水量・体積などの機械基礎は、先に機械に関する基礎知識の無料講義で確認できます。この講義では水源方式の一般説明を繰り返さず、製図問題の条件から必要水量・有効水位・有効水量を順に求める演習に絞ります。水源の概念と構造は構造・機能②で扱います。
水槽の製図は、満水量ではなく「消防設備が確実に吸い上げられる範囲」を求めます。必要量を足し、有効水位を決め、底面積を掛け、最後に十分か不足かを判定します。
必要量 → 有効水位 → 有効水量 → 判定の順を崩さない。
これから覚える6つ
- 必要水源水量を先に求める
- 有効水位の下端
- 兼用水槽:有効高さ2m
- 地下水槽:有効高さ1m
- 兼用水槽を読む注意点
- 解答手順
現在地:実技(製図・甲種のみ)2(2/6)
問題の掲載方針
この記事の確認問題は、過去問ベースの類題です。原題の論点・条件・正答を維持しつつ、文章・表・図を学習用に再構成しており、原題の問題文・図版そのものではありません。
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)ショップの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
🧮必要水源水量を先に求める
代表問は、屋内消火栓設備とスプリンクラー設備が同じ水槽を兼用する条件です。
必要水量 = 屋内消火栓 5.2m3 + スプリンクラー 16m3 = 21.2m3
兼用水槽では、各設備の必要量を問題条件に従って合算します。図の寸法を先に掛けると何と比較するのかを見失います。
📏有効水位の下端
地下水槽では、吸水口のすぐ上までを有効量にしません。代表的な消防本部基準では、フート弁の弁シート面から上方1.65Dの位置を有効水量の下限とします。Dは吸水管内径です。
ただし、1.65Dは全国一律の政省令条文値として説明しません。製図で用いられる代表的な審査・運用基準であり、実施設計では所轄消防本部の基準を確認します。
🟦 兼用水槽:有効高さ2m
底面は4m×5m、有効高さは2mです。
有効水量 = 4m × 5m × 2m = 40m3
40m3 ≧ 21.2m3なので、水源水量は十分です。算出水位はBです。
| 判定項目 | 数値 |
|---|---|
| 必要水量 | 21.2m3 |
| 有効水量 | 40m3 |
| 余裕 | 18.8m3 |
| 結論 | 十分 |
🟥地下水槽:有効高さ1m
底面は同じ4m×5mでも、有効高さが1mです。
有効水量 = 4m × 5m × 1m = 20m3
20m3 < 21.2m3なので、水源水量は不足します。算出水位はBです。
| 判定項目 | 数値 |
|---|---|
| 必要水量 | 21.2m3 |
| 有効水量 | 20m3 |
| 不足 | 1.2m3 |
| 結論 | 不足 |
🚰 兼用水槽を読む注意点
- 給水設備の吸水可能下限と消防設備の有効水位下端を分ける
- 複数の消防設備が兼用する場合は、必要量の合算条件を読む
- フート弁の最下端ではなく、弁シート面を基準にする
Dは図面上の外径と決めつけず、基準が指定する吸水管内径として扱う- 水槽全高ではなく、有効上限と有効下限の差を高さに使う
✍解答手順
- 設備ごとの必要量を式で示す
- 必要量を合算する
- フート弁と1.65Dから算出水位を決める
- 底面積×有効高さで有効水量を出す
- 単位をm3にそろえて大小比較する
- 「十分」または「不足」を数値付きで書く
✍過去問ベースの類題で確認しよう
※以下は、原題の論点・条件・正答を維持しつつ、表・図・文章を学習用に再構成した類題です。原題の問題文・図版そのものではありません。
屋内消火栓5.2m³とスプリンクラー16m³の水源を兼用します。水槽底面4m×5m、有効高さ2m、算出水位Bのとき、必要水量、有効水量、十分・不足の判定を式付きで答えてください。
必要水量は問1と同じ21.2m³です。水槽底面4m×5m、有効高さ1m、算出水位Bのとき、有効水量と不足量を答えてください。
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。

上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
➡次に進みましょう
実技(製図・甲種のみ)の2/6講義が終了です。次は「屋内消火栓の水量・吐出量・全揚程」を学習します。 下のタイムラインで点灯している講義から、そのまま次の学習へ進めます。


