資格試験

消防設備士の計算問題は捨てていい?足切りラインから見た最低限と、出やすい公式

消防設備士の計算問題は捨てていい?

著者:青木俊輔(強欲な青木)/青木マーケ(株) 取締役 COO、(株)防災屋 代表取締役 社長、(一社)予防団 共同代表理事
保有資格:消防設備士 全類
確認日:2026年10月19日(試験科目・問題数・合格基準は消防試験研究センターの公式サイトで確認)
更新内容:初版

この記事の結論

計算問題を全部捨てるのはおすすめしません。電気・機械の計算が多く出る「基礎的知識」は、乙種で5問、甲種で10問しかなく、この科目で40%(乙種2問、甲種4問)を下回ると、ほかの科目が満点でも不合格になるからです(消防試験研究センター「試験の方法」「試験科目及び問題数」)。

ただし、すべての計算を完璧にする必要はありません。オームの法則・合成抵抗・電力(電気)、力のモーメント・応力と安全率(機械)など、繰り返し出る型の公式を先に押さえ、基礎的知識で「最低ライン+1問」を確保するのが現実的です。試験会場では電卓が使えないので、筆算で解く練習もしておいてください。

計算が苦手な人ほど、理屈を全部わかろうとせず、よく出る型の解き方を先に手で覚えてください。理屈はあとからついてきます。

計算問題を捨てるとどうなるか

基礎的知識の問題数は、類によって次のとおりです(消防試験研究センター「試験科目及び問題数」、2026-10-19確認)。足切りラインは40%を問題数に直したものです(編集部で計算)。

区分 類 基礎的知識の内訳 問題数 足切りライン
甲種 1・2・3類 機械6・電気4 10 4問
甲種 4類 電気10 10 4問
甲種 5類 機械10 10 4問
乙種 1・2・3類 機械3・電気2 5 2問
乙種 4類・7類 電気5 5 2問
乙種 5類・6類 機械5 5 2問

基礎的知識のうち何問が計算問題かは公表されていません。用語や材料の性質を問う問題もあるため、計算を全部捨てても足切りを避けられる可能性はあります。ただ、残りの問題を落とせる余裕はほとんどなく、筆記全体の60%(乙種18問、甲種27問)にも響きます。合格基準の全体像は「消防設備士の足切りとは?科目ごとの最低ラインと、苦手科目を作らない配分」の記事で整理しています。

強欲な青木
公式って、どうしても覚えられなくて……。
公式って、覚えるだけなんです。安全率なんかはめちゃくちゃ出るので、そこでミスしているのは勉強不足と言っているようなもの。機械は最低限やっておきたいところです。
消防設備士

先に押さえる公式と解説ページ

青木マーケ(株)の無料の解説ページで、公式と過去問を一緒に確認できます。苦手な人は、上から順に1つずつ進めてください。

電気(甲種1〜4類、乙種1〜4類・7類)

優先 内容 解説ページ
1 オームの法則と合成抵抗 https://aokimarke.com/electricity/resistance/
2 電力と電力量の計算 https://aokimarke.com/electricity/electric-power/
3 直流回路の分圧・分流 https://aokimarke.com/electricity/dc-circuit/
4 正弦波交流の実効値、交流の電力と力率 https://aokimarke.com/electricity/sine-wave-alternating-current/ 、https://aokimarke.com/electricity/power-factor/
一覧 電気に関する基礎的知識(全14本) https://aokimarke.com/electricity/

機械(甲種1〜3類・5類、乙種1〜3類・5類・6類)

優先 内容 解説ページ
1 応力-ひずみ曲線と安全率 https://aokimarke.com/stress-strain-curve/
2 力のモーメント https://aokimarke.com/moment-of-force/
3 ロープと滑車の力のつり合い https://aokimarke.com/rope-and-pulley/
4 せん断応力の計算 https://aokimarke.com/shear-stress/
一覧 機械に関する基礎的知識(全11本) https://aokimarke.com/kikai/

優先順は、青木が「よく出る」としている安全率を先頭に置き、あとは基礎になる公式から順に編集部で並べた目安です。類によって出題範囲は変わります。

実技にも計算がある

計算は筆記だけではありません。乙種6類の鑑別では消火器の設置本数(能力単位)の計算、甲種1類の製図では水源の水量やポンプの吐出し量の計算が出ます。

強欲な青木
製図の計算なんて、甲種の人しか関係ないでしょ?
甲種1類の製図だと、水源の水量、ポンプの吐出し量、全揚程みたいなところがずっと問われます。ほぼ毎回同じ内容なので、覚えておいたら解けるんです。乙6の鑑別でも、延べ面積を用途ごとの算定基準面積で割って、消火器の能力単位を出す計算が出てきます。
消防設備士

電卓は使えない

試験会場では、定規類、電卓、スマートフォンなどの機器は使えません(消防試験研究センター「注意事項」)。過去問を解くときから電卓を使わず、筆算で答えを出す練習をしてください。

現場でも、配線の本数や水量はその場でざっくり計算できたほうが話が早いです。筆算に慣れておくのは、試験のためだけではありません。

本番形式で確かめる

基礎的知識で足切りラインを超えられるかは、本番と同じ問題数で解いて確かめるのが確実です。科目ごとの点数が出る「過去問テスト」の中身と選び方はこちらです。
https://aokimarke.com/setsubishi-kakomon/

「過去問テスト」の一覧(aokimarke.store):https://aokimarke.store/collections/all

参考文献

最終確認日:2026年10月19日

  • この記事を書いた人

aokimarke

平成元年生まれ
消防設備士12年目の経営者

【◎経 歴】
鈴鹿高専 ⇨ 静岡大学(3年次編入)⇨ 院 ⇨ 鈴与㈱ ⇨ 消防設備士など

【◎免 許】
消防設備士全類、危険物取扱者全類、第二種電気工事士、工事担任者(AI・DD総合種)、電験三種、予防技術検定(消防用設備等)など

【◎活 動】
月刊誌:電気と工事(オーム社)にてコラム執筆、消防設備士「過去問テスト」および予防技術検定「過去問テスト」の制作・販売、YouTubeチャンネル「強欲な青木&消防設備士」の動画作成・編集、青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団など

-資格試験