おすすめの勉強方法って何かない?
特に消防設備士は過去問が公開されてない分、情報を集められたらそのまんま出るから全部ここで教えるわな!
本記事の信頼性
この記事をみれば消防設備士試験に出てくる電気に関する基礎的知識の "コンデンサと過渡現象" がサービス問題になるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
👆併せて、ご参照ください。
コンデンサの基本
コンデンサとは、2枚の導体(極板)を向かい合わせて、電気をためておく装置のことです。極板の間は絶縁されているので、直流電流はコンデンサを通り抜けられません。そのかわり、極板の片方に+の電気、もう片方に−の電気がたまります。この「たまった電気の量」を電気量(電荷)Q〔C(クーロン)〕といいます。
電池をつないだ瞬間はどんどん電気がたまっていきますが、たまりきってしまうと、それ以上は入りません。満タンになった水そうと同じイメージです。この「たまる」「たまりきる」という動きが、あとで出てくる過渡現象の話につながっていきます。
試験で問われるのは、大きく分けて①合成静電容量の計算、②蓄えられる電気量 Q とエネルギー W、③スイッチを入れた瞬間と十分に時間が経過した後のふるまい(過渡現象)の3パターンだけです。覚える公式も Q=CV、W=½CV²、τ=CR の3本しかありません。範囲が狭いぶん、確実に得点源にできる分野です。
押さえるのはこれだけ
①コンデンサは電気をためる部品。ためられる能力の大きさを静電容量 C〔F(ファラド)〕という。
②1F とは、1V の電位差を与えたときに 1C の電荷をためられる静電容量のこと。ただし 1F は実用上とても大きいので、試験では μF(マイクロファラド、1μF=1×10⁻⁶F)で出題される。
③コンデンサに直流電流は流れ続けない。充電が終われば電流はゼロになる。
静電容量の公式 Q=CV
コンデンサにたまる電気量 Q〔C〕は、極板間にかかる電圧 V〔V〕に比例します。その比例定数が静電容量 C〔F〕です。
この式は丸暗記でOK
Q=CV 〔Q:電気量(C)/C:静電容量(F)/V:極板間の電圧(V)〕
変形すると C=Q/V。オームの法則 I=V/R とそっくりの形なので、セットで覚えると忘れません。
計算例|0.1μF に 2V を加えたときの電気量
①単位をそろえる
0.1μF=0.1×10⁻⁶F です。ただし、答えも μC で答えるなら、μ どうしが打ち消し合うので、そのまま μF と V を掛けて μC で出せます。
②Q=CV に代入する
Q=0.1μF×2V=0.2μC
③検算する
逆算して C=Q/V=0.2μC÷2V=0.1μF。最初の静電容量に戻ったので正解です。
使うときの注意点
Q=CV の V は「電源電圧」ではなく「そのコンデンサの両端にかかっている電圧」です。抵抗と組み合わさった回路では、まず分圧して「コンデンサに何 V かかっているか」を出してから Q=CV に入れます。ここを電源電圧のまま代入して不正解になる人がとても多いです。
また、μF と F を混ぜたまま計算しないこと。エネルギーの計算のように 2乗が入る式では、μ のまま計算すると桁がずれます。2乗が出てくる式は必ず F に直してからが鉄則です。
合成静電容量は抵抗と直列・並列が逆
この記事でいちばん大事なところです。コンデンサの合成静電容量は、抵抗の合成抵抗と直列・並列の計算方法が完全に逆になります。この一点さえ間違えなければ、合成静電容量の問題は確実に得点できます。
整理すると、次のような対応になります。抵抗の直列が足し算だったのに対してコンデンサは並列が足し算、抵抗の並列が和分の積だったのに対してコンデンサは直列が和分の積。つまり「コンデンサの直列は、抵抗の並列とまったく同じ計算」と覚えてしまえば手が動きます。
合成静電容量の3つの特徴
①並列は足し算
C=C₁+C₂+C₃
並列につなぐと極板の面積が増えたのと同じことになるので、ためられる量が増えます。並列の合成静電容量は、いちばん大きいコンデンサよりも必ず大きくなる——これが検算に使えます。
②直列は逆数の和(=和分の積)
1/C=1/C₁+1/C₂+1/C₃
コンデンサが2個だけなら、抵抗の並列と同じ和分の積で一発です。
C=(C₁×C₂)/(C₁+C₂)
直列の合成静電容量は、いちばん小さいコンデンサよりも必ず小さくなります。
③同じ容量を n 個直列なら C/n
同じ静電容量 C のコンデンサを n 個直列につないだときの合成静電容量は C/n。3μF を3個直列なら 3μF÷3=1μF です。電卓のいらないパターンなので、見た瞬間に処理できるようにしておきましょう。
