【過去問】消防設備士甲1・乙1の構造④|1号・2号・易操作性1号消火栓

【過去問】消防設備士甲1・乙1の構造④|1号・2号・易操作性1号消火栓

圧力・流量などの機械基礎は、先に機械に関する基礎知識の無料講義で確認できます。この講義では設置対象の法令説明を繰り返さず、屋内消火栓の種類ごとの構成・操作・系統に絞ります。設置判定は法令①、外観と放水測定は鑑別④で扱います。

屋内消火栓は、種類ごとに「届く範囲」「必要な放水性能」「立上り管径」「操作方法」が違います。

数字を一つずつ暗記するより、まず設備の性格をつかみましょう。

これから覚える6つ

  1. 1号・易操作性1号・2号・広範囲型2号の違い
  2. 放水圧力と放水量の組合せ
  3. 水平距離、ホース、ノズルの関係
  4. 立上り管径50・40・32mm
  5. 消火栓箱、開閉弁、表示灯、配管の基準
  6. スプリンクラー設備の補助散水栓との違い

強欲な青木
1号と2号なら、2号の方が数字も能力も大きいと思ってしまいます。

名称の数字と放水量の大小は一致しません。1号は130L/min、2号は60L/minです。
消防設備士

屋内消火栓設備の全体系統

屋内消火栓は「種類→放水性能→水平距離→管径→箱の基準」の順に整理する。

 

 

現在地:水理・構造・工事整備7(7/12)

水理・構造・工事整備|全12講義




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🚒 4種類の屋内消火栓

試験で比較する主な屋内消火栓は、次の4種類です。

種類 操作・ホースの特徴 水平距離 ノズル先端の放水性能 立上り管
1号消火栓 標準的な1号。平ホースを延長して操作 25m以下 0.17MPa以上・130L/min以上 50mm以上
易操作性1号消火栓 一人で操作できる構造。保形ホース 25m以下 0.17MPa以上・130L/min以上 50mm以上
2号消火栓 一人で操作できる構造。保形ホース 15m以下 0.25MPa以上・60L/min以上 32mm以上
広範囲型2号消火栓 一人で操作でき、2号より広い範囲を警戒 25m以下 0.17MPa以上・80L/min以上 40mm以上

易操作性1号は、放水性能と水平距離は1号の値を保ちながら、一人で扱える構造にしたものです。

広範囲型2号は、2号と同じ60L/minではありません。25m範囲を警戒するため、80L/min以上が必要です。

4種類の屋内消火栓比較

強欲な青木
易操作性1号は、性能を2号まで下げた1号ですか。

いいえ。易操作性1号は0.17MPa・130L/minで、放水性能は1号と同じです。
消防設備士

消防法施行令第11条及び消防庁の比較資料は、1号、2号、広範囲型2号の水平距離、水源水量、放水圧力・放水量を区分しています。平成25年消防庁告示第2号は、一人で操作できる屋内消火栓の構造を定めています。

1号・易操作性1号は130、広範囲型2号は80、2号は60L/min。

 

 

💧 放水圧力と放水量

ノズル先端の放水性能は、圧力と流量を必ず一組で覚えます。

設備 放水圧力 放水量
1号・易操作性1号 0.17MPa以上 130L/min以上
広範囲型2号 0.17MPa以上 80L/min以上
2号 0.25MPa以上 60L/min以上
補助散水栓 0.25MPa以上 60L/min以上

数字の並びは、130→80→60です。

  • 1号系は流量が最大の130
  • 広範囲型2号は中間の80
  • 2号と補助散水栓は60
  • 圧力は1号系・広範囲型2号が0.17、2号・補助散水栓が0.25MPa

点検時には過大な放水圧力にも注意します。消防庁の現行点検要領では、屋内消火栓は0.7MPa以下、補助散水栓は1MPa以下の範囲で確認します。

放水圧力・放水量マトリクス

強欲な青木
2号は圧力が0.25MPaなので、流量も1号より多いのですね。

逆です。2号は0.25MPa・60L/min、1号は0.17MPa・130L/minです。
消防設備士

消防庁の屋内消火栓設備点検要領は、1号・易操作性1号、2号、広範囲型2号の放水圧力と放水量を別々に定めています。スプリンクラー設備点検要領は、補助散水栓を0.25MPa以上・60L/min以上としています。

0.17・1300.17・800.25・60の3組を崩さない。

 

 

📐水平距離とホース到達

水平距離は、階の各部分から一つのホース接続口までの平面上の距離です。

  • 1号消火栓:25m以下
  • 易操作性1号消火栓:25m以下
  • 広範囲型2号消火栓:25m以下
  • 2号消火栓:15m以下

これはホースの長さそのものではありません。

ホースは、その水平距離の範囲に有効に放水できる長さが必要です。さらに消防庁の現行FAQでは、ノズルを容易に搬送できる範囲として、易操作性1号と広範囲型2号はホース接続口から7m以上、2号と補助散水栓は10m以上を示しています。

