学習範囲:実技(鑑別)|感知器試験器と機能試験
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併せて、ご参照ください。
写真鑑別では、器具の名前を先に暗記するのではなく、刺激を与える器具か数値を測る器具かを見ます。
試験器は「与える刺激」で選ぶ
直後の問題では、器具の外形だけでなく、感知器へ何を与える器具かを答えます。熱スポット型には熱、煙スポット型には試験煙、光電式分離型には光の減衰、炎感知器には規定の放射を与えます。
- 作動試験:感知器を設置した状態で発報・地区表示・音響まで確認する。
- 感度試験:所定濃度などの条件を段階的に与え、作動範囲を確認する。
- 外部試験:遠隔試験機能付き感知器へ、専用端子から試験信号を送る。
空気管式は「送気口」と「通る範囲」を追う
空気管式の3試験は、同じテストポンプとマノメーターを使っても、空気を入れる位置と確認範囲が違います。図では答えの名称を覚えるのではなく、赤い送気経路が空気管全体、感知器全体、ダイヤフラムだけのどこを通るかを見ます。
- 遠端から空気管全体へ送る図は、管の漏れ・つぶれ・詰まりを調べる。
- 試験孔から作動経路全体へ送る図は、火災時と同じ経路の作動時間を調べる。
- ダイヤフラム側へ直接送る図は、接点が閉じる圧力を水高で調べる。
器具名だけでなく「接続先・手順・判定」を一組にする
写真問題は、①器具の外観、②接続先、③操作、④正常判定の順に説明します。発報させただけで終わらず、受信機の該当地区表示、音響、連動範囲、復旧まで確認できて初めて作動試験が完了します。
【過去問】感知器試験器と機能試験
加煙試験器による作動試験
下の写真は、光電式スポット型感知器の機能試験を行っているところを示したものである。次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
加煙試験器
感知器を覆うカップと支持棒、試験用の煙等を入れる発煙部が外観の手掛かりです。光電式スポット型感知器へ煙等を与え、火災信号を出せるか確認します。
見分け方:煙濃度を段階的に測る感度試験器ではなく、天井に取り付けたまま感知器を作動させる器具です。作動後は受信機の地区表示と感知器の復旧まで確認します。
+ 解答・よく分かる解説
2. 作動試験
光電式スポット型感知器へ試験用の煙等を導入し、正常に作動することを確認します。
見分け方:感知器を覆って煙等を与え、受信機の地区表示まで確認する流れが作動試験です。濃度を段階的に測る感度試験とは区別します。
注意:発報だけで終えず、該当回線、地区音響、連動設備の作動範囲と復旧状態を確認します。
差動スポット試験器
下の写真は、電気室高圧配線上部や空調設備用ダクトの裏側等、点検が容易に行えない場所に感知器を設置した場合の点検に使用する器具である。次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
差動スポット試験器
試験口へ空気を送り、連絡管を通じて点検しにくい場所の差動式スポット型感知器を作動させます。長い操作棒、空気を送る部分、試験口へ当てる先端部が見分け方です。
注意:差動式分布型(空気管式)のテストポンプと混同しません。こちらは試験口付きのスポット型感知器を遠隔で作動させる器具です。
見分け方:透明な試験部と加圧・計時の機構がある点が、単に熱気流を与える加熱試験器との違いです。
注意:急激な圧力変化を再現する器具なので、検査対象以外の感知器や端子へ接続しません。
+ 解答・よく分かる解説
2. 差動式スポット型感知器
試験口から空気を送り、連絡管を通じて試験口付きの感知器を作動させます。
見分け方:一局所の急な温度上昇を空気室とダイヤフラムで検出する方式を対象にします。
注意:定温式は一定温度到達、差動式分布型は広い範囲の熱効果を検出するため混同しません。送気後は試験口のキャップと感知器の復帰を確認し、受信機の表示が残ったまま次の試験へ進まないようにします。
空気管式感知器の流通試験
下図は、自動火災報知設備の差動式分布型感知器(空気管式)の「ある試験」を示したものである。次の各設問に答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
