【過去問】火災通報装置・蓄電池設備|消防設備士甲4・乙4【規格⑤】

【過去問】消防設備士甲4・乙4の規格⑤|火災通報装置・蓄電池設備
強欲な青木
火災通報装置と蓄電池設備は、どの時間や機能が問われますか?
通報の起動から音声・通話・予備電源までを追い、蓄電池設備の規格と分けます。
消防設備士

学習範囲:規格|火災通報装置・蓄電池設備



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併せて、ご参照ください。

この講義で扱うのは、火災通報装置と蓄電池設備に要求される作動・音声・予備電源などの規格です。設置義務や届出などの法令関係は「法令⑤」、電源の施工・判定は「工事・整備③」で扱います。

 

火災通報装置の起動と119番送出

火災通報装置は、手動起動装置の操作または自動火災報知設備との連動によって電話回線で消防機関を呼び出し、蓄積音声情報で通報し、通話できる装置です。

 

起動・回線・選択信号

  • 手動起動装置を操作すると作動し、消防機関への通報を自動的に開始
  • 手動起動装置には誤操作防止措置
  • 手動操作または自火報連動で作動したことを可視的または可聴的に表示
  • 発信時に電話回線が使用中なら、強制的に発信可能な状態にできる
  • 選択信号119番は、10パルス毎秒・20パルス毎秒のダイヤルパルス、または押しボタンダイヤル信号で送出

「使用中なら後で手動再発信する」ではありません。火災通報を優先できる構造が必要です。

火災通報装置の本体と専用電話機

強欲な青木
電話回線が使用中なら、通話が終わるまで待つんですか?

待ちません。強制的に発信可能な状態にできる構造です。10・20パルス毎秒を、100・200と読み違えないでください。
消防設備士

起動したら自動通報。使用中回線は強制的に発信可能、119番は10・20パルス毎秒または押しボタン信号。

 

 

蓄積音声情報と通話機能

蓄積音声情報は、選択信号119番の送出後に自動送出します。原則として常に冒頭から始めます。

項目 規格
構成 通報信号音+音声情報
1区切りの長さ 30秒以内
音声 電子回路で合成した女声
話し方 明瞭で、語尾を明確に強調
記憶 ROM等

 

手動起動と連動起動の内容

起動方法 音声情報の中心
手動起動 火災である旨+所在地・建物名・電話番号等
自火報との連動 自動火災報知設備が作動した旨+所在地・建物名・電話番号等

通報先の消防機関が通話中なら、自動的に再呼出しします。蓄積音声を1区切り送出後、原則10秒間電話回線を開放し、消防機関からの呼返しに応答して通話できる構造です。

特定火災通報装置では、蓄積音声送出後にハンズフリー通話へ切り替える規定があります。

火災通報装置の通報順序

強欲な青木
地区音響の火災警報が男声だったので、分けて覚えます。

火災通報装置の蓄積音声は女声です。通報信号音と音声情報で構成し、1区切り30秒以内です。
消防設備士

火災通報の音声は「119番後・通報信号音+女声・30秒以内・ROM」。

 

 

火災通報装置の電源・予備電源

火災通報装置は、常用電源監視装置を前面の見やすい場所に設け、電源回路に適切な過電流保護回路を設けます。

 

予備電源の3規格

項目 規格
容量 待機状態60分後、10分以上火災通報できる
切替え 停電時も復旧時も自動切替え
蓄電池 密閉型蓄電池

2025年度甲種問45にある「本体外部の箱・耐熱配線」は、火災通報装置基準第三第12号が列挙する予備電源の3規格には含まれません。「外部設置は絶対に存在しない」と広げず、この告示の予備電源規定にないと判定します。

 

電源電圧・接地・IP電話回線

  • 常用電源:定格電圧の90%以上110%以下で異常なし
  • 予備電源:端子電圧が定格電圧の85%以上110%以下で異常なし
  • 定格電圧60Vを超える金属製外箱:接地端子
  • 電話回線を捕捉せず、選択信号・蓄積音声をモニター確認できる機能