水平距離とホース到達範囲

強欲な青木
水平距離25mなら、ホースも必ず25mちょうどですか。

いいえ。壁や什器を避けて有効に放水できる長さが必要です。水平距離とホース経路を分けて考えます。
消防設備士

消防法施行令第11条は、種類ごとの水平距離を定めています。消防庁FAQは、易操作性1号・広範囲型2号の7m以上、2号・補助散水栓の10m以上というノズル搬送範囲を説明しています。

水平距離は「1号系・広範囲25m、2号15m」。ホース長と同じ意味ではない。

 

 

🧯立上り管径は50・40・32

主配管のうち立上り管は、消火栓の種類に応じた呼び径以上とします。

種類 立上り管の呼び
1号・易操作性1号 50mm以上
広範囲型2号 40mm以上
2号 32mm以上

覚える順は、放水量が大きい順と同じです。

1号系 50 → 広範囲型2号 40 → 2号 32

2号を30mmとする選択肢は誤りです。呼び径は32mm以上です。

立上り管径50・40・32

強欲な青木
2号はきりのよい30mmで覚えても大差なさそうです。

試験では2mmの違いが正誤を分けます。2号は管の呼び32mm以上です。
消防設備士

消防法施行規則第12条は、1号、2号、広範囲型2号の主配管のうち立上り管について、それぞれ必要な管の呼びを定めています。

立上り管は「1号系50・広範囲40・2号32」。

 

 

🧰消火栓箱・ホース・ノズル

易操作性1号、2号、広範囲型2号は、一人で操作できる構造として、消防庁長官が定める基準に適合させます。

構造を流れに沿って見ると次の部品がつながります。

  1. 消火栓開閉弁を開く、又はホースを延長する
  2. 加圧送水装置が起動する
  3. 保形ホースへ水が流れる
  4. 容易に開閉できる装置を備えたノズルで放水する

保形ホースは、巻かれた状態でも断面形状を保ちやすく、必要な長さを引き出して使用できます。

易操作性消火栓箱の内部構造

強欲な青木
ノズルは水を出し始めたら、ポンプを止めるまで閉じられないのですか。

易操作性1号、2号、広範囲型2号のノズルには、容易に開閉できる装置が必要です。
消防設備士

平成25年消防庁告示第2号は、一人で操作できる屋内消火栓のノズル、ホース、弁、起動等の構造基準を定めています。

易操作性の軸は「一人操作・保形ホース・容易に開閉できるノズル」。

 

 

🔴表示・開閉弁・表示灯

消火栓箱の周辺は、数値と言葉の入替えが頻出です。

 

消火栓箱の表示

屋内消火栓箱は、表面に「消火栓」と表示します。「ホース格納箱」ではありません。

 

開閉弁の高さ

床面に設ける消火栓開閉弁は、床面からの高さ1.5m以下です。

0.8m以上という下限を加えた選択肢は誤りです。天井に設ける方式には別の構造条件があるため、床面に設ける場合の高さと混同しません。

 

赤色の灯火

取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って、10m離れた位置から容易に識別できる赤色の灯火を設けます。

5mではありません。

また、屋内消火栓及び放水に必要な器具の技術基準を定めるのは、総務大臣ではなく消防庁長官です。

箱表示・弁高さ・赤色灯の基準

強欲な青木
表示灯は5m先から見えれば十分だと思いました。

基準は10mです。15度と10mを一組で覚えましょう。
消防設備士

消防法施行規則第12条及び消防庁の屋内消火栓設備点検要領は、消火栓箱の表示、開閉弁、赤色の灯火の視認条件を示しています。

箱は「消火栓」、弁は1.5m以下、灯火は15度・10m、基準は消防庁長官。

 

 

🔧配管の耐圧と補助散水栓

配管、管継手、バルブ類は、加圧送水装置の締切圧力の1.5倍以上の水圧に耐える必要があります。

試験では、所定の水圧を加えたときに、裂け、変形、漏水などがないことを確認します。

締切圧力×1.5は、屋内消火栓だけの暗記値としてではなく、水系設備の配管耐圧を確認する基本として理解します。

 

補助散水栓

補助散水栓は、スプリンクラー設備に設ける初期消火用の設備です。

放水性能は2号消火栓と同じ、0.25MPa以上・60L/min以上です。ただし、所属する設備はスプリンクラー設備であり、2号消火栓そのものではありません。

消火栓箱の表面には「消火用散水栓」又は「消火栓」と表示します。

配管耐圧と補助散水栓

強欲な青木
補助散水栓は0.25MPa・60L/minなので、名称も2号消火栓でよいですか。

性能値は同じですが、補助散水栓はスプリンクラー設備の構成要素です。設備の所属を分けてください。
消防設備士

強欲な青木
配管耐圧は、常用圧力の1.5倍を掛けるのですか。

基準に使うのは加圧送水装置の締切圧力です。締切圧力の1.5倍以上で確認します。
消防設備士

消防法施行規則第12条及び消防庁試験基準は、配管へ締切圧力の1.5倍以上の水圧を加える耐圧条件と裂け・変形・漏水等がないことを示しています。

消防法施行規則第14条及び消防庁のスプリンクラー設備点検要領は、補助散水栓の放水圧力0.25MPa以上、放水量60L/min以上、表示・構造の点検条件を示しています。

