このページを見たら消防設備士試験 甲4・乙4の規格に出てくる「P型・R型・G型受信機」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
受信機に共通する構造
受信機は、火災時に確実に作動し、日常の点検・部品交換を行いやすい構造でなければなりません。
| 分類 | 主な規格要求 |
|---|---|
| 作動・保守 | 確実に作動し、取扱い・保守点検・附属部品の取替えが容易 |
| 耐久・環境 | 耐久性があり、水滴が入りにくく、ほこり・湿気で機能異常を生じない |
| 防食・外箱 | 腐食のおそれがある部分に防食措置。不燃性または難燃性の外箱 |
| 電源 | 原則として予備電源を設け、主電源監視装置を前面に設ける |
| 操作 | 復旧スイッチ・音響停止スイッチは専用。定位置でない状態を報知 |
| 蓄積 | 蓄積時間の調整装置を設ける場合は受信機内部に配置 |
予備電源を省略できる代表は、1回線のP型2級受信機とP型3級受信機です。
定位置へ自動復旧しないスイッチが通常位置にない場合は、音響装置または点滅する注意灯で知らせます。また、地区音響停止中に新たな火災信号等を受けた場合、一定時間以内に地区音響を鳴らす状態へ自動的に移行させます。
受信機規格省令第3条。共通構造、予備電源の例外、主電源監視、専用スイッチ、地区音響停止からの自動移行、蓄積時間調整装置の位置を確認しています。
主電源監視=前面、蓄積時間調整=内部。予備電源の省略は1回線P2とP3。
P型1級・2級・3級の試験機能
P型の級別は、回線数だけでなく、受信機自身が持つ試験機能で比較します。
| 規格項目 | P型1級 | P型2級 | P型3級 |
|---|---|---|---|
| 接続回線数 | 制限なし | 5以下 | 1 |
| 火災表示試験装置 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 信号回路の導通試験装置 | 必要※ | 不要 | 不要 |
| 火災表示まで | 5秒以内 | 5秒以内 | 5秒以内 |
| 2回線同時受信時の火災表示 | 必要 | 必要 | 規定なし |
| P型1級発信機への応答・電話連絡 | 必要※ | 規定なし | 規定なし |
※P型1級でも、接続できる回線が1回線なら導通試験装置を省略できます。P型1級発信機との電話連絡等も、1回線の受信機は除かれます。
ここでいう火災表示試験は、受信機の火災表示を確認する機能です。感知器の感度、空気管式感知器の検出部、熱電対回路の合成抵抗まで受信機が自動で試験するわけではありません。
蓄積式P型受信機の蓄積時間は5秒を超え60秒以内です。発信機からの火災信号では蓄積機能を自動解除します。また、二信号式の機能を持つ警戒区域の回線には、蓄積機能を持たせません。
受信機規格省令第8条。P型各級の回線数、試験機能、5秒以内、2回線同時受信、発信機との応答・電話連絡、蓄積・二信号式の条件を照合しています。
P1=火災表示+導通、P2=火災表示・5回線以下、P3=火災表示・1回線。表示は全部5秒以内。
通常R型とアナログ式R型の違い
R型受信機は、P型の級別表とは別に整理します。
アナログ式を除くR型
次の3種類の試験機能を持ちます。
1. 火災表示試験
2. 終端器に至る外部配線の断線検出
3. 受信機から中継器までの外部配線の短絡検出
感知器から火災信号を直接受信する方式では、短絡検出の範囲は受信機から感知器までです。
火災信号または火災表示信号の受信開始から火災表示までは5秒以内で、2回線を同時に受信しても火災表示できなければなりません。
アナログ式R型
通常R型の試験機能に加えて、注意表示試験装置を持ちます。
| 機能 | 通常R型 | アナログ式R型 |
|---|---|---|
| 火災表示試験 | ○ | ○ |
| 注意表示試験 | × | ○ |
| 外部配線の断線検出 | ○ | ○ |
| 外部配線の短絡検出 | ○ | ○ |
| 注意表示まで5秒以内 | ― | ○ |
| 火災表示まで5秒以内 | ○ | ○ |
| 2回線同時受信時の火災表示 | ○ | ○ |
アナログ式の機能を持つ警戒区域の回線は、二信号式の機能を持ちません。
受信機規格省令第9条。通常R型とアナログ式R型の試験機能、注意・火災表示までの時間、2回線同時受信、二信号式との排他条件を確認しています。
