おすすめの勉強方法って何かない?
特に消防設備士は過去問が公開されてない分、情報を集められたらそのまんま出るから全部ここで教えるわな!
本記事の信頼性
この記事をみれば消防設備士試験に出てくる電気に関する基礎的知識の "静電気と放電現象" がサービス問題になるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
👆併せて、ご参照ください。
静電気と放電現象の基本
下敷きで髪の毛をこすると髪が逆立つ、ドアノブでバチッとくる。あれが静電気です。電気が流れていく「電流」の話ではなく、電荷がその場に溜まっている状態の電気を扱うのがこのパートです。
試験では、①電荷どうしがどれくらいの力で引き合う/反発するか(クーロンの法則)、②その力を生む空間の状態をどう表すか(電界・電気力線)、③電荷が移動して起こる現象(静電誘導)、④溜まった電気が一気に空気を突き破る現象(放電)の4つが問われます。
押さえるのはこれだけ
①クーロンの法則 F=k・Q₁Q₂/r²…距離の2乗に反比例が最頻出
②電界の強さ E=F/Q(=1Cあたりに働く力)、平行平板なら E=V/d
③電気力線は正から出て負に入る/交わらない/導体内には無い
④静電誘導は導体、誘電分極は絶縁体で起こる
⑤放電は火花・コロナ・グロー・アークの4種類。名前と特徴の組み合わせを覚える
このパートは計算問題がほとんど出ません。出るのは「言葉の意味を知っているか」を問う文章題です。計算はクーロンの法則の比例・反比例が分かれば十分なので、まずは用語の定義を1つずつ潰していきましょう。
電気力線
電荷のまわりの空間には、他の電荷に静電気力を及ぼす性質が生まれています。この空間の状態を電界(電場)といいます。
電界の中に小さな正の電荷(試験電荷)を置き、力を受ける向きに少しずつ動かしていくと1本の曲線が描けます。これが電気力線です。目に見えない電界を「線」で見える化したもの、と考えてください。
電気力線の性質
性質はこの4つ
①正の電荷から出て、負の電荷に入る(出発点が+、終点が−)
②ある点の接線の向きが、その点の電界の向きになる
③電界の向きは各点で1つに決まるので、途中で交わらない・枝分かれしない
④密度が電界の強さを表す。線が混んでいる所ほど電界が強い
さらにもう1つ、試験で必ず狙われる性質があります。電気力線は導体の表面に垂直に出入りしますが、導体の内部には入り込みません。導体の内部は電界が0だからです。
なぜ0になるのか。導体の中には自由電子がウジャウジャいるので、もし内部に電界が残っていたら自由電子が動いてしまいます。自由電子は「内部の電界を打ち消す位置」まで移動して、そこで初めて止まります。つまり落ち着いた状態=内部の電界が0なのです。
電気力線の本数と電界の強さ
電気力線は「なんとなく描く線」ではなく、本数がきちんと決まっています。電気量 Q〔C〕の電荷からは、次の本数の電気力線が出ます。
電気力線の本数
N=Q/ε〔本〕
N:電気力線の本数、Q:電気量〔C〕、ε:誘電率〔F/m〕
真空中の誘電率 ε₀=8.85×10⁻¹²〔F/m〕
そして「1m²あたり何本通っているか」=電気力線の密度が、そのまま電界の強さ E〔V/m〕になります。
計算例(電気力線の密度=電界の強さの確認)
真空中に Q=4×10⁻⁶〔C〕の点電荷があります。この電荷から r=0.2〔m〕離れた点の電界の強さを、①本数から求める方法と、②公式から求める方法の2通りで出してみます。
①電荷から出る電気力線の本数を求める
N=Q/ε₀=4×10⁻⁶ ÷ 8.85×10⁻¹² ≒ 4.52×10⁵〔本〕
②半径0.2mの球の表面積で割る
電気力線は電荷から全方向へ均等に飛び出すので、半径0.2mの球面をこの4.52×10⁵本が突き抜けます。
球の表面積 S=4πr²=4×3.14×0.2²=4×3.14×0.04=0.502〔m²〕
密度=4.52×10⁵ ÷ 0.502 ≒ 9.0×10⁵〔V/m〕
③公式 E=kQ/r² で検算する
E=(9×10⁹×4×10⁻⁶)÷0.2²=3.6×10⁴ ÷ 0.04=9×10⁵〔V/m〕
①②で求めた 9.0×10⁵ V/m とピタリ一致しました。「電気力線の密度=電界の強さ」が数字の上でも成り立っていることが確認できます。
k と ε₀ は別物ではなく、k=1/(4πε₀) という関係でつながっています。実際に 1÷(4×3.14×8.85×10⁻¹²)=約9.0×10⁹ となり、比例定数 k=9×10⁹ が出てきます。丸暗記していた2つの数字が1本につながると忘れにくくなります。
クーロンの法則
2つの点電荷の間に働く力(静電気力=静電力)の大きさを求める公式です。ここが静電気分野で唯一、計算問題になり得るところです。
覚える公式はこれ1本
F=k・Q₁Q₂/r²〔N〕
F:静電気力〔N〕、Q₁・Q₂:電気量〔C〕、r:距離〔m〕
k:比例定数=9×10⁹〔N・m²/C²〕
力の向きは、同種の電荷(+と+、−と−)どうしは反発(斥力)、異種の電荷(+と−)は引力
言葉で書くとこうなります。「2つの点電荷に働く静電力は、両電荷の積に比例し、両電荷の距離の2乗に反比例する」。この一文がそのまま試験に出るので、丸ごと音読して覚えてください。
なお「点電荷」とは、電荷どうしの距離に比べて帯電体の大きさが無視できるほど小さい場合の呼び方です。
計算例①(力の大きさを求める)
真空中で Q₁=2×10⁻⁶〔C〕、Q₂=3×10⁻⁶〔C〕の2つの点電荷が r=0.3〔m〕離れています。働く静電気力の大きさは?
