屋内消火栓は、種類ごとに「届く範囲」「必要な放水性能」「立上り管径」「操作方法」が違います。
数字を一つずつ暗記するより、まず設備の性格をつかみましょう。
これから覚える6つ
- 1号・易操作性1号・2号・広範囲型2号の違い
- 放水圧力と放水量の組合せ
- 水平距離、ホース、ノズルの関係
- 立上り管径50・40・32mm
- 消火栓箱、開閉弁、表示灯、配管の基準
- スプリンクラー設備の補助散水栓との違い
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11号・易操作性1号・2号・広範囲型2号の違い
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2放水圧力と放水量の組合せ
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3水平距離、ホース、ノズルの関係
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4立上り管径50・40・32mm
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5消火栓箱、開閉弁、表示灯、配管の基準
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6スプリンクラー設備の補助散水栓との違い
屋内消火栓は「種類→放水性能→水平距離→管径→箱の基準」の順に整理する。
現在地:水理・構造・工事整備7(7/12)|この講義5問・単元全36問
水理・構造・工事整備|全12講義・36問
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士1類甲種「過去問テスト」・乙種「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
🚒 4種類の屋内消火栓
試験で比較する主な屋内消火栓は、次の4種類です。
| 種類 | 操作・ホースの特徴 | 水平距離 | ノズル先端の放水性能 | 立上り管 |
|---|---|---|---|---|
| 1号消火栓 | 標準的な1号。平ホースを延長して操作 | 25m以下 | 0.17MPa以上・130L/min以上 | 50mm以上 |
| 易操作性1号消火栓 | 一人で操作できる構造。保形ホース | 25m以下 | 0.17MPa以上・130L/min以上 | 50mm以上 |
| 2号消火栓 | 一人で操作できる構造。保形ホース | 15m以下 | 0.25MPa以上・60L/min以上 | 32mm以上 |
| 広範囲型2号消火栓 | 一人で操作でき、2号より広い範囲を警戒 | 25m以下 | 0.17MPa以上・80L/min以上 | 40mm以上 |
易操作性1号は、放水性能と水平距離は1号の値を保ちながら、一人で扱える構造にしたものです。
広範囲型2号は、2号と同じ60L/minではありません。25m範囲を警戒するため、80L/min以上が必要です。
消防法施行令第11条及び消防庁の比較資料は、1号、2号、広範囲型2号の水平距離、水源水量、放水圧力・放水量を区分しています。平成25年消防庁告示第2号は、一人で操作できる屋内消火栓の構造を定めています。
1号・易操作性1号は130、広範囲型2号は80、2号は60L/min。
💧 放水圧力と放水量
ノズル先端の放水性能は、圧力と流量を必ず一組で覚えます。
| 設備 | 放水圧力 | 放水量 |
|---|---|---|
| 1号・易操作性1号 | 0.17MPa以上 | 130L/min以上 |
| 広範囲型2号 | 0.17MPa以上 | 80L/min以上 |
| 2号 | 0.25MPa以上 | 60L/min以上 |
| 補助散水栓 | 0.25MPa以上 | 60L/min以上 |
数字の並びは、130→80→60です。
- 1号系は流量が最大の130
- 広範囲型2号は中間の80
- 2号と補助散水栓は60
- 圧力は1号系・広範囲型2号が0.17、2号・補助散水栓が0.25MPa
点検時には過大な放水圧力にも注意します。消防庁の現行点検要領では、屋内消火栓は0.7MPa以下、補助散水栓は1MPa以下の範囲で確認します。
消防庁の屋内消火栓設備点検要領は、1号・易操作性1号、2号、広範囲型2号の放水圧力と放水量を別々に定めています。スプリンクラー設備点検要領は、補助散水栓を0.25MPa以上・60L/min以上としています。
0.17・130、0.17・80、0.25・60の3組を崩さない。
📐水平距離とホース到達
水平距離は、階の各部分から一つのホース接続口までの平面上の距離です。