現行基準では、IP電話回線を使う場合、予備電源を設けた回線終端装置等を介し、その装置にも必要な電源・予備電源規定を準用します。

火災通報装置の機器構成

強欲な青木
IP電話なら、回線終端装置側の予備電源も必要なんですね。

予備電源は60分待機後、10分以上通報です。停電時だけでなく、復旧時も自動で戻ります。
消防設備士

火災通報の予備電源=「60分→10分・往復自動切替え・密閉型」。

 

 

蓄電池設備の起動・充電・監視

消防用設備等の非常電源として使う蓄電池設備は、停電時に必要な電力を確実に供給できる構造とします。

 

電圧確立・投入

蓄電池設備 停電後の電圧確立・投入
直交変換装置あり 40秒以内
その他 停電した直後

ここでの正式な用語は直交変換装置です。「直流変換」「直交交換」としないでください。

 

充電・保護・監視

  • 自動充電
  • 充電電源電圧が定格の±10%で変動しても正常充電
  • 過充電防止機能
  • 必要なものは均等充電装置
  • 過電流遮断器・配線用遮断器または開閉器
  • 出力電圧または出力電流を監視する電圧計・電流計
  • 0℃から40℃までで機能異常なし

告示は過充電防止機能を定めますが、選択肢に出る「過放電防止装置」は列挙された規格ではありません。

強欲な青木
過充電防止はあり、過放電防止は告示の列挙にないんですね。

直交変換装置ありは40秒以内、その他は停電直後です。充電は自動、電源変動は±10%、温度は0~40℃です。
消防設備士

蓄電池設備は「直交40秒・その他直後・±10%・過充電・0~40℃」。

 

 

鉛蓄電池・液面・減液警報

鉛蓄電池を使う場合は、自動車用以外とし、単電池当たりの公称電圧は2Vです。

 

液面と霧への対策

  • 原則として液面を容易に確認できる構造
  • 酸霧・アルカリ霧のおそれがある場合は、放出防止装置
  • シール形・制御弁式は液面確認構造を省略できる
  • 補液が必要なものは減液警報装置
  • 充電中である旨の表示装置
  • 充電装置に、蓄電池の充電状態を点検できる装置

「自動減液補充装置」ではなく、減液警報装置です。液が減ったことを知らせ、人が必要な保守を行うための警報と整理します。

強欲な青木
シール形・制御弁式は液面確認を省略できる例外ですね。

鉛蓄電池は自動車用以外、単電池は2Vです。液が減るものは、自動補充ではなく減液警報です。
消防設備士

鉛蓄電池=自動車用以外・2V。液対策=液面確認・霧防止・減液警報。

 

 

※よく出る引っかけポイント5つ

 

引っかけ①:回線使用中は手動で再発信

強制的に発信可能な状態にできる構造です。

 

引っかけ②:蓄積音声は男声

電子回路で合成した女声です。地区音響装置の火災警報の男声と混同しないでください。

 

引っかけ③:火災通報装置の予備電源は60分だけ

60分待機した後、10分以上火災通報できる容量が必要です。

 

引っかけ④:蓄電池設備に過放電防止装置

過充電防止機能は規定されていますが、過放電防止装置は列挙されていません。

 

引っかけ⑤:自動減液補充装置

必要なのは減液警報装置です。

強欲な青木
装置名を一文字ずつ確認する問題ですね。

火災通報は「強制発信・女声・60→10」です。蓄電池は「過充電あり・過放電なし・自動補充ではなく警報」です。
消防設備士

似た用語は、告示にある正しい装置名へ直してから判定する。

 

 

