わざわざ変えんなよ‥‥‥。
このページを見たら消防設備士試験 甲4・乙4の法令(類別)に出てくる「ガス漏れ火災警報設備の設置基準」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
まず「設置対象になり得る状態」を確認する
消防法施行令 第21条の2〔ガス漏れ火災警報設備に関する基準〕に該当する防火対象物でも、すべてに無条件でガス漏れ火災警報設備を設けるわけではありません。
次の3ついずれかに該当するものを対象にしています。
- 燃料用ガスが使用されるもの
- 所定の温泉採取設備が設置されるもの
- 可燃性ガスが自然発生するおそれがあるとして、消防長または消防署長が指定するもの
ここでいう燃料用ガスからは、液化石油ガス販売事業により販売されるLPガスの漏れを検知するものが除かれます。
過去問では、問題文に「燃料用ガスが使用されている」「温泉採取設備はない」と条件が付くことが多いため、その条件を読み落とさないようにします。
過去問が “燃料用ガスあり” と指定していれば、次の面積判定へ進みます。
消防法施行令第21条の2〔ガス漏れ火災警報設備に関する基準〕第1項、消防法施行規則第24条の2の2第1項。施行令の対象のうち、燃料用ガス、所定の温泉採取設備、指定された自然発生ガスの条件に該当するものを確認します。
設置問題は「ガス等の入口条件 → 防火対象物の類型 → 面積」の順で判定する。
設置が必要になる類型|全部で5類型
面積基準は、次の5類型にまとめると整理できます。
| 類型 | 防火対象物・部分 | 面積等の条件 |
|---|---|---|
| 1 | 地下街(16の2項) | 延べ面積 1,000㎡以上 |
| 2 | 準地下街(16の3項) | 延べ面積 1,000㎡以上 かつ特定用途部分 500㎡以上 |
| 3 | 所定の温泉採取設備がある防火対象物 | 原則として収容人員 1人以上 |
| 4 | 劇場・飲食店・ホテル・病院などの地階 | 地階の床面積合計 1,000㎡以上 |
| 5 | 特定用途を含む複合用途防火対象物(16項イ)の地階 | 地階合計 1,000㎡以上 かつ特定用途部分 500㎡以上 |
複合用途の地階は、1,000㎡と500㎡の両方です。
消防法施行令第21条の2〔ガス漏れ火災警報設備に関する基準〕第1項第1号~第5号。地下街、準地下街、温泉採取設備、特定用途の地階、複合用途防火対象物の地階を定めています。温泉採取設備に関する収容人員は消防法施行規則第24条の2の2第2項で1人とされています。
数字は「単独の地下街・特定用途の地階=1,000」「準地下街・複合の地階=1,000+500」。
1,000㎡と500㎡の使い分け
面積の使い分けは、全部で4判定です。
①:地下街
地下街は、延べ面積が1,000㎡以上なら面積条件を満たします。
1,000㎡ちょうども「以上」に含まれます。
②:準地下街
準地下街は、次の両方を満たす必要があります。
ココに注意
- 延べ面積1,000㎡以上
- 劇場、飲食店、百貨店、ホテル、病院などの特定用途部分の床面積合計500㎡以上
どちらか一方だけでは設置対象になりません。
③:単一用途の特定防火対象物の地階
映画館、飲食店、ホテル、病院など、施行令別表第一の(1)項から(4)項、(5)項イ、(6)項、(9)項イに掲げる防火対象物の地階は、地階の床面積合計1,000㎡以上で対象です。
④:特定用途を含む複合用途防火対象物の地階
複合用途防火対象物の地階では、次の両方を満たす必要があります。
ココがポイント
- 地階の床面積合計1,000㎡以上
- 地階にある特定用途部分の床面積合計500㎡以上
1,000㎡ちょうど・500㎡ちょうどは、どちらも「以上」に含まれる。
工場・美術館・駐車場が引っかけになる理由
過去問では、工場、美術館、博物館、駐車場、倉庫などが頻繁に登場します。
用途は、対象4つと対象外4つを対比して覚えます。
これらは、地階にあるだけでは施行令第21条の2〔ガス漏れ火災警報設備に関する基準〕第1項第4号の対象になりません。
| 用途 | 令別表第一 | この範囲での扱い |
|---|---|---|
| 映画館 | (1)項イ | 特定用途として判定する |
| 飲食店 | (3)項ロ | 特定用途として判定する |
| ホテル | (5)項イ | 特定用途として判定する |
