このページを見たら消防設備士試験 甲4・乙4の法令(類別)に出てくる「自動火災報知設備の設置基準」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
自動火災報知設備の基本
自動火災報知設備は、感知器が火災を自動的に感知し、受信機へ信号を送り、ベルなどの地区音響装置で建物内へ知らせる設備です。
設置基準の問題で最初に読み取る条件は、全部で3点です。
- ① 防火対象物の用途は何か
- ② 建物全体の延べ面積はいくらか
- ③ 地階、無窓階、3階以上、11階以上などの条件があるか
押さえるのはこの2系統
| 判定 | 見る面積 | 代表例 |
|---|---|---|
| 建物全体の設置基準 | 延べ面積 | 事務所なら1,000㎡以上 |
| 階・部分の設置基準 | その階・部分の床面積 | 11階以上、通信機器室500㎡以上など |
消防法施行令第21条第1項は、「防火対象物」だけでなく「その部分」も自動火災報知設備の設置対象として列挙しています。問題文に「建物全体には必要ない」とあっても、そこで判定を終えてはいけません。
建物全体の基準と階・部分の基準を分けて判定する。
建物全体は全部で5段階
建物全体に対する設置基準は、面積の小さい順に「面積不問・200㎡・300㎡・500㎡・1,000㎡」で整理すると覚えやすくなります。
①:面積不問
次の用途は、原則として延べ面積にかかわらず設置対象です。
| 令別表第一 | 主な用途 |
|---|---|
| (2)項ニ | カラオケボックスなど |
| (5)項イ | 旅館、ホテル、宿泊所など |
| (6)項イ(1)~(3) | 入院施設を有する病院・診療所、一定の有床助産所など |
| (6)項ロ | 避難困難者が利用する社会福祉施設など |
| (6)項ハ | 利用者を入居させ、または宿泊させるものに限る |
| (13)項ロ | 飛行機または回転翼航空機の格納庫 |
| (17)項 | 重要文化財等の建造物 |
②:200㎡以上
| 令別表第一 | 主な用途 |
|---|---|
| (9)項イ | 蒸気浴場、熱気浴場など |
③:300㎡以上
| 令別表第一 | 主な用途 |
|---|---|
| (1)項 | 劇場、映画館、集会場など |
| (2)項イ~ハ | キャバレー、遊技場、性風俗関連店舗など |
| (3)項 | 飲食店、料理店など |
| (4)項 | 百貨店、マーケットなど |
| (6)項イ(4) | 入院施設を有しない診療所など |
| (6)項ニ | 幼稚園、特別支援学校など |
| (6)項ハ | 入居・宿泊を伴わないもの |
| (16)項イ | 特定用途を含む複合用途防火対象物 |
| (16の2)項 | 地下街 |
④:500㎡以上
| 令別表第一 | 主な用途 |
|---|---|
| (5)項ロ | 共同住宅、寄宿舎など |
| (7)項 | 学校など |
| (8)項 | 図書館、博物館など |
| (9)項ロ | 公衆浴場 |
| (10)項 | 車両の停車場、船舶・航空機の発着場 |
| (12)項 | 工場、映画・テレビスタジオ |
| (13)項イ | 自動車車庫、駐車場 |
| (14)項 | 倉庫 |
⑤:1,000㎡以上
| 令別表第一 | 主な用途 |
|---|---|
| (11)項 | 神社、寺院、教会など |
| (15)項 | 事務所など、前各項に該当しない事業場 |
(16の3)項だけは二重条件
準地下街に当たる(16の3)項は、次の両方を満たす場合に設置対象です。
- 延べ面積500㎡以上
- 特定用途に使う部分の床面積合計300㎡以上
建物全体の5段階は消防法施行令第21条第1項第1号~第6号、(16の3)項の二重条件は同項第5号に基づきます。
全体基準は「面積不問・200・300・500・1000」の順で整理する。
建物全体が対象外でも「階・部分」を見る
防火対象物全体が延べ面積の基準に達していなくても、危険性の高い階や部分には設置が必要です。
頻出は全部で7項目
| 階・部分 | 設置対象となる床面積など |
