このページを見たら消防設備士試験 甲4・乙4の規格に出てくる「発信機・中継器・地区音響装置」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
発信機の種類を通話で分ける
発信機は、火災信号を受信機へ手動で発信するものです。
| 種類 | 信号 | 発信と同時の通話 | 主な報知先 |
|---|---|---|---|
| P型発信機 | 共通または固有 | できない | 建物内の受信機 |
| T型発信機 | 共通または固有 | できる | 建物内の受信機 |
| M型発信機 | 固有 | 定義上の判定軸ではない | M型受信機を介して消防機関 |
P型1級発信機には、受信機との電話連絡用装置があります。ただし、P型という種類の定義は「発信と同時に通話できない」です。押しボタンで信号を発信した後に、電話ジャックへ送受話器を接続して通話する機能と区別してください。
T型発信機は、発信と同時に通話できます。M型発信機は固有の火災信号をM型受信機へ手動で送り、その受信機が消防機関へ報知する系統です。

感知器・発信機規格省令第2条。発信機、P型・T型・M型発信機の信号方式と通話の定義を照合しています。
P型=発信と同時に通話不可、T型=発信と同時に通話可、M型=固有信号をM型受信機へ手動発信。
P型1級・2級発信機の構造
P型発信機の押しボタンスイッチは、その前方に保護板を設け、保護板を破壊または押し外すことで容易に押せる構造とします。
共通する主な構造
- 押しボタンスイッチを押したときに火災信号を伝達する
- 自動的に元へ戻らないスイッチは、復旧忘れを防止する措置を講ずる
- 保護板は透明の有機ガラス
- 外箱の色は赤色
- スイッチは確実・容易に作動し、停止点が明確
- スイッチ接点は腐食のおそれがなく、最大使用電流に耐える
保護板の20N・80N
指先で押し破る・押し外す構造の保護板は、中央部の直径20mmの円内へ加える力について次を満たします。
| 静荷重 | 保護板の状態 |
|---|---|
| 20N | 押し破られず、押し外されず、たわんで押しボタンへ触れない |
| 80N | 押し破られる、または押し外される |
P型1級だけに必要な機能
| 機能 | P型1級 | P型2級 |
|---|---|---|
| 受信機が信号を受信したことを確認する装置 | ○ | 規定なし |
| 火災信号の伝達に支障なく受信機と相互電話 | ○ | 規定なし |
応答確認灯と相互電話はP型1級の特徴です。P型2級に要求される共通構造と混ぜないようにします。
感知器・発信機規格省令第4条・第32条。スイッチ、保護板、20N・80N、応答確認、相互電話、外箱の色を確認しています。
P型発信機は「透明有機ガラス・20Nで耐える・80Nで作動・赤色」。応答確認と電話はP1。
中継器は信号ごとに送出先が違う
中継器は、火災・ガス漏れ・設備作動等の信号を受信し、信号の種類に応じた相手へ発信します。
| 受信する信号 | 発信できる相手 |
|---|---|
| 火災信号・火災表示信号・火災情報信号・ガス漏れ信号 | 他の中継器・受信機・消火設備等 |
| 設備作動信号 | 他の中継器・受信機 |
設備作動信号の送出先には、消火設備等を含めません。消火設備等が作動した旨を知らせる信号を、さらに消火設備等へ戻すものとして読まないようにします。
中継器の主な構造
- 水滴が入りにくく、ほこり・湿気で機能異常を生じない
- 不燃性または難燃性の外箱
- 配線は十分な電流容量を持ち、的確に接続
- 定格電圧が60Vを超える金属製外箱に接地端子
- 地区音響を鳴動させる中継器は、受信機で操作しない限り鳴動を継続
地区音響の停止操作は受信機側で行います。「中継器に停止装置を設ける」という選択肢は誤りです。
中継器規格省令第2条・第3条。信号別の発信先、環境耐性、外箱、配線、60V超の接地端子、地区音響鳴動の保持を照合しています。
中継器は「火災等・ガス→中継器・受信機・消火設備等」「設備作動→中継器・受信機」。
中継器の蓄積・電源・表示
蓄積式・アナログ式
蓄積時間を調整する装置は、中継器の内部に設けます。蓄積時間は5秒を超え60秒以内で、発信機からの火災信号を検出した場合は蓄積機能を自動解除します。
アナログ式中継器の感度設定装置は、対象感知器と表示温度等を確認でき、2以上の操作によらなければ設定変更できない構造とします。1回の操作で容易に変えられるものではありません。
電源・保護
外部負荷へ電力を供給する回路には、ヒューズ・ブレーカ等の保護装置を設けます。
外部から電力を供給されない方式では、主電源回路の両線と予備電源回路の1線へ保護装置を設け、原則として予備電源を備えます。ただし、ガス漏れ火災警報設備用の中継器は予備電源を省略できる場合があります。
所要時間・表示事項
自動火災報知設備の中継器は、受信開始から発信開始まで5秒以内です。ガス漏れ信号は、接続する受信機の条件により60秒以内とできる例外があります。
主な表示事項は、中継器の文字、型式・型式番号、製造年、製造番号、製造事業者名、取扱方法、接続回線数等、主電源の定格電圧・電流、蓄積式の公称蓄積時間です。
中継器規格省令第3条・第4条・第14条。蓄積、感度設定、保護装置、予備電源、発信所要時間、表示事項を確認しています。
中継器は「60V超で接地・蓄積調整は内部・設定変更は2操作以上・基本5秒以内」。
地区音響装置の構造・音声
地区音響装置は、ベル・ブザー等の音響またはスピーカー等の音声で、建物内の人へ警報します。
