火構造へ埋設」。耐火電線・MIは認定条件でケーブル工事等。
🛡耐熱配線の工事方法
耐熱配線では、600V二種ビニル絶縁電線、四ふっ化エチレン絶縁電線、ポリエチレン絶縁電線、アルミ被ケーブル等を、次の工事方法で敷設できます。
- 金属管工事
- 可とう電線管工事
- 金属ダクト工事
- 不燃性ダクト内のケーブル工事
したがって、アルミ被ケーブルを金属管工事で敷設する方法は、耐熱保護範囲に認められます。一方、600Vビニル絶縁電線(IV)と600V二種ビニル絶縁電線(HIV)は別物です。耐熱保護に用いる代表はHIV又は同等以上の耐熱性を有する電線です。
また、通常の対象電線を単に露出するだけでは足りません。露出配線で使える耐熱電線・耐火電線・MIケーブル等は、その認定・工事方法に従います。
消防庁点検要領は、耐熱配線の対象電線と金属管・可とう管・金属ダクト・不燃ダクト内ケーブル工事を表で対応させています。
電線名だけでなく「電線×工事方法」の組合せを判定する。
🧭屋内消火栓設備の耐火・耐熱範囲
屋内消火栓設備の系統を、非常電源から負荷側へ追います。
| 区間 | 保護の基本 |
|---|---|
| 非常電源-制御盤 | 耐火配線 |
| 制御盤-電動機・ポンプ | 耐火配線 |
| 制御盤-起動装置 | 耐熱配線 |
| 制御盤-起動表示灯 | 耐熱配線 |
| 制御盤-位置表示灯 | 耐熱配線 |
過去問の選択肢では、耐火配線の組合せは「制御盤と非常電源」「制御盤と電動機」です。
図では、耐火配線を太い実線、耐熱配線を斜線等で示すことがあります。線種の凡例を見ずに、見た目の太さだけで判断しないでください。
消防庁点検要領「第26 配線」の屋内消火栓設備系統図は、非常電源―制御盤―電動機の耐火区間と起動・表示回路の耐熱区間を区別しています。
屋内消火栓の耐火区間は「非常電源-制御盤-電動機」。
📚ケーブル・バスダクトと電圧区分
耐火電線の基準は、用語を次のように定義しています。
- ケーブル:導体を絶縁物で被覆し、その上を保護被覆で保護した電線
- バスダクト:導体を絶縁物で支持し、又は絶縁物で被覆した電線をダクトへ入れて組み立てたもの
- 低圧ケーブル:直流750V以下、交流600V以下の電路に使用
- 高圧ケーブル:直流750V超7,000V以下、交流600V超7,000V以下の電路に使用
したがって、交流700Vは600Vを超えるため高圧です。直流800Vも750Vを超えるため高圧です。
「600Vケーブル」という製品呼称と電路の使用電圧区分を混同しないようにします。問題文が交流か直流か、境界値を超えるかを確認します。
消防庁告示第10号「耐火電線の基準」は、ケーブル、低圧・高圧ケーブル及びバスダクトを定義しています。
同告示は、低圧を直流750V以下・交流600V以下、高圧をそれぞれの上限超から7,000V以下として区分しています。
境界は交流600V、直流750V。交流700V・直流800Vはいずれも高圧。
⚠よく出る注意ポイント
- 接続部の絶縁抵抗を増加させない → 電気抵抗を増加させない
- 引張強さを20%まで残せばよい → 20%以上減少させず、80%以上残す
- 導通すれば接続良好 → 強度・抵抗・絶縁も確認
- HIVを金属管へ入れれば露出で耐火配線 → 一般電線は耐火構造への埋設等が必要
- 耐火電線なら工事方法は自由 → 認定された使用条件・端末処理を守る
- IVとHIVは同じ → HIVは二種ビニル絶縁電線で耐熱性が異なる
- 操作・表示回路もすべて耐火配線 → 設備図の耐熱範囲を確認
- 屋内消火栓の耐火区間は起動装置と表示灯 → 非常電源・電動機側
- 交流700Vは低圧 → 交流600V超なので高圧
- 直流800Vは低圧 → 直流750V超なので高圧
✍過去問ベースの類題で確認しよう
※以下は、原題の論点・条件・正答を維持しつつ、表・図・文章を学習用に再構成した類題です。原題の問題文・図版そのものではありません。
この単元の収録類題は、全部で5問です。
電線接続の条件A・Bの組合せとして正しいものはどれか。
- A:接続部分で増加させてはならない抵抗
- B:元の引張強さから減少させてはならない割合
| 選択肢 | A | B |
|---|---|---|
| 1 | 絶縁抵抗 | 20% |
| 2 | 絶縁抵抗 | 30% |
| 3 | 電気抵抗 | 20% |
| 4 | 電気抵抗 | 30% |
耐熱保護範囲に認められる組合せはどれか。
- 四ふっ化エチレン絶縁電線を合成樹脂管工事で敷設
- 600Vビニル絶縁電線を金属ダクト工事で敷設
- アルミ被ケーブルを金属管工事で敷設
- ポリエチレン絶縁電線を露出配線
耐火・耐熱保護範囲に使用できる電線として正しいものはどれか。
- 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル
- 600V二種ビニル絶縁電線
- 屋外用ビニル絶縁電線
- 引込線用ビニル絶縁電線
屋内消火栓設備の非常電源回路で、耐火配線とする組合せはどれか。
- ア:制御盤と起動表示灯
- イ:制御盤と位置表示灯
- ウ:制御盤と起動装置
- エ:制御盤と非常電源
- オ:制御盤と電動機
- ア・イ
- ウ・エ
- ウ・オ
- エ・オ
耐火電線の基準に関する記述として誤っているものはどれか。
- 交流700Vの電路に用いるケーブルは低圧ケーブルである。
- 直流800Vの電路に用いるケーブルは高圧ケーブルである。
- 導体を絶縁物で被覆し、その上を保護被覆で保護した電線をケーブルという。
- 導体を絶縁物で支持又は被覆し、ダクトに入れて組み立てたものをバスダクトという。
まとめ
- 接続部の電気抵抗を増加させない
- 電線の引張強さを20%以上減少させず、元の80%以上を残す
- 接続器、線種、断面積、工具を適合させ、同等以上の絶縁を確保する
- 電源回路は耐火、操作・表示・警報回路は耐熱を基本に系統図で確認する
- 一般電線は管へ収め、耐火構造への埋設等を組み合わせる
- 耐熱配線はHIV等と金属管・可とう管・金属ダクト等の組合せで判定する
- 屋内消火栓の耐火区間は非常電源―制御盤―電動機
- 交流600V・直流750Vが低圧と高圧の境界
配線問題は、電線名だけで解かず、「回路の役割」「電線の種類」「工事方法」「保護範囲」の4点を順に照合すると安定します。
➡次に進みましょう
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【過去問】消防設備士甲1・乙1の電気④|絶縁抵抗試験と電気系統の点検