|---|---|
| (2)項イ~ハ・(3)項等の地階または無窓階 | 100㎡以上 |
| その他の地階・無窓階・3階以上の階 | 300㎡以上 |
| 道路の用に供する屋上部分 | 600㎡以上 |
| 道路の用に供する屋上以外の部分 | 400㎡以上 |
| 地階または2階以上の駐車部分 | 200㎡以上 |
| 11階以上の階 | 面積不問 |
| 通信機器室 | 500㎡以上 |
消防法施行令第21条第1項第10号~第15号。特に第12号は道路部分を「屋上600㎡以上・それ以外400㎡以上」と分けています。数字を逆にしないよう注意します。
部分基準は「100・300・道路600/400・駐車200・11階・通信500」を一組で覚える。
複合用途は用途ごとに分けて考える
事務所とテレビスタジオが同じ建物に入るような場合は、複合用途防火対象物になります。
消防法施行令第9条では、(16)項の複合用途防火対象物の各部分を、原則としてそれぞれの用途に供される一つの防火対象物とみなします。
試験での処理は、全部で4手順です。
- ① 各階・各部分の用途を令別表第一へ分類する
- ② 同じ用途に使う部分の床面積を合計する
- ③ その用途に対応する設置基準と比較する
- ④ 第21条第1項の部分基準も別に確認する
令第9条には適用除外がある
令第9条の用途ごとのみなしは、すべての設置基準に一律適用されるわけではありません。自動火災報知設備では、第21条第1項第3号、第7号、第10号、第14号などが除かれています。
初学者は、まず過去問の主題である「用途ごとに分類し、同用途を合計する」処理を確実にし、例外条文が問われたときは条文番号まで戻って確認しましょう。
消防法施行令第9条。複合用途の部分は原則として各用途の一防火対象物とみなしますが、条文中に適用除外が列挙されています。
複合用途は、用途を分ける→同用途を合計する→用途別基準と比べる。
※よく出る引っかけポイント4つ
引っかけは、全部で4つです。
引っかけ①:面積不問の用途をずらす
- カラオケボックス(2)項ニ:面積不問
- ダンスホール(2)項ロ:300㎡以上
- 特別支援学校(6)項ニ:300㎡以上
- 入院設備のない診療所(6)項イ(4):300㎡以上
引っかけ②:(13)項イとロを入れ替える
- (13)項イ:自動車車庫・駐車場、500㎡以上
- (13)項ロ:飛行機・回転翼航空機の格納庫、面積不問
引っかけ③:道路部分の600と400を逆にする
- 屋上:600㎡以上
- 屋上以外:400㎡以上
引っかけ④:延べ面積と床面積を混ぜる
- 建物全体:延べ面積
- 階・部分:その階・部分の床面積
用途の項番号、面積の種類、階の条件を別々にチェックする。
📝試験問題を解くときの手順5つ
過去問は、全部で5手順で解きます。
step
1用途を令別表第一へ分類する
カラオケ、事務所、倉庫などを項番号へ変換します。
step
2全体基準を確認する
「面積不問・200・300・500・1000」のどこに属するか確認します。
step
3階・部分基準を確認する
地階、無窓階、3階以上、道路、駐車、11階以上、通信機器室を探します。
step
4複合用途なら用途ごとに集計する
同じ用途が複数階に分かれていても、その床面積を合計します。
step
5問題の聞き方を再確認する
「正しい」「誤っている」「設置が必要」「必要ない」のどれを選ぶか、最後に確認します。
用途→全体→部分→複合用途→正誤確認の5手順で解く。
全部で6ポイント
- ① 建物全体の基準は「面積不問・200・300・500・1000」で整理する
- ② 建物全体が対象外でも、階・部分の設置基準を確認する
- ③ 屋上道路は600㎡、屋上以外の道路は400㎡
- ④ 11階以上は床面積にかかわらず設置対象
- ⑤ 複合用途は用途ごとに分け、同じ用途の床面積を合計する
- ⑥ 問題は「用途→全体→部分→複合用途→正誤確認」の順で解く
それでは以下の「自動火災報知設備の設置基準」に関する消防設備士試験の過去問にチャレンジして、これまでの内容が頭に入っているかを確認しましょう!
