学習範囲:実技(製図)|アンカー・緩降機の強度計算
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)ショップの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
①:アンカー・緩降機の強度計算の判断軸
アンカー・緩降機の強度計算では、式を当てはめる前に、何にどの力が掛かるかを図にします。使用者の荷重、器具自体の荷重、取付部へ伝わる力を混ぜず、求める値の単位を確認します。緩降機のロープ、取付具、アンカーは同じ荷重経路にありますが、各部の規定値を一つの数字で置き換えてはいけません。
②:部品・条件を比較する
安全率を使う問題は、実際に受ける力に対し、必要な強さをどの程度見込むかを問います。「許容荷重」と「破断に関する強さ」など、比較する量の意味をそろえてから計算します。割る向きが逆になると、現実に必要な強さより小さい答えになり、不自然さで気付けます。
③:設問を解く手順
アンカーについては、アンカー単体の強度だけでなく、固定先の躯体や施工状態も前提になります。図面上の本数、配置、荷重の向きを見落とすと、正しい式でも対象を間違えます。数値を入れる前に、どの部材へ配分される荷重かを書き出しましょう。
式と記号:曲げモーメントはM=FLで、Mは曲げモーメント[kN・mm]、Fは荷重[kN]、Lは腕長[mm]です。最大曲げ応力度はσ=M/Zで、Zは断面係数[mm³]です。MをkN・mm、Zをmm³で計算するとσはkN/mm²となり、N/mm²へ直すときは1,000倍します。締付トルクはT=0.24DNで、Tは締付トルク[kN・cm]、Dはアンカーの呼び径[cm]、Nはアンカー1本当たりの荷重[kN]です。
施工寸法と操作面積:埋込深さをdとすると、へりあきは2d以上、アンカーの相互間隔は3.5d以上として計算します。緩降機の操作面積は、器具の水平投影面積を除いて0.5㎡以上とし、各辺をそれぞれ0.6m以上確保します。これは消防庁告示第二号の操作面積の基準を緩降機に準用するものです。
●:引っかけを避ける確認
手順は、①荷重の発生源、②伝達経路、③求める部材、④使用する基準値、⑤単位と安全率、です。途中式に部材名を添え、選択肢の大きさが安全側かを最後に確かめると、計算と規格の両方を使って正答できます。
この講義では、強度計算を、荷重経路・単位・安全率の順に整理することを目標にします。
ここで扱う条件は、単独の語句として覚えるのではなく、器具又は図面のどこに関係するかを結び付けて確認します。選択肢を読んで違和感があれば、対象・位置・働きの三点へ戻り、根拠を一つずつ照合してください。
過去問で確認
【確認問題1/11】アンカーに働く力
設計荷重と寸法又は許容値を用い、力・曲げ応力度・適否を順に判定してください。単位をそろえて示しましょう。
条件
・4kN×825mm
・÷300mm=11kN
【確認問題2/11】アンカーに働く力
設計荷重と寸法又は許容値を用い、力・曲げ応力度・適否を順に判定してください。単位をそろえて示しましょう。
条件
・4kN×750mm
・÷250mm=12kN
【確認問題3/11】アンカーに働く力
設計荷重と寸法又は許容値を用い、力・曲げ応力度・適否を順に判定してください。単位をそろえて示しましょう。
条件
・4kN×720mm
・÷240mm=12kN
【確認問題4/11】最大曲げ応力度
設計荷重と寸法又は許容値を用い、力・曲げ応力度・適否を順に判定してください。単位をそろえて示しましょう。
条件
・M=4kN×800mm
・M=3,200kN・mm
【確認問題5/11】最大曲げ応力度
設計荷重と寸法又は許容値を用い、力・曲げ応力度・適否を順に判定してください。単位をそろえて示しましょう。
条件
・M=4kN×800mm
・M=3,200kN・mm
【確認問題6/11】最大曲げ応力度
設計荷重と寸法又は許容値を用い、力・曲げ応力度・適否を順に判定してください。単位をそろえて示しましょう。
条件
・M=4kN×800mm
・M=3,200kN・mm
【確認問題7/11】最大曲げ応力度
設計荷重と寸法又は許容値を用い、力・曲げ応力度・適否を順に判定してください。単位をそろえて示しましょう。
条件
・M=4kN×800mm
・M=3,200kN・mm
【確認問題8/11】最大曲げ応力度
設計荷重と寸法又は許容値を用い、力・曲げ応力度・適否を順に判定してください。単位をそろえて示しましょう。
条件
・全体力 12.8kN
・1本当たり6.4kN
【確認問題9/11】最大曲げ応力度
緩降機(1人用)について、①A点にかかる力、②最大曲げモーメント、③最大曲げ応力度、④操作面積の条件、⑤最小の避難空地を求めてください。
条件
・A点:取付部、B点:荷重点
・AB間の腕長:800mm
・器具の荷重:0.1kN
・人体の荷重:1.0kN
・取付具の自重は無視する
・断面係数Z=1,600mm³
【確認問題10/11】締付トルク
4本の金属拡張アンカーで固定した緩降機のベースについて、①締付トルク、②埋込深さ50mmのときのへりあきと相互間隔、③緩み止めを2つ答えてください。
条件
・アンカー:M12(D=1.2cm)
・アンカー1本当たりの荷重N=10kN
・埋込深さd=50mm
【確認問題11/11】金属拡張アンカー工法
設計荷重と寸法又は許容値を用い、力・曲げ応力度・適否を順に判定してください。単位をそろえて示しましょう。
条件
・間隔≧埋込深さ×3.5
・18kN÷4.7kN=3.83
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。

上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
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