【過去問】感知器・空気管部品の名称と構造|消防設備士甲4・乙4【実技(鑑別)②】

【過去問】消防設備士甲4・乙4の実技(鑑別)②|感知器・空気管部品の名称と構造
強欲な青木
感知器って見た目が似てるけど、写真や構造図から種類を見分けられるん?
開口部・受熱部・受光部と銘板を順番に見れば大丈夫です。空気管の部品も、どこへ接続するかで見分けられます!
消防設備士

このページを見れば消防設備士甲4乙4の実技(鑑別)に出題される感知器・空気管部品の名称・構造・用途を、写真と図から答えられるようになります!

学習範囲:実技(鑑別)|感知器・空気管部品の名称と構造



最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)ショップの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。

>> 消防設備士「過去問テスト」

併せて、ご参照ください。

この講義で扱うのは、感知器と部品の外観・断面から名称、用途、作動部を識別することです。感知原理は「構造・機能②」「構造・機能③」、規格値は「規格②」、設置条件は「工事・整備⑥」で扱います。

 

感知器・空気管部品

熱・煙・光と炎・空気管部品をまとめた感知器鑑別の全体マップ

感知器の鑑別では、熱を受ける部分、煙が入る部分、光を見通す窓、内部の作動部を見て名称を判断します。

外観が似ている感知器もあるため、色や丸い形だけで決めず、方式・種別などの表示も確認しましょう。

◎ 熱感知器の名称と内部構造

熱感知器には、温度の上昇率を捉える差動式と、一定の温度に達すると作動する定温式があります。

差動式と定温式の作動前後を比較する解説図

差動式スポット型感知器

従来型の差動式スポット型熱感知器の外観イラスト
外観参考:強欲な青木
差動式スポット型感知器の空気室・ダイヤフラム・リーク孔の構造

空気室・ダイヤフラム・接点・リーク孔が、空気の膨張を利用する構造の識別点です。

火災で周囲の温度が急上昇すると、空気室内の空気が膨張します。その圧力が薄い膜のダイヤフラムを押し上げ、接点を閉じて火災信号を出します。

緩やかな温度上昇では、リーク孔から空気が逃げます。暖房などによる緩慢な温度変化と、火災による急な温度上昇を区別するための仕組みです。

強欲な青木
「一定温度で作動する」と書いたら、差動式の説明にはならんのやな。
そうです!差動式の作動原理は「急な温度上昇→空気の膨張→ダイヤフラム→接点」とつなげて答えましょう。
消防設備士

定温式スポット型感知器(バイメタル式)

定温式スポット型感知器の円形バイメタルが一定温度で反転して接点を閉じる仕組み

受熱板・円形バイメタル・接点が見えたら、バイメタルを利用する定温式を考えます。

バイメタルは、熱膨張率の異なる2枚の金属を張り合わせた部品です。受熱板から熱が伝わり、一定温度に達すると反転する動きで接点を閉じます。

主要部品を聞かれたら、熱を受ける「受熱板」、温度変化で動く「バイメタル」、火災信号回路を閉じる「接点」を、役割とセットで覚えます。

定温式スポット型感知器(金属膨張差式)

これは耐圧防爆型の定温式スポット型感知器で使われる代表的な構造です。

耐圧防爆型の定温式スポット型熱感知器の実物
耐圧防爆型の定温式スポット型熱感知器。出典:強欲な青木|防爆型の感知器とは?設置基準と点検方法も解説!
定温式スポット型感知器の外筒と内部金属板の膨張差を利用する構造

定温式でも、円形バイメタルを使わない構造があります。膨張係数の大きい外筒と、膨張係数の小さい内部金属板の伸びの差を利用する方式です。

加熱されると外筒の方が大きく伸び、その相対的な変位で接点を閉じます。構造図では、外筒・内部金属板・接点の位置関係を見ましょう。

この金属膨張差式は、耐圧防爆型の定温式スポット型感知器で用いられる代表構造です。接点部分を外部へ露出させず、内部で接点が閉じた際の火花が可燃性ガスへ着火する危険を抑えます。

塗料倉庫・薬品庫など、可燃性ガスが漏れたり滞留したりするおそれのある場所では、防爆構造の機器を使います。外観・点検方法を含む実例は、強欲な青木の防爆型の感知器とは?設置基準と点検方法も解説!でも確認できます。

ただし、定温式の内部構造は1種類だけではありません。円形バイメタル式と金属膨張差式を、部品の形と用途で区別します。

識別する部分 名称 作動のきっかけ
空気室・ダイヤフラム・リーク孔 差動式スポット型 急な温度上昇による空気の膨張
受熱板・円形バイメタル 定温式スポット型 一定温度でバイメタルが反転
外筒・内部金属板 定温式スポット型 2部材の伸びの差で接点が閉じる

 

