【過去問】熱化学方程式とは?燃焼熱・生成熱・ヘスの法則を解説|危険物取扱者【甲種】物理化学

甲種専用物理化学シリーズ、今回は熱化学方程式です。化学反応式に反応熱を書き加えた式で、燃焼熱・生成熱・中和熱・溶解熱の違いと、ヘスの法則(総熱量保存の法則)を使った計算がよく出題されます。
式変形さえ理解すれば、初見の数値でも同じ手順で解ける計算しやすい分野です。
強欲な青木熱化学方程式って、燃焼熱とか生成熱とか名前が多くてこんがらがるっす…
消防設備士名前の違いは「何が1mol反応したときの熱か」だけです。計算問題は与えられた式を足し引きして目的の式を作る、ヘスの法則さえ押さえれば解けます。
このページを見たら危険物取扱者甲種の物理化学に出てくる「熱化学方程式」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの危険物取扱者「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
🔰基礎教養学習
1. 熱化学方程式とは
化学反応式に反応熱を書き加え、両辺を等号(=)で結んだ式を熱化学方程式といいます。右辺の最後に反応熱を記し、発熱反応は+、吸熱反応は-の符号をつけ、単位はkJで表します。
生成物のエネルギー < 反応物のエネルギー → 発熱反応(+)
生成物のエネルギー > 反応物のエネルギー → 吸熱反応(-)

2. 反応熱の種類
| 名称 | 定義 | 発熱/吸熱 |
| 燃焼熱 | 物質1molが完全燃焼するときの反応熱 | すべて発熱 |
| 生成熱 | 化合物1molが成分元素の単体から生成するときの反応熱 | 発熱・吸熱どちらもある |
| 中和熱 | 酸と塩基が中和して水1molが生成するときの反応熱 | すべて発熱 |
| 溶解熱 | 物質1molが多量の水に溶けるときの反応熱 | 発熱・吸熱どちらもある |
例:C(黒鉛)+O₂(気)=CO₂(気)+394kJ(燃焼熱)、HCl aq+NaOH aq=NaCl aq+H₂O(液)+56.5kJ(中和熱)
3. ヘスの法則(総熱量保存の法則)
反応熱は、反応の経路によらず、反応の最初と最後の状態だけで決まるという法則です。これを利用すると、直接測定しにくい反応熱も、既知の熱化学方程式を足し引きすることで求められます。
強欲な青木式を足したり引いたりって、具体的にどうやるんすか?
消防設備士求めたい物質以外(C、H₂、O₂など)が両辺で消えるように、式を何倍かして足し引きします。中学・高校の連立方程式と同じ感覚で解けます。
上記の内容をふまえて、さっそく過去問に挑戦してみましょう!
【過去問】熱化学方程式
【問1】 水素(H₂)、炭素(C)、エタン(C₂H₆)の燃焼熱がそれぞれ286kJ/mol、394kJ/mol、1,561kJ/molである場合、エタンの生成熱として正しいものは次のうちどれか。
- 85kJ/mol
- 193kJ/mol
- 881kJ/mol
- 2,241kJ/mol
- 3,315kJ/mol
解答と解説を見る
正解:1(85kJ/mol)
①H₂+(1/2)O₂=H₂O+286kJ ②C+O₂=CO₂+394kJ ③C₂H₆+(7/2)O₂=2CO₂+3H₂O+1561kJ
求めたいエタンの生成熱の式は「2C+3H₂=C₂H₆+QkJ」。「②×2」+「①×3」-「③」を計算すると、Q=(394×2)+(286×3)-1561=788+858-1561=85kJ/molとなります。
【問2】 黒鉛や一酸化炭素が燃焼するときの熱化学方程式は次のように表される。C(黒鉛)が燃焼してCO(気)を生成するときの燃焼熱Qは、次のうちどれか。
C(黒鉛)+O₂(気)=CO₂(気)+394kJ
CO(気)+(1/2)O₂(気)=CO₂(気)+283kJ
- 111kJ
- 172kJ
- 197kJ
- 222kJ
- 677kJ
解答と解説を見る
正解:1(111kJ)
求めたい式「C(黒鉛)+(1/2)O₂=CO(気)+QkJ」は、与えられた2式の差から求まります。Q=394kJ-283kJ=111kJとなります。
【問3】 反応熱に関する説明として、次のうち誤っているものはどれか。
- 生成物のエネルギーが反応物より小さいときは発熱反応になる。
- 生成物のエネルギーが反応物より大きいときは吸熱反応になる。
- 生成熱は発熱反応または吸熱反応になる。
- 中和熱は酸と塩基が反応して水1molができるときの反応熱である。
- 燃焼熱は発熱反応または吸熱反応になる。
解答と解説を見る
正解:5
燃焼熱はすべて発熱反応です。「発熱または吸熱」となるのは生成熱と溶解熱で、燃焼熱と中和熱はすべて発熱反応である点に注意しましょう。
チェック1(4択)
物質1molが完全燃焼するときの反応熱を何というか。
- 生成熱
- 燃焼熱
- 中和熱
- 溶解熱
解答と解説を見る
正解:2
物質1molが完全燃焼するときの反応熱を燃焼熱といい、すべて発熱反応です。
チェック2(○✕)
次の記述の正誤を答えなさい。
生成熱は、必ず発熱反応である。
解答と解説を見る
正解:✕
生成熱は発熱反応の場合も吸熱反応の場合もあります。「すべて発熱」なのは燃焼熱と中和熱です。
チェック3(穴埋め)
次の( )に当てはまる語句を答えなさい。
- 化学反応式に反応熱を書き加え、両辺を等号で結んだ式を( ① )という。
- 発熱反応には( ② )の符号、吸熱反応には( ③ )の符号をつける。
- 反応熱は反応の経路によらず、最初と最後の状態だけで決まるという法則を( ④ )という。
解答と解説を見る
① 熱化学方程式 ② + ③ - ④ ヘスの法則(総熱量保存の法則)
深掘り解説

① なぜ危険物取扱者試験で熱化学方程式が出るのか
危険物は燃焼・分解のときに大きな熱を発生するものが多く、その発熱量の大小や自然発火のしやすさを理解するうえで熱化学方程式の考え方が土台になります。第5類の自己反応性物質が「分解による発熱」で自然発火する仕組みなども、根本は同じエネルギー収支の考え方です。

② 計算問題は「消したい物質」から逆算する
複数の熱化学方程式を組み合わせる問題では、まず目的の式に出てこない物質(C、H₂、O₂など)を洗い出し、それらが両辺で相殺されるように各式を何倍するかを決めるのがコツです。連立方程式を解く感覚で、慣れれば短時間で処理できます。
まとめ
- ✓
熱化学方程式は化学反応式に反応熱を書き加え、等号で結んだ式
- ✓
発熱反応は+、吸熱反応は-の符号をつけ、単位はkJ
- ✓
燃焼熱・中和熱はすべて発熱反応、生成熱・溶解熱は発熱・吸熱どちらもある
- ✓
ヘスの法則により、既知の式を足し引きして未知の反応熱を求められる
- ✓
計算は消したい物質から逆算して式を何倍するか決めるのがコツ
強欲な青木次は溶液の濃度っすね!甲種専用物理化学、まだまだ続くっす!
危険物取扱者「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題”のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
▼
\そのまま試験に出ます/
※有料記事はnoteの仕組みで「全額返金可能」です。






コメント