R型の共通3点=火災表示試験・断線検出・短絡検出。注意表示試験はアナログ式だけ。
部品の規格数値を一つの表にする
受信機の部品問題は、何の数値かを主語と一緒に覚えます。
| 部品・性能 | 規格値・条件 |
|---|---|
| 音響を発する最低電圧 | 定格電圧の90%。予備電源では、その定格電圧の85% |
| 主音響装置の音圧 | 前方1mで85dB以上。P型3級・GP型3級は70dB以上 |
| 音響装置の連続鳴動 | 定格電圧で8時間、構造・機能に異常なし |
| 音響装置の絶縁抵抗 | 直流500V絶縁抵抗計で5MΩ以上 |
| 表示灯用電球の耐久 | 定格電圧の130%の交流電圧を20時間連続 |
| 表示灯用電球の接続 | 2個以上を並列。放電灯・LEDは例外 |
| 表示灯の視認性 | 周囲300lxで前方3mから点灯を明確に識別 |
| 電圧計の最大目盛り | 使用回路の定格電圧の140%以上200%以下 |
表示灯用の電球を並列にするのは、1個が断線しても残りが点灯できるようにするためです。直列とすると1個の断線で回路全体が消灯するため、規格に合いません。
スイッチは確実かつ容易に作動し、停止点が明確で、接点が腐食しにくく、最大使用電流に耐える容量が必要です。
予備電源
予備電源は密閉型蓄電池とし、主電源の停止時と復旧時のどちらも自動で切り替えます。
P型・R型受信機用は、次の容量が必要です。
監視状態60分 → 2警戒区域を地区音響装置を含めて10分作動
受信機本体の外部へ設ける場合は、不燃性または難燃性の箱へ収め、受信機との配線に耐熱電線を使います。
受信機規格省令第4条。音響装置、表示灯、スイッチ、指示電気計器、予備電源の構造・機能を全項目照合しています。
数字は主語付きで暗記する。「主音響85」「表示灯130・20・並列・300・3」「予備60→2区域10」。
火災表示・注意表示・ガス漏れ表示
受信機が信号を受けた後、何を表示し、どの音響装置を鳴らすかを比較します。
| 受信した状態 | 灯 | 受信機内の音響 | 地区表示 | 地区音響 |
|---|---|---|---|---|
| 通常の火災 | 赤色の火災灯 | 主音響装置 | 火災区域を表示 | 鳴動 |
| アナログ式の注意段階 | 注意灯 | 注意音響装置 | 異常区域を表示 | 鳴動しない |
| アナログ式の火災段階 | 赤色の火災灯 | 主音響装置 | 火災区域を表示 | 鳴動 |
| ガス漏れ | 黄色のガス漏れ灯 | 主音響装置 | ガス漏れ区域を表示 | 規格表の4項目には含まれない |
二信号式では、同じ警戒区域の感知器から最初の火災信号を受けた段階で、主音響または副音響と地区表示を作動させます。異なる2つ目の火災信号を受けると赤色の火災灯・主音響・地区表示を継続し、地区音響装置を鳴らします。
火災表示は、原則として手動復旧まで保持します。ただし、P型3級・GP型3級は保持を省略できます。GP・GR型は、火災区域とガス漏れ区域を明確に識別できる表示が必要です。

受信機規格省令第6条・第6条の2・第6条の4。通常・二信号式・アナログ式・G/GP/GR型の表示、火災表示保持、表示等の特例、音声による警報の移行を確認しています。
注意表示=注意灯+注意音響+地区表示。地区音響は火災段階で鳴動する。
表示の特例と音声警報の2段階
1回線受信機などの特例
小規模な受信機では、一定の装置を省略できる場合があります。
| 省略できる装置 | 主な対象 |
|---|---|
| 火災灯 | P型受信機。ただし2回線以上のP型1級を除く |
| 火災の地区表示装置 | 1回線のP型・GP型 |
| ガス漏れの地区表示装置 | 1回線のG型とG機能が1回線のGP・GR型 |
| 地区音響装置への接続 | 1回線のP型2級・P型3級・M型・対象となるGP型2級・GP型3級 |
P型1級は1回線でも地区音響装置への接続を省略できません。 ここが最も狙われる例外です。
音声による地区音響
地区音響がスピーカー等による音声の場合、原則として次の2段階で移行します。
1. 感知器の火災信号等を受信 → 感知器作動警報
2. 新たな火災信号等を受信、または一定時間経過 → 火災警報
