【構造・機能④】救助袋の種類と構造|消防設備士甲5・乙5【過去問】

【構造・機能④】救助袋の種類と構造|消防設備士甲5・乙5【過去問】

現在地:構造・機能4(4/6)|このページ9問

救助袋は、使用時に垂直または斜めに展張し、袋本体の内部を滑り降りる避難器具です。

主な構成は次のとおりです。

  • 入口金具
  • 袋本体
  • 緩衝装置
  • 取手
  • 下部支持装置など

垂直式と斜降式では、速度、取手数、下部支持装置、降下空間が異なります。

 

 

⬇️ 垂直式救助袋

垂直に展張し、袋内部のらせん状の通路などで降下速度を調節します。

  • 平均降下速度:4m/s以下
  • 直径50cm以上の球体が通過できる
  • 出口付近の取手:4個以上、左右均等
  • 袋本体下端など、降着時に衝撃を受ける部分へ緩衝装置
  • 原則として下部支持装置を必須としない

「伸縮式・蛇行式・らせん式」という3区分ではありません。垂直式の速度調節構造として、らせん状の通路が使われます。

垂直式は4m/s以下、取手4個以上。

 

 

↘️ 斜降式救助袋

斜めに展張し、下部支持装置で袋本体を確実に支持します。

  • 平均降下速度:7m/s以下
  • 展張時によじれ・片だるみがない
  • 滑り降りる方向へ縫い合わせ部を設けない
  • 降着時に衝撃を受ける部分へ受布・保護マット
  • 出口付近の取手:6個以上、左右対称
  • 下部支持装置は確実に支持でき、容易に操作できる

片だるみ・よじれは、左右の張力が不均衡になると生じます。展張部材の長さ、固定環の位置、入口金具の水平を確認します。

斜降式は7m/s以下、取手6個以上、下部支持装置あり。

 

 

🧵 布・縫製・取付け具

救助袋に用いる布の引張強さは1kN以上、覆い布は0.8kN以上です。

斜降式の滑降部へ縦方向の縫い合わせ部を設けないのは、縫糸が摩擦で摩耗し、破断するおそれを減らすためです。

取付け具には、JIS G 3101またはG 3444に適合するもの、または同等以上の強度・耐久性を有する材料を使用します。耐食性のない材料には耐食加工が必要です。「耐摩耗性」への読み替えに注意します。

 

 

📐 斜降式の長さ

斜降式をおおむね45度で展張する問題では、高さと水平距離を同じとみなし、袋長を直角二等辺三角形の斜辺として求めます。

高さ15mなら、袋長は約15×√2≒21m、水平距離は約15mです。

製図では与えられた条件を優先してください。45度なら「高さ=水平、袋長≒高さ×1.41」です。
消防設備士

 

 

✍️ 過去問は全部で9問

 

過去問 1/9|下部支持装置

救助袋の下部支持装置として最も適切な説明はどれか。

  1. 袋本体を樹木などへ緊結する装置
  2. 袋本体の下部を地上で支持する装置
  3. 張設ロープ・滑車・固定環をすべて含む総称
  4. 袋下部へかかる衝撃を緩和する装置

 

過去問 2/9|斜降式の構造

斜降式救助袋の説明として最も不適当なものはどれか。

  1. 布の引張強さは1kN以上、覆い布は0.8kN以上
  2. 張設ロープは障害物を避けて展張するために用いる
  3. 下部支持装置はフック、張設ロープ、滑車などで構成する
  4. 取付け具はFC100のねずみ鋳鉄で造る

 

過去問 3/9|片だるみ・よじれ

斜降式救助袋の片だるみ・よじれの原因として最も関係が小さいものはどれか。

  1. 左右の展張部材の長さが不均等
  2. 経年変化で袋本体が劣化
  3. 固定環が中心線から外れ左右不均等
  4. 袋取付枠が水平でない

 

過去問 4/9|高さ15mの展張

高さ15mからおおむね45度で斜降式救助袋を展張する場合、最も適当な組合せはどれか。

  1. 袋長約21m・水平距離約15m
  2. 袋長約26m・水平距離約20m
  3. 袋長約26m・水平距離約30m
  4. 袋長約21m・水平距離約10m

 

過去問 5/9|袋本体の長さ

垂直距離15mの窓へ斜降式救助袋を設置するとき、袋長として最も適当なものはどれか。

  1. 約19m
  2. 約21m
  3. 約23m
  4. 約25m

 

過去問 6/9|斜降式の基準

斜降式救助袋について正しいものはどれか。

  1. 平均降下速度9m/s以下
  2. 下部支持装置は確実に支持でき、容易に操作できる
  3. 取手は4個以上
  4. 袋本体上部へ受布・保護マットを取り付ける

 

過去問 7/9|縫い合わせ部

斜降式救助袋の滑降部へ、滑り降りる方向の縫い合わせ部を設けない理由はどれか。

  1. 衣服が損傷するため
  2. 布目ができるため
  3. 厚みで速度が遅くなるため
  4. 縫糸が摩擦で摩耗し、破断するおそれがあるため

 

過去問 8/9|垂直式の速度調節

垂直式救助袋について誤っているものはどれか。

  1. 伸縮式、蛇行式、らせん式などで速度を調節する
  2. 斜降式より片だるみ・よじれが生じにくい
  3. 斜降式より降下空間を確保しやすい
  4. 袋本体下端へ緩衝装置を設ける

 

過去問 9/9|取付け具の材料

救助袋の設置について、消防法令に定められていないものはどれか。

  1. 取付け具は所定の強度・耐久性を有し、耐摩耗性に優れる
  2. 袋長は避難上支障がなく、安全な降下速度を保てる長さ
  3. 柱・床・はりなど構造上堅固な部分へ取り付ける
  4. 取付け具はボルト締め・溶接などで堅固に取り付ける

 

➡次に進みましょう

次は「すべり台・すべり棒・避難ロープ」へ進みます。
消防設備士

【構造・機能⑤】すべり台・すべり棒・避難ロープ|消防設備士甲5・乙5【過去問】