- 1号消火栓:25m以下
- 易操作性1号消火栓:25m以下
- 広範囲型2号消火栓:25m以下
- 2号消火栓:15m以下
これはホースの長さそのものではありません。
ホースは、その水平距離の範囲に有効に放水できる長さが必要です。さらに消防庁の現行FAQでは、ノズルを容易に搬送できる範囲として、易操作性1号と広範囲型2号はホース接続口から7m以上、2号と補助散水栓は10m以上を示しています。
消防法施行令第11条は、種類ごとの水平距離を定めています。消防庁FAQは、易操作性1号・広範囲型2号の7m以上、2号・補助散水栓の10m以上というノズル搬送範囲を説明しています。
水平距離は「1号系・広範囲25m、2号15m」。ホース長と同じ意味ではない。
🧯立上り管径は50・40・32
主配管のうち立上り管は、消火栓の種類に応じた呼び径以上とします。
| 種類 | 立上り管の呼び |
|---|---|
| 1号・易操作性1号 | 50mm以上 |
| 広範囲型2号 | 40mm以上 |
| 2号 | 32mm以上 |
覚える順は、放水量が大きい順と同じです。
1号系 50 → 広範囲型2号 40 → 2号 32
2号を30mmとする選択肢は誤りです。呼び径は32mm以上です。
消防法施行規則第12条は、1号、2号、広範囲型2号の主配管のうち立上り管について、それぞれ必要な管の呼びを定めています。
立上り管は「1号系50・広範囲40・2号32」。
🧰消火栓箱・ホース・ノズル
易操作性1号、2号、広範囲型2号は、一人で操作できる構造として、消防庁長官が定める基準に適合させます。
構造を流れに沿って見ると次の部品がつながります。
- 消火栓開閉弁を開く、又はホースを延長する
- 加圧送水装置が起動する
- 保形ホースへ水が流れる
- 容易に開閉できる装置を備えたノズルで放水する
保形ホースは、巻かれた状態でも断面形状を保ちやすく、必要な長さを引き出して使用できます。
平成25年消防庁告示第2号は、一人で操作できる屋内消火栓のノズル、ホース、弁、起動等の構造基準を定めています。
易操作性の軸は「一人操作・保形ホース・容易に開閉できるノズル」。
🔴表示・開閉弁・表示灯
消火栓箱の周辺は、数値と言葉の入替えが頻出です。
消火栓箱の表示
屋内消火栓箱は、表面に「消火栓」と表示します。「ホース格納箱」ではありません。
開閉弁の高さ
床面に設ける消火栓開閉弁は、床面からの高さ1.5m以下です。
0.8m以上という下限を加えた選択肢は誤りです。天井に設ける方式には別の構造条件があるため、床面に設ける場合の高さと混同しません。
赤色の灯火
取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って、10m離れた位置から容易に識別できる赤色の灯火を設けます。
5mではありません。
また、屋内消火栓及び放水に必要な器具の技術基準を定めるのは、総務大臣ではなく消防庁長官です。
消防法施行規則第12条及び消防庁の屋内消火栓設備点検要領は、消火栓箱の表示、開閉弁、赤色の灯火の視認条件を示しています。
箱は「消火栓」、弁は1.5m以下、灯火は15度・10m、基準は消防庁長官。
🔧配管の耐圧と補助散水栓
配管、管継手、バルブ類は、加圧送水装置の締切圧力の1.5倍以上の水圧に耐える必要があります。
試験では、所定の水圧を加えたときに、裂け、変形、漏水などがないことを確認します。
締切圧力×1.5は、屋内消火栓だけの暗記値としてではなく、水系設備の配管耐圧を確認する基本として理解します。
補助散水栓
補助散水栓は、スプリンクラー設備に設ける初期消火用の設備です。
放水性能は2号消火栓と同じ、0.25MPa以上・60L/min以上です。ただし、所属する設備はスプリンクラー設備であり、2号消火栓そのものではありません。
消火栓箱の表面には「消火用散水栓」又は「消火栓」と表示します。
消防法施行規則第12条及び消防庁試験基準は、配管へ締切圧力の1.5倍以上の水圧を加える耐圧条件と裂け・変形・漏水等がないことを示しています。
消防法施行規則第14条及び消防庁のスプリンクラー設備点検要領は、補助散水栓の放水圧力0.25MPa以上、放水量60L/min以上、表示・構造の点検条件を示しています。
耐圧は締切圧力×1.5。補助散水栓は2号と同じ0.25・60だが、スプリンクラー設備に属する。
⚠よく出る注意ポイント
- 2号は0.17MPa・130L/min → 0.25MPa・60L/min
- 広範囲型2号は0.25MPa・60L/min → 0.17MPa・80L/min
- 易操作性1号は2号と同じ性能 → 1号と同じ0.17MPa・130L/min
- 2号の水平距離は25m → 15m