流通試験
空気管へ空気を送り、マノメーターの水位が所定位置まで低下する時間を測る試験です。空気管の漏れ・つぶれ・詰まりなどを調べます。
見分け方:接点が閉じる圧力を測る接点水高試験ではなく、空気管側へ通気して水位低下時間を読む接続です。
見分け方:空気管末端側へ送気し、液柱の移動時間を読む接続が決め手です。
注意:接点を閉じる圧力を測る接点水高試験と、空気管の通りを調べる流通試験を混同しません。
+ 解答・よく分かる解説
2. A:マノメーター、B:テストポンプ
空気管の漏れ・つぶれ・詰まりなどの有無と空気管長の状態を水位低下時間から確認します。
見分け方:U字形の液柱を読む器具がマノメーター、注射器状に空気を送る器具がテストポンプです。
注意:ゴム管の接続先を確認し、気泡や折れがある状態で測定値を読まないようにします。測定前に液面の基準位置を合わせ、送気を止めた瞬間ではなく、設問が指定する水位又は経過時間を読みます。
空気管式感知器の3種類の試験
下の図A~Cは、差動式分布型感知器(空気管式)の試験方法を示したものです。各図の試験名を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
流通試験
空気管だけへ空気を送り、マノメーターの水位が所定位置まで下がる時間を測る図です。空気管の漏れ・つぶれ・詰まりと管長の状態を確認します。接点水高試験はダイヤフラムだけへ空気を送り、接点が閉じる水高を読むため、接続経路が異なります。
見分け方:図Aは送気経路が空気管の遠端へ回り、検出部の試験孔へ直接入っていない点が識別点です。
注意:水位低下時間は管長条件と照合し、漏れだけでなくつぶれ・詰まりも疑います。
+ 解答・よく分かる解説
火災作動試験
試験孔から規定量の空気を注入し、空気管、リーク孔、ダイヤフラムを通じて接点が閉じるまでの時間を測ります。空気管だけを調べる流通試験ではなく、感知器全体が火災時と同じ経路で作動するかを確認する試験です。
見分け方:図Bは試験孔から空気管、リーク孔、ダイヤフラムを含む作動経路へ送気しています。
注意:試験量と時間条件を守り、接点閉成後は受信機表示と感知器の復帰を確認します。
+ 解答・よく分かる解説
接点水高試験(フラム試験)
ダイヤフラムだけへ徐々に空気を送り、接点が閉じた瞬間の水高を測ります。水高が高すぎれば作動しにくく、低すぎれば非火災報につながるため、検出部の作動圧力が適正かを確認します。
見分け方:図Cは空気管側を経由せず、ダイヤフラム側へ直接加圧して接点閉成時の液柱高を読みます。
注意:水高が低すぎると非火災報、高すぎると遅報のおそれがあるため規定範囲と照合します。
煙感知器の感度試験器具
写真A・Bの試験器具について答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
煙感知器用感度試験器
感知器を所定濃度の煙条件へ置き、濃度ごとの作動を調べる器具です。天井上で煙等を入れて単に発報させる加煙試験器とは、試験目的が異なります。試験槽・表示部・専用接続部が外観上の手掛かりです。
見分け方:試験槽、濃度調整部、表示部を備える据置形の外観が、棒状の加煙試験器との違いです。
注意:規定濃度と作動・不作動の境界を確認し、試験槽内の汚れや残留煙を除いてから次を測ります。
+ 解答・よく分かる解説
光電式スポット型感知器
器具・対象・目的は、煙感知器用感度試験器―光電式スポット型感知器―感度試験、の一組です。光電式分離型は送光部と受光部の間で光を減衰させるため、減光フィルターを使います。
見分け方:試験槽へ収めて煙濃度別の応答を確認する対象は、煙を散乱光で検出する光電式スポット型です。
注意:光電式分離型は送光部と受光部の間で減光するため、この試験槽を用いる方式ではありません。
+ 解答・よく分かる解説
減光フィルター
減光率の異なる板を送光部と受光部の光軸へ入れ、所定の減光率で作動し、別の減光率では不作動となることを確認します。煙を入れる器具ではなく、届く光量を意図的に減らす器具です。
見分け方:扇状に重なる複数板と減光率の違いが外観上の決め手で、発煙部や試験槽はありません。
注意:表面の汚れや傷は透過光量を変えるため、指定面・指定フィルターを光軸へ正しく入れます。
+ 解答・よく分かる解説
