資格試験

資格の勉強を諦めるか続けるかの判断基準

資格の勉強を諦めるか続けるかの判断基準

著者:青木俊輔(強欲な青木)/青木マーケ(株) 取締役 COO、(株)防災屋 代表取締役 社長、(一社)予防団 共同代表理事
保有資格(記事に関係するもの):消防設備士 甲種特類・甲種1〜5類・乙種6・7類、危険物取扱者 甲種・乙種1〜6類・丙種
確認日:2026年10月21日
更新内容:初版

この記事の結論

資格の勉強を諦めるか続けるかは、気持ちではなく、次の3つで判断してください。

  1. 点数:直近の結果が、合格基準にどれだけ近いか
  2. 時間:これから試験日まで、必要な勉強時間を確保できるか
  3. 使い道:その資格を、仕事や生活でどう使うか

この3つを並べると、選択肢は「諦める」と「続ける」の2つだけではなく、「やり方を変えて続ける」「期間を区切って続ける」「別の資格や区分から取り直す」もあることが分かります。

諦めるかどうかを決める前に、やり方を変えて、1回だけ本気で受け直してみてほしいと思います。

落ちるのは珍しいことではない

まず知っておいてほしいのは、資格試験で落ちるのは、まったく珍しいことではないということです。

令和7年度の合格率は、消防設備士試験が全体で35.4%(甲種32.5%、乙種38.3%)、危険物取扱者試験が全体で38.3%(乙種第4類31.9%)でした(一般財団法人消防試験研究センター「試験実施状況(令和7年4月〜令和8年3月)」)。受けた人の6割以上が落ちている計算です。

私自身も、消防設備士の甲種2類と、危険物取扱者の甲種に一度ずつ落ちています。甲種2類は、1年で全類を取るつもりで受けた1年目に、薄い参考書1冊で「1類とほぼ一緒やん」と舐めていて落ちました。危険物の甲種は、高専から大学院まで9年間化学を専攻していた油断で、ほとんど勉強せずに受けて落ちました(2026年10月時点の私の振り返り)。

強欲な青木
何回も落ちて、もう自分には無理なんかなって思えてきた…。
必要な時間が多い区分にいても、その時間をやれば、少ない区分の人と同じスタートラインに立てるチャンスがあるんです。やっていくしかないですよ。
消防設備士

(YouTube「【⏰勉強時間】どのタイプ?国家資格「消防設備士」甲種と乙種の勉強時間【図解あり】」17:31〜18:31)

判断の3つの軸

1.点数:合格基準にどれだけ近いか

試験結果の通知には、合否と正答率が書かれています(一般財団法人消防試験研究センター「受験案内」)。合格基準と比べて、どれだけ足りなかったかを確かめてください。

  • 消防設備士:筆記の各科目40%以上かつ全体60%以上、さらに実技60%以上
  • 危険物取扱者:試験科目ごとにそれぞれ60%以上

あと数問で届いた科目なら、やり方を少し変えるだけで届く可能性があります。全科目で大きく足りないなら、過去問を解く前に、参考書に戻って基礎からやり直す必要があります。

2.時間:必要な勉強時間を確保できるか

消防設備士の場合、青木マーケ(株)の勉強時間シミュレーターでは、甲種40〜120時間、乙種30〜90時間を目安にしています(https://aokimarke.com/study-time/ 。本人の経験にもとづく目安です)。仕事や家庭の事情で、この時間を試験日までに確保できないなら、諦めるのではなく、試験日を先に延ばすことを考えてください。

3.使い道:その資格を何に使うか

資格の使い道がはっきりしているほど、続ける価値は大きくなります。

たとえば消防設備士は、工事や整備の一部が消防設備士の独占業務になっている国家資格で、免状があれば、その業務に就くことができます。独占業務の範囲は、別の記事 https://aokimarke.com/exclusive-business/ で説明しています。私は、消防設備士として働くなら、消防設備士の資格は必須だと考えています(2026年10月時点の私の考え)。

反対に、なんとなく取ろうと思っただけで、取った後の使い道が思い浮かばないなら、立ち止まって考え直すのも一つの選択です。資格の選び方は、別の記事(資格の選び方は「人気」より4つの問いで決める|消防設備業界の経営者が考える資格選び)で説明しています。

判断表

状況 おすすめ
あと数問で届いた科目がある。時間も確保できる 続ける。落ちた科目に時間を寄せて、早めに受け直す
大きく足りないが、時間は確保できる。使い道もはっきりしている やり方を変えて続ける。参考書に戻り、問題を解いて思い出す勉強に切り替える
使い道ははっきりしているが、今は時間が確保できない 期間を区切って続ける。試験日を先に延ばし、週の時間を決め直す
甲種など難しい区分で何度も届かない 乙種など取りやすい区分や類から先に取り、段階を踏む
使い道が思い浮かばず、時間も確保できない いったん立ち止まり、資格を取る目的から考え直す
点数・時間・使い道の3つの軸から、続ける、やり方を変えて続ける、期間を区切って続ける、取りやすい区分から取る、いったん立ち止まる、の5つに分かれる判断表の図

この表は、青木マーケ(株)編集部の目安です。

強欲な青木
でも、一回落ちたら、しばらく間あけたくなるやん。
一回ダメで気持ちが折れて、何年かたってからもう一回…じゃなくて、短期決戦でいろんなところで情報を仕入れて、1年以内に合格させる。それが王道です。
消防設備士

(YouTube「【🪪国家資格】消防設備士の試験に落ちる人の特徴3選【不合格】」12:31〜13:03)