【過去問】自動火災報知設備の設置基準
延べ面積または階数にかかわらず自動火災報知設備を設置しなければならない防火対象物として、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。ただし、防火対象物は、特定一階段等防火対象物ではないものとする。
1. 患者を入院させるための施設を有しない診療所〔(6)項イ(4)〕
2. ダンスホール〔(2)項ロ〕
3. カラオケボックス〔(2)項ニ〕
4. 特別支援学校〔(6)項ニ〕
次の複合用途防火対象物について、自動火災報知設備の設置義務として正しいものを選びます。すべて無窓階ではありません。
| 階 | 用途 | 床面積 |
|---|---|---|
| 6階 | 事務所 | 200㎡ |
| 5階 | 事務所 | 200㎡ |
| 4階 | 事務所 | 200㎡ |
| 3階 | 事務所 | 200㎡ |
| 2階 | 事務所 | 200㎡ |
| 1階 | テレビスタジオ | 200㎡ |
1. すべての階に設置義務がある。
2. 事務所部分のみ設置義務がある。
3. テレビスタジオのみ設置義務がある。
4. この防火対象物には設置義務がない。
防火対象物全体に自動火災報知設備の設置は必要ない場合でも、その一部分に設置が必要となるものとして、誤っているものは次のうちどれか。
1. 2階の通信機器室で、床面積が500㎡のもの
2. 屋上の道路の用に供される部分で、床面積が400㎡のもの
3. 地階の倉庫で、床面積が300㎡のもの
4. 11階の事務所で、床面積が200㎡のもの
政令別表第一に掲げる建築物の地階、無窓階または3階以上の階で、床面積が【 】㎡以上のものは、自動火災報知設備を設置する。
1. 50
2. 100
3. 150
4. 300
地階を除く階数が2、延べ面積が300㎡である次の防火対象物のうち、自動 火災報知設備を設置しなければならないものとして、消防法令上、誤っている ものは次のうちどれか。ただし、防火対象物の用途及び延べ面積以外の条件は、 考慮しないものとする。 1.熱気浴場 2.テレビスタジオ 3.集会場 4.展示場
消防法施行令別表第1に掲げる防火対象物の部分のうち、自動火災報知設備 を設置しなければならないものとして、正しいものは次のうちどれか。 1.地階、無窓階又は3階以上の階で、床面積が300㎡以上のもの 2.1階以外の階のうち、駐車の用に供する部分の存する階の床面積が150㎡ 以上のもの 3.10階以上の階 4.通信機器室で、床面積が300㎡以上のもの
自動火災報知設備の設置に関する次の記述のうち、文中の()に当てはま る数値として、消防法令上、正しいものはどれか。 「蒸気浴場で、延べ面積が()㎡以上のものは自動火災報知設備を設置しな ければならない。」 1. 100 2.200 3. 300 4. 500
自動火災報知設備を設置しなければならない防火対象物として、消防法令上、 誤っているものは次のうちどれか。ただし、防火対象物の用途及び延べ面積以 外の条件は、考慮しないものとする。 1.神社で延べ面積が1,500㎡のもの 2.共同住宅で延べ面積が500㎡のもの 3.ナイトクラブで延べ面積が200㎡のもの 4.重要文化財として認定された建造物で延べ面積が100㎡のもの
消防法令上、防火対象物の全体に自動火災報知設備を設置する必要はないが、 防火対象物の一部分に当該設備を設置する必要がある防火対象物は、次のうち どれか。ただし、地上階はいずれも無窓階ではないものとする。 1.2階の通信機器室で、床面積が400㎡のもの 2.屋上の道路の用に供する部分で、床面積が400㎡のもの 3.地階の倉庫で、床面積が200㎡のもの 4.11階の事務所で、床面積が200㎡のもの
消防法令上、防火対象物の用途及び床面積により、防火対象物の全体に自動 火災報知設備を設置する必要はないが、防火対象物の一部分に当該設備を設置 する必要があるものは、次のうちどれか。 1.地下1階にある劇場で床面積が100㎡のもの 2.無窓階に該当する一階にある飲食店で床面積が100㎡のもの 3.3階にある物品販売店舗で床面積が100㎡のもの 4.事務所ビルにある通信機器室で床面積が100㎡のもの
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
それでは続いて【法令(類別)②】警戒区域・感知器・受信機・非常電源|消防設備士甲4・乙4【過去問】の過去問をみていきましょう。