光電式分離型感知器
送光部から受光部へ届く光の減衰を利用する感知器なので、光軸へ減光フィルターをかざして試験します。スポット型煙感知器のように感知器を試験槽へ入れる構造ではありません。
見分け方:向かい合う送光部・受光部の間を監視する方式なので、光軸上で減光させて作動を確認します。
注意:フィルターを外した後の復旧、光軸ずれ、受光量表示も併せて確認します。
リーク試験と関連試験器
1 検出部内部のリーク抵抗が適正かを調べる試験名を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
リーク試験(リーク抵抗試験)
マノメーターとテストポンプをリーク孔側へ接続し、空気圧が所定割合まで低下する時間を測ります。確認対象は検出部内のリーク抵抗です。流通試験は空気管の漏れ・つぶれ・詰まりを調べるため、確認対象が異なります。
見分け方:リーク孔側へ加圧し、圧力低下時間から検出部内部のリーク抵抗を判定する接続が決め手です。
注意:空気管全体の漏れを調べる流通試験とは確認範囲が異なるため、接続口を取り違えません。
試験器・対象機器・試験目的
写真A~Dは、感知器の機能試験に使用する器具です。実機の外形、操作部、付属品を手掛かりに答えなさい。
1 写真Aの器具名、対象となる感知器、確認する内容を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
メーターリレー試験器
対象は差動式分布型感知器(熱電対式)です。作動試験では作動電圧、回路合成抵抗試験では熱電対回路の合成抵抗を測ります。空気管式に使うテストポンプやマノメーターとは原理が異なります。
見分け方:指針計、切替つまみ、専用プラグ付きコードの組合せがメーターリレー試験器の特徴です。
注意:作動電圧と回路合成抵抗では切替位置が異なるため、測定前にレンジとゼロ点を確認します。
2 写真Bの器具名、対象となる感知器、確認する内容を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
加熱試験器
対象は差動式スポット型・定温式スポット型などの熱スポット型感知器、目的は作動試験です。写真Bは透明な容器と上部の感知器取付部をもつ形で、内部の専用発熱材を点火して熱気流を与えます。メーターと専用プラグをもつ写真Aとは用途が異なります。
見分け方:透明な筒、上部の感知器取付部、内部の発熱材が熱スポット型用の加熱試験器を示します。
注意:炎を感知器へ直接当てず、指定発熱材と所定時間で試験し、外郭を過熱・汚損させません。
3 写真Cの器具名、対象となる感知器、確認する内容を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
煙感知器用感度試験器
対象は光電式スポット型感知器、目的は感度試験です。写真Cは携帯ケース内に試験槽・濃度調整部・表示部をまとめた据置形で、感知器を所定の煙濃度に置いて作動範囲を確認します。天井上で単に発報させる加煙試験器とは試験目的が異なります。
見分け方:携帯ケース内に試験槽・濃度調整部・計器をまとめた外観から、現場発報用ではなく感度測定用と判定します。
注意:対象方式と試験濃度を確認し、残留煙による次回測定への影響を防ぎます。
4 写真Dの器具名、対象となる感知器、確認する内容を答えなさい。
+ 解答・よく分かる解説
減光フィルター
対象は光電式分離型感知器、目的は作動試験です。写真Dは減光率の異なる複数の板を扇状にまとめた器具で、送光部と受光部の光軸へ挿入して所定の減光率で作動するか確認します。煙を発生させる器具ではありません。
見分け方:複数の板を扇状に選べる形は、段階的に光量を落とす減光フィルター特有の外観です。
注意:所定の減光率と挿入向きを守り、試験後は光軸から完全に取り除いて正常監視へ戻します。
到達確認:器具名だけでなく、対象感知器と試験目的まで言葉にできれば完了です。
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
まとめ
試験器は、与える刺激、対象感知器、確認する機能を一組で覚えます。
次は【過去問】受信機・発信機・地区音響の操作と試験|消防設備士甲4・乙4【実技(鑑別)④】へ進みます。