①分子(k・Q₁Q₂)を計算する
Q₁Q₂=2×10⁻⁶ × 3×10⁻⁶=6×10⁻¹²
k・Q₁Q₂=9×10⁹ × 6×10⁻¹²=54×10⁻³=5.4×10⁻²
②分母(r²)を計算する
r²=0.3²=0.09=9×10⁻²
③割り算する
F=5.4×10⁻² ÷ 9×10⁻²=0.6〔N〕
2つとも正の電荷なので、向きは互いに反発する向きです。
④検算(距離を2倍にして1/4になるか)
距離を0.6mにすると r²=0.36 なので、F=5.4×10⁻² ÷ 0.36=0.15〔N〕。0.6Nのちょうど1/4になりました。逆2乗則が正しく効いているので、①〜③の計算も正しいと確認できます。
計算例②(何倍になるかを問う問題)
「2つの点電荷の電気量をそれぞれ2倍にし、同時に距離も2倍にした。静電気力は何倍になるか」
①電気量の影響を見る
分子は Q₁Q₂ の積なので、2倍×2倍=4倍
②距離の影響を見る
分母は r² なので、2²=4倍。分母が4倍ということは力は1/4倍
③掛け合わせる
4 × 1/4 =1倍(変わらない)
④検算(実際の数字で確かめる)
計算例①の数字(0.6N)で試します。電気量を4×10⁻⁶と6×10⁻⁶、距離を0.6mにすると、分子は 9×10⁹×24×10⁻¹²=0.216、分母は0.36。F=0.216÷0.36=0.6〔N〕。確かに変わっていません。
使うときの注意点
①距離は「2乗」、電気量は「積」。ここを入れ替えた選択肢が定番の引っかけです。「和に比例」「距離に反比例」と書いてあったら即×。
②μC(マイクロクーロン)が出たら 10⁻⁶ に直してから代入する。単位換算を忘れると答えが10⁶倍ズレます。
③距離は cm ではなく必ず m に直す。30cm のまま r²=900 とやると、正解の1/10000になります。
④クーロンの法則は磁気にもある。F=k・m₁m₂/r²(m は磁気量〔Wb(ウェーバ)〕)。形はまったく同じで、電荷が磁極に変わるだけです。こちらもそのまま過去問に出ますが、長い選択肢を全部読む必要はなく、「積」か「和」か・「2乗」か否かの2箇所がそろっているものを選べば正解です。
電界の強さ E
電界がどれくらい強いかを数値で表したものが電界の強さ E〔V/m〕です。定義は「その点に1C(クーロン)の正電荷を置いたとき、何N(ニュートン)の力を受けるか」です。
電界の強さの3つの顔
①定義式:E=F/Q(逆に言えば F=QE)
②平行平板の場合:E=V/d(V:電位差〔V〕、d:極板間距離〔m〕)
③点電荷から r〔m〕の点:E=kQ/r²
単位は〔V/m〕ですが〔N/C〕と書いても同じです。E=F/Q の形からは〔N/C〕、E=V/d の形からは〔V/m〕が出てくるだけで、中身は同一のものです。
計算例(平行平板の電界と、そこに置いた電荷が受ける力)
極板間距離 d=5〔mm〕の平行平板に V=100〔V〕を加えました。極板間の電界の強さと、そこに Q=3×10⁻⁶〔C〕の電荷を置いたときに受ける力を求めます。
①単位を m に直す
d=5mm=5×10⁻³〔m〕
②電界の強さを求める
E=V/d=100 ÷ 5×10⁻³=2×10⁴〔V/m〕
③電荷が受ける力を求める
F=QE=3×10⁻⁶ × 2×10⁴=6×10⁻²=0.06〔N〕
④検算(逆算して元に戻るか)
E=F/Q=0.06 ÷ 3×10⁻⁶=2×10⁴〔V/m〕で②と一致。さらに V=E×d=2×10⁴ × 5×10⁻³=100〔V〕となり、与えられた電圧に戻りました。
静電誘導と誘電分極
帯電していない導体に、帯電した物体を近づけると何が起こるか。これが静電誘導です。
静電誘導とは
帯電体の近くに帯電していない導体を近づけると、
・帯電体に近い側の端に、帯電体と異種(反対符号)の電荷
・遠い側の端に、帯電体と同種(同符号)の電荷
が現れる現象。