間をあけるほど、覚えた内容を忘れてしまいます。続けると決めたら、記憶が残っているうちに受け直すほうが、結果として時間もお金も少なくて済むと思います。

続けるコストと、得られるもの

続けるかどうかを考えるときは、受け直すコストも具体的に見てください。

  • 受験手数料:消防設備士は甲種6,600円、乙種4,400円(一般財団法人消防試験研究センター「消防設備士試験」、2026年10月18日確認)
  • 勉強時間:シミュレーターの目安で、あと何時間必要か
  • 交通費や、試験の日に休む必要があるか

得られるものは、資格によって違います。消防設備士として働く場合は、免状がないとできない業務に就けるようになります。私は書籍『消防設備士0類』で、予備知識がある状態で現場に入ると、学びの吸収率がケタ違いに上がると書きました(第4章「消防設備士を始めるときに気を付けること7つ」、2023年執筆)。年収の目安は、別の記事(消防設備士の年収(アンケートと公的統計))で説明しています。

一度取った資格は、仕事の選択肢を増やしてくれます。受け直すコストと、取った後に得られるものを並べて、自分で決めてください。

次にやること

  1. 試験結果通知書の正答率と、合格基準との差を確かめる
  2. 勉強時間シミュレーターで、残りの必要時間と試験日を見直す
  3. https://aokimarke.com/study-time/
  4. 続けると決めたら、落ちた科目から解き直し、本番形式で確かめる
  5. 消防設備士 甲4・乙4(自動火災報知設備)https://aokimarke.com/kakomon4/
  6. 消防設備士 乙6(消火器)https://aokimarke.com/kakomon6/
  7. 消防設備士4類「過去問テスト」甲種【冊子版】https://aokimarke.store/products/2026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%89%88-%E6%B6%88%E9%98%B2%E8%A8%AD%E5%82%99%E5%A3%AB%EF%BC%94%E9%A1%9E-%E9%81%8E%E5%8E%BB%E5%95%8F%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88-%E7%94%B2%E7%A8%AE-%E5%86%8A%E5%AD%90%E7%89%88 /甲種【PDF版】https://aokimarke.store/products/2026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%89%88-%E6%B6%88%E9%98%B2%E8%A8%AD%E5%82%99%E5%A3%AB4%E9%A1%9E-%E9%81%8E%E5%8E%BB%E5%95%8F%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88-%E7%94%B2%E7%A8%AE-pdf%E4%BB%98%E3%81%8D
  8. 消防設備士4類「過去問テスト」乙種【冊子版】https://aokimarke.store/products/2026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%89%88-%E6%B6%88%E9%98%B2%E8%A8%AD%E5%82%99%E5%A3%AB%EF%BC%94%E9%A1%9E-%E9%81%8E%E5%8E%BB%E5%95%8F%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88-%E4%B9%99%E7%A8%AE-%E5%86%8A%E5%AD%90%E7%89%88 /乙種【PDF版】https://aokimarke.store/products/2026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%89%88-%E6%B6%88%E9%98%B2%E8%A8%AD%E5%82%99%E5%A3%AB4%E9%A1%9E-%E9%81%8E%E5%8E%BB%E5%95%8F%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88-%E4%B9%99%E7%A8%AE-pdf%E4%BB%98%E3%81%8D
  9. 消防設備士6類「過去問テスト」乙種【冊子版】https://aokimarke.store/products/2026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%89%88-%E6%B6%88%E9%98%B2%E8%A8%AD%E5%82%99%E5%A3%AB%EF%BC%96%E9%A1%9E-%E9%81%8E%E5%8E%BB%E5%95%8F%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88-%E4%B9%99%E7%A8%AE-%E5%86%8A%E5%AD%90%E7%89%88 /乙種【PDF版】https://aokimarke.store/products/2026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%89%88-%E6%B6%88%E9%98%B2%E8%A8%AD%E5%82%99%E5%A3%AB6%E9%A1%9E-%E9%81%8E%E5%8E%BB%E5%95%8F%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88-%E4%B9%99%E7%A8%AE-pdf%E4%BB%98%E3%81%8D
  10. 危険物取扱者「過去問テスト」乙4【PDF版】https://aokimarke.store/products/2026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%89%88-%E5%8D%B1%E9%99%BA%E7%89%A9%E5%8F%96%E6%89%B1%E8%80%85-%E9%81%8E%E5%8E%BB%E5%95%8F%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88-%E4%B9%99%EF%BC%94-pdf-ver
  11. ほかの類:過去問テストの商品一覧 https://aokimarke.store/collections/all

関連記事:消防設備士に落ちたらまずやること https://aokimarke.com/support-blog/ 、危険物取扱者に落ちたときの見直し方(危険物取扱者に落ちたときの見直し方|科目ごとの基準から原因を切り分ける)

参考文献

  • この記事を書いた人

aokimarke

平成元年生まれ
消防設備士12年目の経営者

【◎経 歴】
鈴鹿高専 ⇨ 静岡大学(3年次編入)⇨ 院 ⇨ 鈴与㈱ ⇨ 消防設備士など

【◎免 許】
消防設備士全類、危険物取扱者全類、第二種電気工事士、工事担任者(AI・DD総合種)、電験三種、予防技術検定(消防用設備等)など

【◎活 動】
月刊誌:電気と工事(オーム社)にてコラム執筆、消防設備士「過去問テスト」および予防技術検定「過去問テスト」の制作・販売、YouTubeチャンネル「強欲な青木&消防設備士」の動画作成・編集、青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団など

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