| 病院 | (6)項イ | 特定用途として判定する |
| 工場 | (12)項イ | 特定用途に含めない |
| 駐車場 | (13)項イ | 特定用途に含めない |
| 倉庫 | (14)項 | 特定用途に含めない |
| 美術館・博物館 | (8)項 | 特定用途に含めない |
複合用途防火対象物の地階で1,000㎡を超えていても、500㎡の部分が美術館であれば「特定用途500㎡以上」の条件を満たしません。
美術館1,000㎡を特定用途500㎡として数えるのも誤りです。
消防法施行令第21条の2〔ガス漏れ火災警報設備に関する基準〕第1項第4号・第5号は、対象用途を別表第一(1)~(4)項、(5)項イ、(6)項、(9)項イに限定しています。
地階の問題は、面積より先に「その用途を特定用途として数えるか」を確認する。
ガス漏れ火災警報設備の警戒区域
警戒区域とは、ガス漏れが発生した区域を、ほかの区域と区別して識別できる最小単位の区域です。
◎ 原則と例外|覚える数字は全部で3つ
| 項目 | 原則 | 例外 |
|---|---|---|
| 階 | 2以上の階にわたらない | 面積500㎡以下なら2の階にわたることができる |
| 面積 | 600㎡以下 | ガス漏れ表示灯を通路の中央から容易に見通せる場合は1,000㎡以下 |
| 一辺の長さ | 消防法施行令・施行規則に数値規定なし | ― |
自動火災報知設備の警戒区域には、原則として一辺50m以下という基準があります。
一方、ガス漏れ火災警報設備の警戒区域について、消防法施行令・消防法施行規則には一辺の長さの数値基準がありません。
自治体の条例・審査基準等で50m以下を目安とする例はありますが、全国共通の法令問題で「一辺100m以下」などと断定する選択肢は誤りです。
ガス漏れ表示灯も通路中央から見通せれば1,000㎡以下です。
消防法施行令第21条の2〔ガス漏れ火災警報設備に関する基準〕第2項第1号・第2号、消防法施行規則第24条の2の2第4項・第5項。
原則600㎡、二つの階の例外500㎡以下、見通しの例外1,000㎡以下を定めています。
一辺50mは自火報。ガス漏れには国の法令上の数値規定がありません。
ガス漏れ表示灯と貫通部の扱い
ガス漏れ表示灯は、検知器の作動と連動して点灯し、通路にいる関係者へガス漏れを知らせます。
確認するのは、全部で3点です。
- 検知器を設ける室が通路に面するときは、その出入口付近に設ける
- 前方3mから点灯を明確に識別できるようにする
- 一つの警戒区域が一つの室だけで構成される場合は、省略できることがある
また、燃料用ガスの導管が外壁を貫通する部分に設ける検知器の警戒区域は、ほかの検知器の警戒区域と区別して受信機へ表示できるようにします。
この講義では設置対象と警戒区域を中心に扱い、検知器の位置、受信機、警報装置、非常電源の細かな技術基準は、構造・機能や工事・整備の講義で詳しく扱います。
貫通部の検知器は、ほかの警戒区域と分けて表示します。
消防法施行規則第24条の2の3〔ガス漏れ火災警報設備に関する基準の細目〕第1項第3号ロ・第4号ロ。貫通部に係る警戒区域の区別表示とガス漏れ表示灯の設置方法を定めています。
※よく出る引っかけポイント5つ
よく出る引っかけは、全部で5つです。
引っかけ①:地下にあれば何でも対象
工場、倉庫、美術館などは、単に地階にあるだけでは第4号の設置対象になりません。
引っかけ②:準地下街は1,000㎡以上だけでよい
準地下街は、延べ面積1,000㎡以上かつ特定用途部分500㎡以上の両方が必要です。
引っかけ③:複合用途の500㎡はどの用途でもよい
500㎡に数えるのは特定用途部分です。美術館、工場、駐車場、倉庫などは数えません。
引っかけ④:警戒区域は一辺100m以下
消防法施行令・施行規則に、一辺の長さの数値規定はありません。
引っかけ⑤:見通せれば1,200㎡以下
上限は1,000㎡です。
問題文が「設置しなくてもよい」「誤っているもの」なら、最後に選ぶ向きをもう一度確認する。
📝試験問題を解くときの手順5つ
解く手順は、全部で5つです。
step
1入口条件を確認する
燃料用ガス、温泉採取設備、自然発生ガスの指定のいずれを前提としているか確認します。
step
2防火対象物の類型を決める
地下街、準地下街、単一用途の地階、複合用途の地階のどれかを決めます。
step