- 2号の立上り管は30mm → 32mm以上
- 開閉弁は0.8〜1.5m → 床面に設ける場合は1.5m以下
- 赤色の灯火は5mから識別 → 15度以上の方向・10mから識別
- 器具の基準は総務大臣が定める → 消防庁長官が定める
- 消火栓箱は「ホース格納箱」 → 「消火栓」
- 補助散水栓は1号と同じ性能 → 2号と同じ0.25MPa・60L/min
✍過去問で確認しよう
この単元の収録過去問は、全部で5問です。
広範囲型2号消火栓(政令第11条第3項第2号ロに基づいて設置される屋内消火栓設備)の配管等に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
A. ノズルには、容易に開閉できる装置を設けなければならない。 B. 開閉弁は、床面からの高さが1.5m以下の位置に設けなければならない。 C. 配管の耐圧力は、当該配管に給水する加圧送水装置の締切圧力の1.5倍以上の水圧を加えた場合に、当該水圧に耐えられるものでなければならない。 D. 主配管のうち、立上り管は、管の呼びで40mm以上のものとしなければならない。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 4つ
屋内消火栓設備の配管に関する記述のうち、消防法令上、正しいものの組合せは次のうちどれか。
ア.1号消火栓の主配管のうち、立上り管は、管の呼びで50mm以上としなければならない。 イ.2号消火栓の主配管のうち、立上り管は、管の呼びで30mm以上としなければならない。 ウ.広範囲型2号消火栓の主配管のうち、立上り管は、管の呼びで40mm以上としなければならない。
- ア、イのみ
- ア、ウのみ
- イ、ウのみ
- ア、イ、ウすべて
屋内消火栓設備の設置について、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。
- 屋内消火栓は、総務大臣が定める基準に適合するものであること。
- 屋内消火栓箱の上部に、取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って5m離れたところから容易に識別できる赤色の灯火を設置すること。
- 屋内消火栓の開閉弁は、床面から0.8m以上1.5m以下の位置に設けること。
- 屋内消火栓箱は、その表面に「消火栓」と表示すること。
政令第11条第3項第2号ロに定める屋内消火栓(広範囲型2号消火栓)の基準について、最も適当なものは次のうちどれか。
| 選択肢 | ノズル先端の放水圧力 | ノズル先端の放水量 |
|---|---|---|
| 1 | 0.17MPa以上 | 60L/min以上 |
| 2 | 0.17MPa以上 | 80L/min以上 |
| 3 | 0.25MPa以上 | 60L/min以上 |
| 4 | 0.25MPa以上 | 80L/min以上 |
スプリンクラー設備に設ける補助散水栓において、それぞれのノズルの先端の放水圧力と放水量の組合せとして、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。
| 選択肢 | 放水圧力 | 放水量 |
|---|---|---|
| 1 | 0.10MPa以上 | 80L/min以上 |
| 2 | 0.17MPa以上 | 130L/min以上 |
| 3 | 0.25MPa以上 | 60L/min以上 |
| 4 | 0.25MPa以上 | 350L/min以上 |
まとめ
- 1号・易操作性1号:0.17MPa以上・130L/min以上、立上り管50mm以上
- 広範囲型2号:0.17MPa以上・80L/min以上、立上り管40mm以上
- 2号:0.25MPa以上・60L/min以上、立上り管32mm以上
- 補助散水栓:0.25MPa以上・60L/min以上。スプリンクラー設備に属する
- 水平距離は1号系・広範囲型2号が25m、2号が15m
- 床面に設ける開閉弁は1.5m以下、赤色の灯火は15度以上の方向・10mから識別
- 消火栓箱の表面表示は「消火栓」
- 配管耐圧は、加圧送水装置の締切圧力の1.5倍以上
数字は単独で覚えず、設備名と組にして答えられるようにしましょう。
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供があり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
それでは続いて【過去問】消防設備士甲1・乙1の構造⑤|屋外消火栓・水噴霧消火設備の過去問をみていきましょう。
水理・構造・工事整備|全12講義・36問








