【点検・整備③】誤作動と不作動の切り分け|消防設備士乙7【過去問】

【点検・整備③】誤作動と不作動の切り分け|消防設備士乙7【過去問】
強欲な青木
警報が鳴り続けたら、設定値だけ変えれば解決するん?
先に配線、絶縁、誘導、変流器の取付状態を確認し、原因を順番に切り分けます。
消防設備士

誤作動と不作動を、症状から確認箇所へたどる順番で学びます。

最新版の過去問情報は、学習の進み具合に合わせてこの講義で確認できます。

漏電火災警報器の誤作動と不作動を原因別に切り分ける点検手順の図

漏電火災警報器の不具合は、「警報が鳴りすぎる」と「漏電しても鳴らない」を分けて考えると整理しやすくなります。

  • 誘導障害や絶縁低下は、誤報の原因になり得る。
  • 検出漏えい電流設定値が大きすぎると、警報は鳴りにくくなる。
  • 変流器の二次側を開放すると高電圧が生じるおそれがある。

以下は、不具合原因と変流器の安全な取扱いを学ぶために再構成した確認問題です。

 

結論:配線・設定値・変流器の順で原因を分ける

誤報が続くときは、実際の漏えい、警戒電路の絶縁状態、二次側配線への誘導、設定値を順に確認します。誘導障害を避けるには、二次側配線をできるだけ短くし、大電流回路や誘導源から離し、必要に応じて適切なシールドを行います。

反対に、設定値を大きくしすぎると受信機は作動しにくくなります。「警報が多い原因」と「警報しない原因」を逆に覚えないことが大切です。

変流器を扱うときは、一次側に電流が流れている状態で二次側を開放しません。二次側配線を外す必要がある場合は、所定の方法で二次側を短絡して安全を確保します。

 

仕組みと切り分け順

不具合調査では、症状を「鳴りすぎる」と「鳴らない」に分けます。鳴りすぎる場合は実漏えい、絶縁低下、誘導、設定値を確認し、鳴らない場合は電源・配線、設定値過大、変流器の貫通・接地位置を追います。変流器の二次側を扱う前には、開放による高電圧を避ける安全措置を最優先します。

症状・作業 最初に見る点
頻繁な警報 実漏えい、絶縁、誘導、設定値
不作動 電源、断線、設定値、貫通・接地位置
二次配線の取外し 二次側を開放しない安全措置
分割形変流器 分割面の密着と損傷の有無

 

ここからは「誤作動と不作動の切り分け」の確認問題です。問題文から判断根拠を決めた後で、解答・解説を開いてください。

強欲な青木
要点を確認できたから、過去問で判断してみるん!
問題文の条件を一つずつ照合してから、解答・解説を開きましょう。
消防設備士

【過去問】誤作動と不作動の切り分け

 

切り分けは、まずテストボタンで受信機の赤色表示灯と音響装置が作動するかを確認し、次に試験器で変流器へ設定値付近の電流を徐々に流します。テストボタンで作動しない場合も故障箇所を一義に決めず、機種の説明書に従って電源・受信機・変流器の接続・二次配線を確認します。テストボタンは正常でも試験器で作動しない場合は、変流器・二次配線・感度設定を優先して追います。完成検査の漏洩電流検出試験では、設定値の40%以上105%以下で受信機が作動するかが判定軸になります。

確認問題1:二次側配線のこう長

高周波の誘導による誤作動を防止する措置として、誤っているものはどれでしょうか。

  1. シールドケーブルを使用する。
  2. 二次側の配線相互を密着して設ける。
  3. 二次側の配線こう長を長くする。
  4. 大電流回路からできるだけ離す。

 

確認問題2:誘導障害防止と接地

誘導障害を防ぐ注意事項として、最も不適当なものはどれでしょうか。

  1. 変流器の取付金具にB種接地工事を行う。
  2. 変流器に鉄板などで磁気遮へいを行う。
  3. 誘導源となる電線・機器から変流器と二次側配線をできるだけ離す。
  4. 二次側配線に適切なシールド電線またはケーブルを用い、シールドを接地する。

 

確認問題3:誤報につながる原因

漏電火災警報器が誤報を発する原因として、考えられるものはどれでしょうか。

  1. 警戒電路の電線相互間の絶縁状態が悪い。
  2. 変流器の二次側配線が地絡している。
  3. 変流器の二次側配線に誘導障害が多い。
  4. 三相200V警戒電路の不平衡負荷が増大した。

 

確認問題4:設定値が大きすぎる場合

誤報の原因として、考えられないものはどれでしょうか。

  1. 近くの大電流機器から誘導を受けている。
  2. 警戒電路の絶縁状態が悪い。
  3. 警戒電路の中性線に2箇所の接地がある。
  4. 検出漏えい電流の設定値が大きすぎる。

 

確認問題5:頻繁な警報と直接関係しないもの

警報音がしばしば鳴る場合に、動作と直接関係のないものはどれでしょうか。

  1. 警戒電路の絶縁抵抗値が低下している。
  2. 警戒電路の電線こう長が増大している。
  3. 警戒電路の負荷設備が湿気の多い場所にある。
  4. 検出漏えい電流設定値が大きい値へ切り替えられている。

 

確認問題6:変流器の二次側を短絡する理由

変流器の二次側配線を受信機端子から外すとき、二次側を短絡しておく理由として最も不適当なものはどれでしょうか。

  1. 変流器の絶縁が破壊されるおそれがあるから。
  2. 二次側に過大な起電力が生じるおそれがあるから。
  3. 鉄心の磁束が過大になるおそれがあるから。
  4. 一次側に過大な電流が流れるおそれがあるから。

 

確認問題7:変流器の取扱い

変流器の取扱いとして適切なものをすべて含む組合せはどれでしょうか。

  • ア:二次端子を開放したまま一次側へ通電しない。
  • イ:鉄心へ強い衝撃や振動を与えない。
  • ウ:分割形変流器は鉄心の合わせ面を密着させる。
  1. アのみ
  2. ア・イのみ
  3. イ・ウのみ
  4. ア・イ・ウのすべて

 

確認問題8:鉛被ケーブルと接地位置

変流器へ電路を貫通させる方式として、最も不適当なものはどれでしょうか。

  1. 警戒電路側に接地した金属管工事の配線をそのまま貫通させる。
  2. 非警戒電路側の鉛被に接地した鉛被ケーブルをそのまま貫通させる。
  3. 丸形ビニル外装ケーブルをそのまま貫通させる。
  4. 平形ビニル外装ケーブルをそのまま貫通させる。

 

実務メモ

  1. 誘導対策は「短く・離す・必要ならシールド」。
  2. 設定値が大きいと警報は鳴りにくい。
  3. 変流器の二次側は開放しない。
  4. 分割面は密着させ、鉛被の接地位置は変流器との前後関係を見る。

原因を一度に決めつけず、症状、確認箇所、測定結果を一行ずつ残します。誘導対策で配線を移す場合も、変更前のこう長と経路を記録して再現できるようにします。

 

まとめと次の講義

誤作動・不作動は、配線と絶縁、設定値、変流器の取扱いを順番に確認します。次は、接地抵抗と絶縁抵抗を単位と電圧区分から整理します。

 


強欲な青木
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