発信機は人が火災を確認して押すため、発信機から火災信号を受けた場合は、最初から火災警報を発します。火災情報信号が火災表示の程度へ達した場合は、感知器作動警報または火災警報を発します。
P1の地区音響接続は省略不可。音声は感知器作動警報→火災警報、発信機は直ちに火災警報。
規格問題の引っかけを先に潰す
引っかけ①:P型2級に火災表示試験装置はない
誤りです。P型1級・2級・3級のすべてに必要です。
引っかけ②:通常R型に注意表示試験装置がある
誤りです。注意表示試験装置はアナログ式R型に必要です。
引っかけ③:表示灯用電球は2個以上を直列接続する
誤りです。2個以上を並列接続します。放電灯またはLEDは例外です。
引っかけ④:P型2級の主音響は90dB以上
誤りです。受信機の主音響は85dB以上です。90dBはベル等の地区音響装置と混同させる数字です。
引っかけ⑤:アナログ式の注意表示で地区音響を鳴らす
誤りです。注意段階では注意灯・注意音響装置・地区表示装置を作動させます。
全部で11ポイント
- 主電源監視装置は受信機前面、蓄積時間調整装置は受信機内部
- P型1級・2級・3級のすべてに火災表示試験装置が必要
- P型1級は導通試験装置が必要。ただし1回線では省略可
- 通常R型は火災表示試験・断線検出・短絡検出を行う
- 注意表示試験装置はアナログ式R型に必要
- 主音響は1mで85dB以上。P型3級・GP型3級は70dB以上
- 表示灯用電球は130%で20時間、2個以上並列、300lxで3mから識別
- 電圧計の最大目盛りは定格電圧の140%以上200%以下
- 予備電源は監視60分後、2警戒区域を地区音響込みで10分作動できる容量
- 注意表示では地区音響装置を鳴らさない
- P型1級は1回線でも地区音響装置への接続を省略できない
それでは以下の「P型・R型・G型受信機」に関する消防設備士試験の過去問にチャレンジして、これまでの内容が頭に入っているかを確認しましょう!
【過去問】P型・R型・G型受信機
火災報知設備の受信機に用いる表示灯、スイッチおよび指示電気計器について、規格省令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 表示灯の電球は、2以上直列に接続する。
2. 表示灯の電球は、回路の定格電圧の130%の交流電圧を20時間連続して加えても、断線、著しい光束変化、黒化または著しい電流低下を生じない。
3. スイッチの接点は腐食のおそれがなく、最大使用電流に耐える容量を持つ。
4. 電圧計の最大目盛りは、使用回路の定格電圧の140%以上200%以下である。
P型2級受信機に用いる主音響装置の定格電圧における音圧として、規格省令に定められているものはどれか。ただし、無響室で音響装置の中心から前方1mの位置で測定する。
1. 80dB以上
2. 85dB以上
3. 90dB以上
4. 95dB以上
アナログ式受信機が、注意表示をする程度に達した火災情報信号を受信したとき、表示または作動させる項目として規格省令に定められていないものはどれか。
1. 注意灯の点灯
2. 注意音響装置の鳴動
3. 地区表示装置の点灯
4. 地区音響装置の鳴動
R型受信機(アナログ式を除く)の機能について、規格省令上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 火災表示試験装置を有する。
2. 終端器に至る外部配線の断線を検出できる装置を有する。
3. 受信機から中継器(火災信号を直接受信するものでは感知器)までの外部配線の短絡を検出できる装置を有する。
4. 注意表示の作動を確認する注意表示試験装置を有する。
P型1級受信機とP型2級受信機について、規格省令で定められた機能を比較したものとして、正しいものは次のうちどれか。
| 選択肢 | 比較項目 | P型1級 | P型2級 |
|---|---|---|---|
| 1 | 回線数 | 制限なし | 10回線以下 |
| 2 | P型1級発信機から受信した旨を応答する回路 | 有 | 無 |
| 3 | 火災表示試験装置 | 有 | 無 |
| 4 | 導通試験装置 | 有 | 有 |
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
それでは続いて【規格②】感知器の構造・機能・表示|消防設備士甲4・乙4【過去問】の過去問をみていきましょう。