計算例|直列と並列が混ざった回路
A−B間に、6.0μF と 12.0μF を直列にした枝と、9.0μF と 18.0μF を直列にした枝が並列につながれています。A−B間の合成静電容量を求めます。
①上の枝(6.0μF と 12.0μF の直列)を和分の積でまとめる
C上=(6×12)/(6+12)=72/18=4.0μF
直列なので、小さいほうの 6.0μF よりさらに小さくなっています。ここまでOKです。
②下の枝(9.0μF と 18.0μF の直列)も同じようにまとめる
C下=(9×18)/(9+18)=162/27=6.0μF
こちらも小さいほうの 9.0μF より小さくなっています。
③2つの枝は並列なので足し算する
C=C上+C下=4.0μF+6.0μF=10.0μF
④検算する
並列の合成は「いちばん大きい枝より大きい」はず。枝は 4.0μF と 6.0μF なので、答えの 10.0μF は 6.0μF より大きく、条件を満たしています。もしここで足し算と和分の積を取り違えていたら 2.4μF になり、「並列なのに枝より小さい」というありえない答えになるので、すぐ気づけます。
コンデンサに蓄えられるエネルギー W=½CV²
充電されたコンデンサは、電気エネルギーをためた状態になっています。電源を外して端子どうしを導体でつなぐと、たまっていた電荷が放出されて仕事をします。このときのエネルギー W〔J〕は次の式で表されます。
エネルギーはこの1本
W=½CV²=½QV 〔W:エネルギー(J)/C:静電容量(F)/V:電圧(V)/Q:電気量(C)〕
横軸に電圧 V、縦軸に電荷 Q をとると Q=CV は原点を通る直線になり、その下側の三角形の面積がエネルギーになります。三角形の面積=底辺×高さ÷2 なので、½ が付くわけです。
計算例|4μF のコンデンサに 200V を加えたとき
①μF を F に直す
4μF=4×10⁻⁶F。2乗の入る式なので、ここは必ず F に直します。
②W=½CV² に代入する
W=½×4×10⁻⁶×200²=½×4×10⁻⁶×4×10⁴
=0.5×4×4×10⁻²=8×10⁻²=0.08J(=80mJ)
③検算する
もう1つの形 W=½QV でも確かめます。Q=CV=4×10⁻⁶×200=8×10⁻⁴C なので、W=½×8×10⁻⁴×200=0.08J。2通りの式で同じ値になったので正解です。
使うときの注意点
選択肢に「W=CV」「W=CV²」「W=½CV」が必ず並びます。½ が付くのはエネルギー W、付かないのは電気量 Qと切り分けて覚えてください。
単位も引っかけポイントです。J(ジュール)が答えなら W=½CV²、C(クーロン)が答えなら Q=CV。問われている単位を見れば、使う式は自動的に決まります。
平行板コンデンサ C=εA/d と電界の強さ
静電容量の大きさが何で決まるのかを見ておきます。2枚の平らな極板を向かい合わせた平行板コンデンサでは、静電容量は次の式で決まります。
大きさを決める3要素
C=εA/d 〔ε:極板間の誘電率/A:極板の面積(m²)/d:極板間の距離(m)〕
①極板の面積 A が大きいほど C は大きい(分子にある)
②極板間の距離 d が小さいほど C は大きい(分母にある)
③極板の間に入れる絶縁物の誘電率 ε が大きいほど C は大きい
また、距離 l〔m〕だけ離れた平行な2枚の金属板に電圧 V〔V〕を加えると、板の間の電界の強さはどこでも同じになります。これを平等電界といい、その大きさ E〔V/m〕は次の式で表されます。
E=V/l
計算例|2mm 離れた平行板に 100V を加えたときの電界の強さ
①単位を m に直す
2mm=2×10⁻³m。距離の単位は必ず m にそろえます。
②E=V/l に代入する
E=100V÷(2×10⁻³m)=5×10⁴V/m(=50kV/m)
③検算する
逆算すると V=E×l=5×10⁴×2×10⁻³=100V。元の電圧に戻ったので正解です。なお、電界の強さの単位が V/m であることからも「電圧÷距離」だと確認できます。
RC回路の過渡現象と時定数 τ=CR
抵抗 R とコンデンサ C を直列につないだ回路(RC回路)でスイッチを入れると、電流や電圧はいきなり最終値にはならず、時間をかけて変化していきます。この変化している状態を過渡状態、変化が終わって落ち着いた状態を定常状態、過渡状態のあいだに起きる現象を過渡現象といいます。
step