耐圧は締切圧力×1.5。補助散水栓は2号と同じ0.25・60だが、スプリンクラー設備に属する。

 

 

⚠よく出る注意ポイント

  1. 2号は0.17MPa・130L/min → 0.25MPa・60L/min
  2. 広範囲型2号は0.25MPa・60L/min → 0.17MPa・80L/min
  3. 易操作性1号は2号と同じ性能 → 1号と同じ0.17MPa・130L/min
  4. 2号の水平距離は25m → 15m
  5. 2号の立上り管は30mm → 32mm以上
  6. 開閉弁は0.8〜1.5m → 床面に設ける場合は1.5m以下
  7. 赤色の灯火は5mから識別 → 15度以上の方向・10mから識別
  8. 器具の基準は総務大臣が定める → 消防庁長官が定める
  9. 消火栓箱は「ホース格納箱」 → 「消火栓」
  10. 補助散水栓は1号と同じ性能 → 2号と同じ0.25MPa・60L/min

 

 

✍過去問で確認しよう

この単元の収録過去問は、全部で5問です。

 

強欲な青木
本文で整理した内容を、過去問で確認してみます。
問題文の条件と、正しい・誤り・最も不適切の聞かれ方を最後に確認して答えましょう。
消防設備士


広範囲型2号消火栓(政令第11条第3項第2号ロに基づいて設置される屋内消火栓設備)の配管等に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

A. ノズルには、容易に開閉できる装置を設けなければならない。 B. 開閉弁は、床面からの高さが1.5m以下の位置に設けなければならない。 C. 配管の耐圧力は、当該配管に給水する加圧送水装置の締切圧力の1.5倍以上の水圧を加えた場合に、当該水圧に耐えられるものでなければならない。 D. 主配管のうち、立上り管は、管の呼びで40mm以上のものとしなければならない。

  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 4つ

 

屋内消火栓設備の配管に関する記述のうち、消防法令上、正しいものの組合せは次のうちどれか。

ア.1号消火栓の主配管のうち、立上り管は、管の呼びで50mm以上としなければならない。 イ.2号消火栓の主配管のうち、立上り管は、管の呼びで30mm以上としなければならない。 ウ.広範囲型2号消火栓の主配管のうち、立上り管は、管の呼びで40mm以上としなければならない。

  1. ア、イのみ
  2. ア、ウのみ
  3. イ、ウのみ
  4. ア、イ、ウすべて

 

屋内消火栓設備の設置について、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。

  1. 屋内消火栓は、総務大臣が定める基準に適合するものであること。
  2. 屋内消火栓箱の上部に、取付け面と15度以上の角度となる方向に沿って5m離れたところから容易に識別できる赤色の灯火を設置すること。
  3. 屋内消火栓の開閉弁は、床面から0.8m以上1.5m以下の位置に設けること。
  4. 屋内消火栓箱は、その表面に「消火栓」と表示すること。

 

政令第11条第3項第2号ロに定める屋内消火栓(広範囲型2号消火栓)の基準について、最も適当なものは次のうちどれか。

選択肢 ノズル先端の放水圧力 ノズル先端の放水量
0.17MPa以上 60L/min以上
0.17MPa以上 80L/min以上
0.25MPa以上 60L/min以上
0.25MPa以上 80L/min以上

 

スプリンクラー設備に設ける補助散水栓において、それぞれのノズルの先端の放水圧力と放水量の組合せとして、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。

選択肢 放水圧力 放水量
0.10MPa以上 80L/min以上
0.17MPa以上 130L/min以上
0.25MPa以上 60L/min以上
0.25MPa以上 350L/min以上

 

 

🔎 実務メモ

現物確認では、消火栓の種類、ホースの収納方法、開閉弁、表示灯、起動方法を一組で見ます。放水試験では最不利点を選び、ノズル先端の圧力と放水量が設備種別の基準に合うか確認します。

 

まとめ

  • 1号・易操作性1号:0.17MPa以上・130L/min以上、立上り管50mm以上
  • 広範囲型2号:0.17MPa以上・80L/min以上、立上り管40mm以上
  • 2号:0.25MPa以上・60L/min以上、立上り管32mm以上
  • 補助散水栓:0.25MPa以上・60L/min以上。スプリンクラー設備に属する
  • 水平距離は1号系・広範囲型2号が25m、2号が15m
  • 床面に設ける開閉弁は1.5m以下、赤色の灯火は15度以上の方向・10mから識別
  • 消火栓箱の表面表示は「消火栓」
  • 配管耐圧は、加圧送水装置の締切圧力の1.5倍以上

数字は単独で覚えず、設備名と組にして答えられるようにしましょう。

強欲な青木
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消防設備士

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