◎ 煙感知器の開口部と作動原理

光電式スポット型感知器

煙流入口から内部の暗箱へ煙を取り込む感知器です。周囲に並ぶ開口が外観上の手掛かりになります。

光電式スポット型感知器の外観と周囲の煙流入口

暗箱に入った煙粒子で発光素子の光が散乱し、その散乱光を受光素子が捉えることで火災を検出します。

煙を取り込む「煙流入口」と、作動状態を知らせる「作動表示灯」は別の部分です。写真のどの箇所を聞かれているか確認しましょう。

防虫網・円孔板等の役割

煙感知器の網・円孔板等は、煙を流入させながら、虫の侵入を防ぐために設けます。

小さな虫が内部へ入ると、光の散乱や電流の変化を起こし、非火災報の原因になります。煙を遮るための部品ではありません。

イオン化式スポット型感知器

光電式と外形が似ることがあるため、銘板の方式や、放射性物質を示す表示を確認します。

放射線で空気をイオン化して流れるイオン電流が、煙の侵入で変化することを利用します。「散乱光」を利用する光電式と、検出する変化が異なります。

 

◎ 光電式分離型感知器

送光部と受光部を向かい合わせる光電式分離型感知器

送光部と受光部の2台を向かい合わせて設置する感知器です。正面の光学窓と、2台の間を通る光軸が識別の手掛かりになります。

送光部から送った光が煙で減衰し、受光部に届く光量が減る変化で火災を検出します。1台の内部へ煙を取り込むスポット型とは違います。

強欲な青木
2台の機器名は「発光素子・受光素子」じゃないん?
機器の名前を聞かれたら「送光部・受光部」です。スポット型感知器の内部部品である「発光素子・受光素子」と区別しましょう!
消防設備士

設置図の高さと距離

設置図では、天井高さ、光軸高さ、壁から光軸までの距離を別々に読み取ります。

確認する項目 基準
1種の天井高さ 20m未満
2種の天井高さ 15m未満
光軸高さ 天井高さの80%以上
壁から光軸までの距離 0.6m以上7m以下

例えば、天井高さが18mなら、必要な光軸高さは18m×0.8=14.4m以上です。14mでは不足します。

高さ14mの天井なら11.2m以上、高さ16mの天井なら12.8m以上が必要です。単に「高い位置にあるから適切」と判断せず、図の値を計算して比べます。

「未満」はその数値を含みません。2種を天井高さ17mへ設置した図は、光軸高さや壁までの距離が基準内でも、天井高さの条件を満たしません。

 

◎ 熱電対式感知器の原理と接続

熱電対式感知器はマイナスとプラスを接続し、プラス同士を接続しないことを示す図

実物は、スポット型感知器のような丸い本体ではありません。メッセンジャーワイヤー・接続電線・接続電線へ圧着した熱電対部を一組として敷設します。

熱電対式差動分布型感知器の熱電対部と接続電線の実物
熱電対部と接続電線の実物。出典:「熱電対式」差動分布型感知器の製作
熱電対式差動分布型感知器の行き線と返り線を接続した実物
端部で行き線と返り線を接続した状態。出典:「熱電対式」差動分布型感知器の施工

異種金属の接点に温度差が生じたときに発生する熱起電力を利用します。これをゼーベック効果といいます。

火災で加熱される熱接点と、比較側の冷接点との温度差による電気的な変化を検出します。空気の膨張を利用する空気管式とは別の仕組みです。

複数の熱電対は、各素子の起電力が同じ向きへ加わるよう、+と-をつないで直列に接続します。

誤接続を探すときは線の色でなく極性記号を追います。+同士を接続すると、起電力が打ち消し合う向きになります。

 

◎ 空気管の接続部品

空気管式の部品は、空気管を検出部へつなぐのか、空気管同士をつなぐのかで区別します。

銅管端子

空気管を検出部へ接続する銅管端子

空気管を検出部のコックスタンドへ接続する部品です。環状部と接続管をもつ外観が手掛かりになります。

天井側の空気管で生じた圧力変化を、検出部へ確実に伝えるために使います。

スリーブジョイント(スリーブ)

空気管同士を接続する細い筒状のスリーブ

2本の空気管を接続する、細い筒状の部品です。両側から管を差し込む形で、銅管端子と区別します。

接続部はハンダ付けして気密を確保します。単に差し込むだけでは空気が漏れ、火災時の膨張空気が検出部へ十分に伝わらなくなります。

強欲な青木
名前だけじゃなく、接続する相手も覚えたら混ざらんね。
銅管端子は「空気管と検出部」、スリーブは「空気管同士」です。用途を聞かれたら、何と何をつなぐかまで書きましょう。
消防設備士

 