共通構造と公称音圧
- ほこり・湿気で機能異常を生じない
- 腐食のおそれがある部分に防食措置
- 主要部の外箱は不燃性または難燃性
- 配線は十分な電流容量を持ち、的確に接続
- 充電部へ外部から容易に触れられない保護
| 警報方式 | 公称音圧 |
|---|---|
| ベル・ブザー等の音響 | 90dB以上 |
| スピーカー等の音声 | 92dB以上 |
受信機内部の主音響85dBと混同しないでください。
音声切替装置
1. 最初の信号 → 感知器作動警報
2. 作動中に次の信号を受信、または一定時間経過 → 火災警報
| 警報 | 音声 | 内容 |
|---|---|---|
| 感知器作動警報 | 女声 | 感知器が作動した旨等 |
| 火災警報 | 男声 | 火災が発生した旨等 |
スピーカーは、300Hz以上8kHz以下の範囲で入力インピーダンスが定格インピーダンスの80%以上です。
消防庁「地区音響装置の基準」第三~第五、受信機規格省令第6条の4。外箱・配線・音圧、音声警報の移行、女声・男声、スピーカーの入力インピーダンスを照合しています。
地区音響=音響90dB・音声92dB。感知器作動は女声、火災は男声。
※よく出る引っかけポイント5つ
引っかけ①:P型2級にも応答確認灯が必要
応答確認装置と相互電話はP型1級の機能です。
引っかけ②:保護板は20Nで押し破れる
20Nでは押し破られず、80Nで押し破られる・押し外される構造です。
引っかけ③:設備作動信号を消火設備等へ送る
設備作動信号の送出先は、他の中継器または受信機です。
引っかけ④:中継器に地区音響停止装置を設ける
受信機で操作しない限り鳴動を継続させます。停止操作の中心は受信機です。
引っかけ⑤:地区音響の感知器作動警報は男声
感知器作動警報は女声、火災警報は男声です。
「押す=20/80」「渡す=信号別送出先」「鳴らす=90/92・女/男」で整理する。
全部で11ポイント
- P型発信機は発信と同時に通話できず、T型はできる
- M型発信機は固有の火災信号をM型受信機へ手動で発信する
- P型発信機の保護板は20Nで耐え、80Nで押し破られる・押し外される
- 保護板は透明の有機ガラス、外箱は赤色
- 応答確認装置と受信機との相互電話はP型1級の機能
- 火災等・ガス漏れ信号は中継器・受信機・消火設備等へ送れる
- 設備作動信号は他の中継器または受信機へ送る
- 中継器の金属製外箱は定格電圧60V超で接地端子が必要
- 蓄積時間調整装置は内部、感度設定変更は2以上の操作
- 地区音響は音響90dB以上・音声92dB以上
- 感知器作動警報は女声、火災警報は男声
それでは以下の「発信機・中継器・地区音響装置」に関する消防設備士試験の過去問にチャレンジして、これまでの内容が頭に入っているかを確認しましょう!
【過去問】発信機・中継器・地区音響装置
自動火災報知設備の地区音響装置の構造・機能について、消防庁告示上、正しいものは次のうちどれか。
1. 主要部の外箱の材料は、不燃性または難燃性とする。
2. 音声により警報を発する音響装置の公称音圧は90dB以上とする。
3. 音響により警報を発する音響装置の公称音圧は92dB以上とする。
4. 感知器作動警報の音声は男性によるものとする。
P型1級発信機の保護板について、中央部の直径20mmの円内へ加える静荷重【ア】【イ】の正しい組合せを選びます。
「【ア】Nでは押し破られず、押し外されず、押しボタンに触れない。【イ】Nでは押し破られ、または押し外される。」
| 選択肢 | ア | イ |
|---|---|---|
| 1 | 20 | 80 |
| 2 | 20 | 100 |
| 3 | 30 | 80 |
| 4 | 30 | 100 |
P型2級発信機の構造・機能について、規格省令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 押しボタンスイッチを押したときに火災信号を伝達する。
2. 押しボタンの前方に保護板を設け、破壊または押し外すことで容易に押せる。
3. 火災信号を伝達したとき、受信機が信号を受信したことを確認できる装置を持つ。
4. 自動的に元へ戻らないスイッチには、復旧操作を忘れない措置を講ずる。
中継器について、規格省令上、正しいものは次のうちどれか。
1. 火災が発生した旨の信号を、他の防災設備だけへ発信する。
2. 各種信号を総合操作盤だけへ発信する。
3. 火災信号等またはガス漏れ信号を受信し、他の中継器・受信機または消火設備等へ発信する。
4. 設備作動信号を受信し、他の中継器・受信機または消火設備等へ発信する。
火災報知設備またはガス漏れ火災警報設備に使用する中継器について、規格省令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 定格電圧が60Vを超える金属製外箱に接地端子を設ける。
2. 地区音響装置を鳴動させる中継器に、地区音響の鳴動を停止させる装置を設ける。
3. 蓄積時間を調整する装置は中継器内部に設ける。
4. 外部から電力を供給されない方式は原則予備電源を設けるが、ガス漏れ火災警報設備用は例外とできる。
音圧は受信機85、地区音響90、音声92を機器別に整理します。次はガス漏れ火災警報設備の規格です。
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
それでは続いて【規格④】ガス漏れ火災警報設備|消防設備士甲4・乙4【過去問】の過去問をみていきましょう。