なぜそうなるのか(自由電子で考える)
正(+)に帯電した物体Bを、絶縁された導体Aに近づけた場面で考えます。
①自由電子が引き寄せられる
導体Aの中には自由電子(−の電荷)がたくさんいます。これがBの+電荷に引き寄せられ、Bに近い側の端に集まります。
②近い側が(−)になる
電子が集まった側は電子が過剰なので(−)に帯電します。
③遠い側が(+)になる
同時に、反対側は電子が不足するので(+)に帯電します。
④結論
近い側が(−)、遠い側が(+)。+と−は引き合うので、全体としては導体Aが帯電体Bに引き寄せられます。帯電していない紙くずやアルミ箔が下敷きに吸い付くのは、これが理由です。
誘電分極との違い
では、紙やガラスのような絶縁体(不導体)に帯電体を近づけたらどうなるか。絶縁体には自由に動ける電子がいないので、静電誘導は起こりません。代わりに起こるのが誘電分極です。
静電誘導…導体で起こる。自由電子が導体の端から端まで移動して、両端に電荷が現れる。
誘電分極…絶縁体で起こる。電子は原子・分子から離れられないが、原子・分子の中でわずかに電荷の偏りが生じ、その結果として表面に電荷が現れる。
どちらも「近い側に反対符号が現れて引き付けられる」という結果は同じ。違うのは材料(導体か絶縁体か)と電荷の動き方です。
混ざるのが普通です。整理すると、静電誘導だけが「電荷(静電気)」の話で、残りの3つはすべて「磁束・コイル」の話です。
・自己誘導…コイルの電流が変化 → そのコイル自身に起電力
・相互誘導…一方のコイルの電流が変化 → もう一方のコイルに起電力
・電磁誘導…コイルを貫く磁束が変化 → 起電力が発生
問題文に「コイル」「磁束」の語が1つも出てこなければ、答えは静電誘導で決まりです。
放電現象
絶縁物にどんどん高い電圧を加えていくと、どこかで絶縁の限界がきて電流が流れ始めます。この現象が絶縁破壊で、そのうち気体の絶縁破壊を「放電」といいます。
前提として、電界には2種類あります。
平等電界と不平等電界
平等電界…電界の強さと向きが、どの点でも同じ。平行電極(平らな板を向かい合わせた電極)でできる。
不平等電界…電界の大きさが場所によって偏って分布する。平板電極と針状電極の組み合わせでできる。針の先端付近が特に強くなる。
放電の4種類
試験に出るのは火花放電・コロナ放電・グロー放電・アーク放電の4つです。名前と特徴の組み合わせを問う文章題として出ます。
①火花放電
平等電界で電圧を上げていくと、突然電極間の気体の絶縁が破れ、火花がはしり、激しい音を発して放電する。
キーワードは「突然」「火花」「激しい音」「短時間で消滅」。自然界の雷がこの例。
②コロナ放電
不平等電界(平板電極+針状電極)で電圧を上げていくと、電界が集中する針状電極の先端付近で空気の絶縁が破壊され、局部的に微光を伴う気中放電が始まる。
キーワードは「針状電極」「局部的」「一定の状態で安定して放電し続ける」。高電圧送電線で生じやすく、電磁波を発生させる。発光部の形が太陽のコロナに似ていることが名前の由来。
③グロー放電
電極を付けたガラス管にネオン、アルゴンなどの気体を封入した放電管で、加える電圧を増していくと管の内部に微光を伴う放電が生じる。
キーワードは「放電管」「ネオン・アルゴン」「管内は数百Pa程度の低圧」「放電電流は少ない」。封入気体の種類で発光色が変わり、ネオンサインがこの応用。
④アーク放電
グロー放電の状態から、さらに電圧を高めて放電電流を流すと、強い光と熱を伴った放電が生じる。
キーワードは「グロー放電の次の段階」「強い光と熱」。蛍光管や溶接に応用されている。
応用:電界の中で電荷が受ける力を求める
電界と力の関係は、次の4ステップで必ず解けます。単位換算を最初にやってしまうのがコツです。
step
1長さの単位をすべて m に直す
cm は ×10⁻²、mm は ×10⁻³。電気量の μC は ×10⁻⁶ に直します。
