このページを見たら消防設備士試験 甲4・乙4の法令(類別)に出てくる「警戒区域・感知器・受信機・非常電源」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
警戒区域は「面積→一辺→階」の順に判定する
警戒区域は、火災が発生した場所を受信機へ表示する単位です。問題を見たら、最初から例外を探さず、面積→一辺→階の順に原則を当てます。
覚える原則は、600㎡・50m・2以上の階にわたらないの3つです。
| 項目 | 原則 |
|---|---|
| 面積 | 600㎡以下 |
| 一辺の長さ | 50m以下 |
| 階 | 2以上の階にわたらない |
30m×20mなら面積600㎡・一辺30mなので、原則として一つの警戒区域にできます。一方、10m×60mは面積600㎡でも一辺が50mを超えるため、そのまま一つにはできません。
①:主要な出入口から内部を見通せる

主要な出入口から内部を見通せる場合は、面積を1,000㎡以下まで広げられます。
ただし、一辺の長さは原則どおり50m以下です。面積だけが緩和されます。
②:光電式分離型感知器を設置する

光電式分離型感知器を設置する場合は、一辺の長さを100m以下にできます。
ただし、面積は原則600㎡以下です。主要な出入口から内部を見通せる条件も満たす場合に限り、面積1,000㎡以下を使えます。
③:二つの階を一つの警戒区域にする

一つの警戒区域の面積が500㎡以下で、ちょうど二つの階にわたる場合は、一つの警戒区域にできます。
また、階段・傾斜路やエレベーター昇降路などに煙感知器を設ける場合も、警戒区域を2以上の階にわたらせることができます。
消防法施行令第21条第2項第1号・第2号、消防法施行規則第23条第1項。警戒区域は原則600㎡・一辺50m・2以上の階にわたらない。見通しで1,000㎡、光電式分離型で一辺100m、二つの階にわたる例外では500㎡以下です。
まず600㎡・50m・1の階で判定し、問題文に見通し・分離型・二つの階があれば例外へ進む。
感知器は最初に「高さ」を判定する
感知器の選択問題では、先に取付け面の高さを4・8・15・20mのどこに入るか判定します。
高さが決まってから、使用できる種類・種別を絞ります。
高さ別の早見表
| 取付け面の高さ | 主に設置できる感知器 |
|---|---|
| 4m未満 | 差動式スポット型、差動式分布型、補償式スポット型、定温式、イオン化式・光電式スポット型、光電式分離型、炎感知器 |
| 4m以上8m未満 | 差動式スポット型、差動式分布型、補償式スポット型、定温式特種・1種、煙感知器1種・2種、光電式分離型1種・2種、炎感知器 |
| 8m以上15m未満 | 差動式分布型、煙感知器1種・2種、光電式分離型1種・2種、炎感知器 |
| 15m以上20m未満 | イオン化式・光電式スポット型1種、光電式分離型1種、炎感知器 |
| 20m以上 | 炎感知器 |
※光電式分離型の注意
光電式分離型感知器は、天井等の高さが20m未満の場所に設置します。このうち15m以上20m未満では1種を使用します。
「分離型だから20m以上でも使える」と思わせる選択肢は誤りです。20m以上では炎感知器を使います。
消防法施行規則第23条第4項第1号・第2号・第7号の3、および同条第5項第4号・第5号。20m以上の場所では炎感知器を用います。
高さ問題は4・8・15・20mで行を固定する。4mちょうどは「4m以上」側に入る。
次に「場所指定」を重ねて感知器を絞る
高さの条件を満たしていても、階段・廊下・無窓階など、その場所に適応する感知器でなければなりません。したがって、感知器は高さ→場所の二重判定です。
煙・熱煙複合式・炎感知器を使う主な場所
| 場所 | 設ける感知器 |
|---|---|
| 階段・傾斜路 | 煙感知器 |
| エレベーター昇降路、リネンシュート、パイプダクトなど | 煙感知器 |
| 法令で指定された用途の廊下・通路 | 煙感知器または熱煙複合式スポット型感知器 |
| カラオケボックス等の遊興用個室 | 煙感知器または熱煙複合式スポット型感知器 |