全部で11ポイント


  1. 火災通報装置は手動起動または自火報連動で消防機関へ自動通報する
  2. 使用中の電話回線を強制的に発信可能な状態にできる
  3. 119番は10・20パルス毎秒または押しボタンダイヤル信号
  4. 蓄積音声は通報信号音+女声、1区切り30秒以内、ROM等に記憶
  5. 火災通報装置の予備電源は60分待機後、10分以上通報
  6. 予備電源は往復自動切替え・密閉型蓄電池
  7. IP電話回線の回線終端装置等にも予備電源規定が準用される
  8. 蓄電池設備は直交変換装置あり40秒以内、その他は停電直後
  9. 自動充電・±10%・過充電防止・0~40℃
  10. 鉛蓄電池は自動車用以外、単電池2V
  11. 自動減液補充ではなく減液警報

ここからは、直前までに整理した「火災通報装置・蓄電池設備」の判断手順を、実際の過去問で確認します。

 

強欲な青木
問題文では、どの条件から確認すればええんですか?
本文で整理した「火災通報装置・蓄電池設備」の判断手順を使い、条件と選択肢を一つずつ照合しましょう。
消防設備士

【過去問】火災通報装置・蓄電池設備

火災通報装置の蓄積音声情報について、消防庁告示上、誤っているものは次のうちどれか。

1. 蓄積音声情報は、選択信号(119番)送出後、自動的に送出されること。

2. 蓄積音声情報の音声は電子回路により合成した男声とし、発声が明瞭で語尾を明確にした口調であること。

3. 蓄積音声情報は、ROM等に記憶させること。

4. 蓄積音声情報は、通報信号音と音声情報により構成されるものであること。


 

火災通報装置の構造・性能等について、消防庁告示上、誤っているものは次のうちどれか。

1. 手動起動装置は、手動で操作することにより作動し、消防機関への通報を自動的に開始すること。

2. 手動起動装置が操作されたことまたは自動火災報知設備の感知器の作動と連動して作動したことを可視的または可聴的に表示すること。

3. 発信の際、火災通報装置が接続されている電話回線が使用中であった場合には、手動で再発信できるものであること。

4. 選択信号(119番)は、10パルス毎秒もしくは20パルス毎秒のダイヤルパルスまたは押しボタンダイヤル信号のいずれかで送出できること。


 

火災通報装置の予備電源に関する次の記述のうち、消防庁告示に定められていないものはどれか。

1. 常用電源が停電した場合、待機状態を60分間継続した後において、10分間以上火災通報を行うことができる容量を有しなければならない。

2. 常用電源が停電したときは、自動的に常用電源から予備電源に切り替えられ、常用電源が復旧したときは、自動的に予備電源から常用電源に切り替えられるものでなければならない。

3. 予備電源は、密閉型蓄電池としなければならない。

4. 本体の外部に設けるものは、不燃性または難燃性の箱に収容し、本体との間の配線は、耐熱配線を用いなければならない。


 

非常電源としての蓄電池設備の構造について消防庁告示で定められていないものは次のうちどれか。

1. 充電中である旨を表示する装置を設けること。

2. 過電流遮断器を設けること。

3. 過充電防止装置を設けること。

4. 過放電防止装置を設けること。


 

非常電源として使用する蓄電池設備の構造および性能について消防庁告示上、誤っているものは次のうちどれか。

1. 蓄電池は、原則として液面が容易に確認できる構造とすること。

2. 酸またはアルカリの霧がでるおそれのあるものについては、それらの放出を防止するための装置が設けられていること。

3. 自動減液補充装置が設けられていること。ただし、補液の必要のないものにあっては、この限りではない。

4. 充電装置には、蓄電池の充電状態を点検できる装置を設けること。



強欲な青木
火災通報の予備電源と非常電源の蓄電池設備を分けられました。

5問は、女声・強制発信・60→10・過充電・減液警報を、それぞれ該当する装置へ対応させて判断します。
音声は通報装置の女声と地区音響の女声・男声を別表で復習しましょう。これで設備等の規格5講義が完了です。
消防設備士

 

 

まとめ

火災通報装置は起動から通話・予備電源までを追い、蓄電池設備の規格とは分けます。

強欲な青木
迷わずに回答できましたか?
もし、まだ自信がないのであれば繰り返し「過去問テスト」等を使って類題を解くことをオススメします!
消防設備士

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