step
2電界の強さ E を求める
平行平板なら E=V/d、点電荷から離れた点なら E=kQ/r²。問題文にどちらの状況が書かれているかで使い分けます。
step
3F=QE で力を求める
E は「1Cあたりの力」なので、実際に置いた電荷 Q〔C〕を掛ければ力〔N〕になります。
step
4逆算して検算する
出した F を Q で割って E に戻るか、E に d を掛けて元の電圧 V に戻るかを確認します。
計算例(応用)
極板間隔 2〔cm〕の平行平板電極に 200〔V〕を加えました。その極板の間に Q=5×10⁻⁶〔C〕の点電荷を置いたとき、この電荷が受ける力は何Nか。
①単位を m に直す(STEP1)
d=2cm=2×10⁻²〔m〕
②電界の強さを求める(STEP2)
E=V/d=200 ÷ 2×10⁻²=1×10⁴〔V/m〕
③力を求める(STEP3)
F=QE=5×10⁻⁶ × 1×10⁴=5×10⁻²=0.05〔N〕
④検算(STEP4)
E=F/Q=0.05 ÷ 5×10⁻⁶=1×10⁴〔V/m〕で②と一致。さらに V=E×d=1×10⁴ × 2×10⁻²=200〔V〕となり、与えられた電圧にきちんと戻りました。
なお平行平板の中では電界が平等(どこでも同じ強さ)なので、電荷を極板のどちら寄りに置いても受ける力は同じです。「中央に置いたとき」などと書かれていても、位置は計算に影響しません。
🔰試験問題を解くときの手順
迷ったらこの順番
①問題文に「コイル」「磁束」の語があるかを確認する。無ければ静電気の話(静電誘導・クーロンの法則)。
②クーロンの法則の選択肢は「積」と「2乗」の2箇所だけを見る。「和」「距離に反比例」は即×。
③電気力線の問題は「導体内」の記述を探す。「導体内にも存在する」は誤り。
④放電の問題は「放電管・ネオン」→グロー、「針状電極」→コロナで照合する。
⑤計算問題は最初に単位を m と C にそろえる。答えが出たら逆算して元の数値に戻るか確かめる。
【過去問】電気に関する基礎的知識⑧:静電気と放電現象
電気力線の性質として、誤っているものは次のうちどれか。
- 電気力線は、正の電荷から出て、負の電荷に入る。
- 任意の点における電界の向きは、その点を通る電気力線の接線の向きとなる。
- 任意の点における電気力線の密度は、その点における電界の強さを表す。
- 電気力線は、導体に垂直に出入りし、導体内にも存在する。
磁気に関するクーロンの法則について、正しいものは次のうちどれか。
- 2つの点磁極の間に働く力の大きさは、2つの点磁極の磁極の強さの和に比例し、2つの点磁極間の距離に反比例する。
- 2つの点磁極の間に働く力の大きさは、2つの点磁極の磁極の強さの和に比例し、2つの点磁極間の距離の2乗に反比例する。
- 2つの点磁極の間に働く力の大きさは、2つの点磁極の磁極の強さの積に比例し、2つの点磁極間の距離に反比例する。
- 2つの点磁極の間に働く力の大きさは、2つの点磁極の磁極の強さの積に比例し、2つの点磁極間の距離の2乗に反比例する。
次の文中の( )にあてはまる語句として、正しいものはどれか。「絶縁された導体Aに、摩擦などで正に帯電した帯電体Bを近づけると、導体Aの負電荷である電子は、帯電体Bの正電荷に引き寄せられ、帯電体Bに近い端に集まる。また、導体Aの正電荷は帯電体Bの正電荷と反発して、遠い端に現れる。この現象を( )という。」
- 自己誘導
- 相互誘導
- 電磁誘導
- 静電誘導
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。

上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
それでは続いて国家資格「消防設備士」試験の ❝電気に関する基礎的知識❞ に出題される過去問をみていきましょう。