| 天井等の高さ15m以上20m未満 | 煙感知器または炎感知器 |
| 天井等の高さ20m以上 | 炎感知器 |
| 一定用途の地階・無窓階・11階以上 | 煙感知器、熱煙複合式スポット型感知器または炎感知器 |
無窓階でも「定温式2種」は使えない
煙感知器等の指定場所に該当しない地階・無窓階・11階以上では、使用できる感知器の種別が別に定められています。
この場所で使用できる定温式感知器は、特種または1種で、公称作動温度75℃以下のものです。定温式2種は含まれません。
したがって、取付け面が4m未満でも「無窓階だから定温式2種は使えない」という問題が成立します。
消防法施行規則第23条第5項・第6項第2号。博物館の無窓階のように同条第5項第6号の用途指定から外れる場合でも、定温式2種は同条第6項第2号の適応感知器に含まれません。
高さで候補を出し、場所指定で絞る。どちらか片方だけで正誤を決めない。
受信機は「1回線用か」を先に読む
受信機は、防災センターなどに設置し、作動した警戒区域を表示できるようにします。
法令類別でよく問われるのは、台数と小規模受信機の面積制限です。受信機名だけで判断せず、1回線用か・何級か・建物面積はいくらかを順に読みます。
| 受信機 | 主な制限 |
|---|---|
| P型1級1回線用 | 一つの防火対象物につき2台まで |
| P型2級・GP型2級の1回線用 | 延べ面積350㎡以下 |
| P型3級・GP型3級 | 延べ面積150㎡以下 |
P型1級1回線用のほか、P型2級、P型3級、GP型1級1回線用、GP型2級、GP型3級も、一つの防火対象物につき3台以上設けられません。つまり、1台または2台です。
また、一つの防火対象物に受信機を2台以上設ける場合は、受信機のある場所どうしで同時に通話できる設備が必要です。
消防法施行規則第24条第1項第2号ヘ~リ。P型1級1回線用などは3台以上設けず、2台以上設ける場合は相互通話設備を設けます。
「3台以上設けない」は最大2台。1回線用かどうかを飛ばさない。
非常電源は「用途→1,000㎡」で判定する
自動火災報知設備の非常電源は、まず建物が特定防火対象物かを確認し、次に延べ面積1,000㎡以上かを見ます。基本となる設備は全部で2種類です。
- 非常電源専用受電設備
- 蓄電池設備
自家発電設備は、自動火災報知設備の非常電源として列挙されていません。
用途・面積による使い分け
| 防火対象物 | 使用できる非常電源 |
|---|---|
| 延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物 | 蓄電池設備。ただし直交変換装置を有するものを除く |
| その他の防火対象物 | 非常電源専用受電設備または蓄電池設備 |
蓄電池設備は、自動火災報知設備を有効に10分間作動できる容量以上とします。
消防法施行規則第24条第1項第4号。延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物は蓄電池設備に限定され、その他は非常電源専用受電設備または蓄電池設備です。蓄電池設備は10分間以上作動できる容量とします。
非常電源は用途→面積の順。延べ面積1,000㎡以上の「特定防火対象物」だけ蓄電池設備に限定される。
※よく出る引っかけポイント5つ
引っかけは、全部で5つです。
引っかけ①:光電式分離型なら面積も1,000㎡になる
光電式分離型で緩和されるのは、一辺の長さが50mから100mになる点です。面積は原則600㎡以下です。
引っかけ②:警戒区域は絶対に二つの階へまたげない
面積500㎡以下で二つの階にわたる場合や、階段・昇降路等へ煙感知器を設ける場合には例外があります。
引っかけ③:20m以上にも光電式分離型を使える
光電式分離型は20m未満です。20m以上は炎感知器です。
引っかけ④:定温式2種は4m未満ならどこでも使える
無窓階などでは、取付け面が4m未満でも種別による制限があります。
引っかけ⑤:非常電源に自家発電設備を使える
自動火災報知設備では、非常電源専用受電設備または蓄電池設備です。