1スイッチを入れた瞬間 → コンデンサは「ただの導線」
電荷ゼロのコンデンサは端子電圧も 0V です。電圧 0V の部品は導線(短絡)と同じ扱いになります。したがってこの瞬間は充電電流が最大で、i=E/R となります。
step
2充電が進む → 電流はだんだん減る
電荷がたまるにつれてコンデンサの端子電圧が上がり、電源電圧との差(=抵抗にかかる電圧)が小さくなるので、電流はしだいに減っていきます。
step
3十分に時間が経過 → コンデンサは「断線」
端子電圧が電源電圧 E と等しくなると、それ以上は充電できず電流はゼロになります。この状態のコンデンサは、回路が切れている(開放されている)のと同じ扱いです。
step
4変化の速さは時定数 τ=CR で決まる
時定数 τ(タウ)〔s〕は τ=CR で求めます。RC回路では、電流が初期値から 63.2%減少するまでの時間が時定数です。τ が大きいほどゆっくり充電され、小さいほど素早く充電が終わります。放電のときも同じ τ で、電圧・電流が初期値の 36.8%まで下がる時間になります。
計算例|E=100V、R=10kΩ、C=100μF の RC回路
①スイッチを入れた瞬間の電流を求める
コンデンサは導線とみなすので、回路には R だけがある状態です。
i=E/R=100V÷(10×10³Ω)=1×10⁻²A=10mA
②時定数 τ を求める
τ=CR=(100×10⁻⁶F)×(10×10³Ω)=100×10×10⁻³=1s
③1秒後の電流を求める
時定数の定義そのままで、初期値から 63.2%減少します。
10mA×(1-0.632)=10mA×0.368=3.68mA
④検算する
指数だけを取り出して確かめます。10³(kΩ の分)×10⁻⁶(μF の分)=10⁻³。これに数字の 10×100=1000=10³ を掛けるので、10³×10⁻³=10⁰=1。たしかに τ=1s です。時定数の計算は桁ミスがすべてなので、kΩ は 10³、μF は 10⁻⁶と機械的に置き換えてから掛け算してください。
ちなみに、この回路が完全に充電し終わるまでの目安は τ の約5倍、つまり 5秒ほどです。「5τ でほぼ定常状態」と覚えておくと、波形の問題でイメージがつかみやすくなります。
計算例|瞬間と定常で電流を比べる
6V の電池とスイッチ S に 1.0Ω の抵抗を直列につなぎ、その先にコンデンサと 2.0Ω の抵抗を並列につないだ回路を考えます。はじめコンデンサに電荷はないものとします。
①スイッチを入れた瞬間
コンデンサは導線とみなせるので、2.0Ω の抵抗は導線で短絡された形になります。電流は全部コンデンサ側へ流れるため、2.0Ω に流れる電流は 0Aです。
②十分に時間が経過した後
コンデンサは断線とみなせるので、回路は 1.0Ω と 2.0Ω の直列だけになります。
合成抵抗=1.0Ω+2.0Ω=3.0Ω
I=6V÷3.0Ω=2A
③検算する
各抵抗の電圧降下を足してみます。1.0Ω では 2A×1.0Ω=2V、2.0Ω では 2A×2.0Ω=4V。合計 2V+4V=6V となり、電源電圧と一致したので正解です。
🔰試験問題を解くときの手順
迷ったらこの順番
①「抵抗」か「コンデンサ」かをまず確認する。コンデンサなら直列・並列の計算が抵抗と逆になる。
②合成静電容量は並列=足し算、直列=和分の積。奥(枝の中)から順にまとめる。
③まとめ終わったら大小で検算する。並列は最大より大きく、直列は最小より小さくなるはず。
④聞かれているのが電気量 Q なら Q=CV、エネルギー W なら W=½CV²。単位(C か J か)で式を選ぶ。2乗の式は μF を F に直してから代入する。
⑤スイッチや「十分に時間が経過した後」が出てきたら過渡現象。瞬間はコンデンサ=導線、定常はコンデンサ=断線に置き換えて、ただの直流回路として解く。
【過去問】電気に関する基礎的知識⑨:コンデンサと過渡現象
静電容量C〔F〕のコンデンサに、直流電圧V〔V〕を加えたとき、コンデンサに蓄えられるエネルギーW〔J〕を表す式として、正しいものは次のうちどれか。
- W=CV
- W=CV²
- W=1/2CV
- W=1/2CV²
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。

上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
それでは続いて国家資格「消防設備士」試験の ❝電気に関する基礎的知識❞ に出題される過去問をみていきましょう。