◎ 外観写真と表示の確認

差動式と定温式は、丸い外形だけで完全には区別できない製品もあります。受熱部や内部構造で候補を絞り、銘板の方式・種別・公称作動温度などで確定します。

光電式スポット型は煙流入口、分離型は2台一組の光学窓、イオン化式は方式や特殊な表示が手掛かりになります。

赤外線式と紫外線式スポット型感知器のセンサ窓と受光部の違い

赤外線式スポット型感知器

炎が放射する赤外線を検出します。底部の円形のセンサ窓が外観上の手掛かりです。

紫外線式の細長い受光部と並べ、円形か長円・長方形かを確認します。ただし、最終判定は銘板の方式表示も併せて行います。

紫外線式スポット型感知器

炎を見通す受光部に注目します。後半の写真では、下面の細長い受光窓が識別の手掛かりです。

煙を取り込む周囲の開口とは役割が違います。窓の形だけをすべての機種に当てはめず、検出する対象と表示も確認しましょう。

構造図では「熱を受ける→作動部が動く→接点が閉じる」、外観写真では「開口部や受熱部→方式の表示」を結び付けて覚えます。

【過去問】感知器・空気管部品の名称と構造

このテーマの鑑別問題は10問題群・全41問です。
写真・実物図・構造図を確認して各設問を記述し、1問ごとに「+ 解答・よく分かる解説」を開いてください。問題画像と本文には正答を先出ししていません。

問1|熱感知器の構造比較

記号A〜Cの無記名構造図を見て、名称・作動原理・主要部品を答えなさい。

AからCの熱感知器構造を比較する問題図

1 Aの感知器の名称を答えなさい。

2 Aの作動原理を答えなさい。

3 Aの主要部品を答えなさい。

4 Bの感知器の名称を答えなさい。

5 Bの作動原理を答えなさい。

6 Bの主要部品を答えなさい。

7 Cの感知器の名称を答えなさい。

8 Cの作動原理を答えなさい。

9 Cの主要部品を答えなさい。


問2|煙を取り込む感知器の実物外観

実物外観を見て名称と外観上の手掛かりを答えなさい。

設問で使用する写真または図

1 写真の感知器の名称を答えなさい。

2 写真から確認できる、煙を取り込む部分の名称を答えなさい。


問3|向かい合う機器の設置図

A~Dの設置図を見て、機器の名称・一対となる構成・各設置の適否を答えなさい。

AからDまでの向かい合う機器の設置条件図
設置条件図A
設置条件図B
設置条件図C
設置条件図D

1 図のように2台を向かい合わせて監視する方式の特徴を答えなさい。

2 図中のSで示す一対の機器名を答えなさい。

3 図Aの設置は適切か。計算根拠を示して答えなさい。

4 図Bの設置は適切か。計算根拠を示して答えなさい。

5 図Cの設置は適切か。計算根拠を示して答えなさい。

6 図Dの設置は適切か。理由を答えなさい。


問4|熱電対式感知器の接続

過去問テストの接続図を見て、作動原理と誤接続を答えなさい。

設問で使用する写真または図

1 この感知器の作動原理を答えなさい。

2 図の誤接続箇所と理由を答えなさい。


問5|空気管の接続部品

写真A・Bの部品について、名称と用途を答えなさい。

設問で使用する写真または図
設問で使用する写真または図

1 写真Aの部品名を答えなさい。

2 写真Aの用途を答えなさい。

3 写真Bの部品名を答えなさい。

4 写真Bの用途を答えなさい。


問6|6種類の感知器を外観で見分ける

AからFの6種類の感知器を見分ける鑑別問題図

1 写真Aの感知器の名称を答えなさい。

2 写真Bの感知器の名称を答えなさい。

3 写真Cの感知器の名称を答えなさい。

4 写真Dの感知器の名称を答えなさい。

5 写真Eの感知器の名称を答えなさい。

6 写真Fの感知器の名称を答えなさい。

7 写真Dのようなスポット型煙感知器に網・円孔板等を設ける目的を答えなさい。


※問7〜問10は、公論出版・過去問テストで確認した出題論点を、学習用の記述問題として再構成したものです。実際の試験問題の原文ではありません。

問7|温度上昇率演算回路をもつ感知器

AからDで示した電子式感知器の構造問題図

1 図の感知器の名称を答えなさい。

2 図中のA〜Cに示す部分の名称を答えなさい。


問8|光電式スポット型感知器の内部構造

AからDで示した煙感知器の内部構造問題図

1 図の感知器の名称を答えなさい。

2 A・Bの部品名を答えなさい。

3 煙が入ってから作動するまでの仕組みを答えなさい。

4 参考図で示される、この感知器の主な構成要素8つを答えなさい。


問9|空気管式感知器の構成と設置

空気管式感知器の構成と設置寸法を示す問題図

1 図の感知器の名称を答えなさい。

2 A・B・Cの名称を答えなさい。

3 空気管の設置で、0.3m・1.5m・20mが示す条件を答えなさい。


問10|赤外線式・紫外線式感知器の比較

AとBの炎感知器を外観で比較する問題図

1 A・Bの感知器の名称を答えなさい。

2 図の外観から両者を見分ける手掛かりを答えなさい。


強欲な青木
迷わずに回答できましたか?
もし、まだ自信がないのであれば繰り返し「過去問テスト」等を使って類題を解くことをオススメします!
消防設備士

消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。

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上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。


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