単位、対象、例外を一組にして覚える。
📝試験問題を解くときの手順5つ
過去問は、全部で5手順で解きます。
step
1問題のテーマを決める
警戒区域、感知器、受信機、非常電源のどれを聞いているかを判別します。
step
2原則の数字を置く
警戒区域なら600㎡・50m、感知器なら4・8・15・20mを置きます。
step
3例外条件を探す
見通し、光電式分離型、二つの階、無窓階、特定防火対象物などを確認します。
step
4種類・種別を最後まで読む
感知器の1種・2種、受信機の1回線用、蓄電池の直交変換装置まで読みます。
step
5正誤の向きを確認する
「正しい」「誤っている」「設置できる」「設置できない」の向きを最後に確認します。
全部で8ポイント
- ① 警戒区域は原則600㎡以下、一辺50m以下、2以上の階にわたらない
- ② 見通せる場合は1,000㎡、光電式分離型は一辺100m、二つの階は500㎡以下が例外
- ③ 感知器の高さ区分は4・8・15・20m
- ④ 20m以上は炎感知器
- ⑤ 感知器は高さと場所を二重に判定する
- ⑥ P型1級1回線用受信機は最大2台
- ⑦ 非常電源は専用受電設備または蓄電池設備
- ⑧ 延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物は蓄電池設備に限定される
それでは以下の「警戒区域・感知器・受信機・非常電源」に関する消防設備士試験の過去問にチャレンジして、これまでの内容が頭に入っているかを確認しましょう!
【過去問】警戒区域・感知器・受信機・非常電源
自動火災報知設備の警戒区域の設定方法について、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 一つの警戒区域は、設置する感知器の種類にかかわらず、二つの階にわたって設定できない。
2. 一つの警戒区域の面積は、原則600㎡以下、一辺の長さは原則50m以下とする。
3. 光電式分離型感知器を設置する場合、一辺の長さを100m以下にできる。
4. 主要な出入口から内部を見通せる場合、面積を1,000㎡以下にできる。
感知器について、取付け面の高さと設置できる感知器の組合せとして、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 4m以上8m未満―差動式スポット型感知器
2. 8m以上15m未満―差動式分布型感知器
3. 15m以上20m未満―光電式スポット型感知器1種
4. 20m以上―光電式分離型感知器
博物館の無窓階にある展示室へ設置する感知器として、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。取付け面の高さは4m未満とする。
1. 定温式スポット型感知器2種
2. 光電式スポット型感知器3種
3. 差動式スポット型感知器1種
4. 補償式スポット型感知器1種
自動火災報知設備のP型1級1回線用受信機は、消防法令上、一つの防火対象物につき何台まで設けることができるか。
1. 2台
2. 3台
3. 4台
4. 5台
延べ面積1,000㎡以上の防火対象物に設ける自動火災報知設備の非常電源として、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。
1. 特定防火対象物では、非常電源専用受電設備でなければならない。
2. 特定防火対象物では、直交変換装置を有しない蓄電池設備でなければならない。
3. 特定防火対象物では、非常電源専用受電設備または直交変換装置を有しない蓄電池設備でなければならない。
4. 用途に関係なく、非常電源専用受電設備でなければならない。
感知器の設置について、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 感知器は、天井又は壁の屋内に面する部分及び天井裏の部分に設けること。
2. 感知器は、有効に火災の発生を感知することができるように設けること。
3. 感知器は、特定主要構造部を準耐火構造とした建築物の場合、天井裏の部分に設けないことができる。