3面積を「以上」で判定する
地下街・特定用途の地階は1,000㎡、準地下街・複合用途の地階は1,000㎡と500㎡の両方です。
step
4警戒区域なら3つの数字を割り当てる
600㎡は原則、500㎡は二つの階、1,000㎡はガス漏れ表示灯の見通しです。
step
5一辺の選択肢を切る
ガス漏れ火災警報設備には、国の法令上の一辺の数値規定がありません。
全部で8ポイント
- 最初に、燃料用ガス・温泉採取設備・自然発生ガスの入口条件を確認する
- 地下街は延べ面積1,000㎡以上
- 準地下街は延べ面積1,000㎡以上かつ特定用途500㎡以上
- 特定用途の地階は床面積合計1,000㎡以上
- 複合用途防火対象物の地階は、地階合計1,000㎡以上かつ特定用途500㎡以上
- 工場、美術館、駐車場、倉庫は特定用途として数えない
- 警戒区域は原則600㎡以下、500㎡以下なら二つの階、見通しがあれば1,000㎡以下
- ガス漏れ火災警報設備の警戒区域には、国の法令上、一辺の長さの数値規定がない
それでは以下の「ガス漏れ火災警報設備の設置基準」に関する消防設備士試験の過去問にチャレンジして、これまでの内容が頭に入っているかを確認しましょう!
【過去問】ガス漏れ火災警報設備の設置基準
延べ面積または床面積にかかわらず、ガス漏れ火災警報設備を設置しなくてもよい防火対象物またはその部分として、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。燃料用ガスが使用され、所定の温泉採取設備はないものとする。
1. 地下街に設けられた飲食店
2. 複合用途防火対象物の地階に設けられた映画館
3. 病院の地階
4. 工場の地階
ガス漏れ火災警報設備を設置しなければならない防火対象物またはその部分として、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。燃料用ガスが使用され、所定の温泉採取設備はないものとする。
1. 複合用途防火対象物の地階のうち、床面積合計1,000㎡、美術館部分600㎡のもの
2. 映画館の地階で、床面積合計1,000㎡のもの
3. 地下街で、延べ面積800㎡のもの
4. 準地下街のうち、延べ面積900㎡、飲食店部分500㎡のもの
ガス漏れ火災警報設備における警戒区域について、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 警戒区域は、原則として防火対象物の2以上の階にわたらない。
2. 一つの警戒区域の一辺の長さは、100m以下としなければならない。
3. 一つの警戒区域の面積が500㎡以下なら、2の階にわたることができる。
4. ガス漏れ表示灯を通路の中央から容易に見通せる場合は、1,000㎡以下にできる。
ガス漏れ火災警報設備の警戒区域について、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 警戒区域は、原則として防火対象物の2以上の階にわたらない。 2. 一つの警戒区域の面積は、原則として600㎡以下とする。 3. 一つの警戒区域の面積が500㎡以下なら、2の階にわたることができる。 4. 警戒区域内のガス漏れ表示灯を通路の中央から容易に見通せる場合は、1,200㎡以下にできる。
ガス漏れ火災警報設備を設置しなくともよい防火対象物又はその部分として、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。ただし、総務省令で定める温泉の採取のための設備はないものとする。
1. 地下街で、延べ面積が1,000㎡のもの
2. ホテルの地階で、床面積の合計が1,000㎡のもの
3. 複合用途防火対象物の地階(駐車場)で、床面積の合計が1,000㎡のもの
4. 複合用途防火対象物の地階のうち、床面積の合計が1,000㎡で、かつ、映画館の用途に供される部分の床面積の合計が500㎡のもの
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。

上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
それでは続いて【法令(類別)⑤】消防機関へ通報する火災報知設備|消防設備士甲4・乙4【過去問】」の過去問をみていきましょう。