4. 感知器は、天井のない場合、屋根又は壁の屋内に面する部分に設けること。
感知器の設置について、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 感知器は、天井裏で天井と上階の床との間の距離が0.5m未満の場所に設けないことができる。
2. 定温式1種の感知器は、取付け面の高さが4m以上の場所に設けてはならない。
3. 煙感知器は、著しく高温となる場所に設けてはならない。
4. 炎感知器は、水蒸気が多量に滞留する場所に設けてはならない。
消防法令上、熱煙複合式スポット型感知器を設置してはならない場所は、次 のうちどれか。 1.感知器の取付け面の高さが7mの場所 2.振動の激しい場所 3.天井裏で天井と上階の床との間の距離が0.6mの場所 4.水蒸気が多量に滞留する場所
消防法令上、炎感知器を設置できない場所は、次のうちどれか。ただし、い ずれも点検その他の維持管理はできる場所である。 1.感知器の取付け面の高さが20mの場所 2.水蒸気が多量に滞留する場所 3.じんあい又は微粉が多量に滞留する場所 4.排気ガスが多量に滞留する場所
感知器の種別とこれを設置する場所の適否に関する次の記述のうち、文中の( )に当てはまる語句の組合せとして、消防法令上、正しいものはどれか。
「感知器の取付け面の高さが20m以上ある場所には、(ア)感知器の設置は適しているが、(イ)感知器及び(ウ)感知器の設置は適していない。」
| 選択肢 | (ア) | (イ) | (ウ) |
|---|---|---|---|
| 1 | 赤外線式スポット型 | 光電式分離型 | 紫外線式スポット型 |
| 2 | 熱複合式スポット型 | 熱煙複合式スポット型 | 差動式スポット型 |
| 3 | 多信号型 | イオン化式スポット型 | 紫外線式スポット型 |
| 4 | 赤外線式スポット型 | 熱煙複合式スポット型 | 光電式スポット型 |
天井の高さが10mの航空機の格納庫に自動火災報知設備を設置する場合、消 防法令上、適応しない感知器は、次のうちどれか。 1.差動式分布型感知器(1種) 2.補償式スポット型感知器(1種) 3.光電式分離型感知器(1種) 4.炎感知器
消防法令上、取付け面の高さが16mの天井面に設置することのできる感知器 は、次のうちどれか。 1.差動式分布型感知器(1種) 2.イオン化式スポット型感知器(2種) 3.光電式分離型感知器(2種) 4.炎感知器
煙感知器の設置について、消防法令上、誤っているものは次のうちどれか。 1.エレベーターの昇降路が設けられている部分については、防火対象物の用 途に関係なく煙感知器を設けなければならない。 2.パイプダクト、リネンシュートが設けられている部分については、防火対 象物の用途に関係なく煙感知器を設けなければならない。 3.工場及び地下駐車場の階段及び傾斜路には、煙感知器を設けなくてもよい。 4.学校及び図書館の廊下及び通路部分には、煙感知器を設けなくてもよい。
防火対象物に自動火災報知設備を設置する場合、消防法令上、煙感知器又は 熱煙複合式スポット型感知器を設置しなくてもよい場所は、次のうちどれか。 1.幼稚園の廊下 2.小学校の廊下 3.中学校の階段 4.高等学校の階段
自動火災報知設備を防火対象物全体に設置する場合、P型2級受信機で接続 することができる回線の数が一のものを設けることができる防火対象物の延べ 面積の最大値として、消防法令上、正しいものはどれか。 1. 300㎡ 2. 350㎡ 3. 400㎡ 4. 450㎡
自動火災報知設備を防火対象物全体に設置する場合、P型3級受信機を設け ることができる防火対象物の延べ面積の最大値として、消防法令上、正しいも のはどれか。 1. 100㎡ 2. 150㎡ 3. 200㎡ 4.250㎡ ’し
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
それでは続いて【法令(類別)③】設置の緩和・維持基準・区分鳴動|消防設備士甲4・乙4【過去問】の過去問をみていきましょう。









